Side:なのは
ネロ君がミッドに来て早3日、レッドクイーンとブルーローズのデバイスへの改造も終わって後は引き取りに行くだけ。
コートはクリーニングが済んでるから、ネロ君の病室に送られてる筈…今日で晴れて退院だね…ネロ君は『退屈で死にそうだ』って言ってたけど。
まぁ、身体が何ともないのに病院でって言うのはきついよねぇ……其れを考えてミニコンポと何枚かCDを差し入れたけど気に行ってくれたかな?
「なのは……ネロってどんな人?」
「どんな人って……見た目は少し怖いけど、根っこはとっても優しい人かな?
警戒しなくても大丈夫だよくーちゃん、ネロ君は私のお友達だから――其れなら怖くないでしょ?」
「なのはのお友達……うん、其れなら怖くない!」
で、ネロ君の事をくーちゃんに話したら『今度は一緒に行く』って聞かなかったんだけど、くーちゃん人見知りだからなぁ…
正直言うと心配だったけど、不思議とネロ君とくーちゃんは上手くやってけると思った……此れは予感じゃなくて確信。
――コンコン
「ネロ君、なのはだけど入っても良いかな?」
「なのは?少し待ってくれ………OK、着替え終わったから入ってくれて大丈夫だ。」
其れじゃあ失礼して………ふわぁ……この前も思ったけど、ネロ君てその濃紺のコート物凄く似合うね?
「コイツは俺の為の特注品だからな……まぁ、魔剣教団の中では濃紺のコートは『汚れ役』の証だが、俺はコイツが気に入ってるんでね。
其れに長年着てりゃ汚れ役の証だろうと愛着は湧くしな……正直コイツが吹っ飛んでなくて良かったよ……で、その子は?」
「あ、そうそう今日はこの子を紹介しようと思ってたんだ。」
リリカルなのは×Devil May Cry 黒き騎士と白き魔導師 Mission3
『瞬刃烈火〜A Violet Fire〜』
Side:ネロ
退屈な入院生活とも今日でおさらばと思うと自然と気持ちが楽になると言うか、解放された気分になるな。
元より自爆攻撃で受けた傷は1晩で回復してるんだから退院させてくれたっていいだろうが……なのはが居なかったら間違いなく病院脱走してたな。
まぁ、退屈な入院生活を察してか、なのはが持って来てくれたミュージックCDはありがたかった。
俺の事を考えて選んでくれたCDなのかもしれないが、なのははセンスが良いぜ――俺の好きなハイビートのジャズはマジで楽しめた。
で、退院の今日はなのはが管理局を案内してくれるらしい。
訓練校に推薦するために必要な事もやって貰うとか言ってたが……まぁ、そっちは別分面倒な事じゃないらしいから別にかまわない。
取り敢えず問題は…たった今俺の病室に来たなのはが連れて来た子についてだ。
金髪の幼女……まぁ、ダンテなら『Ha-ha!あと15年後が楽しみだ!』とか言いそうなくらいの容姿である事は間違いないが、問題は其処じゃない。
この子には獣の耳と尾が付いてるし、何よりも僅かだが右腕が反応してる……邪悪な感じじゃないがこの子は悪魔なのか?
「紹介するねネロ君。この子は私の使い魔の妖狐……久遠ていうの。あ、妖狐って言うのは狐の妖怪で……妖怪って分かる?」
「ジャパニーズゴーストの事だろ?
昔『教団騎士になるのだから、せめて悪魔の事は分かるようにしとけ』って兄貴分から強制的に読まされた資料の中に記述があった。」
その子がそのヨウカイだとはな……右腕が微妙に反応してた訳だ。
で、その妖狐とやらがなのはの使い魔?
確か使い魔ってのは、魔導師が他の生物と契約を結んだ存在だったよな?
「その認識であってるよ。……って言うかよく知ってるねネロ君?」
「幸い院内なら出歩く事は自由だからな。病院内の小型図書館使って可能な限りの魔法やら何やらの知識は詰め込んだつもりだ。
まぁ、其れもそれなりの『暇つぶし』にはなったさ。……知らない世界で『何も知らない』ってのも如何かと思うからな。」
まぁ、そんな訳で宜しくな久遠。
お前さんのご主人様の世話になってるネロだ――仲良くやって行こうぜ?
