お読みくださる皆様へ

この作品では「IZUMO2」「とらいあんぐるハート3」のクロス作品ですが原作とは違った人間関係や世界関係が成り立っています

念のためですが「恭也は一歳だけ年が若くなってる」「海鳴の住人の一部が出雲に居ます」

「IZUMOのキャラの数人が、とらハのキャラと入れ替わってます」

ご容赦ください

 

 

 

トライアングル IZUMO   

不破たる剣の閃記

 

 

 

5話「やっぱ親の血を引いてるよ、娘は」

 

 

 

 

 

 

 

 

「今は戦うしか在るまい!」

恭也は抱上げていた琴乃を少し離れた場所に寝かせると黒い円筒物の包装紙を破く。

中からでてきたのは小太刀。

元々は鍛錬用に作られただけあって刃は切れなくしてある。が、重さは本物と変わらず、また刺突にも十分に耐えられる。

武器としては真剣以下だが木刀よりは遥かに上の武器なのだ。

(・・・く!)

だが恭也は事態を楽観視は出来ない。

相手が大きく不思議な生物とか、周りの様子が変だとか気になる事は多いが問題は其処ではない。

「勇吾!下がってろ!」

「五月蝿い!恭也こそ下がってろ!」

怒声を互いに浴びせながらも迫る鋭い根や葉っぱのカッターを回避する勇吾だ。

恭也は小太刀2刀流を使う。

その片方の刀を勇吾が現在使用中。

だからと言って「俺が使うから返せ」というわけにもいかない。

「はぁぁぁぁっぁ!」

そんな内心の葛藤を無視して巨大植物の根を交わしつつ距離をつめる。

右や左から多様に攻めてくる根をギリギリで見切りながらだ。

「くらえぇ!」

速度に乗ったままで斬り付ける。

切れ味はゼロに等しいが徹を込めた一撃

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くぅ!」

しかし相手が大きすぎた。

浸透した打撃は巨体に分散されて有効打になら無い。

(せめて・・・真剣さえあれば・・)

だが今の一撃はダメージこそ低いが巨大植物の装甲の様な強度をもつ外皮の一部に小さいヒビを入れた。

もう一度だが同じ場所に攻撃を加えられれば確実に打撃を与えられる。

(問題はどうやって近づくかだ・・)

巨大植物は明らかに恭也を一番の強敵と認識したのか彼への攻撃の割合を増やしている。

手の武器には切断能力が無い以上は捌くのが精一杯。

せめて切れる武器があれば根を切り飛ばして近づくことができるが今は無理なのだ。

「・・・・?勇吾!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇吾が恭也の声でソレを認識した時は目の前の事を理解できなかった。

「何なんだ・・コウモリ?!」

植物ほど大きくは無いが通常のコウモリに比べて遥かに大きいコウモリが勇吾にダイブを仕掛けてきたのだ。

目の前の植物が居る以上は在りえない話ではない。

昔から士郎の奇行に悩ませられたり、旅の途中で時々普通と掛け離れた動物と戦っていた恭也は例外とするが、残念な事に勇吾は一応は普通の人である。

パニックを起こさないだけでもマシなほうなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「落ちてぇ!」

コウモリに矢が突き刺さり絶命した。

矢の発射元には明日香が弓を携えている。

「お兄ちゃんやお姉ちゃんに手を出すなぁ!」

明日香は絶叫しながらも持っていた弓を引き絞り矢を放つ。

狙う場所は硬い外皮を無視して花弁の中

銃などと違い曲射攻撃が可能な矢は放物線を描き花弁の中に

「何で弾くのよぉ!」

残念だが先ほどから何度も花弁の中を狙おうと放った矢は全て直援するかのように聳える2本の極太の根によって守られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「恭也!また変なのが出てきたよ!」

「何だって!?」

明日香の放つ矢で隙をうかがっていた恭也に今度は芹が叫んだ。

「きゃぁ!」

「・・琴乃!?」

突如現れた巨大なネズミ。

ソイツは恭也や明日香を無視し、1番弱そうだと思った琴乃に狙いを定めて突進する。

「琴乃・・ちぃ!」

慌てて琴乃の元に向かおうとした恭也の足に激痛が走った。

僅かな隙に根が恭也の足を掠っていたのだ。

「恭也さん・・ハゥ」

あまりの事態の急展開ぶりに琴乃は意識を飛ばしてしまった。

それでもネズミの加速は止まらない。

動こうにも恭也は足の痛みで十分な加速を得るのには足りない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気絶してる女の子に何しようとしてんのよ!」

