Side:ジェスター
きっひっひっひ……マッタク持ってスパーダは本当に凄い奴だよなぁ?正しく『伝説の魔剣士』だぜぇ!
悪戯のネタ探して、魔界を通じて色んな世界に行ってみりゃスパーダにぶっ倒されて封印された大悪魔ってのが結構居るみたいじゃないの〜〜?
イヒヒヒヒ……普通ならコイツ等は俺っちがどうにかできる奴等じゃないが、封印状態ってんなら話は別だ〜。
なんの力もない小ぶりな石像やら何やらに姿を変えらえれてる状態なら、俺でも持ち出す事は楽すぎるぜ。
ま、そうは言っても長い間放置されてたせいで、スパーダが施した封印の一部が脆くなってたから持ち出す事が出来た訳なんだけどなぁ?
「まぁ、コイツ等がすぐに戦力になる訳じゃねぇ……今ん所使えるのは1体だけだが……」
別のコア……コイツはお前さん方にくれてやるぜ『最高評議会』さん〜〜〜〜?
いや驚きだよ、色々探ってみたら妙な部屋が有って、入ってみたりゃ有ったのは人間の脳味噌だとはなぁ!?しかもこの状態で生きてるときた。
何でも不死の欲望に捕らわれたとかだが……ヒッヒッヒ、いやスゲェよアンタ等、マジでサイコーーー!
身体を捨ててまで不死になろうとして脳味噌だけ取り出すなんて、悪魔でも思いつかない悪魔じみた考えだぜぇ?人間の欲ってのもおっかないねぇ?
だ・け・ど、そんなスンバラシィ〜〜〜〜〜〜アンタ達に、今日はジェスターからプレゼントがあるぜぇ?
その名も『悪魔の三賢者』の封印されたコアだ〜〜〜!
コイツをアンタ等に融合するとあら不思議!悪魔の知恵と力と(限りなく)不死身な身体がアンタ等の物に!!
しかもこのコアは悪魔の中でも最上級クラスの悪魔の物って言う、超貴重なウルトラレア品だぜ〜〜〜?喉から手が出るほど欲しいだろ〜〜〜〜?
『『『――――――!!』』』
「だよなぁ?……んじゃ、早速コア融合〜〜〜!毎度アリ〜〜〜〜!!」
まぁ、コアが馴染むのには年単位掛かるだろうし、馴染んだ暁にコイツ等の自我が残ってる保証は何処にもねぇんだけどなぁ?あー楽しいーーーー!!
さてと、こっちのコアはちっと魔力流してやりゃ直ぐにでも元の姿を取り戻して暴れさす事が出来る――こっちはぼーやへのプレゼントだなぁ?
ヒッヒッヒ……コイツは遺跡に呼び出したのとはわけが違うぜ坊や?
精々見せてくれよなぁ、閻魔刀を受け継いだぼーやの力ってのをさぁ!いひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!
リリカルなのは×Devil May Cry 黒き騎士と白き魔導師 Mission12
『盾の守護獣〜Blue wolf〜』
Side:なのは
天気は生憎の雨――こんな天気じゃ外での魔法訓練は出来ないね?…今日は私が皆の相手しようと思ってたからちょっと残念。
まぁ、お天気相手じゃ流石にどうしようもないから、今日は予定を変更して屋内施設でのフィジカルトレーニングと、魔法無しでの格闘訓練。
幾ら魔導師や騎士とは言え、一度現場に出たら魔法やデバイス無しで戦わなきゃならない事も絶対に無いとは言い切れないからね。
私自身、魔法もデバイスもないと可成り戦闘力がダウンするから最低限の護身術くらいは身に付けてる……だからこれは絶対に必要って言いきれる。
流石に魔法無しの格闘訓練ともなれば男女は分けるけどね。
それから、私の無手格闘はあくまで『護身術レベル』だから、今日は特別講師としてザフィーラを招いてる――お願いねザフィーラ?
「心得た……我が主からも、今日はお前の方に付き合ってやってほしいと言われているのでな……務めは果たそう。
其れに私自身、優勢勝ちとは言えシグナムに勝ったネロと言う青年をこの目で見てみたかったのでな……期せずして願いが叶った。」
其れなら良かった、態々来てもらった甲斐があったよ♪
それで、ザフィーラから見てネロ君は如何かなぁ?