「うん、よろしくネロ。」
「ふふ……思った通り、ネロ君とは直ぐに打ち解けられたね♪」
「思った通り?……如何言う事だ?」
「実はくーちゃんて、物凄く人見知りなところがあって、私の家族でもくーちゃんを抱っこして撫でる事が出来る人は限られるんだ。
極論を言うと、私以外には懐かないって言うのかな?そのくーちゃんが、ネロ君の事をまるで警戒してない……ネロ君とくーちゃんは合うと思ったの。」
要するに勘か……ま、ドンピシャだったみたいだがな。
或は俺の中の悪魔を感じ取って、似た波動を感じ取ったのかもしれないけど――不必要な過剰警戒をされ無くて良かったよ。
でだ、今日は色々やる事が有るんだろ?何から手を付けるんだ?
「先ずはマリーさんの所に行って、レッドクイーンとブルーローズの引き取りだね。
その後は管理局の内部を案内して…その後はある人と模擬戦を行って貰う事になるかな。」
「模擬戦?」
「うん。推薦状に、ネロ君の魔力ランクとか魔導師ランクとか、騎士タイプ魔導師タイプかを書く必要があるからね。」
面倒な書類ってやつか。
で、模擬戦は別に構わないが、なのはが相手してくれるのか?
「ううん、別の人。
私は遠距離タイプだからネロ君の実力を見るにはちょっと向いてないと思うの。
だから、ネロ君と同じタイプの戦闘スタイルの人に頼んであるよ――クロスレンジなら管理局内でも5本の指に入る『達人』にね♪」
『達人』か……其れは何とも楽しみだね。幾ら模擬戦でも弱い相手じゃ拍子抜けだからな。
ま、そいつは後のお楽しみだ、先ずはデバイスとやらに改造して貰った『相棒』達を迎えに行くか。
――――――
Side:なのは
「此処がデバイスルーム。此処で局員のデバイスのメンテナンスや改修、改造なんかを行ってるの。
で、此方が技術部チーフで、ネロ君の武器をデバイスに改造してくれたマリーさん。」
「マリエル・アテンザです。なのはさんからの要請で、貴方の剣と銃をデバイスに改造させていただきました。」
「ネロだ。何か悪いな、イキナリで……」
「いえいえ、私としても滅多に触る事の出来ない質量兵器の構造を見れたのは貴重な体験でしたから♪」
それでマリーさん、デバイスへの改造は何とかなりましたか?
「えぇ勿論!根本的な構造が違うので、待機状態の設定こそ出来ませんでしたけど非殺傷やその他の設定は問題なく。
取り敢えずこちらになりますね……剣の方は物凄く重くて台に乗せるのに苦労しましたけど……」
「そう言えば銃は兎も角、剣の方は常人が持てる重さじゃないって、回収した人が言ってたけど…レッドクイーンてドレ位の重さなの?」
「さぁ?正確な重さを量った事はないが、多分40s位じゃないか?」
「「40s!?」」
そんなモノを左腕1本で軽々振り回してたの!?
私のレイジングハートも杖型デバイスとしては重量級に分類されるけど、其れでも精々3〜4s程度。
シグナムさんのレヴァンティンとヴィータちゃんのグラーフアイゼンだって10sに満たないのに、レッドクイーンは推定40s!?
