「うし! 犯人はレナ! 凶器は鉈! 場所はゴミ山!」


「「場所がわからなかった〜!! (わかりませんでした!!」」


「おじさんに勝とうなんて十年早いよ」


「なんだって〜!!」


あの戦いから一ヶ月が過ぎた

俺らは以外に、あの日の戦いを覚えているものはいない

富竹さん、監督、鉄平、鷹野も覚えていない

当初は惨劇が起こるんではないかと懸念していたが大丈夫だった

鉄平は、数日たった時いきなり戻ってきた

本当に、その時は心臓が止まりそうになったぜ

なんたって、鉄平が涙を流しながら土下座して悟史たちに謝ったんだからな

悟史は何か知っていたみたいで驚愕している俺らを見て苦笑いしていた

沙都子も紳士に謝る鉄平を見て許してあげた

そして今は三人?で北条家で暮らしている

何故疑問文かって言うと一人北条家に入り浸っている奴がいるからな

まあ、なんの問題も無くうまくやっているらしい


「み〜☆犯人は圭一、凶器は剣、場所は裏庭なのです」


「凶器に剣が!? いつの間にか追加されてる!?」


「むぅ、金属バットは僕だからね」


梨花ちゃんは最近すごく明るい

素の梨花ちゃんが出てくる割合も増えた

前にわざわざ演技しなくてもいいよって言ったら

本人曰く、これは繰り返さなかった時の私だからとの事だ


「あうあう〜、最下位になってしまうのです」


羽入は実体化をして学校に来ている

学年は梨花ちゃん達と同じだ

でも梨花ちゃんと比べるとあれが年不相応だな…………俺は困らないが

梨花ちゃんが小さいのか沙都子と羽入が大きいのか




「け・い・い・ち」




ビクッ! ヤバイ! 梨花ちゃんの笑顔が素でヤバイ!

これは俺、死ぬんじゃないかな……

ってか何で俺の考えがわかったんだ!?


「圭一さん顔に出てますわよ」


ぬお!? またか! はやく、これ直さないと……




「け・い・い・ち、で僕の何が小さいんですか?」




コンディションレッド発令!! コンディションレッド発令!! 総員は直ちに戦闘準備に入れ!!

総督! 新たな敵艦が接近してます

何だって!? 相手は誰だ!?

これは…………竜宮レナ艦です!!

味方か!?

いえ…………これは敵艦です!!




「圭一君は胸が大きいほうがいいのかな?かな?」




これは! レナのバックに龍が!? 炎の龍が具現化してる!!

ここで必殺技ですか!? さすがに死ぬぞ!!

おわっ!! 梨花ちゃんのバックにも氷の死神が!! って死神!?



魅音! って何トリップしてるんだ助けろよ!!


沙都子……手を合わさないでくれ、後なんで嬉しそうにしてるんだ!? 俺が死ぬのが嬉しいのか!?


悟史! むぅ〜て何だ!? 親友が風前の灯なんだぞ!! えっ? 圭一が悪いって、んなことわかってるわ!!