「うむ……彼の本分はシグナム同様に剣を使った戦いなのだろうが、徒手空拳に於いても高い戦闘力を有しているのは間違いないだろう。
悪魔の血を引いていると言う事を差し引いても尚、あの格闘センスは見事……ことパワーに於いては私やヴィータをも軽く上回る事は確実だろうな。」
「うん…実際ネロ君のパワーは物凄いモノがあるよ。この間は超大型ダンプサイズの仮想敵を振り回した挙げ句に投げ捨てたからね……
しかもパワーだけじゃなくて、スピードやタフネスも物凄い……既にこれだけで並の魔導師を遥かに凌駕する実力者だよ。」
「その様だな……他の訓練生がまるで相手になっていないからな。
うむ、腕は確かなようだが――だが其れでも私は少しばかりアイツに色々聞いてみたい……!!」
あ、ザフィーラも思ったの?
実は私も……確かにネロ君は物凄く強いし、今日の無手での格闘訓練でも予想通りに今までに判定負けすらない――其れだけなら何も問題ないの!
何が問題と言うか、突っ込み対象かと言うと……
「Eat this!(喰らえ!)……必殺Octopushold(卍固め)!!!」
「ぎにゃぁぁぁ!?ぎ、ギブ!!ギブアップ!!極まってる!完全に極まってるから〜〜〜〜!!!」
「Go down!!(落ちろ!!)」
「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
――○ネロ(3分32秒 卍固め)男子訓練生A●――
何でか決まり手が全部プロレス技なの……?足四の字にアイアンクローにアルゼンチンバックブリーカーに、今は何と卍固めでフィニッシュ!!
しかも見事なまでに全部の技がキッチリ極まってたからねぇ……ネロ君て実はプロレス好きなのかなぁ?
「うむ……好きこそ物の上手なれとは言うが、あの手の技を実戦で決めるとなると相当に鍛えねば不可能だろう。
其れよりもなのはよ、未だ格闘訓練を続けるのか?女性の方は兎も角、男性の方は全員ネロに倒されてこれ以上は戦闘できそうに無いが…?」
ホントにね……だけど休憩まではあと20分も有るし如何したモノかなぁ?
ん〜〜〜〜……ねぇ、ネロ君、もう1試合くらい行ける?
「1試合どころかあと5試合くらいは軽く出来るぜ?
寧ろ、丁度身体が温まって来たって所だからな、多分これからの俺の方が動きは良い筈だ――けど、一体誰が相手するんだ?全部倒したぞ俺が…」
「本日の特別講師のザフィーラ♪」
「……そいつか……確かに強そうだな?」
実際強いよ?
無手の格闘と防御能力だけに限定すれば管理局最強だし――何よりも『盾の守護獣』なんて二つ名を持ってるくらいだからね。
お願いしても良いかなぁザフィーラ?
「うむ……シグナムの話を聞いて、何れ手合わせしてみたいとは思っていたのでな――一槍願おうか?」
「Ha!鉄壁防御の獣人が相手かよ?
……Not so bad,Ok…This may be fun!(……悪くないな、寧ろ楽しめそうだ!)だがやるからには手加減なしだぜ?」
「無論だ……模擬戦とはいえ、手を抜かれては興も冷める。」
あらら…予想以上に互いにやる気満々だね?
だけど此れも良い機会かな?魔法無しの本物の格闘がどんなものかって言うのを皆に見て貰うには、良い機会かもしれないの。
と、言う訳で皆集合〜〜〜!
此れからザフィーラとネロ君がスパーリングをするから、皆で其れを見学してね?
攻撃特化のネロ君と、鉄壁防御のザフィーラのスパーリングは見るだけでも得るモノは多いから。
「制限時間は10分、武器と魔法は使用禁止で目潰しと金的は反則。
ダウンカウント10か、ギブアップ宣言またはタップアウトで試合終了――タイムアウトの場合は引き分け、良いかな?」
「OKだ。」
「異存はない…!」
だよね♪……それじゃあ、始め!!
「盾の守護獣ザフィーラ……参る!!」
「名乗りか?……なら応えないのは礼儀知らずだな。
Hoo……伝説の魔剣士スパーダの末裔が黒騎士ネロ……行くぜ!!」
――バガァァァン!!
