Side:ネロ


なんだよ、粋がって出て来た割には歯応えが無さ過ぎじゃねぇのか?この程度じゃ、どんなに頑張っても…其れこそ逆立ちしたってスパーダには勝てねぇよ。
つーか、まだまだスパーダの足元にも及ばない俺にこんだけ完全フルボッコされてんだから、テメェ等がスパーダの血統に復讐するなんてのは夢のまた夢だ。

俺だからこの程度で済んでるけど、あのオッサンが相手してたら、お前等如きなんぞ瞬く間に瞬殺されてるぜ?
まぁ、無敵チート上等のダンテの半分程度の俺と戦ってこの状態なんだから、テメェ等は何れ狩られる運命だったんだろうがな。

「それで、どんな気分だ?
 テメェが屠ろうと思ってた相手に、圧倒的な力でぶちのめされるってのは?」


『オノレ……オノレェェェェェェェエッェッェエェッェエェッェエッェ!!!』

『スパーダ……裏切りの血族……絶対に許さん!!』



……この期に及んで、スパーダへの恨みしかないってか?……救いようがないぜ。
だが、俺も貴様等如き雑魚に用はねぇ……地獄で大人しくしてな!!……Die!(死ね!)


――ズバシュゥゥゥゥゥ!!!


『そんな……我等がこうも簡単に!!!』

『スパーダ……スパーーダァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァァ!!!!』


――ドガァァァッァン!!



貴様等は些か『人間』を舐め過ぎだぜ?
確かに肉体的な事で言えば、人は悪魔よりも圧倒的に弱いだろうが、人の心には人と悪魔の肉体的強さの差を凌駕した力がある――そう、正義の力がな。

貴様等は其れを知らなかった……だからこそ、悪魔は人間界への進行を成功させる事が出来なかったのさ。
取り敢えずこっちは此れで終わったが、先ずはなのは達との合流が先決か――簡単にやられるとは思わないが嫌な予感がするぜ…無事で居てくれなのは!













リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission42
『不屈の覚醒〜Devil Trigger〜』











Side:なのは


く……流石は上級悪魔って言うだけあってグリフォンは一筋縄で行く相手じゃないね。
回避不能のシューターで絨毯弾幕を放っても、半分は放電で防がれちゃうし、残りの半分がヒットしても大したダメージにはなってないみたいだし。


「ふむ……見事な強さだ高町なのはよ。この力は其れこそ我の様な上級悪魔にも匹敵する者だと言えるだろう。
 だがしかし、お前の力を認めた上で敢えて言おう――何故本気を出さない?」

く……やっぱり気付いてたか。
其れに関しては、出さないんじゃなくて『出せない』んだよグリフォン。
この身体は生憎とダイナマイト付きで、許容を超えた魔力の行使をしたらその瞬間に私の身体は二度と立って歩く事が出来なくなるかも知れない――だから!


「成程な……だが、勝負に情けは禁物!
 今のお前に出来る全力で、私と戦って見せろ!!」


言ってくれるよ……全力が出せない状態じゃ、貴方に対して有効な攻撃は思いつかないって言うのに……!!


『Master.』

「レイジングハート、如何かした?」

『はい、アルカナ・ソウルの魔力が上昇しています……此れを取り込めば、Masterは恐らく……』


アルカナ・ソウル……レイジングハートに収納したままだったスパーダさんの遺産。
其れを取り込めばこの状況を打開できるって言うなら、迷う事なんて無い!レイジングハート、アルカナ・ソウルを!


『貴女ならばそう言うと思って居ましたよMaster――どうぞ。』


ありがとうレイジングハート……さぁ、力を貸してアルカナ・ソウル!!



――ギュィィィン……!



アルカナ・ソウルが私の中に……此れはまた…凄い力の奔流だね…!!
だけど、此れは……実感できる!私のリンカー・コアと、アルカナ・ソウルが融合して、私の魔力が桁違いに大きくなってる……!
しかも、其れだけじゃない、7年前のあの日から感じてた身体の淀みと言うか、違和感が一切なくなった!身体が、リンカーコアが完全に治ったんだ!

此れなら行ける!ハイぺリオンスマッシャーやスターライトブレイカーを撃つ事が出来る!私の――一切の制限なしでの全力全開を出す事が出来る!!