終わった・・と思った瞬間だが打ち砕かれた。

芹の飛び蹴りが大ネズミの横腹に直撃。

不意打ちを横から喰らった大ネズミは吹き飛ばされて校舎の壁に激突。

「「「・・・」」」

恭也も明日香も勇吾も黙るしかなかった。

大ネズミは壁をぶち破って校舎の中まで飛んでいたのだ。

(俺・・よく生きてたな)

先日の芹の正拳突きを喰らって自分が生き残っていた事に幸運すら感じてしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何此れ?」

琴乃を別の場所に移そうと駆け寄ろうとした時に足元に変な感触を受けた。

確かめるとブーツの溝に勾玉が挟まっていたのだ。

「・・・お守りくらいにしてもいいよね?」

前々から気になっていたグローブの溝

其処に都合よく入る大きさなのだ。

本音で言えば今は何かにすがりたい。

「って、恭也!足の怪我!」

淡い碧色の勾玉。

一瞬だけ光ると砕け散った。

 

 

 

 

 

「・・・?傷が塞がっただと!?」

何が何だか分からないが傷が塞がった。

だが今更である。

今更非現実な事が起きても驚くのは遅い。

「恭也!何か此れって・・」

「多分だが・・」

「魔法が使える石?」

上手く破壊された残骸を盾にしながら叫ぶ

明日香が落とした蝙蝠の死骸には更に赤い勾玉が落ちていたのだ。

「使い方は・・武器に装着か?」

「でも確実じゃないわよね?」

使い方次第では現状を覆せかねないが、だからと言って確証はない。

兵器にとって最も大切なのは「信頼性」である、

「・・・・いっそ投げつけよっか?」

「「ソレだ!」」

明日香の何気ない一言だったが1番安全な方法だろう。

変な方向に呪術を放って誤射するより安全だ。

奇しくも、彼女は遺伝を受けていたようである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁぁぁぁ!」

気合の篭った掛け声の一撃と共に芹の飛び蹴りが大きなイノシシに炸裂する。

作戦での芹の役目は先ほどのように凶暴化したイノシシとかが現れたときの明日香の護衛。

早速とばかりに現れたイノシシに向っていったのだ。

「当たって・・当たってぇ!」

その援護の元に明日香は矢を放つ。

だが矢尻には赤い勾玉が括りつけられていた。

 

 

 

 

 

 

「勝負は一瞬。可能な限り接近する!」

どこぞの宇宙海賊の台詞を使っているが恭也は走り出した。

狙う箇所は一点。

「くぅ!」

迫る根の迎撃を紙一重の回避。

他にもジャンプキャンセルなどの非科学機動を駆使してまで近づく。

その時、頭上で大きな爆音が響き炎上が始まった。

矢が迎撃された際に勾玉の中のエネルギーが爆発したのだろう。

 

 

「ハァァァァァ!」

狙い通り炎上の影響で幾つかの根や葉が燃える。

迎撃力が大幅に減少したのだ。

万全を期すために一撃必殺が信条。

不満だが無い物ねだりは出来ず落ちていた鉄パイプと練習刀を構え・・

距離はゼロ距離

 

 

 

 

御神流   奥義の伍

 

 

 

雷徹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巨大植物の外皮のヒビに吸い込まれるように打ち込まれた。

急いで距離をとる恭也。

 

 

 

続いて激しい痙攣を起こすと水分を失ったかのように枯れていった。

恭也達は「ようやく終わった」と思っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが終わっていなかった。

「おねぇちゃん」

「琴乃さん?」

「勇吾?」

視ると二人が何故か光に包まれている。

「・・・恭也!」

瞬間

二人は消え去った

       

     

   

  


後書き

神楽:・・・寝よ

クオン:ガウ(寝るなボケ!)

神楽:だって仕事が・・・

クオン:ガルウ(五月蝿い・・黙れよ)

神楽:何か知らんが何処ぞのS系姉の真似はやめてください、俺は4女が好きなんだ!

クオン:ガウ?(馬鹿?まぁ・・今回は初戦闘だったんで許すか)

神楽:明日は(書いてる時点では27日)狂騒曲の発売日!

クオン:がぅ〜(その前にオーケストラクリアしろよ・・・)

     





何とか終わったかと思ったら。
美姫 「またしても謎の光!?」
さてさて、どうなる、どうなる。
美姫 「次回も楽しみにしてますね〜」
ではでは。



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