はじめに

本編再構成物です。

ですが、すでにレンと晶のルートは通っています。

美由希ルートの「お前は俺の〜」発言もすでにしてあります。

時間軸は本編開始と同時期です。

恭也は誰とも付き合っていません。

上記の設定が嫌な方は戻ってください。

これを見て気分を害されても一切責任持てません。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


とらいあんぐるハート3 〜神の影〜

第10章 「学生の放課後」


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4月20日(木) 海鳴市海鳴駅前 ゲームセンター PM4:32

 

「ふっふっふ・・・甘いですよ、忍さん!」

「くっ! まだよ、まだ終わらないわ!!」

 

放課後、ゲームセンター内の格闘ゲームで、高町家最高の頭脳たるアリサ・ローウェルと、月村家のお嬢さん、月村忍が壮絶な戦いを繰り広げていた。

まあ、何のゲームで対戦しているかといえば・・・・・・某同人ゲームの格闘ゲームのアーケード版とだけ言っておこう。

 

「これまでです!」

 

一瞬の隙を突いて、アリサの操るキャラクターが下段中攻撃を決め、それに続けて下段強攻撃、そこから必殺技を繰り出し、忍のキャラクターに止めを刺す。

 

「ああ!? また負けた〜・・・・・・」

 

そう叫びながら、忍はがっくりと項垂れる。

忍相手にアリサの成績は、五勝零敗・・・・・・相変わらず、何にでも優秀である。

 

「くらえっ! 八連鎖!!」

「くっ・・・これ以上は持ちません」

 

その近くでは高町家のゲームマスターこと高町なのはが、瑛を相手にパズルゲームで圧倒している。

常人では追いきれないほどの速さで、組み込まれていくパズル。

そんな中、瑛の画面が段々と埋まっていく。

必死に巻き返そうとパズルを操作する瑛だが、

 

「いっけ〜!」

 

止めとばかりに決まる十二連鎖。

 

「敗退・・・・・・『戦えば勝つ』、アレ、嘘ですね」

 

健闘虚しく、瑛はなのはの前に敗北を喫し、『御神』の理に文句を言っていた。

二勝十敗と見事に負け越している。

それでも、なのは相手に二勝できるあたり、瑛もなかなか強い。

 

「くっくっく・・・この程度の障害で、私を止めれると思っているんですか?」

 

入り口付近では、悪役気分満載の桜花が、UFOキャッチャーをやっている。

そして桜花の周りには、獲得したと思われるぬいぐるみが、紙袋いっぱいに詰められていた。

動物などのぬいぐるみから、アニメのキャラ、果てはと○ハ1と2のキャラのぬいぐるみまである。

 

「お嬢ちゃん・・・勘弁してくれ(泣)」

 

あまりに取りすぎるので、偶々いた店長さんに泣きつかれるほどだ。

 

「・・・・・・・・・はぁ」

 

そんな一部混沌と化したゲームセンターを見ながら、一人何もやっていない恭也は、重いため息をつく。

なぜこんな風になったか、それは少し時間を戻さなければならない。

 

 

 

 

 

4月18日(火) 海鳴市藤見町 高町家 PM7:48

 

「・・・あ、じゃ・・・・・・また明日―」

「また来てくださいね―」

「うん♪ どうもありがと」

 

その日、なんとなく散歩がてら、お墓参りに行った恭也は、偶然忍と会い、どうせならと夕食に招待した。

最初は渋っていたものの、恭也の説得により一緒に夕食を食べた忍。

つつがなく夕食も終わり、

 

「・・・・・・じゃ、ちょっと・・・送ってくる」

「気をつけてね―」

 

恭也が忍を送っていくことになった。

 

 

 

すっかり暗くなった道を恭也と忍は、ノエルが迎えに来る場所まで歩いていく。

 

「・・・・・・あ、ごめん・・・ちょっとコンビニ寄ってくる。 ノエル、来ちゃうかもしれないから・・・悪いけど、ここでちょっと待っててくれる?」

「・・・・・・ああ」

 

