Side:ノーヴェ


予想してた事だが、今のギンガにアタシ達の言葉は届いてねぇみてぇだ……ったく、光の宿ってない目で妹と親友を見るんじゃねぇ、幾ら何でもアンタらしくねぇよギンガ。
アンタは知らないだろうけど、アタシとスバルにとって、アンタはシューティングアーツに於いての目標だったんだぞ?……其れが、その目標としていた姉がこんな事になっ
ちまうなんて、悲しすぎて涙も出ねぇ!!

アンタをこんなにしてくれたスカリエッティの奴は勿論ぶっ殺してやりたいが、其れは何れ目を覚ますだろうネロさんとなのはさんに任せるとして、アタシは……アタシ達はア
ンタの事を取り戻す!!取り戻す為に、アンタを打っ倒す!!



『『『『『『――――――!!』』』』』』


「アレは!!」

「……天使――!」



っと、此処でギンガに加えて、天使様の御登場か?……上等だクソッタレ!!
言っとくがな、今のアタシ達を、テメェ等みたいな天使如きが止められると思ってんじゃねぇぞ?――今のアタシ等はなぁ、ぶっちゃけ阿修羅も明王も凌駕する存在だ!!

テメェ等の中身は悪魔らしいが、ぶっ倒せば鎧だけは残るだろうから、纏めてぶっ倒して残った鎧はアンティークショップに売り付けてやる!

「来いよクソ共が。
 人の心を持たない人造天使と、人として育った戦闘機人のどっちが強いのかを教えてやるよ――そして、精々テメェ等を生み出した想像主を恨むんだな!!」

「ギン姉の前に、先ずはお前達をぶちのめす!!文字通り、欠片も残さずに粉砕する!!」

「先程の悪魔では物足りなかったのは否めないので、せめてマシなウォーミングアップ相手にはなって下さいね?」



覚悟は良いな天使共?……天使は天使らしく、天上界で大人しくしてな!!尤も、天使の中身が悪魔ってんだから、相応しい世界は地獄の方なのかも知れないけどよ!
寧ろ地獄の方が良いか?――テメェ等を纏めて其処に叩き落してやれるからな!!














リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission97
『第一の地獄門〜Guardian Ginga〜』












No Side


人造悪魔である天使――アルト・アンジェロと、ビアンコ・アンジェロは、中位悪魔以上の力を兼ね備え、更には剣技と槍術に長け、防御力も高い極めて強力な悪魔だ。
其れこそ、フォルトゥナでの事件の際には、今よりは弱かったとは言え、複数体の天使にはネロですら苦戦を余儀なくされていたのだから。

であるにも拘らず……


「見様見真似……リアルインパクトォ!!


――バキィ!!ドゴォ!!バガァァァァァアン!!



スバルは、見様見真似のダンテのリアルインパクトで天使粉砕!!
其れのみならず、他の天使に対してもウィングロードを展開してのクロスロード戦闘を展開し、着実に天使を無に帰していた。



「ウゼェんだよテメェ等は……此れで死んどけ、ゴミクズ以下のクソッ垂れが!!サマーソルト…ストライク!!

『『『ギヤァァァァァァァァァアッァアァァァァァァ!!』』』


加えてノーヴェは、連続サマーソルトキック――『サマーソルトストライク』で、幾多の天使を文字通り何もさせずに獄滅!正に、ノーヴェ無双と言っても過言ではない!
実際、天使の撃破数はノーヴェが圧倒的なのだから。

だが、撃破数ではノーヴェに及ばないモノの、その力を此れでもかと言う程に発揮しているのがヴィッツだ。


「此処ですか?」


特異な風属性の魔法を駆使して、天使の足元から強烈な竜巻を発生させて攻撃したり、真空の刃で攻撃したり、兎に角天使の軍勢を掌で文字通りに転がしていた。
過去にネロが簡単に勝てなかった相手に対して、此れだけの事が出来るのだから、ヴィッツの潜在能力は凄まじいだろう。…それはノーヴェとスバルにも言える事だが。

