Side:なのは


訓練校――とは言っても、何も1年365日四六時中訓練をしている訳じゃない……そんな事したら流石に大問題だからね。
日曜日は訓練は休みになってるし、基本的にカレンダーの休日も訓練はなし。

そしてそれとは別に、1年に1度の訓練生ならではのイベントもある訳で、今日が丁度その日。

訓練生の1年に1度のイベント、其れは所謂一つの『修学旅行』なの♪――まぁ、私にはこっちの方がしっくりくるから、こう言ってるだけなんだけどね。
私も教導官だから『引率係』として当然参加、今は目的地に向かって次元航行シャトル(貸し切り)で移動中〜〜♪

「え?ドゥーエちゃんてギンガのお姉さんだったの!?」

「あれ、若しかして姉さんてば話してなかったんですか?訓練校に入るって言う事は言った筈なんですけど…」


で、移動中は訓練生の皆とお喋りしたりゲームをしたりするのも楽しいね♪
意外な事も有るし――あのドゥーエちゃんがギンガのお姉さんとは意外だね……髪の色を同じにしたら割と似てなくもない気がするなぁ?


「如何でしょうか……ただ姉さんはシューティングアーツを学んでいた筈なのに、気が付いたら暗殺術を覚えていたと言う謎キャラなんですが…」

「取り敢えず、何をどうやったらシューティングアーツが暗殺術になっちゃうのか、是非聞いてみたい所だね其れは。」

因みにドゥーエちゃんは私と同期の武装隊の人で、レティさんの秘書官兼私の小隊の副隊長さんだったりする。
そう言えば、前に妹が5人も居るとか言ってたような気がするなぁ……その5人の内の1人がギンガだとは夢にも思わなかったけどね…うん、新発見♪

「ところでネロ君は如何?楽しんでる?」

「ん?…まぁ、其れなりに――とは言っても仕事絡みじゃない旅行なんてのは初めての事だから良く分からないけど。」

「そうなんだ?……だったら尚の事楽しまないとだよ?」

「だな――どうせなら楽しまなきゃ損てやつだろ?……だがなのは、行き先は何処なんだ?
 場所は聞いたが、少なくとも俺は知らない場所だ――出来れば詳しく教えてくれないか?全く知らないで楽しむってのも難しいと思うからな。」


そうかもね……じゃあ簡単にね?――目的地の名前は良いとして、旅行の目的地はね……温泉だよ♪











リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission10
『温泉旅行〜Spa Resort〜』











「オンセン?……あぁ、温泉か!!其れは楽しみだぜ?
 なんせあのダンテが『温泉は良いぜ坊や?ジャパンに行く機会があったら、ぜひ入ってみると良い……ありゃあ本物の天国だ』って言う位だからな。
 興味はあったんだが中々行く機会がなくて、そうこうしてる内にこっちに来ちまったから、もう一生無理かと思ってたが――此れは嬉しい誤算だ。」


以外に好感触と言うか喰いついて来たね?
そっか、温泉には興味があったんだ?……其れならきっとこの旅行は気に入ると思うよ?
何て言ったって、此れから向かう『第21管理世界』は、兎に角良質の温泉が出る事で有名な場所なの。泉質も豊富だから色んな温泉が楽しめるよ?

「まぁ、結構遠い場所だから到着にはまだ時間が掛かるけど、待っただけの価値は有る場所だよ?」

「あそこの温泉はきもちいい〜〜……ネロも絶対気に入る。」

「俺が気に入るかどうかは兎も角、取り敢えず久遠が其の温泉を凄く気に入ってるって言うのは良く分かったぜ。」


なはは……くーちゃんお風呂大好きだからねぇ。着いたら一緒に入ろうね?


「うん♪」

「ま、後は着いてのお楽しみか……にしても、到着までまだ時間があるんだろ?そうなると結構暇だな……寝るって気分でもないし。」


まぁ、到着まではあと1時間以上掛かるから暇なのは仕方ないよ。
てっきりポータブル音楽プレイヤーでも持って来てるのかと思ったんだけど、今日は持ってないんだ?