「む?魔力が、力が上がったか?」

「やっと、私の全力が出せるみたい。さぁ……此処からが本番だよグリフォン!」

「その様だな?――だが、何故行き成り力を取り戻す事が、否全力を出す事が出来るようになったのだ?」


アルカナ・ソウルって言うのを私の中に取り込んで、私のリンカーコアと融合した。
そのお蔭で、私の身体も、そしてリンカーコアも一切の障害も何もない100%の力を出せる状態に戻った。其れだけだよ。


「アルカナ・ソウル……確かスパーダの遺産の一つだと聞いているが、其れを貴様が取り込み己の力としたと言うのか!
 ククク……クハハハハハハ!!成程、スパーダ程の悪魔が何故『正義』に目覚め、脆弱な人間に味方したか分からなかったが、此れが答えの一つか!
 よもや、スパーダの遺産を人間が取り込むとは思わなんだ……此れが、スパーダが人間に見出した、悪魔にはない『無限の可能性』と言う物なのだろうな。」


人には無限の可能性がある――確かにその通りかもね。
その無限の可能性が『魔導師・高町なのは』を誕生させ、そして今この瞬間は『エース・オブ・エース』の完全復活を成し得たんだから。

人は望む限り『限界』なんてないんだ!
レイジングハート、カートリッジロード!同時にモードをエクセリオンに移行!


『All right.Load Cartridge.Excellion Mode Drive ignition.』

「行くよグリフォン!此れが100%の状態で放つ私の砲撃!!ハイペリオォォォォォォォォン……スマッシャーーーーーーーーーーー!!


――ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォオォォォォォォォォ!!!!


「ムオォォォォ!!!……く……何と言う一撃だ……!
 魔界に於いても、これ程までに強烈な砲撃を放てる者が果たしてドレだけ居るモノか……矢張り貴様は、このグリフォンが戦うに相応しい相手!!」


其れは光栄ですね!……って言うか、今のも大したダメージにはなってないって、グリフォンはドンだけの防御力なの!?
これじゃあ決定打を与える事は難しい……何か、何かグリフォンの弱点はないのかな?


「では、今の砲撃の礼として、私の最大の一撃で応えよう!!」


――ヴォン……ギュイィィィィィィン!!


「!?」

アレ?エネルギー集束の瞬間にグリフォンの胸が開いたよね?
其れだけなら何て事は無いけど、開いた中にあった『コア』みたいなもの……若しかして、アレがグリフォンの力の源!?だったら、アレにダメージを与えれば!

「レイジングハート!」

『Yes Strike frame.』


「何を狙ってるか知らんが……此れを喰らうが良い!!」


面での雷撃波!其れこそ破壊力はフェイトちゃんの雷撃をも上回るだろうけど……其れを突破する!
エクセリオンバスターA,C,S!ドライブ!!!


「!!我が雷撃を、真正面から突破するだと!!
 己よりも遥かに巨大な相手に対して力勝負を挑むとは……気に入ったぞ、高町なのは!その力比べ受けて立つ!!」


――ガキィィィィィィィン!!!


雷の盾で防ぐか……だけど、此処は負けられない!!
相手がドレだけ巨大で強大な相手だろうと、私は……高町なのはは絶対に止まらない!私の不屈は、例えダイヤモンドが相手でも、其れを貫き粉砕する!!


――ドォォォォォン!!


「!!馬鹿な……私の巨体を押し込み、地面に叩き付けただと!?……その小さな体にドレだけの力を秘めているのだ、人間と言うモノは……!!」


人の可能性は無限大だって自分でも言ってたでしょ?
その可能性が、一見有り得ない様な事を成し得るに至る――そして此れで終わりだよグリフォン!


――グサァ!!


「ぐ!?」

「表皮を貫通されて内部のコアを直接攻撃されたら、流石の貴方もノーダメージとは行かないよね?」

「!!……貴様、この特攻は此れを狙って!!!」


その通りだよ!
貴方の防御力は、私のハイペリオンスマッシャーにも耐えるほどに高くて堅い――だけど胸にあるコアを撃ち抜いたら果たして如何かな?


「貴様……ククク…侮れぬな、人の持つ『可能性の力』は……」

「此れで決める!全力全壊……エクセリオンバスター!ブレイクゥゥゥゥ……シュート!!!


――バガァァァァァアッァアァァァァン!!