何れにしても、ギンガを取り戻すと言う絶対的な意思と、ギンガを手駒として使って来たスカリエッティに対する烈火の怒りが、その潜在能力を引き出している事は間違い
なく、ビアンコ・アンジェロとアルト・アンジェロの大軍も見る見るうちにその数を減らしていく。
其れであるにも拘らず、ノーヴェ、スバル、ヴィッツの3人には、精々軽い擦り傷や切り傷程度の『ダメージにもならない怪我』しかないのだから恐るべき事だ。

此れは、本気でギンガと戦う前のウォーミングアップにしかならないだろう――此のまま戦いを続けていたのならば。



「ヴィッツさん、危ねぇ!!」

「!!」



――バゴォォォォォォン!!



アンジェロ達との混戦の中、突如響いた金属を力一杯叩いた様な重低音――それは、ギンガがアンジェロの盾を思い切り殴りつけた音だった。

一体何が起きたのかと言うと、混戦の中でギンガがヴィッツを目掛けて突然突進し、其れに気付いたノーヴェが、倒したビアンコ・アンジェロの盾を投げてギンガの攻撃か
らヴィッツを護ったと言う事だ。
此れはノーヴェの咄嗟の機転が功を奏した形だろう。ギンガに殴られた盾は、見るも無残にバラバラに、文字通り『完全粉砕』されていたのだから。
もしもこの一撃が、防護服を纏っているとは言え生身のヴィッツに炸裂していたら等と言う事は、考えたくもない。……良くて重傷、悪ければ即死である一撃なのだから。

だが、この一撃はノーヴェとスバルに疑問を抱かせる結果となった。其れは何故か?


「あの破壊力……ギンガが出せるもんじゃねぇよな?」

「ギン姉は、瓦10枚割くらいは軽いけど、鋼鉄の盾を凹ませはすれど、粉砕する程のパワーは無かった筈だよ?」


その破壊力が有り得ない物だったからだ。

ナカジマ6姉妹の中で正統的なシューティングアーツを会得しているのはギンガとスバルとノーヴェの3人のみだ。(ドゥーエは裏シューティングアーツなので除外する。)
その中で、スバルは拳の技を得意とするパワータイプ、ノーヴェは蹴り技を得意とするスピードタイプ、ギンガは拳脚攻速を高い水準で纏めたバランスタイプだったのだが、
今のギンガの一撃は、紛れもなくパワータイプのスバルでなければ放てない程の破壊力を有していた。


「若しかしなくても、ギン姉はスカリエッティの手駒にされる際に能力の調整を施されてる?」

「かもな……まぁ、其れ位は予想してた事ではあるけどよ。」


そこから導き出される答えは、今のギンガはスカリエッティによって能力の調整が施され、パワータイプに匹敵するだけの攻撃力を有していると居る事だ。
こう言う言い方をしては語弊があるかも知れないが、ギンガは純粋な人間ではなく戦闘機人であるから、やろうと思えば後から能力を調整する事は不可能ではなく、容易
に戦闘スタイルを変える事が出来るのだ。
極論を言ってしまえば、戦闘の度に能力を調整する事で、ありとあらゆる戦況に対応する事が出来るのである――文字通りのオールラウンダーと言ったところだろう。


「だが……能力の調整は間違っちまったみたいだなスカリエッティの奴は?」

「だね。ギン姉は特筆したモノが無いけど、その代わりに高い水準で纏められたバランスの良さが最大の強みだったから、其れが無理矢理パワータイプに調整されたって
 言うなら恐れる相手じゃない!!」

「バランス型が特化型になってしまったのでは、その脅威は半減ですからね。」


しかしながら3人に焦りの色は無い。
スバルとノーヴェは妹として、ヴィッツは親友としてギンガの事を誰よりも知っているから、ギンガは特化能力のないバランス型だからこそ強いと言う事を知っていたから。


