Side:ネロ


ったく、やってくれるじゃねぇかオッサンよぉ?
俺からしたら2度目になるんだが、クソッ垂れの神様に閻魔刀を打ち込んで、そんで俺を覚醒させるとは、本気でクレイジー極まりねぇって所だよな、アンタはよぉ!?

ま、そのお蔭でなのはも目覚められた訳だから、文句はねぇけどよ。



「ネロ?……そっか、私は寝てたんだね。」

「如何にもそうみたいだな。」

だが、もう目は覚めただろ?――だったら教えてやろうぜ、俺達の戦い方がどんな物だって言うのかを徹底的にな!!――寧ろどうなるか楽しみで仕方ないぜ!!
取り敢えず、先に進むだけなんだが……大丈夫かなのは?



「にゃはは……流石に消耗した状態ではキツイかもだよ……おまじないが有れば何とかなるかも知れないけど。」

「おまじない、ね?」

なら、其れはコイツで充分かい?


――ちゅ……


「あふ……充分過ぎるよネロ――寧ろ、此れだけの『おまじない』をして貰って、負けるなんて言うのは、間違い極まりないから、全力全壊でやってやるだけだよ!!」

「なら良かった……其れじゃあ行くとしようぜ!!!」

待ってろよヴィヴィオ、必ずお前の事を取り戻す!……そして、此の神は、問答無用でぶっ壊してやる!――其れが、俺の力を最大限に発揮してくれる筈だからな!
だから、行こうなのは!俺達の未来を掴む為にもな!!

俺達の邪魔をする奴は、全力全壊で、叩きのめしてやる……相手が誰であってもな!!













リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission107
『全力全壊〜Go for Broken!〜』












――グワン!!


っと……思いのほか揺れるモンだな神の体内ってのは?――フォルトゥナの一件の時に取り込まれた事は否定しないが、あの時より揺れが酷いんじゃねぇか此れ?
つーか、揺らすなよオッサン!!



「そう言うなよ坊主?カミサマの相手ってのは……意外とキツイモンがあるんだぜ?」

「巨躯に見合っただけの頑丈さだけはあるようだからな……」



大変なのはお互いさまって事か……だったら、そっちはアンタに任せるぜオッサン、バージル!!
俺が元凶ぶっ倒すまでに、ガス欠起こして強制ダウンなんてて言う事だけは、アンタ等には、いや六課全員が有り得ない事だからな。


「Ha-ha!!こっちは任せときな!!」

「貴様等は、さっさと此れの中のバカ者を黙らせて来い――偽りの神など、この世界には無用の長物であるからな。」




「外も大変そうだね……だったら、尚の事頑張らないとだよ!!」

「だよな?……全力全壊じゃないと満足出来ないからな!!」

「でも、如何して中と外で、普通に会話が成立してるのかな?かな?」



其れは……聞かれても分からねぇよ。
でもまぁ、俺達はこうして目を覚ました訳だから、景気付けに派手に行こうぜ?何よりも、もうすべき事ってのは決まり切ってる訳だしな。
俺達の目的はスカリエッティの撃滅とヴィヴィオの奪還だ!なら、其れを達成して、後は適当に神の身体に風穴開けて脱出すれば、ミッションコンプリート!!だろ?



「だね!!
 それにしても、本当に不気味な場所だね此処って?人工物とは言え、仮にも『生き物』の体内なのかって疑いたくなっちゃうよ……あそこの眼玉、こっち見てるし。」

「無視しとけよ、んなモンは……
 まぁ、数えきれねぇだけの悪魔の魂を詰め込んで作ったんだ、中身が不気味で不思議な場所にもなるさ――其れこそ、此処は疑似魔界って言っても過言じゃねぇ。
 加えて、トンでもねぇ数の悪魔の魂を詰め込んだせいで、少しばかり飽和状態になって……」



――ガン!ガン!!



『『ギエェェエェッェェェェェェェェェェェ!!!』』



コイツ等みたいに、飽和状態の魂が、また元の悪魔に戻ってるなんて事もあるんだよなぁ?……疑似どころか、本気で魔界其の物で良いかも知れないぜ此れは。



「魔界ね……なら、尚の事そんな危険な場所にヴィヴィオを何時までも置いておく訳にはいかないよね?」

「そう言う事だ。
 そんじゃまぁ、目覚め直後の準備運動がてら、コイツ等を叩きのめしてやるか。……ぶっ倒せば、グリーンオーブとかホワイトオーブが出て回復も出来そうだしな?」

「あぁ〜〜〜、確かに回復アイテムは有り難い物が有るよね?」



必須だからな。
っつ〜訳でだ、悪いがテメェ等には、俺達の体力と魔力の回復の為の糧になって貰うぜ?Come on Scum bags!!(来いよクズ共!!)