互いに名乗ってからって、ザフィーラは兎も角、ネロ君も『騎士』なんだね。
先ずは挨拶代りに、互いに間合いを詰めての右ストレート……タイミングは互角だけどパワーならネロ君に分がある。
「……っらぁ!!!」
「むぅ!?」
そのパワーにモノを言わせて押し切ったけど、ザフィーラも持ち前の防御タクティクスで点をずらしてダメージは皆無……まぁ、今のは挨拶だからね。
寧ろ本番は此処からだよ。
「点をずらしたか……今のはダンテですらブッ飛ばしたんだが、盾の守護獣の名は伊達じゃねぇみたいだな?」
「護る為のこの拳……簡単には砕けぬ!!」
「成程な……護る為の力か――ならそいつは強い筈だぜ!!」
また肉薄!
だけど今度は互いに間合いを離さないで、互いに1インチの距離で物凄い攻防を展開してる……此れは予想以上の好勝負だね♪
「す、スゲェ……」
「え?あ……ふ、2人の拳と蹴りが良く見えないんですれど!?」
「ネロさんの右の高速マシンガンジャブをザフィーラさんが的確に防いでますが、その攻撃の激しさからザフィーラさんは攻撃に移れないみたいね。」
「正に最強の鉾と無敵の盾の戦いですね……ネロさんが攻め切れるか、ザフィーラさんが防ぎきれるかが勝負の分かれ目です!」
「ヴィッツさんとギンガさんは何で分かるの!?」
ん〜〜〜……ヴィッツとギンガは観察眼も中々に凄いみたいだね。
確かにネロ君は攻めきれてないけど、ザフィーラもネロ君の攻撃が激しすぎて防御するので精一杯――確かにこの均衡が破れた時に大きく動くね。
「Is that all you got?Come on!(其れで本気じゃないだろ?来いよ!)」
「うむ……では守護の拳の真髄を見せてやろう!!」
!!流れが変わった!!
防御に徹してたザフィーラが攻勢に出て、互いに打ち合う状態に――しかも激しく打ち合いながらも的確にクリーンヒットは外してるね……凄い…!!
「クリーンヒットは難しいか……だが、パワーだけなら俺の方がアンタよりも遥かに上だぜ!!」
「むぅ!?」
やっぱりパワー勝負になったらザフィーラでもネロ君には勝てないか……ネロ君の全力の一撃はプロテクションでも防ぐのは難しいからね。
だけどザフィーラにダメージはない……点をずらして、自分から後ろに飛ぶ事でダメージを限界まで軽減した……流石は守護獣なの。
「牙獣走破!!」
「奇襲技!!……だが俺に取っては好機だぜ!!Catch this!(取った!)」
今度はネロ君がカウンター!?
ザフィーラの牙獣走破にカウンターするなんて、やっぱりネロ君は只者じゃない――伝説の魔剣士の血を引いてるってのは伊達じゃないね。
「Hold on!(動くな!)エリァ……イィヤァ!!Crash out!(砕けちまいな!)」
ジャーマンスープレックスからバックドロップに繋いで、止めはイズナ落とし!?しかも全部の技が物凄く精度が高い…
此れじゃあ流石のザフィーラもダメかな?
「その程度じゃないだろ?Show me your strength!(アンタの力を見せてくれよ!)」
「流石に今のは効いたが、だがこれしきでは砕けぬ!!」
「Tough guy…huh.(タフだな…全く。)だが、そろそろ決めさせて貰うぜ!!」
「そう簡単にフィニッシュはさせぬ!!」
えぇ!?アレを喰らってザフィーラは無事!?……盾の守護獣の二つ名は伊達じゃないね……見事な防御なの。
あれでKO出来ないとなると、素手でザフィーラに勝てる人は誰も居ないって事だね……ネロ君がデビルトリガーを使った場合なら話は別だけどね。
まぁ、其れは其れとしてそろそろ時間だね?――はい、其処まで!!
「「!!!」」
2人とも見事な模擬戦を見せてくれてありがとうね?
