Side:はやて


な、なんじゃこりゃぁぁぁ!?
いや、本気で何や此れ!?行き成り現れた異形のデカブツ――一体何処の怪獣映画やこの大きさは!?

恐らくは上半身しか出てきてらんのやろうけど、その上半身だけで10階建てのビルに相当するって、全身出てきたら冗談抜きでゴジラレベルの大きさや!
まさか、こんなもんが出て来るとは流石に予想外やで!――先ずは市民の避難を最優先にせんと!!


「慌てないでください!
 皆さんの安全は私達が護りますので、慌てず騒がす局員の指示に従って避難してください!」

「慌てずに、でも迅速に……そうです、そのまま安全な場所まで!!」


おぉ?ギンガとヴィッツが中心になって見事な避難誘導をしてくれてるみたいやね。
此れなら市民の避難は大丈夫やろうけど、最高評議会傘下の連中は何処行ったコラァ!!!


「速攻で逃げたわよはやて……ったく、己の保身に関しては呆れるくらい見事なもんだわ。」

「ドゥーエちゃん、来てたんか!」

「今し方到着したばかりだけどね!
 まさか、公開演習の場で此処まで巨大な悪魔が出て来るとは思わなかったわよ流石にね……けど、行くでしょ?」


確認の必要もないやろ?
既にシャマルには連絡して、市民の避難誘導が完了した瞬間に公開演習の場を纏めて封鎖結界で隔離するように頼んだで?…せやから手加減不要や!

なんぼなのはちゃんとネロ君やて、全力の模擬戦を2回もやっとる以上は多少の疲労は有って然りやからな。
先ずはあのデカブツをブッ飛ばすで!悪魔か何か知らんけど、好き勝手はさせへんからな――今この場に現れた事を骨の髄まで後悔させたるわ!!













リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission32
『災いの塔〜Nefasturris〜』











Side:ネロ


ネファステュルス……マッタク持ってトンでもない『大物』を連れて来てくれたもんだぜ、あのクソピエロは。
あまりにもデカすぎるせいで、上半身しか出て来れなかったみたいだが、あの体躯からら繰り出される攻撃は生半可なモンじゃないのは間違いねぇな。

上半身のみの顕現だから、それほど自由に動ける訳じゃないだろうが、俺もなのはも流石に全力模擬戦のせいで少しばかり疲れてるからな…如何する?


「ぐがぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁぁぁあぁ!!」

「チィ!!!」

「く……思った以上に動きが速い!」


確かに、只デカいだけの木偶の棒じゃなさそうだ。
俺となのはなら見切れないスピードじゃないが、あの巨体で此れだけのスピードってのは確かに脅威かもしれねぇな……さて如何したもんだろうな?

オッサンなら圧倒的な力で、コイツの巨体ごと一刀両断しそうだが、生憎と俺もなのはも其れが出来るレベルには至ってないのが現実だ。
加えて連戦の疲労があるからな……出来るだけ少ない手数でコイツをぶちのめすのが理想なんだが――


「「ディバインバスター!!」」


――バガァァァン!!


「グオォォォォォォ……シャァァァアッァァッァァッァァ!!!」


俺となのはのダブルディバインバスターにも小揺るぎもしねぇってのかよ!?ドンだけ頑丈なんだよコイツは――!!
流石に拙いなコイツは……いっそデビルトリガーを発動しての次元斬をぶちますか!?……だが、其れでくたばらなかった場合には逆にジリ貧確定だし…



――ヴィン……



「!!これは…封鎖結界!?
 若しかしてシャマル先生が、現実世界に影響が無いように展開してくれたの!?」


封鎖結界って、確か現実世界とは隔絶された空間を発生させる特殊結界だったか?
其れが発生したって事は、多分手加減なしで思い切りやれって事なんだろうが――上等だ!此処までお膳立てして貰ったんだ、やってやろうぜなのは!


「勿論だよネロ君!!――其れに、頼もしい援軍も来たみたいだからね♪」



プラズマスマッシャー!

「クラウソラス!!

ボルテックランチャー!!



――ドガバァァァァァアァッァァン!!



「ごがぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ……」


今のは、フェイト!はやて!其れにドゥーエか!!
正直助かったぜ、俺となのはだけだったらジリ貧は確定だったからな。


「美しき援軍、此処に到着や!
 シャマルに連絡して、あのデカブツを中心に半径1kmを封鎖結界で覆ったから手加減なんぞは無用の長物や!……全力全壊でブチかますで!!」


手際の良い事で――ったく、はやての手回しの良さは、魔剣教団の爺さん以上だな?
だが、其れだけに面倒な事がなくて分かり易いぜ!!先ずはこのデカブツを完膚なきまでにぶちのめす!!


「グオォォォォォォォォォォ!!」


Ha!吠えるなよバケモンが!
幾らデカくても、攻撃の軌道が読めるなら其処まで脅威じゃないんだぜ?――その程度の拳なら、適当に疲れてる俺だって殴り返す事は容易いんだよ!


――バガン!!


「ぐあぁ!?」



隙だらけだぜ、ウドの大木が!
打ちかませ、なのは、フェイト、はやて、ドゥーエ!!


「うん!ブレイカーとスマッシャーは使えないけど、此れが今の私の全力全壊!!!」

『Divine Buster.』



「手加減抜きで行くよ、バルディッシュ!!」

『Yes sir.』


「デカい図体し腐ってからに、大人しく寝とけやバケモンが!
 アンタが何者か言うのには全く興味はないけど、せやけどアンタの存在は、戦いとは皆無の一般市民にすら魔の手が伸びかねん…やから此処で潰す!」

「ガチでデカいけど、――デカいって事はメリットであると同時にデメリットであると言う事を知りなさい!」



ディバインバスター!!

プラズマスマッシャー!!

クラウソラス!!

クリティカルブレイザー!!


――バガァァァァン!!


4発全て、的確に打ちかまされたな?
流石のアイツも此れだけの威力の直射魔砲を喰らえば、全くの無傷って事はないだろうが――どうにも奴が絶命したとは思えんな?

確かに、なのは達が放った今の一発は、並の次元犯罪者程度なら如何する事も出来ない程に強烈なのは間違いないが、アイツの耐久力はそれ以上か。


「グゴガァァァァァアッァッァァァァ!!!」

「「「「無傷!?」」」」


いや、無傷じゃない。
相当に分かり辛いが、アイツの身体にはなのは達の攻撃で生じた傷が残ってる――が、其れが逆に奴の防衛能力を高めてるみたいなんだけどな……

だけど今のなのは達の攻撃ですら決定打にならないとは、デカブツには其れに見合った頑丈さが備わってるって事か?
タフさには自信があるって言っても、コイツ相手に戦い続けたらジリ貧は避けようがねぇ……さぁて、如何したもんだろうな?


《焦るな……焦りは思考を鈍らせるからな。》


良いタイミングで出て来るなバージル?
何だよ?何か、この状況を打開できる妙案でも持って来てくれたのか?


《妙案かどうかは保証しかねるが、少しばかり良い事を教えてやる。
 奴の身体には幾ら攻撃しても無駄だ――奴を倒すには、先ずはあの巨体から頭を分離する必要がある。其れが出来て、漸く本番と言ったところだな。》



つまり、あのデカブツは頭斬り落とした位じゃ死なないってか?
其れよりもその言い方だと、まるで頭の方が本体で、身体の方は付属品みたいな感じだが……頭斬り落とす事が先決だって言うなら、やってやるぜ!

「なのは、フェイト、はやて、ドゥーエ!アイツの身体には幾ら攻撃しても無駄らしい。
 そのデカブツを完全にぶっ倒すためには、先ずは頭を斬り落とす必要があるみたいだ。」

「ネロ君?何時の間にそんな事知ったの!?」

「デビルトリガー発動した時に現れる奴が教えてくれたのさ。」

其れよりも、あのデカブツの頭を斬り落とすってのは、流石に一筋縄で行くもんじゃないぜ?
首の太さは、俺のレッドクイーンの刀身の2倍近くあるからな?デビルトリガーを発動しての力押しでどうにかなるモンでもなさそうだぞ?


「なら私に任せてよネロ。
 バルディッシュのザンバーフォームなら、刀身は魔力体だから理論上は何処までも刀身を伸ばす事が出来るからね。」

「せやな、バルディッシュザンバーなら一撃でスッパリ行く事も可能やからなぁ?」

「なら、アレの頭を斬り落とすのはフェイトに任せるのが一番ね。」

「殿はフェイトちゃんで!」


だな、任せるぜフェイト!
となると俺等がすべきは、フェイトの一撃を的確かつ確実に決められるように、このデカブツの動きを規制してやる事だ。

幸いと言うか何と言うか、現れたのは上半身だけだから、今の位置から大きく移動する事だけは絶対に無いからな?
振り回される腕を何とかしてやれば、フェイトが一撃かますのは難しくない筈だぜ――って、ん?