羽入! お前が最後の希…………ダメだ……梨花ちゃんの邪気にやられてる



「「覚悟はいいわね(かな、かな)」」



「いや、まだ……」



「「ぶっ飛べ〜!!」」



「なんでぇぇぇ〜!!」




梨花ちゃんとレナの高速アッパーを喰らい、空を舞ってます

梨花ちゃんはわかるけど何でレナまで……






これを聞いたあなた


どうか真相を暴いてください


それだけが私の望みです…………






さて現実逃避はここまでにして

どうやら上昇は終わったな

ふむ、これからは重力に従って……





「どわぁぁぁ〜!!」









 ひぐらしのなく頃に

  〜裏運命編〜


第七話 エピローグ









「いててて」


「「圭一(圭一君)が悪い」」


「わかってるって」


「あはは、圭ちゃん尻に引かれてるね〜おじさん焼いちゃうよ?」


「あうあう、僕は梨花が楽しそうなので嬉しいのです」


「二人とも笑い事じゃないんだぜ」


あれから俺が回復した頃には、もうお開きの時間になったので今は帰宅中だ

何故梨花ちゃんと羽入がいるかと言うと沙都子と悟史が北条家で暮らすことになったため

いろいろな人が梨花ちゃんを引き取ると言ったが梨花ちゃんが選んだのは俺だった

いや別に引き取り手として立候補したわけじゃない

それに若い男女が――まぁ年の差はあるが――ひとつ屋根の下に住むと言うのは道徳的にも問題ある

御三家のひとつである古手家の当主(一応梨花ちゃん)のため村人も苦い顔をした

もちろん部活メンバーも反対したが梨花ちゃんは



『圭一以外の家には住まない』



と言い続けるので両親(あのあとやってきた)を説得できたらいいよって事になった

それで、結果は親父は梨花ちゃんの姿を見た瞬間OKし、母さんは最初は渋ってたけど事情とかを聞いてOKした

それで梨花ちゃんが来るなら羽入もって事で羽入も家の一員となった

でも、梨花ちゃん達が家に住むことになって数日はレナ達が怖かった

理由を聞いても、すばらしく威圧感のある笑顔で返された

レナは、わかるけどなんで魅音と沙都子まで……


「それじゃあ、またね。圭ちゃんに襲われそうになったら叫んでよ助けに行くから」


何時の間にか魅音と別かれる所まで来ていた


「俺はケダモノか」


失敬な俺はケダモノじゃないぞ、もちろんロリコンでも……ないハズだ


「圭一ならバッチ来いなのです」


「ぼ、僕も圭一なら……」


そこ二人何言ってる!?

ほらみろレナのボルテージが上がって…………ん? わああ〜!! 魅音に言葉では表せない程の殺気が!

レナは!? ふう〜、笑ってるだけだ

うん。カバンがメキメキ言っているのは気のせいだ



「圭ちゃん……わかってるよね」



眼が怖い! 眼が! トラウマがトラウマが〜!!



「は、はぃ」



「声が小さい!」



「はい!」



それだけ言うと、ドシンドシンと擬音が聞こえそうな感じで帰っていった


「…………何であんなに強く言ったんだろう」


俺の言葉を聞くと三人は頭が痛いよって感じでため息をつく

いやいや頭が痛いのは俺の方なんだけど


「圭一君だもんね」


「「気にしたら負けなのです」」


何か、すごくバカにされてる気がする


「むっ! 俺が何だって言うんだ」


三人は、呆れた眼で俺を見て一言




「「「鈍感……」」」




なんでさ…………















「そう言えば聞きそびれてたけど圭一達は何であの時、助かったの?」


「そうなのです。僕たちの魔法は死を越えるほど高くは無かったのです」


三人の言葉でいじけて歩いていたら突然、梨花ちゃんと羽入が聞いてきた

うう〜ん、多分あの世界が関係してるんだろうな〜

実際、俺もレナもあれが何なのか良くわからないし

パッとレナを方を見るがレナも困っているようだ


「それがな俺達にも「俺が説明してやろうか?」って師匠!?」


確かに先ほどまで誰もいなかったハズだが師匠は何時の間にか俺の横に立っていた

俺のことを見ていたレナ達も気づいていなかったらしく驚愕している


「まず始めに圭一は結界魔術を得意としているが、結界魔術が特性と言うわけでない。あくまで圭一の本当の特性の副産物でしかない」


師匠は驚く俺達を軽く無視して説明を始める

それにしても俺の特性って、そんなの聞いたこと無いぞ?


