この話には、ひぐらしのなく頃に皆殺し編までのネタバレを含んでいます
よってネタバレに関しての苦情などは受け付けません
あと、この作品はひぐらしのなく頃にを知らないとわからない可能性もございますのでご了承お願いします
運命に縛られた少女がいた
少女は運命に屈した
運命に縛られた少年がいた
少年は運命に抗った
運命を打ち破った少女と少年がいた
けれど運命は一つじゃなかった
Frederica Bernkastel
「圭一・・・永遠に続く六月を越えられたのね」
「ああ、みんなと一緒に越えられたんだよ。梨花ちゃん」
「圭一のおかげよ。貴方がいなかったら運命は変えられなかった」
「俺だけじゃないみんながいたからだよ。誰一人欠けても越えられなかった」
「そうね。それじゃあ、戻りましょ」
みんなの所に・・・
ひぐらしのなく頃に
〜裏運命編〜
梨花side
「ハッ!」
気付いたら布団の中にいた
どうやら家らしい隣に沙都子がいる
「羽入、今は何年の何月?」
いつものように羽入に聞く
「あうあう、今は昭和58年の4月なのです」
「大分戻れてるわね」
最近は6月くらいまでにしか戻れなかった
「多分、あいつらが原因だったのです」
「あいつらって……あっ!」
梨花は一つの光景を思い出していた
焼ける雛見沢、逃げまとう人々、一人また一人と倒れていく仲間達
目の前には鬼……鬼鬼鬼鬼鬼鬼鬼
「いや〜!!」
あんなのって! あんなのって! 運命を打ち破ったのに! 永遠に続く六月を越えたはずだったのに! あんなのって!
「梨花しっかりするのです」
「しっかりしてどうするの!? あんなの人間でどうにかできるものじゃないでしょ!」
「あうあう、沙都子が起きちゃうのです」
パッと沙都子を見たが起きてはいない
「で、どうしろって言うの? 惨劇を越えてもあんなのがいるんだから」
そう、あれには絶対勝てない本能でわかる、わかってしまう
「それは僕にもわからないのです。でも、あきらめないでください」
「無理ね。でも惨劇までのわずかな時間は大切にするわ」
この時間しか私に許された時間なのだから
圭一side
「みんな!」
ガバッと起きると俺は部屋にいた
雛見沢のではなく東京の頃の部屋に
「え?」
状況を確認しよう
今は何年の何日だ?
「57年の4月……」
時を遡ったのか?
いや、あの記憶は今までと同じだ
でも、今までは雛見沢にいる時しか思い出せなかった記憶
「まあ、いい。時間があるのはいいことだ」
あの日までに、あれに対抗する手段を考えなければ
あれは、間違いなく鬼だった
人間の想像より圧倒的な力を持っていた
「自衛隊でも勝てないだろうな……」
あれに倒すには、それこそ核でも打ち込まないといけないだろう
「くそっ! くそっ! くそっ!」
また誰も守れないのか
仲間を守れないのか
「くっそ〜!」
「うるさいぞ坊主」
「えっ?」
部屋の中には誰もいなかったはずなのに
何時の間にか一人の男が立っていた
男はじろじろと圭一を見た後
「確かに才能はあるな。坊主、俺の弟子にならないか?」
男は唐突に言った
「弟子って。あなたは何者なんだ?」
男はフッっと笑ってこう告げた
「俺は魔法使いだ」
この出会いは運命の内だったのか
それとも、圭一の気持ちが起こした奇跡だったのか
運命に屈した少女、運命に抗う少年
はたして、少女達は運命を越えられるのか
あとがき
初めまして幻龍と言います
梨花「アシスタントの古手梨花なのです」
今回俺が書く、ひぐらしのなく頃に〜裏運命編〜はファンタジーものです
梨花「僕がヒロインなのですよ。にぱ〜☆」
実際のところ、あまり恋愛要素はないけどね
梨花「み〜!? それじゃあ僕と圭一の甘いラブストーリーは?」
無い! それに俺が書く圭一は基本モテモテだから一人に絞ること事態がない
梨花「じゃあ番外編で書くのです!」
いやいや、まだプロローグだし
梨花「幻に拒否権は無しなのです。それじゃあ速く書いてもらうのでバイバイなのです」
え? ちょ、ちょっと待っ――
『ひぐらしのなく頃に』のSS〜。
美姫 「ひょっとすると、うちのHPでは初のジャンルかもね」
だよな。しかし、ファンタジーという事らしいから、どんな内容になるんだろう。
美姫 「時を遡った事により、どうなっていくのかしらね」
楽しみだな〜。
美姫 「因みに、アンタプレイしたの」
……あははは。
美姫 「はぁ〜」
でも、楽しみなのは本当だぞ。
美姫 「はいはい。それじゃあ、今回はこの辺で〜」