『紅き翼と漆黒の双剣』




第20話 〜動き出した悪意〜


※今回の話は特に〜xx視点〜と書かれていない場合、恭也側の視点と、第3者側(読者側)の視点が混ざっている状態になってます。書いている途中で整理が着かなくなってしまいました(滝涙)どうかご容赦を〜












「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「ふっ!」

夜の闇の中で2人の剣士が己の武器を打ち付けあっている

(かれこれ30分ぐらい経つか・・・・・・・・・見たところ紅も息を切らしてるようには見えないか・・・・・・そろそろケリを着けた方が良さそうだな・・・・・・・・・だが・・・・)

ここでもう一度紅を見る

(やはり紅の目的が分からない・・・・・・・もし敵だとしても1対1でやらず多人数で来た方が効率がいいはずだ・・・・・・・・それにこの感じ・・・・・・・・・)

恭也がそんなことを考えていると、今まであまり口を開かなかった蓮が話しかけた

「不思議そうな顔をしてるな恭也。戦闘中に考え事は禁物じゃないか?」

言葉の終わりと同時に恭也へと駆け出す

「でも・・・・・・この戦いにケリが着いたら、その問いに答えよう」

恭也もこの言葉に頷き駆け出す

(ここは!)

──御神流奥義之参・裏、射抜──

御神流の奥義の中でも屈指の射程と速さを誇る射抜を放つ

恭也が射抜を放つのと同時に蓮も技を放っていた


「・・・紅流・・・・・・・・」

──紅流・刺ノ二、繋刺──

蓮も恭也と似たような技を繰り出す


「!」

恭也は蓮が放った技を見て驚いていた。神速を使っていないではあるが、蓮が自分とほぼ同じ速さで向かってきているうえ、技の形自体が似ているからだ。



互いが近づくに従って更にスピードを速くしていく

そして刀が交錯する

恭也は驚いた分遅れ、蓮に押される形になる

互いに刺突をぶつけ合ったがすぐに次の斬撃へと派生させる

ここでも恭也は驚いていた。確かに自分は遅れを取った、しかし射抜からの派生でどうにでもなると思っていた。二刀対一刀、手数で勝てると踏んでいたのだ。

しかし・・・・・・

「・・・・・追ノ太刀、弧月」

――紅流・斬ノ三、弧月――

恭也の派生した斬撃よりも早く蓮の斬撃が迫ってきた

「っちぃ!」

それを両方の小太刀を交差することで防ぐが衝撃を完全に殺すことができず後ずさる形になる

「くっ!・・・・・・力量を完全に見誤っていた・・・」

「恭也、本気で来い。さもなくば・・・・・・・・・・死ぬ事になる」

その一言と同時に構えた紅からは今までとは比べ物にならないくらいの殺気が発せられていた

その殺気が発せられている中、自分の表情が引き締まったのを感じている恭也。

「そう・・・だな。」

(全力で紅を・・・・・倒す!)


──御神流奥義之六、薙旋──

小太刀を納刀した状態で蓮へと駆け出す
そして互いの距離が残り5mと言った所で恭也は神速の世界に入り、そこから自分の最も得意とする抜刀からの4連撃――薙旋――を放つ



〜蓮視点〜

恭也の目つきと発せられる殺気が変わった事で自らも気合いを入れ直す。

相手の出方をうかがい、こちらの技を打ち込む隙を探している・・・・・・・が、

恭也が納刀し、こちらへ向かって走り出して来た瞬間、自分の目を疑った

対峙していたはずの相手の姿がかき消えたのだ。

だが自分の正面からは先ほどと変わらず強い殺気が感じられる

「ならば感じたとおりに斬るのみ!」


───紅流・斬ノ七、弧月・双───

蓮は前方から感じる殺気へ向けて十字の軌跡を放ち、その後体を極限まで捻りぶつかり合う剣戟の中へと突っ込んで行く・・・・・・・



〜恭也視点〜

俺が紅へと神速で迫る中、目の前に十字架の様な斬撃が向かってくる。
本来なら戦闘時に置いて真っ正面から敵に向かうという行動はあまりとらない。
なるべくなら隙を作り、死角からの一撃で対象を沈黙させる。恐らく実践向けに作られている武術全般に言えることだと思う。

だが俺はあえて全力で正面から挑む。
それはこの勝負が・・・・・・・・・に近い感じがするから・・・・・

俺は十字架の横のラインに四連撃のうち二撃徹を込めて撃ち込み剣戟をそらす。
そして縦のラインを若干体の向きを逸らすことで避け、残り二撃を接近してくる紅に向けて
放つ