もう少し見て居たい気もするんだけど、残念ながらタイムオーバー――引き分けだね。
「時間切れか……ならば仕方あるまい……」
「確かに其れじゃあしょうがねぇな…
だがザフィーラ、アンタは強かったぜ?まさか上級悪魔も凌駕する防御力を持ってるのには驚いたよ、正直にな。」
「我は守護獣なのでな……だが、其の防御を使ったにも拘らず、私を殴り飛ばしたそのパワーには敬意を表そう。」
で、全力でスパーリングをした末に、ネロ君もザフィーラもお互いの力を認めたみたい――良い事だね♪
まさか男性の方が全員ネロ君に倒されたのは驚いたけど、結果オーライとしてザフィーラとネロ君の戦いで得るモノは有った筈だから♪
丁度休憩時間だし、皆はちゃんと休憩を取るように。
休憩が終わったら、今度はプールを使ってのフィジカルトレーニングを行うから準備の方も不備なく、ちゃんとしておいてね♪
――――――
Side:ネロ
ふ〜〜〜……今日の訓練も中々にハードだったかもな?
まさかスパーリングのラストに狼の獣人とのバトルが待っているとは思わなかったけどよ――ま、あれもまた良い経験だったけどな。
「にしてもネロはマジで強過ぎだぜ!?」
「曲がりなりにも、ストライクアーツなんかの有段者が居るってのにそれらを全員5分以内に調理してるからなぁ……本気で有り得ねぇ…」
その辺は経験の違いだろ?
競技格闘を続けて来たお前等と、ずっと実戦の場に身を置いてた俺とじゃ自然と差が出るのは仕方ないんじゃないのか?
どんなにやっても『試合』と『死合い』じゃ全く意味が違うからな……ま、言うなれば覚悟の違いだろ。
だけどお前等だって強くなってるだろ?――ハッキリ言うが、此処に入ったばかりのお前等だったら全員3分以内に沈める自信があるからな。
「ま、俺達の先生はなのはなんだ、だったら色々焦る必要もないだろ?
なのはの訓練プログラムも、無駄が一切なくて分かり易い上に、確実にレベルアップが出来るような内容だからな…。」
「確かになのはさんの教え方って凄く巧いから、自分の不得手がすぐわかるよなぁ?」
其れで居て、不得手な部分があるのを咎めず、それどころかそいつの長所を徹底的に伸ばしていくってのがなのはだからな。
過信や自意識過剰じゃなく、経験に裏打ちされた強さがあるから出来る事なのかもしれないけど。
「ま、取り敢えず飯にしようぜ?俺もうへとへとなんだよ〜〜〜!」
「確かに腹の虫が〜〜〜!」
――ヒィィイン……!!
!!……コイツ等と一緒に晩飯を摂る心算だったんだが――コイツは現れたか……しかもかなり強い…!!
「如何したよネロ?おっかない顔して?」
「いや……何でもない……悪いが先に食堂の方に行っていてくれ……直ぐに俺も行くからな。」
今の感じは間違いねぇ……悪魔が出やがった――其れも下級じゃなくて上級レベルの奴が来たのは間違いない……少しばかり沈めて来るか。
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で、悪魔の右腕に導かれるままに来てみたんだが――何だこの光景は?
「どぉぉぉい!?俺じゃねぇ!俺っちは敵じゃなくて、お前さんの封印を解いてやったんだぞ〜〜〜〜!?」
『ウォォォォォォォォォォ!!』
タルタルシアンに追いかけ回されてるのはジェスター……此れだけで何をしたかったのかが分かるなオイ。
大方封印されてたタルタルシアンを持ち出して自分の配下にしようとしたが、中級と上級の悪魔じゃあ何もかもが違うからな……逆に襲われたか。
「ジェスターがアイツにやられるのは兎も角として、だからと言ってアイツをのさばらせる理由もないからなぁ……?」
「だよね……なら一撃必殺でやっちゃおうか?」
なのはもタルタルシアンの事を感じ取ったみたいで駆けつけてくれた。
ん?そう言えばお友達のはやてやフェイトは一緒じゃないのか?
