Side:なのは
レイジングハート、エリアサーチに何か引っかかった?
もしもスカリエッティの目的が、貴女の言うように『レリック』だとしたら、何らかの戦力が管理局の――六課の本部に押しかけているはずだと思うんだけど?
『サーチの結果ですが、今の所其れらしき存在は発見できませんでした。
ですがMaster、六課の本部には盾の守護獣たるザフィーラと、湖の騎士シャマルが残っているのですから、どんな相手が来ようとも如何にかなると思うのですが……』
まぁ、其れは確かにね。
ザフィーラの防御は、私のバスターや、ネロのイクシードマックスのストリークですら防ぎきるし、シャマルさんは攻撃能力は六課最低クラスでも、攻撃力なんて関係ない『リ
ンカーコア摘出』って言う、一撃必殺技があるから余程の相手じゃない限りは如何にかなるとは思わないけどね。
とは言え、スカリエッティ一味がエリアサーチを抜けて来る能力を有して居ないなんて言う事は、誰にも言えないから、感度を倍にしてエリアサーチを継続。
どんな些細な事でも、エリアサーチに何か引っかかったら教えてねレイジングハート?
『All right Master.(了解しましたマスター。)』
念には念を入れるに越した事は無いからね。
特に、こんな状況に於いては、あらゆる事に対して『やり過ぎ』る位にやってマイナスになるって言う事はないもの――だったら、此のまま全力でやるだけ……
『お取込み中申し訳ないけど、聞こえるかなのはちゃ〜〜〜〜ん!!!』
って、少しは空気読もうよはやてちゃん!!
折角、改めてやる気を充実させてたのに、いざって言う所で通信なんてあんまりなの!!完全に、出鼻をくじかれた感じだよ?
『其れは堪忍やなぁ……けど、其れでもなのはちゃんには伝えとかなあかん思たんや。
えぇか、落ち着いて聞いてな?……およそ3分前、ネロ君、フェイトちゃん、ヴィータ、ティアナのシグナルがロストしたんや――其れこそ突然消えたようにな。』
え?……シグナルロストって……そんな、嘘でしょ?嘘だよね!!ねぇ、はやてちゃん!!!
リリカルなのは×Devil May Cry 黒き騎士と白き魔導師 Mission74
『悪夢を超えろ〜Over Nightmare〜』
『残念やけど本当や……やけど、あの4人が簡単にやられるとは到底思えへんから、こっちでシグナルが確認できへん所に居るんやないかと思ってるんや私はな。
せやけど、このミッドの市街に於いてそんな場所があるかと言われれば其れはぜったに否や……そこがちょ〜〜〜っと、気になってるんや。』
た、確かにネロとフェイトちゃん達が早々簡単にやられる筈がないよね。
ネロ達の力は相当な物だし、何よりもネロとフェイトちゃんには必殺にして最強の切り札と言っても過言じゃない『デビルトリガー』があるからね……大概の事態なら、余裕
で対処できるはずだもん。
でも、そうなるとシグナルが確認できないような場所って、一体何処って言う事に成るよね?
しかも、直前まで確認できてて、其れが行き成りロストしたって言うのは余りにも不自然すぎるんじゃないかな?――万が一、ネロ達が落とされたにしてもね。
――ヴォン
『少しいいか高町?』
『シグナム?』
「シグナムさん?」
『あぁ、主はやても高町と通信中でしたか……割り込んでしまい、申し訳ありません。』
『いや、其れはえぇけど、ドナイしたん?』
『えぇ、実は現在『ナイトメア』なる悪魔を発見し、バージルと共に交戦中なのですが、如何にもバージルが言うには、その悪魔の内部にネロが取り込まれた様なのです。
そして、ネロだけでなく、ヴィータとテスタロッサ、ランスターの3名も取り込まれた可能性があるとの事で……」
『何やとぉ!?』
悪魔の内部に取り込まれたって、そんな事が!!!