「持って来る心算だったんだが、充電が切れてたから諦めた。
 他の奴等がやってるようなゲームは持ってないし、かといって窓の外の景色ってのも目的地に着くまで変わりそうもない……窓なくてもいいだろ?」

「其れを言ったらお仕舞と言うか……次元間を移動中は如何しても窓の外は真っ暗闇だから仕方ないよ。
 だからと言って携帯ゲームで対戦してるところには入れないし……一応暇つぶしにポータブルサイズのチェスは持って来てるんだけど…」

「チェスがあるのか?いいね、其れなら大歓迎だ。
 ビデオゲームはあんまり得意じゃないが、テーブルゲームやボードゲームの類なら話は別だ――相手になってくれるんだろ、なのは?」


私が相手?いいよ、折角だから勝負しようか……こう見えても結構チェスは得意なんだよ?
でも、ある意味都合が良いかな?ネロ君にはちょっと聞きたい事が有ったし、対戦しながらお話ししようか?


「聞きたい事?……まぁ、対戦しながらか。」

「うん、この前レティさんに悪魔の事を話して貰った時に、ちょっと聞きたい事が有ったんだけど丁度キリよく話が終わっちゃって聞けなかったんだ。」

「何を聞きたかったんだ?」


あのね、悪魔を倒すと赤とか緑の結晶が出て来たんだけどアレって何かな?
近づいたら消えちゃって、緑色の奴が消えたら何となく体力が回復したような感じがしたんだけど……


「あぁ『オーブ』の事か?アレは簡単に言うと神秘の結晶体だな。
 全部で6種類あって、そのうち悪魔を倒すと出て来るのはレッドオーブとグリーンオーブとホワイトオーブの3種類だ。」

「オーブ……其れって色によって効果が違うの?」

「当然違うぜ?まぁ、今言った2種類は言うなれば悪魔の残骸なんだけどな?」


へ?悪魔の残骸って……如何言う事?


「レッドオーブは悪魔の『血』、グリーンオーブは血以外の悪魔の『体液』、ホワイトオーブは悪魔の『魂』が夫々結晶化した物だ。
 そん中で、グリーンオーブは体力を、ホワイトオーブは魔力を瞬時に回復する力を秘めてるのさ。
 それと、近づいたら消えたって言ったが、其れは消えたんじゃなくて瞬間的になのはの身体に吸収されたんだよ。」


えぇ!?
き、吸収って……悪魔の血や体液を吸収しちゃっても大丈夫なの!?


「生の血や体液を取り込んだら大問題だが、結晶化したオーブは純粋なエネルギー結晶体だから害はないぜ?
 結晶化してオーブになるかどうかは完全に運任せだから、確実に出るってもんでもないが、まぁ出たらラッキーくらいに思っておけば良いさ。」


簡易的な回復アイテムって所かな?
アレ?そうなるとレッドオーブはどんな効果があるの?


「レッドはこっちじゃあまり意味が無いかもしれない……アレは言うなれば通貨みたいなもんだからなぁ?
 俺の居た世界では『時空神像』って言う物に捧げる事で、この前見せたホーリーウォーターなんかと交換できるんだが…」

「こっちにはその時空神像とやらがないから集めても意味は無いって言う事かな?」

「端的に言えばそうなる……まぁ、其れでも悪魔の血の結晶だから調べれば何か分かるかも知れないけどな。」

「成程、そう言う使い方はアリだね。」

うん、赤と緑と白に付いては良く分かったけど、全部で6種類あるんだよね?残り3つはどんな色でどんな効果があるのかなぁ?


「残りの3種類はブルーとパープルとゴールドだな。
 ブルーは体力、パープルは魔力の最大量を増やすって物らしいんだが、其れこそ自然界の魔力や生命力が結晶化したモノだから超レア品だ。
 更にゴールドオーブに至っては『死者の蘇生』の効果があるらしい……何でも死した肉体に瞬間的に魂を呼び戻すとか…」

「其処まで来ると、もう意味が分からないね?」

「言えてるな……時に、この間の指輪、ネックレスにしたのか?」


うん、折角貰ったけど私の指じゃ入らないし、両手の親指って言うのもなんかオカシイから思い切ってネックレスに加工してみたの。如何かな?


