『紅き翼と漆黒の双剣』
〜プロローグ1〜
ここは海と山に程良く近い、海鳴市。今日は晴れ、秋の気候らしく程良く暖かい。
そんな日の翠屋に黒服に身を包んでいる青年とシルバーブロンドの髪を持つ女性が
会話をしている・・・・・・・。
「Hi 恭也、さざなみでの大宴会以来だね♪」
「そうですね、あの時は真雪さんがしつこくて大変でしたね・・・・・・・・」
そう笑いかけるように青年に話しかけたのはリスティ・槙原。
そしてその言葉に苦笑いしながら返事をしているのが高町恭也である。
「それで、今日の話というのは?おそらく依頼だと思われるのですが・・・・・・」
と、そう尋ねた恭也に対して、
「まぁ、そんなところだね・・・・・・・・・」
何故か明後日の方向を見ながら返事をするリスティ。
いつもはもっとはっきりと物事を言ってくるリスティがどこか歯切れ悪く話してくる事に
恭也は違和感を覚えたが、深くは考えないようにした。
「やはり依頼内容は・・・・護衛ですか?」
「あぁ、大企業の会長からの直々の依頼だ。」
「なるほど、その会長を何かのパーティに出席している間、護衛をすればいいんですね?」
最近この手の依頼が多かったため、今回も恐らくそれだろうと恭也は思っていたのだが、
「いや、今回はそうじゃないんだ。」
「・・・・・・それで護衛対象の年齢と容姿は?」
「まぁまぁ慌てるなよ恭也。初めからそんなようすじゃぁ先が思いやられるぞ?まぁそこまで聞くと言うことは依頼は受けてくれるんだね?」
どことなくいつもと様子の違うリスティに疑問を持つ恭也だったが
「そうですね、困ってる人を護るのが俺が剣を持つ理由です。」
「流石恭也だ、そう言ってくれると思ったよ♪」
どこかホッとしたような、しめた!と思っているような顔をしているリスティに軽く悪寒を覚える恭也。
「とりあえず明日出発だから、今日で必要なモノを準備していてくれ。あと、拘束期間が結構長くなりそうだから、その辺も頭に入れておいてくれ」
と、先ほどとはうってかわっていつも通りの調子で話しかけてくるリスティ。
「それで護衛対象は?」
「あぁ、それは向こうについてから話すよ。流石にここではちょっとね・・・・・・」
「わかりました、では明日ですね」
「頼んだよ、恭也」
そう言って2人は注文してあったコーヒーを飲み干すと別れていった。
恭也曰く、まさかこの依頼があんな場所で行われるとは・・・・・・・後日、もっと良く追求しておくべきだったと深く反省したとかしなかったとか・・・・・・
紅蓮さん、投稿ありがとうございます。
美姫 「恭也へと依頼が届く」
果たして、その内容は!?
美姫 「次回も楽しみにしてますね〜」
ではでは。