……うぅん、でも其れなら確かに、行き成りシグナルロストしたって言うのにも、一応の説明はつくかもしれないね。
その悪魔の体内が、仮に封鎖結界の様な異空間になって居るんだとしたら、外部からは見つける事は出来ないだろうし、取り込まれた瞬間にシグナルロストするだろうか
ら、モニター上では『突然反応が消えた』ように映るのも納得できるから。
だけど、もしそうなら、ネロ達を取り込んだ敵の何かは『ご愁傷さま』としか言いようがないよ――少なくともネロは、取り込まれたところで大人しくして居る筈がないからね。
多分て言うか、略間違いなく、今頃取り込まれた悪魔の内部でレッドクイーンか閻魔刀を振り回して大暴れしてるんじゃないかな?
そうじゃなければ、ブルーローズを手当たり次第にぶっ放してるかだと思うの。
『なんやろ、レッドクイーンを振り回しながら、手当り次第に攻撃してるネロ君が容易に想像出来たわ!!
確かにネロ君やったら、取り込まれた事もなんのその、寧ろそんな事は銀河の彼方に蹴り飛ばして、脱出の為に内部で大暴れブチかましそうや!てか絶対かます!』
うん、先ず間違いなくやってると思う。
って言うか、其れを考えると心配するって言うのが、逆に馬鹿らしいよね此れ?ネロ達は絶対に戻ってくるだろうから、私達は私達のすべき事をするだけだよね絶対に?
『そう思って、私とバージルも交戦中です。
外から倒してしまえば、仮に中からの脱出が出来なかった場合でも、強制的に帰還させる事は出来ますので。』
『せやな……突然のシグナルロストやったけど、ロストした相手を考えるべきやったわ。
しかも、ロストの原因となった悪魔を、シグナムとバージルさんが相手にしてるんやったら、マッタク持って何の心配もあらへんね。』
「だね。あぁ、だけど其れとは別に、六課の本部の方に少しだけ戦力を回してくれるかなはやてちゃん?
如何やら、スカリエッティの目的はレリックにある可能性が、凄く高くなって来たからね――若しかしたら、六課で保管してるレリックを狙ってくるかも知れないんだよ。」
『其れは……確かに軽視は出来んな?
OKや、ザフィーラとシャマルが居るけど、それ以外の追加人員として師匠の方から一個小隊回して貰うように頼んでみるわ。』
うん、お願い。
私の方でも、エリアサーチを続けながら、敵戦力を殲滅していくから!!
『Master.』
「ん?如何したのレイジングハート?」
『念のため、六課だけでなく、様々な場所をサーチしてみたのですが、現在高速道路を管理局方面に走行しているトラックの内部から、レリックの反応をキャッチしました。
そして、同時にそのトラックに迫るガジェットと、下級悪魔、そして先程の相手と似たような反応を複数キャッチ……恐らく、トラックを狙って居るモノかと。』
!!!六課で保管してたのじゃなくて、六課以外の部隊が回収したレリックを狙って来たの!?
……しまった、他の部隊がレリックを回収する可能性を完全に失念してたよ――はやてちゃん、サーチ結果を回すから、六課に回すべき戦力を其処に!!
『いや、今から申請したんじゃ間に合わへんやろ。やったら此処は現場で対処するしかない!
サーチ結果からすると、一番近い場所に居るんは……キャロとエリオとスバルか――先ずはこの3人に向かって向かって貰って対処して貰う。
でもって、向かえそうな面子からそっちに増援に行って貰う、其れが多分一番上策や。敵さんの目的がレリックの可能性があるなら、絶対に渡す事は出来へんから!』
確かに、其れが一番かも知れないね。
じゃあ、直ぐに増援に向かえるように、速攻でこの下級悪魔とガジェットの群れを撃滅しないとだよ!!
『そう言う事ならば、此方も出来るだけ早急にナイトメアを撃破した方が良さそうですね?