「似合ってると思うぜ?
 そいつ等も、謎の骨董品屋に二束三文で買い取られるよりもなのはに使って貰った方が喜ぶだろ?……と、チェックメイトだ。」


えぇ!?……って、本当に詰んでる!?
話しながらだったのに此れ!?ネロ君ドレだけなの〜〜〜〜!?私だって並列思考でちゃんと盤面は把握してたのに〜〜〜!!


「だから言っただろ、得意だって……もう1度やるか?」

「負けっぱなしは好きじゃないから……到着するまで勝負しようか?」

「OK!どうせなら楽しまないと損だしな?……Is that all you've got?(其れで本気じゃないだろ?)」


む…勿論だよ!!今度は勝たせてもらうからね!!



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・



で、目的地に到着して、今は此れから3日間お世話になる温泉旅館の前。
あの後計4戦して、結果は私の2勝3敗……むぅ、ギリギリ負け越したって言うのがより悔しい感じだね。


「最初の一戦以外は殆ど接戦だっただろ?
 話ししながらじゃなけりゃ実力は互角って事だ――寧ろ俺的には、何時の間にか俺となのはのチェス対決にギャラリーが出来てた事に驚きだぜ?」

「あはは……何時の間にか私とネロ君の周りにみんな集まって来たからねぇ。」

長考なしの高速チェスだったから、そっちの方に注目したのかもね……何せ1手コンマ5秒の高速対局だからね…うん、私もネロ君も普通じゃない。
アレ?でもはやてちゃんとシグナムさんは此れを上回る光速チェスをやるから、其れを考えるとマダマダかなぁ?





……深く考えない方が良さそうだね。

さてと、此処が此れからお世話になる宿だけど幾つか注意点。
温泉は露天と室内展望浴場があるんだけど、露天3つのうち1つは混浴だから、其れを利用する際には必ず表の立札を『使用中』にしてね?
そうじゃないと女性が使用中に男性が入っちゃうなんて事になりかねないから――そうなったら大問題だからね。

其れから露天使用時に絶対に覗いたりしない事!
もしそんな事したら、即刻訓練校退学処分が下るからその心算で!あと、食事は大広間で皆で取るから時間には絶対に遅れない事、良いね?


「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「は〜〜〜い!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

「All right.(了解だ。)分かったよ。」


それ以外は自由にしていいから――だけどくれぐれも宿の人に迷惑をかけないように。其れじゃあ解散♪








――――――








Side:ネロ


ふ〜〜〜……やっと到着して、そんで早速温泉に入ってみたんだが、成程コイツは確かに『本物の天国』って言うのも納得だ。
何時もは自室に備え付けられたシャワールームで済ませてるから、こうやって『浸かる』って言うのは新鮮だな。

俺以外の連中も堪能してるみたいだ。


「にしても……ネロ、お前のその傷痕スゲェな……何があったんだよ?」

「あぁ、此れか?
 腹の方は槍で刺されて、胸の方は剣で刺されたんだよ……悪魔の血を引いてなかったら間違いなく死んでたかもしれないぜ。
 ま、コイツを喰らったおかげで俺の中の力が覚醒する事になった訳だから其れは其れで結果オーライだけど、確かに言われてみれば凄いかもな。」

デビルトリガーの発動で傷は治っても、傷痕だけはきえないからなぁ……気にするほどの事でもないけどさ。
それにだ、これ程じゃなくても訓練校を卒業したら人によっては傷を負う事が当たり前になるような所に配属されるかもしれないんだろ?
だったら一々傷痕程度でうだうだ言う事じゃない。


「確かにな〜〜。
 つーか其れは其れとして、お前何でなのはさんとあんなに普通に話せるんだよ!?羨ましい事この上ねぇぞオイ!!」

「何でって…別に普通に話してるだけだぜ?
 なのはがドレだけ凄い事をしたかは知らないが、俺からしたら『普通よりも遥かに強い女の子』だからな、別に緊張する事もないのさ。」

「其れが羨ましい!!なのはさんつったら俺達からしたら雲の上の存在で高嶺の花だってのに、其れと普通に話せるお前が羨ましい!!
 どうしたらそんなに普通に話す事が出来るのかご教授プリーズ!!マジ頼みます!!お願いしますネロ大明神!!!」


OK、少し落ち着けよ……そんなに必死になる事じゃないだろ?
一歩踏み出して話しかけてみろよ、なのははお前等が思ってるよりもずっとフランクで付き合いやすい奴だぜ?俺に言えるのは此れだけだ。


「必要なのは勇気か……って、オイお前何してんだよ!?」

「An?……おい、マジで何してやがる!!」

何壁登ってるんだお前!?その壁の向こうは……露天の女湯じゃないか!!
お前、なのはが覗きは厳禁だって言ったのを聞いてなかったのかよ!?退学になるぞ?