「グオォォォォォォォォォ……カァァァァアァァッァァアァァァァアァァァアァァッァァァアッァ!!!!」


――キィィィィン………バガァァァァァアァァッァァァアァァァァッァッァァアァッァァァァァァァン!!!!



「ふえぇぇぇ!?な、何此れ!?」

「エネルギー波!?
……す、凄い威力……」

「威力だけなら、なのはのバスターを上回ってるわよ此れ!?」

「結界内やなかったら、冗談抜きで大参事や此れ!!」


なんつ〜攻撃して来やがる、このデカブツ野郎!
口からエネルギー波を放ったってのか?…本気でシャレにならない破壊力だなコイツは?結界内とは言え、薙ぎ払われた場所が何もなくなっちまうとは…
幾ら何でも、こんなのを喰らったら悪魔の血を引いてるって言ってもお陀仏だが――こんなモンにビビってられるかよ!

大体にして、アンだけ高威力の一発を放つにはチャージが必要で、連射は出来ないってのがお約束だ。
だったら、次の一発が放たれる前にテメェの頭を斬り落とせば良いだけの事だぜ!!チャージの暇なんか与えねぇ!!


「だね……だったら此処は威力よりも、相手に攻撃のチャンスを与えない射撃の方が上策だね?行くよ、アクセルシューター!!

「せやなぁ?
 まぁ、弾幕攻撃は得意やから、任せとき!ブリューナク、乱れ撃ちや!!!


コイツは、誘導性の高いなのはのアクセルシューターと、はやての高速連射の魔力弾での弾幕攻撃か。
流石に子供の頃からの付き合いってだけあって、息がぴったり合ってるな?ドゥーエもダガー型のデバイスを投擲して、牽制を行ってるしな。


「グオォォォォォォォォォ!!」


っと、最大の一撃が撃てないと見て、コイツも拡散型の射撃に変えて来たか?
見た目よりも知能は高いみたいだが、只広域に弾をばら撒くだけの攻撃なんざ俺達には通じねぇんだよ!行け、幻影刀!!



――ドドドドドドドッドドドド!!!



完全相殺ってな。


「隙だらけだよ!レストリクトロック!!

「大男、総身に知恵が回りかねとは良く言った物ね?パニッシャーズチェーン!


――ガキィィン!!


「アガァ!?」


追撃のバインド……良いタイミングだぜなのは、ドゥーエ!
此処が決め所だ!手加減なしで打ちかませフェイトォォォォ!!


「任せて!バルディッシュ!!」

『Yes sir.』

貫け、雷神!!

『Jet Zamber.』



――ズバァァァァァァァァァ!……ズゥゥゥン……!


マジで何処までも伸びるんだな、バルディッシュザンバーとやらの刀身は。
まぁ、此れで見事コイツの頭を斬り落としてやった訳だが、バージルの言い方だと、此処からが寧ろ本番って事になるんだろうな――さて、如何なるのか…








――――――









Side:なのは


ネロ君の言うように頭を斬り落としたけど、多分本番は此処からだよね?
普通は頭を斬り落とされたら生きる事は出来ないけど、相手が悪魔なら一概にそうは言えないと思うからね……


「ガゴアァァァァァァァァ!!」



「んな!?頭だけでもまだ生きとるんかいコイツ!?
 てかキモ!うぞうぞ動き回る生首とか夢に出てきそうなくらいの気持ち悪さやないか!!なんやねん、このリアル怪談劇場は!!」

「なんか、グロ演出だけは凝りまくったB級パニックホラー見てる気分だわ此れ……取り敢えず気持ち悪いから速攻で潰しましょう!!」


うん、そして予想通り斬り落とされた頭が独立行動開始。
グロ演出だけは凝りまくったB級パニックホラーとは言い得て妙だねドゥーエちゃん………だけど此れを倒せば、其れで本当の決着だから、もう一頑張り!


「OKなのは!頭だけになったから相当に動き回れるようになったみたいだが、あの巨体の腕が無いだけでも相当に楽だぜ。
 頭だけになっても生き続けるその執念は大したモンだが、執念だけじゃ何も出来ねぇんだぜ?大人しく死んでな木偶の棒が!!」


ネロ君、レッドクイーンから閻魔刀に換装したんだ?
デビルトリガーこそ発動してないけど、此れは本気モードって所だね……なら私だって!レイジングハート、エクセリオンモードセットアップ!!