忍はコンビニに駆けていく。

忍に頼まれた恭也は、その場でノエルを待つ。

暫くして忍がコンビニから出てくると、見慣れない車が、すぅ、と忍に近づいていく。

 

「・・・・・・?」

 

少し離れたところで止まったその車から、男が二人出てきて、

 

「・・・・・・あ・・・っ」

 

忍を車の中に押し込もうとする。

 

「なっ!?」

 

それを認識すると同時に恭也は、忍目掛けて走り出す。

 

「・・・・・・高町くん・・・っ!」

 

忍の必死の抵抗に、男たちは忍を車の中に入れられない。

あっというまに接近してくる恭也を見て、まずいと思ったのか、忍を入れるのをあきらめ、男たちは車に乗ると大慌てで発進させた。

恭也はナンバープレートを読もうとするが、泥で隠れていて読むことができなかった。

 

「・・・あっ・・・・・・」

 

ぺたん、と忍は尻餅を突いてその場に座り込む。

 

「月村! 大丈夫か?」

「・・・・・った・・・・・・なんとか・・・」

(・・・・・・もう、見過ごしておけない)

 

車が走り去った方向を見ながら、恭也はこの件に首を突っ込むことを決めた。

 

 

 

あれから警察に届けたものの、事情聴取で忍は、襲われた理由に関して「知らない」とのことだった。

 

「・・・・・・・・・月村・・・・・・さっきのは、なんなんだ?」

 

質問ではなく、確認の意味を込めた言葉に、忍は、

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん」

 

と答えるだけだった。

 

(・・・話してはもらえない、か)

 

しかし忍のこの言葉は、恭也の推測が正しかったことを証明している。

でも、恭也も隠していることがあるので、これ以上理由については詮索できなかった。

ただ、あくまでも理由を聞かないというだけであって、既に恭也はこの件に関与することを決めているが・・・

 

「・・・・・・・・・」

「・・・あ、ノエル」

 

暫くして、ノエルが忍を迎えにきた。

 

「ご無事ですか? お嬢さま」

 

表情はあまり変わらないが、恭也には少し慌てているように見えた。

 

「うん、高町くんに助けてもらったから・・・」

「そうでしたか・・・ありがとうございます、高町様」

 

忍が無事と分かると、ノエルは、ほんの少しだけ安堵の表情を浮かべ、恭也に向き直り礼を言う。

 

「・・・あ、いえ・・・・・・」

 

たいして役に立っていなかったと思っている恭也は、なんと返していいかわからず困ったような表情を浮かべる。

 

「・・・・・・迷惑かけて、ごめん・・・もう、私とあんまり・・・一緒にいないほうが、いいかも」

 

その台詞に恭也は少しむっとすると

 

「・・・寂しいことを言うな・・・・・・確かに今日は、役に立たなかったが・・・次からは少しくらい、役に立つ」

 

真っ直ぐ忍の眼を見て、言い切る。

 

「・・・・・・・・・でも・・・・・・」

 

恭也のその眼差しに、少しドキッとしながらも、忍は言い募る。

しかし恭也に引く気は、欠片たりともない。

 

「俺の父さんはボディガードで・・・俺も多分、その道に入ると思う」

「・・・・・・・・・」

「月村がよければ・・・」

「・・・・・・でも・・・嬉しいけど・・・」

 

なおも遠慮する忍に、恭也はふっと優しげな笑みを浮かべて、

 

「心配しなくても、友達を護るのに・・・・・・お金なんて要らない」

 

ちょっと冗談めかしながら、そう言った。

 

「・・・・・・・・・ありがと」

 

 

 

 

 

と、いうわけで・・・

忍のガードについた恭也は行動を開始し、翌日の朝から校門前で忍を待ったりしていた。

帰りは、基本的にノエルが迎えに来るまでの間、一緒にいる。

あとは夜に定時連絡をするくらいだ。

ただそれは基本方針で、ガードをすると決めた翌日の放課後は、恭也と晶にレン、デート予定だった美由希と那美を巻き込んで忍の家に遊びに行ったりしていた。

このときに、忍がかなりのゲーマーであることが判明、夕食時、それを聞いたなのはとアリサは、どっちが先に忍と対戦するかを話し合っていたとか。

そして今日は、なのはとアリサをつれて桜花がゲームセンターに行くと言い、瑛が付き添い、忍も行くと賛同したため、冒頭に至る、というわけだ。

 