「分かって居ても、この桃源郷を拝まない等男としてはあるまじき行為!!
 危険を恐れて前に進まない等は愚の骨頂!!その先に地獄があろうとも、俺達は果てなき桃源郷を目指すのだ!!!」

「いざ、遠き理想郷へ!!」


……つまり、痛い目に遭う覚悟はあるって事だな?……よ〜〜〜く分かった、なら望み通りにしてやるぜ。
安心しろ、なのはには言わないから退学にはならねぇよ……だが、少しばかり覚悟しろよ?


「「「え?」」」

Haaaaaaaa……Go down!!!(ハァァァァァァァァ……くたばれ!!!)


――ドゴォォォン!!!


「「へぶし!?」」

「取り敢えずそこで眠ってな……ったく、碌なモンじゃないな。」

「つーか、なのはさんに釘刺されたってのに、覗きを敢行する方に驚きだぜオイ……取り敢えずネロGJ。」


止めなかったら俺達も同罪になるからな。


さて、そろそろ上がるか――あんまし浸かって逆上せても良くないな、飯の前にクールダウンしておいた方が良いだろうし。
お前等も上がった方が良いぜ?……其処で伸びてる奴等は、取り敢えず脱衣所に放置しとけば良い、そのうち気付くだろうからな。








――――――








No Side


さて、あっという間に時は進んで夜。
到着と同時に温泉を楽しんだ一行は、大広間で夕食を摂り、後は就寝時間までの自由時間だ。

因みにこの温泉旅館は食事の質も良く、ネロをはじめとした訓練生には大変好評であった。(ネロは初めて食べる刺身なんかに感動していた。)



「さてと…就寝時間まで何をするか――遊戯室でダーツやビリヤードって気分でもないし、どうせならもう一度温泉に入ってみるか。
 確か混浴の露天は『使用中』の札にしとけば問題なかった筈だし、1人でゆっくり楽しむって言うのも悪くない。」

そんな中、ネロはもう一度温泉を楽しむつもりらしい。
しかも今度は露天の混浴を利用して、贅沢にも1人で露天を使う気でいるようだ――まぁ『使用中』の札を出せば問題ないから此れもありだろう。


だがしかし、世の中には碌でもない悪戯を考える輩と言うモノが必ずいるモノだ。


ネロが混浴の脱衣所に入ったのを確認した瞬間に、札を『使用中』から『未使用中』に変えた輩が3人。
先程覗きを敢行しようとして、ネロに纏めてバスターで撃沈された3人組だ……どうやら覗きを阻止されたお返しにネロに悪戯を仕掛けたらしい。

更にタイミングが良いのか悪いのか……

「あれ?何してるの皆?混浴露天を使うのかなぁ?」

なのはが登場。
其れを見た3人組は『しめた』とばかりだ……あくまで心の中に留めて表情には出さないが。


「違いますよなのはさん、此処に書かれてた温泉の効能をちょっと読んでただけですって。」

「大体、野郎が3人だけで露天なんてアレですしね〜……あ、俺等は使わないんで、なのはさんが使うんでしたらどうぞ?」

「そうなの?それじゃあ使わせてもらおうかな……行くよくーちゃん。」

あっさりと其れを信じて、なのはは札を『使用中』に直すと久遠と共に混浴露天へ。
其れを見た3人は揃って小さくガッツポーズ!!……果たしてネロの運命は如何に!?