「グオォォォォォォォォォォォォォォ!!!」


く……はぁ、はぁ……ゼロ距離砲撃は私にも反射ダメージがあるけど、だけど其れだけの代償を払った価値はあったよ。――まだ、続けますか?


「自らにもダメージが反射するゼロ距離攻撃を迷わず選択するとは……余程の胆力と、そして己の技量に自信がなくては出来ぬ事だな。
 見事だ高町なのは!……と言いたいが、称賛の言葉を送る前に一つだけ聞かせてくれ。……私の胸のコアが弱点であると如何して分かった?」

「簡単に言うと推測による勘とかそんな感じかな?
 自慢じゃないけど、私の砲撃は其れこそやろうと思えば都市レベルでの破壊だって可能って言われてるんだけど、其れが大したダメージには成らなかった。
 だけど、絶対無敵の存在なんて有り得ないから何処かに弱点がある――そう思った矢先に、攻撃の瞬間に胸部が開いてエネルギーが集束するのが見えた。
 其れで、コアがエネルギー集束の役割を担ってるんだったら、其処にダメージを与えれば間違いなく有効打になる……そう、思ったの。」

「何とも……見事な観察眼――この勝負、私の完敗か……だが、悪魔にとっては恥辱の敗北である筈なのに何とも清々しい気分よ。
 ……さぁ、止めを刺せ高町なのはよ……私を制したお前が逝かせてくれるのならば、其れは何にも代えられぬ誉となる…最大の一撃で逝かせてくれぬか?」


グリフォン……分かった。
ネロ君も悪魔には情けをかけてやるなって言ってたからね――だけどグリフォン、もしも違う出会い方をしていたら、私達は良いライバルになれたかもね……


「我が人間であったら、或はお前が悪魔であったならばそうだったかも知れぬな……」

「バイバイ、グリフォ――!!!」

グリフォン!避けて!!!



――ドスゥゥゥゥゥゥ!!!



「グアァァァアァァァァァァアァァァアァッァアァァァァァアァ!!……こ、これはぁぁあ!?」

「クックック………高々人間の小娘に後れを取るとは、何とも情けないなグリフォンよ?」

「サキュバス……貴様ぁ!!」


グリフォンを貫いた巨大な槍……此れは貴女がやったの!?


「サキュバス………我の戦いに要らん横槍を入れるか!
 此れは、我と高町なのはの崇高なる一騎打ちであり、その結果として高町なのはが勝利し、我を逝かせんとしていたと言うのに…何ゆえ邪魔立てするか!」

「貴様等の持つ誇りなどは知らん……だが、敗北した悪魔には死あるのみだ。
 人間風情に葬られるくらいならば、同胞の手で葬ってやろうと思ってなぁ?……矮小な人間に葬られるよりも、同胞の手で葬られる方がお前も良いだろう?」

「ふざけるな……貴様のような下賤な淫魔に葬られては死んでも死に切れん……!!」

「あははははは!負け犬が何を言おうとも、何の意味もなさんな!
 死ねグリフォン……魔の軍勢に負け犬は必要ないからな――精々、地獄で己の『弱さ』を後悔すると良い。」



――バリィィィィィィィィィィィィ!!!



「ぐわぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁっぁっぁあぁっぁぁぁぁ!!!!
 ぐ……た、高町なのは……私は……我は……此処で終わる…のか?……死の恐怖はないが……お前に討って貰えなかったこの無念…お前に預けるぞ!
 僅かな時ではあるが、我との戦いを通じて感じるのものがあったのならば……この無念……お前の手で晴らしてくれ……其れが、我の願いだ……」


――ドガァァァァァァァァァァァン!!!


グリフォン!!!
そんな……こんな事って!!!


――ヴィン……シュゥゥゥン……


え?今のは…特大のグリーンオーブとホワイトオーブ?
今の戦いで消耗した私を回復してくれた?……グリフォン……確かに受け取ったよ、貴方の魂の片鱗を……貴方の無念は私が晴らすよ!


「クックック………跡形もなく消し飛んだか?負け犬には相応しい末路だな。」

……黙れ。

「なに?」


黙れ……グリフォンを侮辱する事は許さない――まして、戦いに無粋な横槍を入れて来た貴女がグリフォンを侮辱するなんて、其れだけで虫唾が走るよ。
グリフォンは悪魔だったけど、私と正面切って戦ってくれた!小細工なしで戦ってくれた!……そんなグリフォンを負け犬呼ばわりするなんて絶対に許さない!