ナイトメアの撃破が成れば、一気に6人も増援に向かう事が出来る訳ですから――可能な限り、否、己の全力を持ってして、即時ナイトメアを撃破します!』
『頼むでシグナム、なのはちゃん!』
言われるまでもないよはやてちゃん!
それ以前に、ガジェットと下級悪魔が何百体集まった所で、私の敵にはなり得ないの!!――その力の差を教えてあげるよ!貴方達をスクラップにする事でね!!
こっちは取り敢えず任せて貰うとして――ネロ、貴方も絶対に戻って来てくれるって信じてるから。
悪魔に取り込まれたかもって言う事だけど、貴方が其れで終わる筈がないから、さっさと取り込まれた内部で大暴れブチかまして、そして余裕でカッコ良く決めちゃって?
『テメェなんざ、俺の敵じゃねぇ』ってね!
と、帰還を信じながらも、今は此れを何とかしないとだね?
取り敢えず、物凄く邪魔だから道を……開けろなの!!貫け、一撃掃滅!!ディバイィィィィィィィィン……バスターァァァァッァァァァァァァァ!!!
――ドゴォォォォォォォン!!!
『殲滅完了、敵残存兵力5%以下……文字通りの全力全壊とは、見事ですMaster.』
此れが私の戦い方の基本だからね。
だけど、安心は出来ないよ?レリックを護送してるトラックを狙う輩が居る訳だからね……敵の襲撃を蹴散らしつつ、私達もそっちに向かうよレイジングハート!!
『All right.(了解です。)』
レリックは絶対に渡さない――アレは、絶対に手を出してはいけない物質だからね!
必ず護って見せるよ、このミッドチルダの街って言うモノを!!――何よりも、この街を、この街に生きる人を護る事こそが私の誇りだって、そう思っているからね!
――――――
Side:バージル
報告は終わったかシグナム?
「あぁ、戦闘中にスマンな?――一応主はやての了承は得た故に、多少は派手にやっても、多分大丈夫だろうと思うぞ?」
「派手にか……ダンテが聞いたら喜びそうなフレーズだな。」
まぁ、俺も派手なのは嫌いではないが、あまりやり過ぎるのは好きではない故、スマートに……そう、日本で言うところの『侘び寂』的な美しさを持ってして、この悪夢の名
を冠する悪魔を冥府に叩き落してやるとしよう。
何より、悪夢に悪夢を見せてやると言うのもまた一興だからな?――そうは思わないか、シグナムよ?
「悪夢に悪夢を見せる、か。
コイツに対して、最大級の皮肉を込め、そして屈辱を味わわせると言う意味では確かにアリだろう……其れが通じる相手とは、大凡思えんがな。
しかし、何と言うかこの紋章と言うのも、中々に面倒な代物だな?幾ら発動しても、発動と同時に注ぎ込んだ力が消費されて行く故に常に攻撃していなくてはならん。
今回は、私が紋章の起動役、お前がナイトメアの攻撃役と分担しているから良いが、1人で相手にするとなったら相当に苦戦を強いられる相手では無いのかコイツは?」
「確かに、1人で相手にする場合は、紋章の起動も、紋章が力を発揮して居る際の攻撃もだからな、面倒で厄介な事この上ないだろう。
が、今の様に2人で役割分担が出来ているのならば、コイツは其処までの強敵たり得ん。――何よりも、ネロが取り込まれている以上、倒さねばならんのでな。」
とは言え、剥き出しになったコアもまた防御力が高い……村正では、あまり効果的なダメージを与える事は出来んようだな?
ふむ、ならば砌穿で格闘戦と行くか?息子に手を出した下郎には、父親として鉄拳制裁をしてやると言うのが王道の様だし、鍛え直した体術を試す良い機会でもあるか。
「取り敢えず、砕けるが良い。」
――バガゴォン!!