――尤もそれとは別に、この3人には近い未来に地獄が待って居ると言う事だけは確定したのだが……合掌である。








――――――








Side:ネロ


「こんだけ広い温泉を1人で借り切るなんてのは、きっと物凄い贅沢なんだろうな……ふぅ〜〜、極楽だぜ。」

星が出てて空も綺麗だし……そう言えば星空を眺めるなんてのも随分久しぶりかもしれないな。
フォルトゥナに居た頃は日常的に悪魔共を狩ってたからゆっくりと星を眺めるなんて事は殆ど――いや、教団騎士になってからは全く無かった。

あの爺さんを打っ倒した後も、街の復興とかで忙しかったかし、こっちに来てからも色々有ったからな…まぁ、偶にはこんなのも悪くない。



「ほらくーちゃん、ちゃんとタオル巻かないとダメだよ?」

「なのはと2人きりだから要らないよ?」

「かも知れないけど一応ね?」




!?
おい、何で脱衣所の方から声がするんだよ!?外の札は『使用中』にしたはずだぜ!?てか、この声はなのはと久遠じゃないか!?

何であの2人が此処に……って其れ所じゃない!!
先に入ってたのは俺でも、此れは拙すぎる……久遠だけなら兎も角、なのはも一緒とか最大級のピンチだ……如何しろってんだよ!?

隠れる場所は皆無だし、浴場と脱衣所を繋ぐ扉は1つだけ……完全にチェックメイトだろ此れ!?


《Ha-ha!慌てるなよ坊や、嬢ちゃんは『使用中』にも拘らず入って来たんだ……つまりその気があるって事だろ?
 ジャパンには『据え膳喰わねば何とやら』って言葉が有ってだなぁ……つまり行け!迷わず行け!!やっちまえ坊や!!!》


あ、頭の中に声が……うるせーよ悪魔(ダンテ)!!


《其れはいかんぞネロ…幾ら相手のミスであっても、此処は自ら詫びて早急に立ち去るべきだ。》


今度は天使(クレド)!?ま、まぁそっちの方が妥当だよな…


《だが、女性の柔肌を見てしまう事に変わりはないのだから、責任は取る必要があるが…》


前言撤回!!お前も悪魔かよ!!やっぱりその力は天使じゃなくて悪魔だ悪魔!!根本的な解決にはマッタクなってねぇ!!


《堅い事言うなよ兄ちゃん?折角来てくれるんだぜ?だったら男として無視できないだろ?》

《だが矢張り間違いと言う事も有ってだな……其れに責任も……》

《………ダァ〜〜〜〜イ。(怒)》

《《ぐはぁ!?》》


2人纏めて斬り殺された!?
てか今の銀髪オールバック誰だ?ダンテに似てたけど間違ったってダンテじゃねぇ……って、そんな事は如何でも良いんだよ!!
大事なのはこの状況をどうにかする事で……



――ガラガラガラ……



Shit!(クソ!)タイムオーバーか……万事休す……


「やっぱり広いね〜〜〜〜……ん?……ななな、何でネロ君が居るの〜〜〜〜!?」

「其れは俺のセリフだ!!札を『使用中』にしといたのに何で入って来てるんだよなのは!それから久遠も!!!」

「札は『未使用中』だった…よ?」


What's?(何だと?)俺は確かに『使用中』にしたぜ?


「じゃあなんで……あ〜〜〜〜!!まさかさっきの子達の悪戯!?
 ネロ君が入ってるのを知ってて札を『未使用中』にしたって言うの!?…ご、ゴメン直ぐに出てくから///

「あ、いや俺の方が出るよ…久遠と入りに来たんだろ?
 お、俺はもう十分浸かったから、久遠と一緒にゆっくりしてくれ……と、取り敢えず上がるからこっち見るなよ!?」

「う、うん///


何だこの状況……く……タオル巻いてたとは言え、確り見ちまったじゃないかよ!!……後でブルーローズで頭撃って記憶飛ばすか…
つーか、何処のどいつだよこんなしょうもない事しやがったのは!!


「え〜とね……ほら、晩御飯の時に妙にぐったりしてた男性3人……」


……アイツ等か。
俺にバスターかまされた報復って所か?………OK、その挑戦受け取ったぜ……如何やらテメェ等には地獄も生温いらしいな…


あ〜〜〜…チクショウ、顔が熱いぜ。








――――――








No Side


「巧く行ったぜ〜〜!今頃ネロはきっと…!!」

「まぁ、なのはさんなら酌量の余地は与えてくれそうだけど、少なくともアイツの評価はがた落ちだよな〜〜!」

「後はこの事を適当に噂としてばら撒けば…!!」

己の目論見が巧く行った件の3人は自室で実に満足そうであった……何と言うか腹黒い会話をしているが。
普段は中々に実力のある訓練生であり、魔導師としての資質もあるのだが、どうやら今回の旅行では些か箍が外れてしまっているようだ。