『『『『『『『『『『ギシャァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』』』』』』』』』』

『『『『『『『『『『ぎががががががががががががぁぁぁぁ!!』』』』』』』』』』




スケアクロウとマリオネットが、合計で20体か……準備運動には丁度良い位の雑魚共だぜ!!せめて、体力と魔力が9割位まで回復する位のオーブになれよな?

Die!(死ね!)

シューティングバスター!!

『Shooting Buster.』



Ha!如何に消耗してるっつっても、コイツ等如きじゃ俺となのはの相手にゃならねぇな?――お、特大のグリーンオーブになったか、コイツはラッキーだぜ!おかげで
体力の方は、略全快したからな!



「私の方も、体力は略全快だね♪――欲を言うなら、魔力の方も少し回復したい所なんだけど、小さいホワイトオーブじゃ、あんまり回復できないよ。」

「なのはは魔力がでかいからなぁ?戦闘スタイルも魔法ありきだから、特大サイズのホワイトオーブじゃなきゃ、到底完全回復は出来ないって事か……」

デビルスターが有れば魔力の回復は楽だったんだが、生憎と持ってねぇからな……なら、コイツをぶっ倒して、特大サイズが出る事を願うしかないんじゃねぇかな?
コイツクラスだったら、結構良いのになってくれそうだからなぁ?そうだろ、クソッ垂れの山羊野郎!!



『気付いていたか……だが、私に勝てると思っているのか?
 私は此れの材料となったが、飽和状態の魂からこの姿に復活し、さらに他の魂を喰らって力を増している……そんな私に、貴様等が勝てるとでも?』


「思ってるに決まってんだろタコ。いや、テメェは山羊か。
 大体俺等を誰だと思ってんだテメェ?俺は、魔剣士スパーダの孫で、なのははネフィリムの血を色濃く受け継いだ最強の魔導師だぜ?負ける要素が全然ねぇよ。」

「そう言う事だから、さっさと特大のホワイトオーブになりやがれなの。」

『Divine Buster.』


――ドッゴォォォォォォォォン!!!


『なにぃ!?』




……オイオイオイ、幾ら何でも言うと同時に即攻撃ってのは、流石に反則じゃないのかなのは?いや、悪魔相手に反則もへったくれも無いってのは分かってるけど。
つーか、略溜め無しでバスターブチかますとか、本当に魔力足りてねぇのか、少しばかり怪しい感じだぜオイ。



「常在戦場、戦いの場でぼさっとしてる方が悪いの。
 其れに魔力は全然足りないよ?……この距離のバスターなら、中級悪魔でも即死レベルなのに、あのゴートリングは、マダマダ全然生きてるんだからね?」

『ぐが……あぐ……』

「……全然生きてるレベルじゃなくて、辛うじて生きてるレベルだろ此れは……」

魔力が足りてねぇ状態でこの破壊力って、マジで敵に回したくねぇよなのはの事は。
俺もオッサンも『悪魔も泣き出す男』とか呼ばれた事があるけど、だったらなのはは『悪魔も逃げ出す魔法使い』って所だな。……取り敢えず、コイツの事ぶっ倒すか。

Game set!!(遊びは終わりだ!!)Cry!Yell!!And die!!!(泣け!叫べ!!そして、死ね!!!)


――バキバキ!ベキベキ!バキボキ!!ガスゴス!!ガン!!ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!



『グワァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』


「……散々右手でタコ殴りにした挙げ句に、地面に叩き付けて、炎浴びせて爆発させるって、新しいバスターのバリエーションだね。」

「即興だけどな……まぁ、ぶっ倒したから良いだろ?」

其れに、お望み通りの『特大ホワイトオーブ』がになってくれたみたいだからな?――流石に、其れ位デカければ、なのはの魔力タンクも満杯になるんじゃないのか?