『All right Master.(了解ですマスター。)
 ですが、Masterの疲労と身体への影響を考慮して70%での展開をします。』


其れは流石にしょうがないか……7年前の後遺症が治りきって無い状態でエクセリオンを100%起動したら二度と飛ぶ事が出来なくなっちゃうかもだしね。
だけど、70%での起動でも充分だよ!エクセリオンを使えば、単純に攻撃の威力の底上げは可能だから!!


「グガァァァァァッァアァッァア!!」


っと、回転飛行しながらエネルギー弾をばら撒いて来たね?
回転速度と、発射速度のせいでかなり厚い弾幕になってるけど、其れじゃあ上方向への攻撃はまるで出来てない!アクセルシューター!!


プラズマランサー!


フェイトちゃんも、此れの攻撃の穴は見抜いたね。
少なくとも射撃に関しては、上方向に放つ事は出来ないから、基本的にアレよりも上に居れば射撃系の攻撃は一切喰らわないで済むもん。

だけど、さっきと違って縦横無尽に動き回るのは厄介だなぁ?
巨大な腕の攻撃がなくなったとは言っても、さっきよりも素早く動きながら、適当に口からエネルギー弾を放つって言うのは何とも面倒な事この上ないの。

頭だけだから其れほど耐久力は高くないだろうから、強烈な一撃を喰らわせれば其れで終わりだとは思うけんだけどね。
だけど恐らく射撃や砲撃は、この滅茶苦茶に撃ち出されてるエネルギー弾で威力を削られて決定打にはならない。

決定打を与えるなら、其れはクロスレンジでの必殺の一撃しか有り得ない。
そして、悪魔相手に其れが出来るのは……ネロ君しか居ない。

「ネロ君、ショウダウン行ける?」

「問題なく行けるが、コイツにぶちかませってんなら少しばかり動きを止めてくれないと無理があるぜ?」


「牽制なら任せとき!バルムンク!!

「生首は、大人しく墓場の下で寝ときなさい!!ハートアタック!


なはは、見事な後方支援だよはやてちゃん、ドゥーエちゃん。
広範囲に展開される魔力剣と、アトランダムにばら撒かれるイヤリング型の小型魔力爆弾のコンボ攻撃は避けようがないからね?

何よりも……


「捕まえた……」

『Lightning Bind.』


既にフェイトちゃんが捕縛用のバインドを設置してたんだから。
フェイトちゃんは設置型のバインドは元から使えたけど、クロノ君が更に高度な技術を教えた事で誰にも気付かれないレベルの設置型が使えるからね。

そしてそのバインドの拘束力は、ヴォルケンリッター最強のパワーを持つヴィータちゃんですら千切る事が出来なかったくらいに強固!
頭だけになった巨大悪魔に外せるはずがないの!!


「がぁぁぁぁぁ!?」


今だよネロ君!思い切りやっちゃって!!


「All right Nanoha.(了解だなのは。)
 You're going down!(跪け!)ハァァァァァァァァァァッァァァァァァァ……Dusts to dusts!(塵は塵に!)

「ぐぎゃぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ!!!!」


8連撃と無数の幻影刀……全てが的確に炸裂したね?
だけど未だ終わりじゃない!レイジングハート!!


『All right.A.C.S Standby.(了解。A.C.Sを起動します。)』

A.C.S、ドライブ!!

Be gone!!(失せろ!!)


――スバシャァァァァァァァァァァッァアァァァァァァァァァァァァッァァ!!!



「グゴアァァァァァッァァァァァァァァァァ!!!」



トドメは私のA.C.Sと、ネロ君のストリークの同時攻撃!――もう大人しく眠った方が良いよ……


「ガァァァァッァッァァッァッァァアァァアァ!!!」


――バシュッゥゥゥゥ……



消えちゃった……ネロ君が言ってた『悪魔は死体を残さない』って言うのは本当なんだね……欠片すら残ってないなんて……



――ギュオォォォォォォォ……!!



「「!?」」


って考え事してたら今度は何!?あの生首が消えた所で……何か巨大な力が!!……だめ、飲み込まれる!!