まぁ、箍が外れでもしなければ覗きを敢行しようとは思わないだろうが…


だがしかし、今回は悪戯を仕掛けた相手が悪すぎた。


――コンコン……


「あん?誰だ……なんだ〜〜……ゲッ!?」

ノックに応えて部屋の扉を開けると――其処には青白いオーラを纏った魔人が居た。

「「お前等…随分とふざけた事をしてくれたな……俺は兎も角、なのはが物凄く精神的ダメージ受けてたぜ……如何する心算だオイ…」」

其れはデビルトリガーを発動したネロ……言わずもがな物凄く怖い。

「「まぁ、アレだけの事をしてくれたんだ……どっちにしろお仕置きされる事は覚悟してたんだよなぁ…?」」

「「「ひ、ひぃ!?」」」

嗚呼『後悔先に立たず』とはこの事か?一時の気の迷いが彼等にとって致命傷になったらしい――死にはしないだろうが。


「ま、待てよネロ、ちょっとした悪戯で冗談なんだ、話せばわかるって!!」

「「What's you say?…Huh Not interested in your bullshit!(何か言ったか?…ハ、お前の御託なんぞ如何でも良いぜ!)」」

「ちょ、少しは話を聞け…」

「「Pray for help savior you're gonna need it.(お祈りでもしてな、お前に出来るのは其れだけだ。)
  You're going down……Then down to hell you go!!(跪け……そして地獄に落ちな!!)」」


問答無用!炸裂したデビルトリガーバスター!!
全力全壊で放たれた拳は、悪戯を仕掛けた3人を纏めて殴り飛ばし、開いた窓から外に向かってダイブ!!まぁ、魔法を使えば落下死はないだろう。


「今回は此れで許してやる……だが次はないからな…」

デビルトリガーを解除してネロは告げる――多分相手に聞こえてはいないだろうが。
取り敢えず、その場の思い付きで悪戯を仕掛けると、仕掛けた相手によってはトンでもなく痛い目を見ると言う良い教訓であろう…








――――――








Side:なのは



――ガシャァァァァァァァァン!!!


「?何の音?」

「気にしない方が良いよくーちゃん……下らない悪戯をした人が然るべきお仕置きを受けてるだけだと思うから……」

は〜〜……まさかネロ君が居るなんて……タオル巻いてたとは言え恥ずかしいよぉ…///
ホントに碌な事を考えない人がいるんだから〜〜〜!後で1時間は正座させてお説教しないとだね!!


「なのは、大丈夫?」

「うん…大丈夫だよくーちゃん……流石に吃驚したけどね。」

其れでもタオルを巻いてて良かったかな?
ちゃんと巻いてたから見られてないよね……『此れ』は……永遠に消える事のない傷痕は……


自業自得とは言え、やっぱり知ってる人以外に見られたいものじゃないからね……って、私はネロ君の傷痕バッチリ見ちゃったんだけどね…
だけど、この傷痕を見たらきっと――出来ればフェイトちゃんやはやてちゃん達以外には知られたくないなぁ……


っと、暗い考えはダメだね!
折角の温泉なんだから暗い気持ちも吹き飛ばして楽しまないと♪


それにしてもあの子達は、何でネロ君にこんな悪戯を仕掛けようと思ったんだろう?……その辺もキッチリ聞いておく必要がありそうだね。


ふぅ……まさかの1日目からハプニングだったね。












 To Be Continued… 




今回は修学旅行か。
美姫 「ネロなんかは息抜き的な意味でも良かったかもね」
しかし、ギンガの口からさらりと出た名前だが。
美姫 「やっぱり微妙に原作との違いがあるみたいね」
だな。まあ、今回はのんびりした感じに。
美姫 「と思いきや、ちょっとしたハプニングが発生したわね」
まあ、これは故意ではない上に仕掛けられたから仕方ないがな。
美姫 「どうにか一日目は終了で良いのかしら」
かな。次回がどんな話になるのか楽しみです。
美姫 「次回も待っていますね〜」
ではでは。



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