其れをあんなに軽々振り回すなんて、デビルクォーターは伊達じゃないね…
「んん、それでマリーさん、デバイス化で何か変わった所ってあるのかなぁ?」
「へ?そ、そうですね……剣の方はエンジンの方を強化して推進力を高めてみました。
銃の方は実体弾の代わりに魔力カートリッジを応用した魔力弾丸を使用するように変更してあります。
実体弾とは違って、弾丸1個で6発分の魔力弾が撃てます。其れが6個なので36発、一度のトリガーで2発発射されるので18回連続使用できます。
其れから撃ち尽くしたら魔力を銃に込めて貰えば即座に完全装填出来るようにしてあります、一々リロードするのは手間だと思いますので。」
「弾丸の入れ替えがないってのはありがたいな。
魔力を込めるってのもチャージショットと同じような感覚でやれば良いだろうから、より使いやすくなった感じだぜ…Thank you.」
お気に召したみたいでよかった♪
それにしてもブルーローズって凝った作りだよねぇ。白銀の本体に青い薔薇のレリーフとか、銃身のバラの棘の装飾とか一種の芸術だよ此れ。
「そう言って貰えると嬉しいな。
折角改造したのに、只のリボルバーじゃ味気ないと思って装飾施した甲斐があるってモンだ。」
「ふえぇ!?この装飾ってネロ君が自分でやったの?」
「任務がない時とかにちょくちょくとな……最初は薔薇のレリーフだけだったんだけど、どうせならと思って銃全体に装飾を入れてみたんだ。」
「ネロ君凄い……」
「其れは其れは愛着もわきますよねぇ…」
「ネロ器用?」
間違いなく物凄く器用だよ……同じ事をやれって言われても私は多分無理です。
ん〜〜〜……でも私も考えてみようかなぁ?待機状態のレイジングハートの紐をシルバーチェーンに変えたらカッコいいかも知れないしね。
取り敢えずマリーさんお疲れ様です。今度翠屋のシュークリーム差し入れしますね。
「其れは何ともありがたい差し入れです〜〜♪楽しみにしていますね〜〜♪」
さてと、それじゃあ続いて管理局の案内と行こうかな♪
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で、局の色んな所を案内してたらあっと言う間にお昼時。
大体は案内したから、今は食堂でランチタイム。
私は掻き揚げ蕎麦でくーちゃんはきつねうどん、ネロ君はフィッシュバーガーのセット……お肉系で来るかと思ったからちょっと意外だったね。
「しかし、凄い所だな管理局ってのも……特にあの無限書庫とか言うのは……ドンだけの書物があるってんだよ?
あそこの司書様は、書庫内部の本やら蔵書の種類と数は把握できてんのか?……無理だろ絶対!データ化してもUSBメモリー何個分だ?」
「ユーノ君が言うには16GBのUSBに記録させても10個じゃ間に合わないって言ってたよ?」
「Realy?(マジか?)ドンだけの量だよ……」
まぁ、1000年以上の昔からの書物も全て管理してるとなれば相当量になるのは間違いないから、其れを保管するためにはあの規模にもなるよ。
ところで、ネロ君て私と同じ左利きなの?
「ん?あぁ……いや、元々は右利きだったんだが右腕がこうなった時に左利きに矯正せざるを得なかったんだ。
悪魔の右腕は力加減が難しくて、カップを砕くわドアの取っ手は引き千切るわスプーンやフォークを捻じ曲げるわで大変でな……
クレド…俺の兄貴分から『力加減が出来るようになるまで右腕使用禁止』って言われて、やむなく左手を使えるようにしたって訳だ。
まぁ、あんまり苦労しないで左手で色んな事出来るようになったから、生まれつき両利きだったのかもしれないけどな。」
「其れは……ご苦労様でした……」
「なのはちゃん、ご一緒してもえぇかな?」
あ、はやてちゃん!其れにシグナムさんも……良いよ、一緒にお昼にしようか?
「……知り合いか?」
「あ…ネロ君には初めましてだね。私のお友達の八神はやてちゃんとシグナムさん。
はやてちゃんとシグナムさんも会うのは初めてだよね?此方はネロ君……この間の次元漂流者の…」
「あぁ、アンタがネロ君か〜〜〜!なのはちゃんから話聞いて一度会ってみたいと思ってたんよ♪
初めまして、八神はやて言います。宜しくなネロ君♪」
「あ、あぁ…宜しく。」
「お前が……成程……中々に出来そうだ。
シグナムだ。午後の模擬戦では容赦はせんから覚悟しておけよ?」
「……アンタが俺の相手って事か……上等だ、アンタこそ覚悟しとけよ?やる以上は女だからって手は抜かねぇからな?」
あはは……全くシグナムさんたらやる気なんだから――ネロ君もだけどね。
模擬戦は午後からなのに、今から火花散らしてるし……若しかしたら模擬戦は大荒れの予感?……施設吹っ飛ばないよねぇ?