――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……


此れは……分かる、アルカナ・ソウルが私のリンカーコアと融合して、新たな力を得た事が。
湧き上がるイメージは『引き金』。此れを引けば私は――!!


『Arcana soul Overdrive.Deviltrigger Drive ignition.』

「「I go by full strength!!(全力全開!!)」」


――バガァァァァァァァァァァァァァァァン!!


「な……此れは、デビルトリガーだと!?
 いや、それ以前にこの力………天使と悪魔の両極の波動を持ったこの力は……小娘、貴様『ネフィリム』だったのか!!
 太古の昔、天使と悪魔が交わって生まれた光と闇の両極の力を持った最強無比の存在であるネフィリム……その血を貴様は継いでいると言うのか!?」


ネフィリム?……私の両親は間違いなく人間だよ?
この力は、恐らく『アルカナ・ソウル』が私のリンカーコアと融合した事で発動する事が出来た物………ネフィリムなんてモノは知らないよ。


「アルカナ・ソウル……其れをその身に取り込んだだと?スパーダの遺産、正確に言うならば嘗てスパーダと共に戦った魔導師の遺産を?
 ククク…ハハハハハ!其れを取り込めた時点で貴様は只の人間ではないさ小娘!其れを取り込むのは莫大な魔力を有した者でなければ不可能なのだ!
 其れと、貴様の両親は人間だろうが、ネフィリムは太古の昔に人の世に混じった存在であり、どんな人間にも極僅かにその血は受け継がれているモノだ。
 そして、時たまその血が極めて強く出てネフィリム本来の力の覚醒に至る奴が居る――其れがお前だ小娘!
 何より、アルカナ・ソウルは其れを取り込んだ者に力を与えるが、だがしかしデビルトリガーの発動まで可能になるかと言えば其れは否!
 デビルトリガーを発動出来るのは悪魔かネフィリムの血を引いた者のみ!それ以外では悪魔の魂を継ぐか、悪魔の武器を手にしない限りは不可能よ!!」

「「へぇ……だったら逆に納得したかな?
  ずっと疑問に思ってたんだ、フェイトちゃんは元々が魔導師で、はやてちゃんは夜天の主だから高い魔力を持っててもそんなに不思議じゃない。
  だけど、私は一般人なのに並の魔導師を遥かに上回る力を持ってた…何でだろうって思ってたけど、私がそのネフィリムだって言うなら納得。」」

って言う事はつまり、アルカナ・ソウルと融合した事でネフィリムの力も呼び覚まされたって言う事だね。
だけどサキュバス、ネフィリムとして覚醒し、更にはデビルトリガーの発動にまで至った私に勝てると思ってるの?――もしそうなら、その幻想を撃ち貫く!!

ディバイィィィィィィィィィン………バスターァァァァァァァァァ!!!


――ドォォォォン!!


「むおぉ!?行き成り放ってくるとは、中々にやってくれるな小娘!!」

「「戦いに始まりの合図なんて無い……先手必勝でしょう?」」

「言いよるわ……ならば、此れを受けてみろ!!」


――ギュン……!!


爪が伸びて来た!?
だけど此れ位は……僅かに掠ったけど、避ける事に難はないよ?って言うか、そんな見え見えの攻撃がクリーンヒットすると思ってるの?だとしたら甘すぎる!


『Accel Shooter.』

「誘導弾だと!?……しかも此れだけの数を同時に制御するとは!!」


この程度で驚いてもらったら困るかな?
其れに、シューターはあくまで牽制――本命はこっちだよ!穿ち貫け、ガトリングスマッシャー!!!


『Gatling Smasher.』

「ご、5連続の直射砲だと!!如何に、ネフィリムとは言えこれ程の力を有しているとは……流石に予想外だぞ!?
 し、しかもこの砲撃の何と言う破壊力!!ふ、防ぎきれん!むおわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


……終わりにしようかサキュバス?
せめてもの情けで、苦しまないように一撃で終わらせる。そして、グリフォンに地獄で詫びを入れると良いよ……ハイぺリオォォォォォォン――



――グラッ……ガキィィィィン!!



「!?」

え……な、なに?
急に身体が……動かない……力が入らない!?其れに此れはバインド!?――此れは一体………まさか!!