ちなみに恭也が、このガードの件を桜花に言ったところ、呆れた顔をされたものの、すぐに許可が出た。

なぜ桜花の許可が必要かといえば、『御神』はいろんなところに恨みを買っているので、生き残りがいるという僅かな情報でも流すわけにはいかない。

そして現在、生き残りの『御神』『不破』の一番近くにいるのは、神影流現当代の桜花である。

裏の世界でその力を振るわせないために、基本的に表立っての行動については、お目付け役も担っている桜花の許可が必要になる。

桜花が簡単に許可を出した理由としては、今のところ『不知火』のバックアップが受けられること、許可を出さなくても恭也は動くと確信していて、断っても無駄と判断したためだ。

それに彼女自身、こういった事態を放っておくことなどできはしない。

許可を出したときに、『友人がそんな目に遭っているのを見過ごせるほど人間捨ててませんから、協力しますよ』と笑いながら恭也に申し出ている。

ただ本音を言えば、恭也が幸せを見つけるまで護る、と誓っている桜花は、最悪の事態を避けるために協力を申し出たことのほうが、目的としては大きい。

割合としては、恭也7:忍3くらいである。

だから優先順位で言ったら、忍を護ることより恭也を護ることが優先される。

とはいっても結局のところ、桜花はどちらも心配していて、両方を護りきれる方法を模索するのだろうが。

 

閑話休題

 

「はぁ・・・・・・ま、結構取れたからよしとしましょう」

 

少し離れていた恭也のところに戻ってきた桜花の手には、紙袋が二つ―――中は全てぬいぐるみ―――があった。

 

「さて、恭也さん。 ゲームセンターに来たのに、何もやらないのは感心しません。 よって・・・アレをやりましょう!」

 

ビッと桜花が指したのは『D(ダンシング)・R(リズム)・E(エモーション)』というリズムゲームだった。

 

「あれなら恭也さんでも大丈夫です。 さ、行きましょう」

 

そして、問答無用で恭也を『D・R・E』のところへ引っ張っていく。

 

「あれ? 高町くん、やるの?」

 

アリサに負けた忍は、恭也たちの後ろから『D・R・E』の機械のところへ近づいてくる。

 

「・・・『D・R・E』ですか」

 

なのはに敗北を喫した瑛も、恭也たちの元にやってくる。

ちなみにアリサとなのはは、

 

 

 

「いくよ! 九連鎖!!」

「なんの! 九連鎖返し!!」

 

いつになく熱くなり、『パズルゲーム』で頂上決戦をしている。

 

「すげぇ・・・・・・」

「なにもんだよ・・・この子たち」

 

あまりの白熱ぶりに、周りにはギャラリーができ始めているほどだ。

 

 

 

「さて、いきましょう。 大丈夫、私も初めてですから」

「・・・・・・・・・」

 

なのはたちを気にせず、ノリノリで準備する桜花。

恭也は無言でその隣に並ぶ。

興味がないわけではないらしい。

 

「・・・・・・ふぁいと」

 

無表情で呟いた瑛の言葉を合図に、ゲームがスタートする!

 

 

 

音楽に合わせて矢印が流れてくる。

 

後右・左前

「♪〜♪♪」

「・・・・・・・・・」

 

楽しそうに合わせる桜花と、無表情のまま同じような動きをする恭也。

画面には『GOOD』と『PERFECT』の文字が二つずつ表示されている。

間を置かず、次の矢印が流れてくる。

 

左右右・右左左

「やぁ♪」

「・・・ふむ」

 

今度は『GOOD』が五つと『NICE』一つだ。

だんだん速くなっていくが、二人とも遅れることは全くなく、逆に

 

前前後右左・後後前左右

「いぇ〜♪」

「・・・・・・ふっ!」

 

コツを掴んだのか、画面の表示の『PERFECT』が多くなってくる。

 