「……まぁ、無理やろな…シグナムに火が点いてしもてるからなぁ……お互いに始末書は覚悟やな。」
「だよねぇ……」
うぅ、シグナムさん以外の人に頼めば良かったかなぁ?……でも、シグナムさんじゃないとネロ君の相手にはならないと思うんだよねぇ…
取り敢えず、ネロ君には『閻魔刀』は使わないように言っておかないとね。
――――――
No Side
昼食後、30分の食休みを置いて、いよいよ模擬戦の時間だ。
訓練施設の中央で、ネロとシグナムは既に準備を完了している……後は開始の合図を待つばかりと言う事だろう。
『其れじゃあ始めるよ?時間は15分、どちらかが戦闘不能になるか降参、或はタイムオーバーで試合終了……良いかな?』
「All right.異論はないぜ。」
「まぁ、一般的な模擬戦の形態だな、異論はない。」
『其れじゃあ行くよ……模擬戦開始!』
模擬戦の開始が告げられると同時に動いたのはネロだ。
地面を滑るように移動し、一気に間合いを詰めて挨拶代りにストリークを炸裂させる。
決まれば必殺の一撃だが、真正面からの攻撃を馬鹿正直に受ける程シグナムは愚直ではない。
僅かに点をずらして直撃を避けると、カウンターに近い形で斬り付ける。
「Blast!!(吹っ飛べ!!)」
だが、ネロも其れに超反応し、イクシードを発動してのハイローラーで迎え撃つ。
逆カウンターとなった攻撃に、今度はシグナムに隙が出来て、ネロに追撃の機会を与えてしまう。
「Be gone!!(失せろ!!)」
再びストリークで強襲!
今度は避け切れないと思ったのか、シグナムもレヴァンティンで其れを防ぎ、かち合った刃が火花を散らしている。
だがその鬩ぎあいも一瞬の事……又してもシグナムは点をずらし、ネロの体勢を崩しに掛かる――歴戦の騎士の『巧さ』が光った戦術だろう。
「煌龍!!」
そして近距離での斬り上げで、ネロの動きを一瞬止める……其処に最大の一撃を叩き込むために。
事実ネロは、至近距離での斬り上げに、ほんの一瞬だけ動きを止めていた――此れはシグナムにとっては最大の好機だ。
「!?」
だが攻撃は出来なかった。
シグナムの身体が突然宙に浮いたから――ネロの右腕がシグナムの胸倉を掴んで持ち上げていたのだ。
狙った訳ではないだろうが、シグナムの攻撃に反応して半ば本能的に動いたと言う事だろう。
だが、此れはネロにとって己の必殺技を炸裂させる絶好のチャンスに他ならない。
腕に力を込めて離さないようにすると、そのままシグナムを振り回し始めた。
1回、2回、3回……如何にシグナムが女性体とは言え、こうも簡単に振り回す事が出来る人物など居るモノではない……ネロだからこそ出来た事だ。
「ハァァァァァァァァ…!Catch this!!(喰らいやがれ!!)」
散々っぱらぶん回した挙げ句、フィニッシュに豪快な投げ!
恐らくは訓練施設のフェンスに叩き付ける心算で投げたのだろうが、逆に投げ飛ばされた事がシグナムには僥倖だった。
あのまま地面に叩き付けられていたら大ダメージは間違いないだろうが、投げ飛ばされたのならば話は別だ。
すぐさま中空で体勢を立て直してネロを強襲!
だが、ネロも其れを紙一重で躱し、互いに背中合わせの状態に…
「……Shall we dance?(一曲如何だい?)」
「ふ……Sure!(ならば乗ろう!)」
そして互いに反転し、激しい打ち合いが始まる。
超高速で繰り出される剣の連続攻撃……其れは宛ら『剣戟の結界』と言わんばかりの人知を超えた打ち合い。
一合、弐合、参合……何方も退かない。
だが、この斬り合いはネロに分がある。
剣の腕前は兎も角、腕力だけならばネロはシグナムを遥かに上回る物を持っている……その腕力を全開にして剣を振るうネロの相手は楽だろうか?