「な、踵落としだと!?……今までの攻撃よりも効いているようだが、世界広しと言えども、悪魔に踵落としを喰らわせた奴などお前ぐらいでは無いのか?」
「いや、トニーと名乗っていた頃のダンテが、死体に憑依した悪魔を相手に叩き込んでいた。
何よりも、発動までの隙はあるが、人体に於いては肘と並んで堅い部分である踵での攻撃と言うのは、破壊力は十二分故に、悪魔相手であっても有効なのだろう。
そして、思った通り、コイツは刀剣の類を使った攻撃には極めて強いが、反面徒手空拳による攻撃には其れほど強くはない。あくまで予想の範囲を出ないが、魔帝は人
間を見くびり、武器による攻撃さえ防げばいいと思ったのだろう――悪魔相手に格闘で挑む奴は居ないと、高を括っていたと言う訳だ。」
そのせいでコイツには刀剣の類で攻撃するよりも、己の拳や蹴りで攻撃する方が有効だと言う性質になってしまったのだろう。
まぁ、確かに余程武術を極めた者であっても、悪魔と対峙したその時は、無意識のうちに武器を手に取ってしまう故、その設定でも良かったのだろうがな、今までは。
唯一の誤算は、コイツに格闘戦を挑む存在が、スパーダの息子である俺とダンテが居たと言う事だろうな
尤も、今は其れすら如何でも良い事だ。
何でもいいから、さっさと取り込んだネロと、六課のメンバーを還して貰おうか?と言うか還せ、今直ぐ還せ。アイツ等は、貴様如きが取り込んでいい存在ではないのでな。
――バキバキ!メキメキ!!バキボキミシミシ!!ドガドガ、ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!
「You are not worthy as my opponent.(貴様では相手にならん。)砕けろ、昇龍裂破!」
「……見事な格闘攻撃だが、無表情のままで拳や蹴りを繰り出さないでくれ、何と言うか非常に怖いのでな。泣く子も黙るどころか、泣く子が更に大泣きするぞ今のお前は。」
ならば、息子と仲間を取り込んだ相手に手心を加えろと?
「いや、そうではないが、せめて表情位変えてくれと言うかだな……まぁ、有効打を与えているのだから無問題だが。……此れが噂に聞いた『鬼いちゃん』と言うやつか。
だが、有効なダメージを与えたとは言え、コイツは未だくたばってはいないようだから、もう一頑張りせねばな?」
「確かに、コイツの頑丈さを考えれば、有効な格闘攻撃だからと言って簡単に致命傷を与える事は出来んだろう。
だが、ネロとて取り込まれて其のままと言う事もあるまい……今頃は、中で脱出の為に大暴れをしているはずだ。そしてネロ達が帰還すれば、其れだけでナイトメアには
致命傷レベルのダメージを与える事になるだろうからな。」
「成程。――だが、ネロ達が帰還する前に、此れを倒してしまっても問題は無いのだろうバージル?」
無問題だ。
寧ろ、中からと外からの同時攻撃に、何処までこの悪夢が絶える事が出来るかの方が見物と言うやつかも知れんぞ?
まぁ、何れにせよ貴様に生きると言う選択肢は残されていないぞナイトメアよ?――死の闇が迎えに来るその時まで、精々魔帝にでも祈りを捧げているが良い。
――――――
Side:ネロ
おいティアナ、こんな事言っちゃ何だが、お前の記憶から再現された大人のなのはよりも、フェイトとヴィータの悪夢が再現された子供のなのはの方が大分手強くないか?
大人のなのはは、お前のイメージが再現されてるから、『凄く強い魔導師』レベルなんだが、子供のなのはは、絶対にその域じゃ収まらねぇだろ此れ!?