前後右左後右前左・後前左右前左後右

「ほいっ♪」

「・・・ほう」

左前前後右右左前左後右後・右後後前左左右後右前左前

「はっ!」

「・・・・・・っ」

 

矢印が二連続で来ても、二人は一回もミスすることなく通過していく。

曲も終盤に差し掛かり、五連続最後の矢印が流れてくる。

 

前右右後後前左右右左前左右後前前左前前後・後左左前前後右左左右後右左前後後右後後前

「らすと〜♪」

「・・・・・・・・・む」

 

結局二人とも、一回もミスすることなく終了した。

 

 

 

「・・・ま、最初はこんなものでしょうか」

「・・・・・・これは、凄いのか?」

「・・・・・・一位と二位?」

「適応能力の高さは、相変わらずですか・・・姉上」

 

四者四様の反応である。

桜花はいつも通り、にこにこしているし、恭也は記録の凄さが分かっていない。

忍は記録の凄さに驚いていて、瑛は「またですか」といわんばかりの表情をしている。

持ち前の運動神経を発揮し、恭也と桜花はランキングのワンツーフィニッシュを飾った。

ちなみに桜花のほうが順位が上で、百点高かったことを追記しておく。

この二人、この次に『D・R・E』やったら、全て『PERFECT』で通過するような気がしてならない。

 

「やったー! 勝った!!」

「うう・・・・・・負けた」

 

少し恭也たちから離れた場所で、行われていたパズルゲーム頂上決戦を制したのは、高町家のゲームマスターなのはだった。

これでお互いの戦績は120勝120敗のイーブンとなった。

勝負がついたことで、周りのギャラリーが異様に盛り上がる。

それでようやく周りに気付いたなのはとアリサは、そそくさと恭也たちのほうへ駆け寄ってくる。

 

「・・・・・・そろそろ、帰るか?」

 

恭也が時計を見ると、既にゲームセンターに来てから、一時間近く経っている。

 

「そうですね・・・じゃあ、私たちは、二人を送っていきますから」

「・・・頑張ってください、恭也さん」

「先に帰ってるねー、おにーちゃん」

「気をつけてください、忍さん」

「ああ」

「ありがと・・・アリサちゃん」

 

なのはとアリサをつれて、神影姉妹は一足早く、家路に着いた。

 

「じゃ、俺たちも・・・行くか」

「・・・うん、そうだね」

 

ノエルに連絡をして、恭也と忍は待ち合わせ場所に歩いていった。

 

 

 

 

 

「・・・・・・それにしても、すごい量ですね」

 

帰り道、桜花が持っている紙袋を見て、アリサは呆れたように言う。

 

「そうだね、ちょっと取りすぎたかな」

 

ちょっとどころの騒ぎではない。

UFOキャッチャーの中身の約四分の三は、根こそぎ取ってしまったのだから。

しかも、一度のミスもない。

っていうか、そんなに取ってどうするんだ?

 

「・・・・・・・・・はぁ、また『家』に送る気ですか?」

 

前にも同じようなことがあったのか、瑛が諦めたように空を見上げる。

 

この『家』というのは某県某所にある『神影』の実家のことであり、桜花はUFOキャッチャーの景品を取りまくった後、結構な頻度で『家』に送っていた。

そのため、『家』にある桜花の部屋は一時期、ぬいぐるみで埋め尽くされていた。

まあ、それを桜花の父親や母親がご近所(といっても家と家の間がかなり離れている)の子供たちや保育園等に配っているので、今は大した量はない。

別にぬいぐるみ好きというわけではなく、取る過程を楽しみたい桜花にとって、取ったぬいぐるみを引き取ってくれる保育園等はありがたい存在である。

 

閑話休題

 

「う〜ん・・・こっちの動物系のぬいぐるみは送るけど・・・・・・こっちは送らないよ?」

 