「此れなら……うん、魔力も完全回復したよ!すっかり元気一杯なの!!
 この状態なら、デビルトリガーの発動も、ブラスターの使用も問題なさそうだから、どんな悪魔が……其れこそ、魔帝級の大悪魔が出て来ても何とかなりそうな気が
 するの!って言うか間違いなく出来る感じだよ♪」

「そいつは何とも頼りになるね?俺の彼女は世界最強ってやつだな。
 まぁ、かく言う俺も、コイツに一時取り込まれたおかげで、今なら完全な絶刀を使う事が出来そうだから――怪我の功名って言うんだっけか、こう言うのって?」

「其れで間違ってないけど、其れってどういう理屈?」



知らねぇよ。ご都合主義の『復活したらパワーアップ』ってやつじゃないのか?
兎に角、取り込まれる前よりも、俺等が強くなったのは間違いねぇんだ。バージル達に、此のデカブツの相手をさせ続けんのも悪いから、やる事やって帰ろうぜ――

「って、此処で分かれ道か?」

「ある意味でお約束だね此れは?」

「お約束?」

「ラスボス前の2択かな。片方がラスボスで、もう片方がラスボス以外の何かが有る部屋――今の状況を考えると、どっちかの道の先にヴィヴィオが居て、どっちかの
 道の先にスカリエッティが居る……多分、そんな感じだと思うの。」



成程……ま、どっちに進んだとしても目的の相手は居るって訳だよな?なら、どっちに行く?



「どっちでも良いんだけど、ネロはどっちに行きたい?」

「俺もどっちでも良いな。
 ヴィヴィオを助け出すなら其れで良いし、スカリエッティの野郎をぶっ倒すってんなら其れも大歓迎だからな。」

だから、此処はコインで決めようぜ?絵柄のある方が出たら俺が右、無地の方が出たらなのはが右で如何だ?確率は半分の公平な決め方だ、問題は無いよな?



「OK、其れなら問題ないよ。」

「そんじゃあ……よっと!」


――ピン!……パシ!!



結果は……絵柄有だな。
そんじゃあ俺が右に行くから、左の方は任せるぜなのは?ヴィヴィが居たら助けてやって、スカリエッティの奴が居たら、必殺の直射砲撃をブチかましてやれば良い。
幾ら帰天してるとは言っても、アイツの戦闘力そのものは、俺達には及ばねぇ事は、この間の戦いで分かり切ってる事だからな!!



「その言葉は、私からもそのまま返すよネロ。
 ヴィヴィオが居ても、スカリエッティが居ても、バッチリやっちゃって!隊長命令!」

「Ha-ha!All right Boss!!(了解だ隊長!!)」

命令なら、其れを遂行しない訳には行かないからな!!ヴィヴィオが居ても、スカリエッティの腐れマッドが居ても、どっちにしてもやるべき事をやってやるぜ!!

つ〜訳で、暫しお別れだなのは……だが、また後でな?



「うん、また後で……必ずね!」



――コツン!



さて、どっちが居るかは分からねぇが、一丁やってやるか!今まで寝てた分を取り返す意味でも、バッチリ決めてやらないと、流石に格好がつかねぇからな!!








――――――








Side:なのは


さて、左の道を来た訳だけど……此れは、今までとは打って変わって、まるで戦艦か要塞の内部みたいな雰囲気になって来たね此れ?――さっきまでは大理石み
たいな壁に、巨大な目玉がぎょろぎょろしてる様な空間だったって言うのにね。

尤も、このまま何もなくゴールまで辿り着けるとは思わないけど――



『『『『『『『『『ギギギギギギギギギギギギギギギ。』』』』』』』』』


「やっぱり居るよね……」

現れたのは無数のガジェットか……砲撃で一網打尽にしても良いんだけど、其れじゃあ埒が明かないから、此処は一気に強行突破するのが上策なの!!
レイジングハート!!



『All right.BlasterU Setup.Excellion Mode Drive ignition.(了解、ブラスター2をセット。エクセリオンモードを起動。)』

「貴方達に用はない……道を開けやがれなの雑魚共!!

『Strike Frame.』



エクセリオンバスターA.C.S……ドライブ!!!



――ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァン!!!!!



貧弱!軟弱!!脆弱!!!
今の私をガジェット如きで止めようだなんて、土台無理な話だよスカリエッティ!!今の私を本気で止めたいなら、最低でもフロストクラスの悪魔を100体連れてきや
がれって所だからね!!

このまま一気に!!