「ギンガの戦闘スタイルからパワータイプにした方が良いって判断したんだろうが、其れは最悪の大間違いだスカリエッティ!!
 アタシやスバルと違って、ギンガはバランスタイプだからこそ強いんだ……其れを崩されたギンガは、アタシ達の敵じゃねぇ!一気に行くぞスバル、ヴィッツさん!!」

「モチのロンだよノーヴェ!」

「このまま一気に押し切ってしまいましょう!」


ノーヴェのセリフに同意するスバルとヴィッツ――其れと同時に逆巻く、黄色と空色と翠色の魔力光。
その魔力光の力は凄まじく、混ざり合って金色となった其れはアンジェロの軍勢の残存戦力を文字通り消し去った!!――それ程までに強かったのだ。

尤も、すぐに増援は来るだろうが、今のノーヴェとスバルとヴィッツにとっては、多少の増援など大した障害ではない。其れこそ、経験値の足しにするだけの事でしかない。


「雷光が、アンタを呼んでるぜ、ギンガ!」


――バチィ!


そして、ノーヴェが掌に発生させた魔力の雷を握り潰したのを合図に、史上最強の姉妹喧嘩と親友喧嘩がその幕を開けた。








――――――








Side:ノーヴェ


相手がギンガだけだったら余裕だったんだが、うざってぇ天使軍団が次々と出て来るのは鬱陶しい事この上ないな?倒すのに難は無いが、正直言って邪魔過ぎるだろ!
つーか普通に邪魔だ此れ!!

だから、纏めてブッ飛ばしてやる!!――覚悟は良いな?

「ぶっ飛びやがれぇ!ラウンドゲイザー!!!



――ドゴガバァァァァァァッァァァァァァァァァァン!!



『『『『『『ギヤァァァァァアァァァァァァァァァァァアッァァァアッァァアッァァァァアァァ!!!』』』』』』



テメェ等なんざ、端っからアタシ達の敵じゃねぇ、大人しく地獄で眠ってな。まぁ、二度と目を覚ますなって言うのが本音なのは否めねぇけどよ。
だが、今の一撃でアタシ達に天使は無力だって言う事が証明出来た訳だから、スカリエッティが余程の馬鹿じゃない限りは増援なんて事はねぇだろ?てか、ない筈だぜ。

つまりは、此処からがギンガとのガチバトルって訳だ。
負ける心算は毛頭ねぇし、バランスタイプじゃなくなったギンガは恐れる相手じゃないが、あの一撃の破壊力だけは脅威だな……真面に喰らったら戦闘不能は免れねぇだ
ろうし、下手したらお陀仏だからな。
タイマン勝負だったら、何ともやり辛い相手なんだが、生憎こっちは3人なんで、其れを最大限に利用させて貰うぜ?――つってもやる事は単純だけどな。

ヴィッツさんが風魔法でギンガを牽制して、其処にアタシとスバルがクロスレンジ戦闘での猛攻を仕掛けて、反撃の間も与えずに猛ラッシュで押し切ってぶっ倒す!!
ぶっ倒せばギンガを取り戻す事が出来るだろうからな。

行くぞギンガ、今助けてやっからな!!



「…………」



――シュン!



って、何だよそのスピードは!?フェイトさん程じゃないが、何時ものギンガの3倍はあるんじゃねぇのか!?其れ以前にパワー特化じゃなかったのかよ!?



――バギィ!!!



「うわぁぁあぁ!!」

「スバル!!」


いや、パワーの方も相変わらずトンでもねぇ!……っつ〜事は、防御を捨ててパワーとスピードに特化したって事か?
だとしたら面倒だが、其れはあくまでもタイマン勝負だったらの話だ。悪いがこっちは3人いるから、コンビネーションで行かせて貰うぜ?……ヴィッツさん、頼んます!!