「でも俺そんなこと聞いてないですよ?」


俺の言葉に師匠は少し考える仕草をした後


「悪い。言うの忘れてた」


ズシャァァァ


俺達は思わずこけてしまった

師匠のイメージが崩れていく……


「まあ、これは置いといて圭一の本当の特性は”創造”だ」


「ちょっと、待って下さい。”創造”は誰でも使える簡単な魔法なんでは」


 ・・・・・・・
「普通の創造魔法はなだがお前のそれとは比較もできない」


何故か俺の心臓は師匠の言葉を聞くたびに大きく鼓動する








「お前の”創造”は”神の創造”だ極めれば此の世の神秘すら創造できる」








その言葉で俺は心の奥底にあった扉に辿りついた

時魔法と並んで神の領域と称される――








「創霊魔法……」








言葉は口から自然と出ていた




「そうだ。お前は伝説の創霊魔法を使えるんだ」




「そ、それが圭一達が生きていたのに何の関係があるの?」




俺の様子がおかしいのを悟ったのか梨花ちゃんが話題を変える


「圭一は自覚しないながらも魔法を発動して雛見沢を作り竜宮の命――魂を助けたんだ」


「「「「え!?」」」」


「そして時魔法で傷がなくなり圭一達の意思で魂は本体へと戻り生き返ったと。まさしく奇跡だな伝説の時魔法と創霊魔法が揃ったのだからな」


「じゃあ、なんで俺には記憶がなくレナにはあったんだ?」


「正確に言えば記憶以上の知識と、あの世界を操ることができる力もあった」


言葉の意味がわからず俺達はレナの方を見る

レナは図星を付かれたのか躊躇いの表情だった

レナは俺を見てくる

俺は、ただ頷いてやった

するとレナは決意を固めたようで、ゆっくりと喋り始めた


「レナが気がついた時には自分の家にいて、自分に宿る知識と力に困惑したの」


「何故レナに知識と力が宿ったのですか?」


羽入の疑問は当然だったが俺は何故か答えを知っている様な気がした




「それは、創霊魔法がレナの気高き心認めたからだ」




みんながバッと俺を見てくる、まあ当たり前か

でも俺に伝わってくる波動からあっているだろう




「そして世界の管理者として認めた。まあ今は意味ないがな」




「待って魔法に意識でもあるみたいな言い方じゃない。そんなのありえるの?」




「創霊魔法以外ならありえない、だが創霊魔法は世界すら作り出す

世界ができたなら管理者もいる。その管理者を決めると言う意味では意識はあると言っていいだろう」


まぁ、本当なら圭一が管理者を決めるんだがなと師匠は呟いた


「それで、管理者であるレナが魂の開放を認めたから、あの世界から帰ってこれて生き返ったってことだな」




どうりで、あの世界で俺の記憶が曖昧だったんだな

無意識の産物だったってことだから、力量不足だったってことか

それが世界を中途半端にしてしまったのか、だがあの世界はどうなったんだ?