『Master.』



レイジングハート?何かあったの?……って、アレは、ディエチに似た仮面の戦士?
スカリエッティの配下、投降したチンク達とは違うナンバーズの構成員……如何やら、ディエチに似ているだけあって砲撃が得意みたいで、私を迎え撃つ心算みたい
だけど、私に対して砲撃勝負を挑むなんて身の程知らずも良い所だよ!

ひっじょーに不本意だけど、私は局員の一部から『管理局の白い魔王』って言われてるんだよ?そんな私に、ディエチの偽物である貴女が勝てるとでも思ってるの?
本物のディエチだったら、私の砲撃と撃ち合う事も出来るだろうけど、貴女じゃ其れは望めない……だから、大人しく吹き飛んでもらうよ!!



「……キエロ。」

「其れは私のセリフなの!!ハイぺリオォォォォォォォォォォォォォォン……スマッシャーーーーーーーー!!!



――キィィィィィィン………ドガァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァン!!!!



「そんな……馬鹿な――お前、本当に人間か?」

「純然たる人間とは言い難いかもね?
 私は、その昔天使と悪魔の間に生まれたネフィリムの血を色濃く受け継いだ存在で、更にデビルトリガーに覚醒した事で限りなくネフィリムに近い存在になった訳だ
 からね……取り敢えず、其処で大人しくしててね。」

マッタク、齢19で、自分が本気で人間じゃないって言う事を知るとは思わなかったけどね。
……若しかして、お母さんやお姉ちゃんが何時までも若さを保ってるのって、少なからずネフィリムの血が影響してるのかな?お母さんは私の直系だし、サキュバス
が言うには、ネフィリムの血は誰にでも受け継がれてるって言う事だったから、お姉ちゃんに流れても不思議はないからね……何か否定できねーの。



「化け物が……だが、幾らお前でも、あれには勝てない……精々、足掻いてそして死ね……アレは文字通りの生物兵器だ……行って殺されてしまえ。」

「ディエチの姿でそう言う事は言わないでもらいたいなぁ?
 あの子は砲撃魔導師として優秀な才能が有るから、ティアナと同様に私が目を掛けてる子なんだよね……だから、その姿でそんな事を言うなんて極刑一択だよ。」

『Death penalty.(死刑。)』

「え?」



――ズガバァァァァァァァッァァァァァァン!!!!



せめてもの情けとして、痛みを感じる間もなく終わらせてあげるよ。
流石に一瞬で全身が吹き飛ばされれば、何が起きたのかを理解する間もなくお陀仏だろうからね?……精々、閻魔様に然るべき裁きを下して貰うと良いと思うの。

さて、まだ行くよレイジングハート!ブラスター2は維持!更にカートリッジを3発ロードして!!



『All right Master.(了解ですマスター。)』

「このまま一気に押し通るよ!」

ゴールにたどり着くまでにやられる訳には行かないからね!!――尤も、今の私を止める事が出来るのは、ネロと、バージルさんと、ダンテさん位だと思うけどね!



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・



で、辿り着いたのは大きな扉の前……恐らくは此処がゴールなんだろうね。
果たして鬼が出るか蛇が出るか…怖がる訳じゃないけど、流石にドキドキするのは否めない――この先に、ヴィヴィオかスカリエッティかの何方かが居るんだから。



――ギィィ……



此れは……扉の向こうの部屋は、此れまでの道則ともまた違った雰囲気だね?
要塞内部みたいな造りは一緒だけど、此の部屋には武骨なだけじゃなくて、ある種の煌びやかさも見て取れる……そう、まるで王が居座る玉座であるかの様にね。

そして、その部屋の奥の中央には……

「ヴィヴィオ……!!」

「ママ……?」



玉座と思われる場所に座ったヴィヴィオが!!
待っててヴィヴィオ!今助けてあげるから!!



「だ、駄目だよママ……私を助けちゃダメぇ!!
 お願いママ……今直ぐ……今直ぐ……この場所から逃げてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇっぇぇぇぇ!!そうしないと、ママ死んじゃうから!!!!」

「え?」

ちょ、ちょっと待って!!其れって如何言う事なの!?
貴女を助けたらダメって、其れに此処から逃げないと私が死ぬって、流石に訳が分からないよ!?――大体にして、そう簡単に死ぬほど私は柔じゃないんだけど!
其れなのに――



『ア〜〜ラ、アラアラ?如何やったかは存じませんが、神に捕らわれた筈の雑魚が復活したようですわね?……しかも、そんな場所にまで辿り着くとは……面倒な。
 ですが、辿り着いたが100年目!貴女は其処で終わりですわ、高町なのは!!』




此れは、他のナンバーズかな?
ウーノはドゥーエちゃんが、トーレはフェイトちゃんが始末したらしいから、其れを踏まえると、貴女は4番目――クアットロって言う所だろうね……だけど、私は此処で
は未だ終わらないよ?