「危ない危ない……ギリギリで効果が発揮されたか。
 小娘、さっき貴様をかすめた我が爪には毒があったのだ……あぁ、安心しろ致死性ではなく一時的に身体の自由を奪う麻痺性の神経毒に過ぎんよ。」


麻痺性の神経毒……此れは、やられたなぁ――それで、私の自由を奪って如何する心算?
まさか動けない相手を徹底的に痛めつけて嬲り殺しにするって事じゃないよね?もしそうなら、私は舌を噛み切って自害するよ。


「そんな事はせんよ……だがお前には私の子を宿して貰おうと思ってな?
 覚醒する者が少ないネフィリムが我の子を産んだら、其れはドレだけ強き悪魔となるか、想像しただけで楽しみだ。
 我は淫魔サキュバス……男からは精を搾り取り、女には種を植え付ける淫乱の悪魔よ――最高の快楽を与えてやろう小娘……そして快楽に堕ちるが良い。」



――ビリィィィィィィィィィィ!!



「「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」

「ククク……綺麗な白き肌だな小娘。
 此れだけ綺麗な身体に刻み込まれた腹の傷痕もまたそそる……今から此れを蹂躙すると思うと、其れだけで興奮して来るわ………」


い、嫌!触れないで!!
ネロ君にだって此処まで見せてないのに……其れなのに―――


「では、頂くぞこむすm………「誰の許可得てなのはに手ぇ出してんだテメェ?」……へ?」

Don't touch by dirty hand, waste!(汚い手で触れんじゃねぇ!)」


――バキィィィィィ!!!



「ぶべらぁぁぁ!!」

「テメェ……俺のなのはに手を出すとは良い度胸じゃねぇか?しかも半分ひん剥いてレイプしようとはな……マジでムカつくぜエロババァが!
 まぁ、なのはは魅力的だからテメェが惹かれるってのも分からないじゃないが、テメェみたいなクソッ垂れにくれてやる義理はねぇ!なのはは俺の女だ!!」


ネロ君!!
た、助かった……来てくれたんだね!








――――――








Side:ネロ


嫌な予感てのは当たるって言うけど、正にその通りだな。
ギリギリで間に合ったが、あと5秒遅かったらなのははあのエロババァの慰み者になっちまってた……しかも、バリアジャケットが破かれてると来てたからな。

そのせいで腹の傷が顕わになっちまったが……成程、コイツは気にするだろうな……
だけど、俺がなのはの傷痕を目にするのはもっと後だった筈――少なくとも今じゃないのは間違いねぇ。

だがこのエロババァは、なのはが最も知られたくない事を曝し物にしやがった……絶対に許さねぇ――覚悟は出来てるんだろうなエロババァ?ぶち殺すぜ…!


「小僧……我の楽しみの邪魔をした代償……安くはないぞ!!」

「ほざくなクズが……テメェこそ俺のなのはに手を出したその代償は、イギリスの国家予算よりも高く付く事を理解してんのか?
 何よりも、なのはに恥辱を味わわせた事は絶対に許さねぇ……テメェは今此処で欠片も残らない位にぶっ殺す!Do it!!(行くぞ!!)」」



――バガァァァァァアァッァアァァッァァン!!



5分で終わらせてやるぜ!

そうだなのは、アルカナ・ソウルの影響だと思うがデビルトリガーを発動したんだよなその姿は?
だったら今はデビルトリガーをオフにしとけ、そいつは発動してるだけで力を消費するからな……体力は回復するが、今の状態で発動してるメリットもないだろ?


「其れも、そうだね。」――シュゥゥン


其れから、バリアジャケットも再構成しといてくれ。……流石に目のやり場に困る。///


「うにゃぁぁぁぁぁぁ!?レ、レイジングハート!!

『Yes.Barrier Jacket,Reorganization.(はい。バリアジャケットを再構成します。)』


……OK、此れで戦いに集中できそうだ。
こう言っちゃなんだが、流石に刺激が強過ぎるからなさっきのなのはの恰好は。……さてと、


「戯れは終わったか小僧?」

「「待っててくれたのか?優しいな……と言いたい所だがトンだ馬鹿だなテメェも?
  今の内に攻撃をしていたら、或は俺もなのはも纏めて倒せたかもしれないってのに、自分から勝機を逃すとは呆れて物が言えないぜ。」」

其れとも相手は所詮小僧だと、態々隙を衝くまでもない相手だとでも思ったか?
だとしたら本物の弩阿呆だなエロババァ?――俺は、嘗てテメェ等をぶちのめしたスパーダの孫だぜ?本気で勝てると思ってるのかよ?