「創造主と管理者が消えたことにより崩壊しただろうな」




「ッ!?」




師匠は、そんな俺の考えを読んだかのように言ってきた

そして、俺はこれから師匠が言うであろう言葉を予想できた

中途半端な力は災いと崩壊しか起こさない

つまり……








「圭一、お前は俺と修業の旅に出てもらう」








「「「え!?」」」




やっぱりな

あの言葉を聞いた時から俺の心は決まっていた




「はい。わかりました」




「「「圭一!(圭一君!)」」」




レナ達が”何で!?”って感じで名前を呼ぶ

こんな顔をさせるのは嫌だが……




「俺が創霊魔法を使いこなせるようにならなければ、みんなを厄介ごとに巻き込ませてしまう」




「「「そんなこと「ある」ッ!?」」」




レナ達が、まるで敵を見るかのように師匠を見る

でも、師匠には全然効いてないみたいだ

昔は、色々と女性関係で厄介ごとに巻き込まれたらしいしな


「強力な力は力を呼び寄せる。そんな時に使い手が未熟だと周りに被害が及ぶ」


「圭一は十分強いわよ」


レナ達も頷く


「総合的にはな。だが創霊魔法については未熟だ」


師匠は、あくまでクールに言い切る


「でも、誰が圭一君に創霊魔法について教えるんですか? 伝説とまで言われる使い手なんでしょ?」


レナが的確に言葉の隙を捉える

う〜ん、レナって部活以外の時は頭の回転速いよな
  
まぁ、レナは忘れているがな

決戦時、師匠がしたことを

俺の推理が正しければ師匠は……




「俺がだ。何故なら俺も創霊魔法の使い手だからだ」




「「「そういえば……」」」




レナたちは師匠の言葉を聞いて思い出したようだ

そう決戦時、住民を移すために師匠は擬似の雛見沢を作ったことを

あれも一種の世界の創霊だ


「これで充分か? じゃあ圭一出発は一週間後だ。それまでに準備済ましておけよ?」


師匠はそれだけ言うと風のように消えた

残された俺達は結局何も話さずに家へと帰った





















「「圭一さん!(圭ちゃん!)」」


「「圭一(圭ちゃん)……」」


「レナ、魅音、沙都子、悟史、詩音、どうした?こんな遅くに」


家に帰りご飯を食べ風呂に入って、さあ寝ようって時にレナ達がやってきた

みんな息を乱している。走ってきたのだろう

どうやらレナが修業のことを伝えたらしいな


「圭ちゃん! 修業なんていかないでここにいてよ!!」


「そうですわ! 何年かかるかもわからないのでしょ!?」


「魅音……沙都子…………」


俺は必死に縋ってくる二人に望む言葉を欠けてやることはできない


「圭一、もう決めたのかい?」


悟史がまっすぐ俺の目を見て聞いてきた

俺は目線を逸らさずに


「ああ」


俺の言葉に魅音と沙都子は一筋の涙を流す

最初から俯いていたレナの体も震える

悟史は俺の言葉を聞くとフッと笑った後





「これで僕の心も決まったよ…………僕も一緒に行く」





「「「「「「「え!?」」」」」」」





俺の後ろで話を聞いていた梨花ちゃんと羽入も驚きの声を上げる

それより悟史だ

どうやら沙都子も詩音も聞いていなかったみたいで愕然としている

ってか俺だって聞いてない




「悟史君!! そんなの聞いていませんよ!?」




「私も聞いていませんですわ!!」




「さっき圭一の師匠と名乗る人が来て僕も修業に来ないかって聞かれたんだ」




「でも! 別に悟史君は行く必要ないじゃない!!」




「僕は前々から思っていたんだけど僕たちと圭一の実力の差はかなり大きい」




実際一対一で戦ったら、かすり傷一つ負わせるのが精一杯であろう

それが悟史には思うことがあったらしい




「僕も、みんなを守りたい。圭一を助けたいんだ」




詩音は少しの間、まるで睨むかのように悟史の顔をじっと見つめた

そして肩を落とし顔を下げため息をつき




「……沙都子あきらめましょ」




「詩音さん!?」




まさか詩音の口からそんな言葉が出てくるとは思っていなかったらしく驚愕する沙都子

周りでやり取りを見ていたレナ達も驚きを隠せていない




「でも、悟史君あと圭ちゃん三年です三年以内に絶対帰ってきてください」




三年と言うのが妥協点らしい

確かに自分の意見を言い合うよりは妥協点を決めるほうが、どちらも納得できる

…………強いな詩音は

レナ達はそれでも尚しぶる顔をする

そんなレナたちに詩音はヤレヤレと言った感じで




「いいですか? このまま言い合っても期限が来て下手したら一生会えなくなるかもしれないんですよ? ならこうやって妥協点を決めるべきです」




「「「「「詩音(詩ぃちゃん、詩音さん)」」」




やがて、みんな決心がついたのか俺達のほうを向いて




「「「「「三年……三年だけだから」」」」」




俺は悟史と顔を見合わせ




「「ああ」」




パンパン




「それじゃあ、悟史君たちが修業に出るまで精一杯楽しもうね。ってことで行こ悟史君」




詩音は、やり取りが終わると、さっさと悟史を連れて帰ってしまった




「「「「「「…………」」」」」」




何とも言えない沈黙が場を占める

詩音……お前せっかくいいセリフ言ったのに台無しだぞ

とりあえず、みんなで顔を合わせて苦笑しあう




「と、とりあえず。今から遊ぶか?」




俺は話題を振った後、失言に気付いた

さすがに夜から遊ぼうって非常識だよな

だが、予想と反してみんなは顔を輝かせて




「「「「「「「それだ〜!!」」」」」」」




やっぱ非常識だよ…………え?




「えっと、みんな……」




「よし〜! 圭ちゃんが行くまで毎日限界まで遊ぼう〜!!」




「いや、だから……」




「お〜ほっほっほ! にーにーは詩音さんに譲って上げますから、しょうがなく圭一さんの相手をしてあげますわ?」




「人の話を……」




「お泊りだね、だね」




「さすがに泊るのは「いいわよ」母さん!?」




「み〜☆やったなのです」




「圭一が行く一週間一緒に遊んであげてね」




両親には師匠がNGOの団員で俺はそれに憧れて着いて行くってことで説明している

最初は渋っていたが俺が何とか両親を説得した

実はこの時にも母さんに五年以内には帰って来いって言われた

女性って約束が好きなのか?




「あうあう、楽しむのです」




「ああ、もう!! よっしゃ〜!! じゃあ暴れるぞ〜!!」




「「「「「おお〜!!」」」」」




楽しい日々は直ぐ過ぎて行くと言うが本当だ


「罰ゲームはメイドだよ。圭ちゃん覚悟してね!」


「待て、ここは家だぞ? 一体いつまでメイド服を着てなきゃならないんだ?」


「「「「「「寝るまで」」」」」」


「うっそ〜!!」


残り六日


「俺の勝ちだ! 罰ゲームは…………ネコミミスクール水着だ!」


「「「「「「変態!!」」」」」」


「なんでぇ〜!!」


五日


「お〜ほっほっほ! 私が本気を出せばこんなもんですわ!」


「まて沙都子! 今のは明らかに反則だぞ!!」


「お〜ほっほっほ!!」


「聞けよ!!」


四日


「み〜☆圭一の部屋でこんなの見つけたのです」


「それは俺の秘蔵の!!」


「け、圭一君そういうのはいけないと思うな、な」


「レナお、お、おちつヘブシッ!」


三日


「あうあう圭一〜梨花がいじめるのです」


「そうか。そんな羽入にはこれをあげよう!」


「あうあう〜シュークリームなのです!!」


(((安いな〜)))