「確かにそうかも知れません。
大人のなのはさんは、戦術を詳細に組み立てて攻撃してきてるみたいですけど、子供のなのはさんは、文字通り『全力全壊』で破壊力重視の攻撃をしてきますからね。
そして、此れを相手にすれば、確かに子供心に、大きなトラウマとして残るかも知れないですよ。」
成程な。
だが、其れを加味しても、一体アンタ達の中で、どんだけ強い相手なんだよ子供のなのはは!えぇ、フェイト隊長様と、ヴィータ副隊長様よ?
「「ピンク怖い、ピンク怖い、ピンク怖い………」」
「……反応なし、完全にトラウマ抉られてスクラップ状態ですねフェイト隊長とヴィータ副隊長は……つまり増援は望めない訳ですけど……其れだったら、私達2人で!!
でもネロさん、その……彼女であるなのはさんを攻撃するのには躊躇とかは無いんですか?」
ねぇな。
なのはの事は確かに愛してるが、其れは相手が実体のある『本物のなのは』だからだ。――姿形が同じだけの偽物なんぞに、躊躇なんぞは必要ねぇ!そうだろ?
「確かに、幾ら見た目がなのはさんでも、アレはなのはさんじゃない……その通りですね。
だけど、子供の頃のなのはさんは、フェイト隊長とヴィータ副隊長にトラウマを植え付けるだけの存在ですから、そう簡単に行くとは思えないんですが……」
「かも知れないが、幾らフェイトとヴィータのトラウマが再現されたとは言え、只強いだけのなのはなんざ目じゃねえんだよ!
確かにトンでもなく強いかもしれねぇが、その攻撃は稚拙にして単純だ――破壊力だけは凄まじいモンがあるけど、其れだけだ。本物のなのはには遠く及ばないぜ!」
其れに、なのはの形をした悪夢とやり合うのも、そろそろ嫌気がさしてきたところだからな?コイツで終わりにしてやるぜ!!
何よりも、俺の愛するなのはを悪夢として再現した事がテメェの敗因だぜナイトメア?
確かになのはは強いが、この世界に高町なのはは只1人しか居ねぇ!記憶から再生された複製のなのはなんざお呼びじゃねぇんだよ!!――だから、此れで散れ!!
Eat this!(喰らいな!)次元斬!!!
――瞬!バキィィィィィィィィィィィン!!
「「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」
幾らなのはを模したところで、コピーのなのはなんざ、フェイトとヴィータのトラウマでブーストされてても俺の敵じゃねぇんだよクソッ垂れが。
大体にして、なのはの強さは誰が如何やったって再現出来るモンじゃねぇんだぜ?なのはの強さは、徹底的に己を虐め抜いた末に構築された強固なもんだろうからな。
「そうですね……8年前のアレを乗り越えた強さがなのはさんには有りますからね。
でも、今の次元斬で再現されたなのはさんは全滅した訳ですから、戻れるんですよねネロさん?」
あぁ、戻れるさ。
悪夢の空間は此れで終いだ……あとは、現実世界に戻って、ナイトメア本体を撃滅すれば其れで悪夢は終わりだぜ!!――戻るぞ、現実世界にな!!
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――キィィィィィィィィィイィィン……
「どっせいりゃぁぁぁ!!」
――バガァァァァァァン!!!
でもって、無事だオラァ!!スパーダの孫を舐めんなよコンチクショウが!!ち〜〜〜っとばかし面倒だったが、悪夢の空間なんざ、俺にとっては足止めにもならないぜ!
精々力の差ってのを思い知ると良いぜ……そいつが分かればの話だがな。
「ふ、俺達が撃破する前に、自力で戻って来たか……流石だなネロ。今のがナイトメアにはトドメとなったか……消えるが良い。」
「バージル、来てたのかよ?