「貴様が!?……ククク……願ってもない事よ!
 スパーダの血族を、この手で殺す事が出来るとは何たる幸運!嬲りに嬲って、搾り取った上で殺してやろう……昂って来たわ小僧!!!」


そうかい……なら、昂って来た序に『化粧』を落としちゃ如何だ?
テメェの本当の姿は今の『美女』な筈がない。下賤なエロババァの本性をそろそろ現した方が良いんじゃねぇのか?

それとも、閻魔刀で強制的に『化粧』を取り払ってやった方が良いか?


「小僧……良かろう、冥土の土産に我が真の姿を拝ませてやる。
 そして、その姿に恐怖し、その恐怖を抱いたまま死ぬが良い……むおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……ぬあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁ!!!」


――バガシュゥゥゥゥン!!


「ゲハハハハハハハ!如何だ小僧、此れが我が真の姿だ!思った以上におぞましかろう?
 この姿では人間どもは恐れるだけだからな……故に、男の前には美女の姿で、女の前には美男子の姿で現れるようにしているのだ…貪りつくすためにな。」


男から搾り取るのがサキュバス、女を孕ませるのがインキュバスって聞いてたが、何だよ結局は同じモンか。
っつーか、正体はトンでもない不細工だな?見るに堪えねぇってのはこの事だ――そんなんで、なのはとヤル心算だったのか?冗談も休み休み言えってんだ。

テメェなんぞは魔界の奥底に引き籠って、一人寂しく××××××してるのがお似合いだバケモンが。


「小僧……」

「「だがな、なのはに手を出したテメェを許す事は出来ねぇ。
  其れこそ100万回土下座したって許してやらねぇ……塵も残さずぶち殺す!Would you like resolution?(覚悟は良いか?)」」

「スパーダの血族だからと図に乗るな小僧が!
 貴様を殺し、小娘を我が繁栄の道具としてくれる……だが、貴様は簡単には殺さん!半殺しにして、目の前でこの小娘を犯してやろう!!」


やってみろよクズが……!
それ以前になのはを犯す?妄言も大概にしとけ××××ババァが!!



「ネロ君!アイツの爪には身体を麻痺させる神経性の毒があるから気を付けて!」


麻痺性の神経毒?……成程、なのはも其れにやられたって事か。
Thank youなのは、爪に毒があるってのが分かれば、其れを喰らわなければ良いだけだ。いざとなったら爪を指ごと斬り落としてやりゃ問題ないし……な!!


――ズガァァァァァァァァァァァァァァァ!!


「ぐぬ!!貴様と言い其処の小娘と言い、行き成り仕掛けて来るな!?」

「「殺し合いにゴングもJustmomen(ちょっと待て)もないだろ?
  死合う者が其処に集ったその時に、既に戦いは始まってるんだぜ?悠長に構えてる方がアホなんだよ、このエロババァが!!!」」



――ズガァァァァァァァァァァァン!!



「ムォォォォォォォォォ!!?」


敢えて言うなら今のストリークが試合開始のゴングってところだな。
だけど今の一発はゴングであると同時に、只の挨拶代わりに過ぎない――この程度でやられてくれるなよな?まだまだ本番はこれからなんだからよ。


テメェは俺のなのはに手を出した。
其れだけでも極刑モンだが、有ろう事かなのはを辱め、なのはの傷痕を晒し物にしやがった……テメェの事は100万発殴っても飽き足らねぇだろうからな。


まぁ何にしても、なのはに手を出した代償はキッチリ払ってもらうぜ、エロババァ!!
そして後悔しろ、スパーダの血族に挑んだ事を――何よりも、この俺を本気で怒らせたテメェの馬鹿さ加減て物にな!!














 To Be Continued… 




なのはもパワーアップ。
美姫 「と言うより、復活って感じね」
だよな。だとしたら、元々のなのはは戦闘力はどれだけ凄かったんだ。
美姫 「でも復活に加えて、デビルトリガーを手にしたからパワーアップというのも間違っていないのかもね」
今回は毒の所為で暴れ回れなかったけれどな。
美姫 「ちょっと見てみたかったわね」
まあ、その分ネロが暴れてくれそうだが。
美姫 「次回も楽しみにしています」
待っています。



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