〜蓮視点〜

恭也が視界から消え、自分が放った剣閃がそらされ更に追加の質が自分へと向かってくる。

この状況に俺は心のどこかで高揚している自分を感じている。
ただこの高揚の理由は心を閉ざしてから久しい自分には分からないことだったのだが。
そして思考を内から外へ、自分の眼前へと戻し恭也へと突きを繰り出す

俺の突きと恭也の剣閃が特有の金属音を響かせ、交錯する。

(恐ろしい奴だ、底が見えない)

今は距離をとっている恭也を見ながらそう思考する。

交錯の際、服の胴部を斬られている。もう数cm内側に刃が通れば大出血だっただろう

(それにあの動き、技。恐らく御神の・・・・・・・あの・・・・かつて最強とうたわれた御神)

”ドクン”

まただ。また自分の中に理由の分からない高鳴りを感じる。
分からないはずなのだが不思議と悪い気はしない。
だが思考の途中である変化に気がつく

(!奴らが来たか、気配は1・・・2・3・4・・・・・・6・・それと一人“力”を使える奴が居る・・・)

どうやら恭也も気配に気づいているようだ。まだ話にケリがついていないが仕方が無い

「恭也、詳しい話は後でする。今は」

そこまで聞くと恭也は頷き、了解の意を示してくれた。

それを確認して周囲の気配へと殺気を放ちつつ口を開く

「出て来い、双龍(シャオロン)の手先ども」

俺の発した言葉に惹かれる様に周囲から男数名が飛び出してきた!!

そして俺と恭也を円の中心として取り囲んでいく

「(あと一人、”力”を持っている奴が出てこない・・・・・・ならば)恭也、こいつらを任せてもいいか?!」

「構わない、すぐに加勢する」

そう言うが早いか恭也は俺側にいた二人に何か金属質な何かを投げ、自らの前にいる的の一角へと走り出した

それを気配で察し一つ離れたところにある気配へと意識を伸ばす。

「雑魚に相手をさせて自分だけ高見の見物とは、良い身分だな。最もそっちがその気ならこっちから撃って出るだけだが」

こちらの声を聞き気配が動いた。

「様子見だけのつもりだったのだけれど・・・・・・・・・」

夜の暗闇の中から一人の女性が現れた。
その姿に・・・・・・・驚愕する

「お。お前は・・・・・・・」

「だけのつもりだったけど、生まれ変わった私の実験台になってもらいましょうか」

驚愕の表情を崩せない俺の前で女性は”力”を開放した・・・・・・












ども〜あいかわらず投稿間隔の長い紅蓮です。こんにちわ

やっと敵が表立って出てきましたね〜。本当はもう少し前の話でここまで書いていたかったのですが延び延びになってしまいました。

そして敵の組織名もとりあえず出してみました。名前自体は割と前から決まっていたんですがどのタイミングで出すかが決まらず、どうしようかと思っていたのですが今回出してみることに。蓮が言うことにより知っている同士という事を微妙にアピールしてみたりw

ん、とりあえず次号も戦闘色一色に染め上げられた話になりそうです。でも筆者は戦闘描写は思いっきり下手・・・・・・・・・どうしたものか

蓮「自覚しているなら、上達できるよう精進しなさい」

うぉっ、びっくりした。何時の間に後ろに・・・・・・・・・

蓮「あいかわらず〜当たりから」

最初からかい!
まぁいいや、んでどうしたの?

蓮「いや、そういえば俺の姿形に関しての描写が無い事に気がついたのでどうなのかと。それと設定資料の中で俺の年齢が?歳になっているのも気になって」

あ〜そういえばそうだね。まぁそのうちと言うことでどうか一つ
ボソッ(実は決まってないと言うのが本音だったり)

蓮「何か不穏な事を言いませんでしたか?」

いんや、何も?

蓮「俺に隠し事は通用しないですよ?設定決めたハズのあなたが忘れてる何て事はないですよね?」

は!ってこんなところで本編で明かしていない技を使うな!

蓮「鎌かけただけだったり(にやり)」

では、そう言うことで(どこかに向かってダッシュ)

蓮「あ、ニゲヤガッタ仕方のない人だ。ではみなさん次回ででも」







蓮との勝負は途中で邪魔が入って中断〜。
美姫 「残念ね〜」
ああ。だが、遂に姿を見せた敵。
美姫 「一体、何者!?」
蓮の前に現れた女性も気になるな。
美姫 「次回も楽しみに待っていますね〜」
ではでは。



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