「はやてちゃんとフェイトちゃんは別のお仕事で出ずっぱりだからね……其れにどうも2人は悪魔の気配は分からないみたいなの。」
「そいつは意外だな……まぁ、良いや――アイツは上級の悪魔だが如何する?」
「其れを聞く?……ジェスターを襲ってるのは兎も角として、アンなのが野放しになったら大変でしょ?……倒すよ!!」
だよな。
上級の悪魔が相手となったら一筋縄ではいかないだろうが、只封印するだけなら難しくはねぇ。
しかもジェスターの言う事を考えるとアイツは目覚めて間もない……どでかい一発かましてやれば、其れだけで行動不能にしてやる事が出来るからな。
「なら加減は必要ないね♪」
「全く必要ないだろ?」
「だよね……それじゃあ!」
「All right.(了解!!)行くぜ!!」
「「ディバインバスター!!!!」」
――ドゴォォォォォン!!!
『!?Giyaaaaaaaaaaaaaaa……!!!』
OK、クリーンヒットだ――尤もタルタルシアン自体は今の一撃を喰らって魔界に逃げ帰ったみたいだけどな――ま、直ぐには復活できないだろう。
となると問題はコイツだ…
「おい、ピエロ野郎、お前何がしたいんだ?」
「悪魔を使役する心算で自分が追い掛け回されてたら世話ないよねぇ?………貴方は一体何がしたいのかな?」
「きっしっし…予想外だったが、アンタ等が助けてくれたおかげで俺っちもなかなか楽しめたぜ。
まぁ、タルタルシアンの覚醒が中途半端だったってのも有るけど、アイツを一撃で退けるなんて見事なもんだぜ〜〜!
アイツが力を取り戻して戦えるようになるには1年は掛かるだろうがなぁ?
っといけねえ質問は俺っちの目的だったなぁ?……まぁ、目標なんざねぇよ……俺っちは自分が楽しければ其れでサイコー!!他の事はしらねぇ。」
ふざけた事言いやがって……Be gone!!(失せな!!)
――ガァァァァァン!!!
「おぉっと〜〜〜!これまた正確な射撃だねぇ?寸分たがわず俺っちの事を撃って来るとはなあ?
だけど焦るなよ坊や…アイツはお前さん達に負けて力を蓄える為の眠りに就いた……次に目覚めた時こそがアイツのフルパワーだってよぉ〜〜!
ま、今回はおれっちの勇み足だからな、1年くらいは大人しくしといてやるよ〜〜〜、基本的にはな〜〜〜〜♪
んじゃまたな〜〜、おもしれー悪魔の坊やと栗毛のお嬢ちゃん〜〜!いひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」
逃げやがったか…相変わらず逃げ足の速さと、癪に障る笑い声をしてやがるぜ……
「ネロ君……」
「少なくとも1年は大人しくしてるってんだからそうなんだろ?」
確かに今のタルタルシアン程度なら、退けるのは難しくないからな……だが、逆に言えば1年経てばアイツはフルパワーになるわけだ。
だが1年だろ?其れだけあれば俺達訓練生は全員局員になってるだろうからな――対処するのは難しくない筈だぜ?
「1年あれば確かに皆今よりも強くなってるだろうから、言われてみればそうだね?」
「だろ?俺達なら悪魔だって脅威の存在じゃないからな――来たら来ただけ送り返せば良いだけだ。」
今回は何もなくて良かったしな。
まぁ、取り敢えず今は晩飯だな――アイツ等が来たお蔭で予定が狂っちまったぜ……そうだ、なのはも一緒にどうだ?
「お誘いは嬉しいけど、今日はフェイトちゃんと約束があるからね……晩御飯を一緒にするのはまたの機会かな?」
「そいつは残念だな…ま、先約があるんじゃ仕方ないか。ディナーは次の機会にだな。」
なんにせよ、予想外の馬鹿の登場でガクッと疲れちまったから、晩飯喰ってゆっくり休むのが一番だ。
じゃあななのは、明日の訓練も宜しく頼むぜ?
「うん……じゃあ、ネロ君お休み♪」
「Good night NANOHA……Sweet dream.(お休みなのは……良い夢を。)」
で、なのはと別れて食堂に行ったんだが……チクショウ、喰おうと思ってたメニューが速攻で売り切れかよ!!
アンのクソピエロ……次に会ったら鼻の穴4つに増やしてからバスターでタコ殴りにしてやる……食い物の恨みってのは恐ろしいって教えてやるぜ!!
なのはのお勧めって言うから喰いたかったんだけどな……『すき焼き定食』……コイツも次の機会にお流れか…
To Be Continued…
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