そう言って桜花が指し示したのは、と○ハ1と2のヒロインのぬいぐるみだった。

そこにあるのは主人公、ヒロイン、サブキャラ等、桜花がこれならいいかなぁ、と思った人物のものである。

ちなみに、某純潔吸血鬼のぬいぐるみは、桜花に取られた瞬間ズタズタに引き裂かれている

桜花は彼みたいなやつを好いていないため、彼女としては至極当然の処置と思っている。

っていうか、行動自体に文句はないが、そんなことするぐらいなら取るなよ・・・・・・

 

「桜花さん・・・・・・」

 

その声に振り向くと、なのはが動物のぬいぐるみをじっと見ている。

察しのいい桜花はすぐにピンときた。

 

「どれが欲しい? なのちゃん」

「えっ!?」

 

そこで自分が、物欲しそうな視線を送っていたことに気付いたなのはは、言葉に詰まってしまう。

我侭をあまり言わず、いい子で育ってきたなのはにとってその行動は恥じるもので、俯いてしまう。

 

「ん〜、もう少し子供らしくてもいいと思うよ? なのちゃん」

 

桜花はなのはの前にしゃがみこんで、顔を見上げる。

 

「我侭っていうほどのことじゃないし、それにそういうのは、子供の特権みたいなものなんだから・・・・・・ちゃんと自分の言いたいことは言わないと」

 

言外に、ぬいぐるみが欲しいなら、そう言えと桜花は言っている。

勿論、程度は弁えないといけないけどね、と付け足すことを忘れない。

子供に躾ける親のような顔で諭す桜花に、なのはは少し考えるような顔をした後、

 

「・・・・・・これ、ください」

「はい♪」

 

にっこり満面の笑顔で子犬のぬいぐるみを渡す桜花。

 

「・・・アリサも貰ってきたらどう? 顔に出てるよ」

「う゛・・・・・・」

 

その微笑ましい光景を見ていた瑛が、隣で羨ましいという感情を必死で隠そうとしているアリサに言うと、少し押し黙った後、桜花の元へ向かっていった。

この日も特に何事もなく、終わっていった。

ちなみに、アリサが貰ったのはライオンのぬいぐるみだった。

 

 

 

 

 

「・・・・・・ええ、お願いします」

 

なのはとアリサを送って帰宅した桜花は、夕食の後に電話をかけていた。

 

「分かっています・・・ですから極秘裏に処理したいんです。 そのために、『不知火』にお願いしているんですから」

 

瑛はかけている相手と内容が分かっているので、特に気にもせず『IQサ○リ』が撮ってあるビデオを見ている。

 

「っ!? そんな風に合体するなんて・・・」

 

今、何のサ○リをやっているかは、瑛の言葉から予測してください。

 

「・・・はい、ではよろしくお願いします」

 

ピッと電話を切る桜花。

ようやく電話が終わったようだ。

 

「・・・・・・どうでした?」

 

一区切りした番組から目を離し、瑛は桜花のほうを向く。

 

「多分、大丈夫だと思う。 とりあえず、事情を調べてもらってからだから、今はここまで、かな」

「そうですか・・・」

「『神影』の当代の立場からすれば、許可を出すべきではなかったんだけどね」

「・・・個人的に動きたくなってますからね、姉上は」

「悪い?」

「いえ・・・それでこそ、私の尊敬する姉上ですから」

 

普段の行動はあまり尊敬できませんが、と声には出さず、心の中で付け加える瑛。

 

「・・・・・・大事にならなければいいんだけど、ね」

 

桜花の呟きが叶うかどうかは、神のみぞ知る・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


あとがき

七彩です。

というわけで、忍ルートからいきます。

最初を決めちゃうと、ほぼ次のルートが決まっちゃいますね。

『神の影』は晶・レンルートを最初から放棄、美由希ルートの発言を済ましていますから・・・・・・

一気にイベントを進めるべきか、少し長くするべきか・・・・・・

まあ、一番心配なのは、那美ルートなんですけどね。

イベントがそんなに多くなかったような・・・桜の木のイベントは終わってますから。

なぜか、容量が段々小さくなっているような・・・

あ、ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

また、次回で。




忍の護衛に付いた恭也。
美姫 「果たして、どんな風にお話が進んでいくのか」
非常に楽しみです!
美姫 「それでは、次回を楽しみに待ってますね」
ではでは。



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