「了解ですよノーヴェさん!
 親友を攻撃するのは心苦しい物が有るのですが、其れも全ては貴女を助ける為ですので、ご容赦くださいねギンガさん?ウィンディーネウェブ!」

「………?」

「身体が動かなくて困惑していますね?……その身体は風の網で捕らえさせて頂きました。
 風は不可視にして無形――故に力で破る事は叶わない。ネロさんやバージルさんのエアトリックの様な瞬間移動術でも使わない限りは、風の網からは逃れられない。」



ソイツはまた、凄いバインドだなヴィッツさん?見えない上に、力で破る事も出来ないって最強の拘束魔法じゃねぇのか?
こう言っちゃなんだが、ヴィッツさんてネロさんやギンガと比べると地味な印象が有ったんだけど、この人は前線に出るよりも後方支援に回った時にこそ、その力を120%
発揮するんだろうな――訓練校の伝説のチームの一角は伊達じゃねぇって事か。

でもって此れはチャンスだ!
スバル、良いの貰ったみたいだが、その程度でくたばっちまうような柔な身体してねぇだろ?一発ブチかますぞ!!!



「言ってくれるなぁ……結構きつかったんだけど。
 でもまぁ、確かに此れでへこたれるような柔な身体はしてないからね――一発ブチかまそうか!!」

「そう来なくちゃ面白くねぇ!!……喰らいやがれ、バンデッドリボルバー!!

「見様見真似、ストレイト!!



――ドガァァァァァアッァァァァァァン!!!



渾身の力を込めたアタシの踵落としと、スバルの踏み込み右ストレート!コイツは的確に入った!!
自慢じゃねぇが、アタシとスバルのコンビネーションは、姉妹の中でも特出してるって自負してっから、幾らギンガでも防御を捨てた状態なら戦闘不能は免れねぇ筈だぜ!

「やったか!?」

「分からない、手応えは有ったけど……」

「普通ならやったと思うのですが………」



――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……



「如何やら、決定打にはならなかったみたいですね――!」



マジかおい!?アタシとスバルの渾身の一撃を喰らってほぼ無傷とか流石に有り得ねぇだろ!?
確かに全能力を限界突破させる事は不可能じゃないが、如何にアタシ等が戦闘機人だって言っても、そんな事をしたら身体の方が負荷に耐えられずにぶっ壊れちまう。
スカリエッティの野郎が、ギンガの事を捨て駒として見てたんなら有り得るだろうが、そうじゃなかったらその強化は有り得ない………だとしたら――まさか今のギンガは、
特化能力の振り分けをリアルタイムで変更できるってのか!?

移動の際にはスピード特化になって、攻撃の際にはパワー特化、防御の場合には防御特化になるとでも言うのかよ!?……だとしたらハンパねぇぞオイ!!
ぶっちゃけ、チートどころの騒ぎじゃねぇだろコイツは!!瞬間的に特化能力を切り替えるとか、インチキ効果も大概しろってんだ此のクソッ垂れが!!舐めてんのか!?

瞬間的に攻防速の最大能力を切り替える事が出来るなんて、反則過ぎんだろ――!!
こっちの攻撃は決定打にならねぇのに、相手の攻撃は一撃必殺って無理ゲ〜にも程があるってもんじゃねえのかオイ!?幾ら何でもこんなのが相手じゃ――!!



――戦いの中で凄く強い相手に遭遇する事はあると思うけど、絶対無敵の相手なんて存在しないから、諦めたらダメだよ?諦めなければ、攻略法は見えて来るからね。



「!?」

なのはさん?……いや、そんな筈はねぇが、今確かになのはさんから教わった事が頭に浮かんだ!
――そうだよ、絶対無敵の相手なんざ存在しねぇ!!どんな相手であってもどこかしらに弱点が存在してるもんだ…だから、マダマダ諦める手はねぇ!てか、諦めねぇ!

「ヴィッツさん、もう一度ギンガを拘束する事って可能ですか?」

「可能ですよ?必要とあれば幾らでも!!」



其れは楽しい限りだな。
そんでもってスバル、悪いんだがギンガに態と攻撃を喰らう状況を作ってくれっか?――攻撃の瞬間には防御能力が0になるだろうから、其処にカウンターをブチかませ
ば、必殺の一撃なるだろうからな!!