断じて否だ。
シグナム自身、レヴァンティンを振るう腕が僅かに痺れて来たのを実感していた。
レッドクイーンの異常重量とネロの腕力が融合した攻撃は兎に角重さがハンパではない。
更に、此れだけ激しい攻撃をしているにも拘らずネロの息は全く乱れてはいない……悪魔の血を引くが故に持久力も半端ではないらしい。
シグナムだって一般人を遥かに凌駕する体力を持っているが、ネロのソレは全く異質のものと見て良いだろう。
そしてもう数えきれない程に打ち合った瞬間に、シグナムの身体が吹き飛んだ――ネロが力にモノを言わせて強引な薙ぎ払いで吹き飛ばしたのだ。
更に…
――ドォォォォン!!
吹き飛ばされたシグナムは何かに吹き飛ばされて訓練施設のフェンスに激突!
更に、何かに抑え込まれて一切の身動きを封じられてしまった。
「ぐ……」
見ればネロが右腕を突き出し、更にその右腕から魔力体と思しき腕が伸びて巨大化してシグナムの動きを封じていたのだ。
『其処まで!』
其処になのはからの模擬戦終了の声が上がり、模擬戦は終了。
なのはが模擬戦終了を言い渡したと言う事は時間切れなのだろうが……だが、時間が残っていても勝っていたのはネロだろうとなのはは思っていた。
そう思うのも無理はない……現実にシグナムはネロによって拘束されてしまったのだから。
此れが実戦だったら、悪魔の右腕に抑え込まれた時点でシグナムはやられていただろう……模擬戦の結果はネロの優勢勝ちと言ったところだ。
――――――
Side:ネロ
ふーーーー……何とかやられずに済んだか……トンでもなく強い奴だなシグナムは……多分クレドよりもずっと強いんじゃないか?
大体、俺にバスターで投げ飛ばされたにも係わらず、体勢立て直して反撃してきた奴なんて初めてだ……
「強いな、アンタは…」
「いや、お前も相当なモノだ……実戦の場なら私は負けていた…」
そうか?アンタなら、あの状況からでもなんとか抜け出したような気がするんだけどな……まぁ、優勢勝ちって事にしておくか。
でだ、どうだなのは、此れで充分か?
「うん、大丈夫!
ブルーローズは使わなかったから、ロングレンジと射撃に関してはこの間の戦闘を参考にさせてもらうけど、クロスレンジのデータは充分。
此れだと、ネロ君は騎士タイプで、魔力ランクはB+、魔導師ランクは近距離限定のS+って言うところかな。
……魔力ランクに関しては『アレ』を発動したら更に上がると思うけどね…」
デビルトリガーか……確かにアレを発動したら俺の力は一気に跳ね上がるからな……まぁその辺は誤魔化しておいてくれ。
「シグナムと互角以上て、トンデモナイなぁネロ君……」
「私も空中戦を封じてはいましたが、ネロもまた何やら封じていたようです……全ての能力を駆使されたら……恐らく私でも勝つのは難しいでしょう。」
「うわぉぉ……ネロ君恐るべし。」
まぁ、何やら俺はトンでもない事をしでかしたらしいがな……管理局で5本指に入る実力者と互角以上ってのは噂になるかもな。
んで、此れで推薦状とやらに記載すべきモノは全部OKなんだな?
「うん、バッチリ!此れなら明日にでもネロ君を訓練校に編入できるよ♪」
「良かったねネロ〜〜♪」
なら良いさ、訓練校とやらでも、精々大暴れしてやる。
「あ、そうだ!私は武装隊の他に教導隊にも身を置いてるから、訓練校の方にもちょくちょく顔を出す事になると思うからよろしくね?」
マジかよ?……だけど其れはある意味でありがたいかもな?
なのはが教官として来るってんなら、少なくとも退屈だけはしないで済むだろうからな……よし、少しばかり気合い入れて行くか!
To Be Continued…
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