「何だよこりゃあ……抜け出せねぇ!!」


ネロ君も!!……若しかしなくても此れはごく小規模な次元震!?
あの巨大な悪魔を倒したせいで発生したって言うの!?……こんなのに巻き込まれたら幾ら何でも!!……だけど、ダメ……離れる事が出来ない!!


く……きゃぁぁぁぁぁっぁぁあっぁぁぁ!!!








――――――








Side:フェイト


そんな……あの巨大な化け物を倒したと思ったら、なのはとネロが小規模時空震らしきものに巻き込まれて……私達の目の前から消えた――!
こんな事って、幾ら何でも……なのはが消えたなんてそんな事……


「クソッたれ……厄介事は一気に纏めてかい!!!
 フェイトちゃん、直ぐにクロノ君に連絡入れて、クラウディアのスタッフ総動員してなのはちゃんとネロ君の捜索を開始するように言うたって!
 私の方も、シャマルに言って超広域での捜索を行う心算や……只小規模次元震に巻き込まれたから言うて諦められるかい!徹底的に捜索や!!」

「言うまでもなくその心算。
 レティ提督に報告したら、『どんな手段を使っても良いから、必ず2人を見つけ出せ』って命令を頂いたからね――二人の捜索は幾らでも出来る!」


認めたくないけど、現実は受け入れないとね。
2人が消えたって言うなら、即時捜索は当然の事!!

…クロノ、聞こえる?公開演習の会場にて小規模の次元震が発生し、高町一等空尉とネロ一等士官が其れに巻き込まれた模様。至急捜索を開始して!


『事態は此方でも把握してる。
 既に捜索を開始しているから安心しろフェイト――必ず見つけ出して見せるさ!』


流石、頼りになるねお兄ちゃん。
少しだけ待ってて、なのは、ネロ!必ず見つけ出して助けに行くから!!








――――――








Side:ネロ


く……あのデカブツの頭にトドメを刺したと持ったら訳の分からないモンに吸い込まれちまったが………取り敢えずは無事みたいだな?
――!そう言えばなのはも一緒に巻き込まれちまったが、無事か!?


「だ、大丈夫だよネロ君……流石に少しばかり驚いたけどね。」

「はぁ……無事なら良かったぜ。」

とは言っても、俺達は一体何処に飛ばされたんだって事になるんだが――



――ビュオォォォォォォォォォォォォォォォ……




一体此処は何処なんだ!?
見渡す限りの銀世界に、吹き荒れるブリザード……如何考えたってミッドチルダじゃないのは一目瞭然だぜ!つーか、冗談抜きで凍える程寒いぞ此れ!?


「それで、此処は一体何処なの〜〜〜!?バリアジャケットでも防ぎきれない寒さって相当なの〜〜〜!!!」

「何処かは不明だが、取り敢えず吹雪防げる洞窟でも探さないとあっと言う間に凍死だぜ――!」

クソッたれ、神様なんぞ信じちゃいないが敢えて言うぜ?――ジーザス、何だってこんな試練を俺となのはに与えやがったんだ、コンチクショウ!!

その面拝む機会があったら、フルボッコじゃ済まさねぇからなマジで!!

と、兎に角先ずはブリザードを凌げる洞窟か何かを見つけるのが先決だな――エマージェンシーコールは、落ち着いてからした方が良いだろうしな。
何にしても、救助が来るまでは何が何でも生き抜かないとだよな……ったく、とんだサバイバル訓練を受ける事になっちまったぜ。


けど、何がどうなっても、なのはの事は絶対に護って見せる……なのはだけは何があっても絶対に死なせない!俺の魂に誓って、絶対にな!!














 To Be Continued… 




大きいというのはそれだけで脅威だよな。
美姫 「そうよね。今回は幸いにして上半身のみだから、移動はできないみたいだけれど」
それにしても、頑丈だな。おまけに攻撃速度もそれなりに速いみたいだし。
美姫 「流石のなのはたちも苦戦したわね」
ああ。と言うか、バージルが対処法を教えてくれなかったら、ジリ貧になっていた可能性も。
美姫 「悪魔とは言え、中々非常識よね」
まさか、頭を切り離してからが本番とかな。
美姫 「それでも、どうにか倒せたのに」
今度は二人して遭難とか。
美姫 「しかも、辿り着いた先は既に環境が最悪とか」
一体、どうなってしまうのか。
美姫 「続きが気になります」
次回も待っています。
美姫 「待ってますね〜」



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