『果たして此れを見てもそう言ってられるか見物ね?
 其の子は只の子じゃないわ……聖王の遺伝子から蘇らせた現代の聖王!ゆりかごの聖王『オリヴィエ・ゼーゲブレヒト』その物ですのよ?
 さぁ、聖王陛下、賊がやってきましたよ?ならば、倒さねばならないでしょう?……己の持てる力の全てを持ってして!!賊は、滅すべきですわ!!!』



――キィィィィィィィィン……ゴォォォォォォォォォォォォォォ!!!



「あ……あ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

「ヴィヴィオ!!!」


此れは、この魔力は尋常じゃない!!――貴女、ヴィヴィオに一体何をしたの!!?



『別に何も?まぁ、敢えて言うのならば、聖王陛下の覚醒のお手伝いをしただけですわよ?――そう、彼女に埋め込んだレリックの力を活性化してあげる事でね。』

「!!!」

レリックを……それ以前に、そんなモノをヴィヴィオに埋め込むなんて、本気でその神経を疑うよ!!
如何に高純度の魔力の結晶体とは言え、そんなモノを身体に埋め込まれたら、リンカーコアが有る人間だって爆発的な力を得る代わりにどうなってしまうかは分から
ない……そんなモノをヴィヴィオに――絶対許さない!!



『其れは結構ですけれど、果たしてそんな事を言ってる暇が有るんですか〜〜?
 覚醒した聖王陛下は、臨戦態勢完了ですわよ〜〜?……命懸けの母娘対決、此れはまた何とも燃えますわ――精々、力の限り殺し合ってくださいな〜〜〜♪』


「ママ……違う、お前はママじゃない!!」



本気で外道此処に極まれりだね………貴女には地獄すら生温いよ――何れ私が滅してあげるから、覚悟だけはしておくと良いよ。

そして……私の目の前にいるハニーブロンドの髪をサイドテールにして、漆黒のバリアジャケットに身を包んだ女性は――考えるまでも無くヴィヴィオだよね此れ。
クアットロがレリックを活性化したせいで、その力で大人の姿に……『ゆりかごの聖王』になったって言う所だよね……本気で、ふざけるなって言う所なの!!!
急激に力が増したせいでヴィヴィオも暴走状態だし……此れは、戦うしかなさそうだよ――そうしないと、今のヴィヴィオを止める事は難しそうだし、此処で戦わなかっ
たら、あの陰険姑息眼鏡がどんなちょっかい出してくるか分かったモノじゃないからね。

「仕方ないか……行くよ、レイジングハート!!」

『All right.(了解です。)』



だったら此処は、ヴィヴィオを倒して、倒した上で取り戻すだけの事だよ!!
前は助けてあげる事が出来なかったけど、今度は絶対に助けるよ――進んだ先にヴィヴィオが居たら、何が何でも絶対に助けるってネロとも約束したからね!!!


だから始めようかヴィヴィオ?――最初で最後の、史上最大にして最強の母娘喧嘩って言うモノを!!



「う……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「遠慮は入らないよ?……貴女の苦しみも何もかも、全て全部受け止めてあげるから!!全力全壊で向かって来ると良いの!!」

私は其れを超えて、貴女を倒し、そして救うだけだからね!!――初っ端から全力全壊一択しか有り得ないよ!!Let's rock!!(弩派手に行ってやるの!!)

ヴィヴィオは助け出す!絶対にね!!











 To Be Continued… 




復活したネロとなのはの進撃。
美姫 「本当に誰も止められないわね」
ここから本格的に反撃開始って感じだな。
美姫 「そうよね。問題なく進んていくって感じだし」
とは言え、途中で別れ道と。
美姫 「なのはの方にヴィヴィオだったわね」
だな。まあ、あっさりと救助とはいかないみたいだけれど。
美姫 「本当に非道な手を使う奴らよね」
全くだ。なのはは無事にヴィヴィオを救えるのか。
美姫 「次回も楽しみにしていますね」
次回も待っています。



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