……ま、当然だろ?俺はアンタの息子なんだぜ?悪夢の空間から自力で脱出するくらいは当然だろ――ま、ティアナが居てくれたから楽だったのは否定しねぇがな。」
「お前なら大丈夫だと思っていたが……しかし、ヴィータとテスタロッサは一体何があったのだ?」
あ〜〜〜、フェイトとヴィータは悪夢の空間で、思いっきりトラウマをグリグリ抉られて、現在戦闘不能状態なんだわ。
この2人が此処までなるとは相当なモンなんだろうから、事が済んだらなのはに、子供の頃にフェイトとヴィータに何をしたのか聞かないととは思ってるんだけどな。
「……原因は高町か。何となく想像はつくが、今はそれどころではない。
帰還して早々に成るが、此れよりお前達には私とバージルと共に、レリックを護送中のトラックの護衛に向かう。レリックを狙う賊が、トラックを狙って居るようなのでな。」
レリックを?……確かにそいつは見過ごせないぜ。
ナイトメアも撃破した事だし、そっちに行く事に異論はねぇんだが……絶賛トラウマに苛まれてるフェイトとヴィータは如何したもんだろうなシグナム副隊長様よぉ……?
「……その辺に捨て置いておけ。主はやてに連絡を入れて回収して貰うより他に如何しようもなさそうだからな。
大体にして、精神的大ダメージを負った者など、非情に聞こえるかも知れんが、戦場に於いては足手纏いの役立たずに過ぎん…今この時は、退場して貰うが上策だ。」
だろうな。てか、俺もそう思ったし。
しかし、敵さんの狙いはレリックか……だったら絶対に渡さないぜクソッ垂れが!
六課が保管してるのを狙わなかったってのは褒めてやるが、移送中のトラックを狙ったところで結果は同じだぜ?……テメェ等の手にレリックは渡さないぜスカリエッティ!
フェイトとヴィータは使い物にならなくなっちまったが、其れでも俺とティアナ、バージルとシグナムが出張れば戦力的には充分だから、もう一頑張りしようじゃねぇか!
このレリックを護れるかどうかが、此の市街地戦の結果に掛かってくる!!――市街地戦最終幕、精々大立ち回りをさせて貰うぜ!!
――――――
Side:ダンテ
「「良いねぇ、Niceguy?思った以上に楽しめたぜ?」」
「其れは私もだダンテよ……伝説の魔剣士スパーダの力、存分に堪能させて貰ったぞ。」
そいつぁ良かった。態々フォースエッジを使って、デビルトリガーを発動して親父の姿になった甲斐も有ったぜ――尤も、そろそろお互いにタイムアップみたいだけどな。
――シュゥゥゥゥゥゥゥン
此処でデビルトリガーの発動限界か。
だが、アンタも此処までだろNiceguy?
「口惜しいがその通りだ……これ以上は身体が持たぬ故に、少々口惜しいが此処は退かせて貰う。
だが、お前との打ち合いは、久しぶりに心の底から楽しいと思える闘いだった……改めて礼を言うぞダンテよ――決着は、次に会ったその時に付けるとしよう。」
OK、了解だ。
まぁ、そん時が来た時は、俺じゃなくてアニキがアンタの相手になるかも知れないけどな。――また会おうぜNiceguy、ゼスト・グランガイツ。
「あぁ、何れまたな。」
――瞬!
消えたか……ったく、本気でNiceguyだぜアンタはよ。
ま、其れは良いんだが、ウジャウジャと雑魚共が現れてくれやがる……答えは聞くまでもねぇだろうが、如何したもんだろうな王様よ?
「決まっておろう……纏めて撃滅だ!!悪魔もガジェットも、欠片すら残さずに粉砕してしまえ!!
折角の休日を潰してくれた事に対する礼を、手加減なしでしてやるがいい!!と言うかやってしまえ、我が直々に許可してくれるわ!!」
Ha-ha!!ソイツは最高だぜ王様よ!
だが異論はねぇぜ?――倒しても倒しても現れる雑魚共は撃滅してなんぼだからな?フィナーレを彩る為にもキッチリとぶっ倒してやる……精々、覚悟を決めておけよ!
此処からは、R指定の刺激的なライブのアンコールって所だからな!!
To Be Continued…
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