二日


「圭一君その格好……」


「ち、ちょっと待てレナ!久しぶりに出るのか!?」


「お、お、おもちかえりぃぃ〜!!」


「やっぱり〜!!」


一日


「「「「「圭一(圭一君、圭一さん、圭ちゃん)……」」」」」


「な、なんだ」


「「「「「今日は一緒に寝よ?」」」」」


「それは道徳的に問題が!!」


「でも明日は出発の日なのです……」


「それも、そうだな……しょうがないな〜いいぜ」


「「「「「やった〜!!」」」」」




















そして出発の日になる

圭一家の前に、みんなが集まっていた

監督、鷹野さん、たまたま来ていた富竹さん、鉄平も集まっていた

そして今は最後の別れの挨拶をしている

量に違いがあれ、みんなが涙を流している

特に沙都子と梨花ちゃんはすごく泣いている

悟史を見ると沙都子を見て悲しみの表情をした後、詩音に眼で合図を送った

沙都子を頼むってとこかな

その光景を見て俺は今更ながら悟史は行かないほうがいいんじゃないかと思った


「やっぱり、お前は「行くよ」悟史……」


「圭一が決めることじゃない決めるのは僕でしょ?」


ダメだ、これは言うことを聞きそうにもない


「はあ〜、しょうがないな」


俺がため息をつくと悟史は苦笑いする

ったく、こいつは頑固なんだから、やっぱ沙都子の兄だな


「お前ら行くぞ」


顔を見合わせ笑いあっていると師匠から声がかかった


「それじゃあ……」


俺は、みんなを見る




「レナ、みんなを頼むぞ」


「魅音、たまには女の子らしくしろよ」


「沙都子、詩音と仲良くやるんだぞ」


「羽入、甘いものも程ほどにな」




みんなが泣きながら頷く

そして俺は最後の少女へと顔を向ける




「圭一……」




「梨花ちゃん……」




風が二人の間を吹き抜ける

言いたいことはいっぱいあるけど

俺は年相応に泣いている梨花ちゃんを見て










「行ってきます」










「行ってらっしゃい」










梨花ちゃんは一瞬驚いた顔をしたあと

今までで一番の笑顔を見せてくれた

俺は、それから周りを見渡す

自然豊かなこの村も一時のお別れだ

俺は目を瞑ると空気を肺いっぱいに吸い込む

やっぱり、この村の空気は最高だ

そして最後に、みんなのほうを向いてもう一度












「行ってきます!!」












運命の因果に囚われた村で起きた小さな奇跡












少年達はいくつもの奇跡をおこし運命が用意した二つの抑止力を打ち破り滅ぶはずだった村を救った










そして今、少年は世界へと旅たつ










大切でいて愛おしく何事にも変えられない人達を守る力を手に入れるために










未来への希望を無くさぬために…………










運命に囚われた村は静かに時を刻んでいた













あとがき


終了〜〜〜

梨花「……結局圭一は誰が好きなのですか?」

…………さあ♪

梨花「氷竜――」

あ〜! あ〜! ストップ! ストップ!

梨花「じゃあ、どうなの? 言っておくけど答えによって貴方の生死が決まるからねクスクスクス」

酷!! いや、まあ圭梨っぽい話ではあるんだけど……

梨花「だけど?」

いや、その、え〜と梨花=レナ>沙都子=魅音ってとこかな

梨花「私の見間違えかしらレナとイコールで繋がってるような気がするんだけど?」

スミマセン、スミマセン、僕レナ好きなんです

梨花「はぁ、まあいいわ。それで最後圭一旅立っちゃったじゃない」

いや〜最後は爽やかにしめたかったのさ

梨花「ノリで書きすぎよ」

すんません

梨花「裏運命編の話はここで終わり

もしかしたら第二部が書かれるかもしれないけど確率は低いから実質ここで終わり。この後のことは読者様の想像にお任せするわ」

全八話と短いけれど最後まで読んでくれた人達へ感謝の念ばかりです

梨花「そして氷瀬さんと美姫さんもありがとうございますなのです」

ひぐらしをやっていないみたいなので、つまらなかったでしょうが最後までありがとうございました

氷瀬さん! 美姫さんに屈せず頑張ってください!

梨花「それと次回作ではアシスタントは僕じゃないと思うので、ここでお別れなのです」

それじゃあ次回作までさよなら〜

梨花「さよならなのです〜」





まずは、完結おめでとうございます。
美姫 「ございま〜す」
最後に使った圭一の魔法も分かったし。
美姫 「それによって生きているのよね」
みたいだな。旅に出て更に成長して帰ってくる事だろう。
美姫 「そうね。とりあえずは、圭一もお疲れさまって所ね」
だな。それでは……。
美姫 「投稿ありがとうございました」
ではでは。



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