「つまりは囮役って事?
 正直な事を言うと不本意なんだけど、ギン姉を取り戻す為なら喜んでその役目を受けるよ!――その代わり、カウンターの一撃はバッチリ決めてよノーヴェ?」

「言われるまでもねぇよ――そっちこそしくじんじゃねぇぞ、姉貴!!」

「〜〜〜!!カウンターは反則だよノーヴェ!!……でも、其処まで言われたら、バッチリ決めないとだね!!」



頼んだぜスバル!!――さぁ、行くぜ!!



「もう一度その身体を拘束します!!」



先ずはヴィッツさんが、風の網でギンガの動きを制限する……ただし今回は下半身のみに限定して、機動力を封じるのが狙いだ。――こっちの方が次の一手に生きるし、
何よりもギンガのパワー特化状態を誘発できるからな。



「うおりゃぁぁぁぁあっぁぁぁあぁぁ!!ギン姉覚悟ーーーー!!!」

「!!」



でもってそこにスバルが強襲!
ギンガは咄嗟に防御能力を高めて其れを躱し、コンマ1秒の間に攻撃に能力を割り振って反撃の一発を放つ心算らしいが、其れこそがアタシの狙って居た瞬間だぜ!!

攻撃能力に特化したギンガの防御能力は、言っちゃ悪いがザル――分かり易く言うなら防御力1状態って事だ。
だったら、其処にカウンターをブチかませば!!

「脇ががら空きだぜギンガ?」

―――!!」



驚いたところでもう遅い!!
スバルを迎撃する為の攻撃モーションに入っちまったアンタは防御特化になる事は出来ねぇだろ?………だから、大人しくコイツを喰らっとけ!此れで終わりにするぜ!

「ぶっ飛びやがれ!ディバインバスターァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッァァァァァァァァ!!!!



――キィィィィィィイィィィィン……ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!



なのはさん直伝の必殺の直射砲……其れを略ゼロ距離でブチかましてやったんだ、幾ら何でも大ダメージは間違いない筈だし、仮にKO出来なかったとしても相当に削っ
たのは間違いないだろうから、アタシ達に有利な状況になったんじゃないかと思うんだが……



「防御1の状態で、ノーヴェのクロスカウンター気味の一撃を喰らったら只では済まないと思う……如何にギン姉がスカリエッティに操られていたとしてもね。
 もしも此れで無傷だったとしたら、正真正銘の化物だよ――下手をしたら、アタシ達だけじゃ手に負えないレベルのね。」

「流石に今の一撃を真面に喰らった上で無傷と言う事は有り得ないと思いますが……」



そうは問屋が卸さないって事か。――まぁ、アタシも今ので倒せるとは思って居なかったけどな。



――バガァァァァァァァァァアァァン!!!



「…………!」

「やっぱし無事だったかギンガ。」

魔力の炸裂と同時に現れたのはギンガ――其れもさっきよりも強化されてやがる。
綺麗な青髪はくすんだアッシュグレーになって、瞳の光は消え、肌は大理石の彫刻を思わせるような硬質の白色になってやがるからな……恐らくは帰天したんだろうな。

本気でムカつくぜ……アタシの姉貴に帰天なんて言う紛い物の力を植え付けやがって!!……スカリエッティの野郎は絶対に許さねぇ!!



「ギン姉……」

「ギンガさん……」



悪いが、呆けてる暇はないぜ、スバル、ヴィッツさん。
今のギンガには、アタシ達の言葉は届かねぇ……だったら、思いを力に乗せてブチかましてやるだけの事だ!!

そして証明してやろうぜ?――如何に洗脳を施そうと、姉妹の絆と友の絆は簡単に切る事が出来ないもんだって言う事を、あの腐れマッドサイエンティスト野郎に教えて
やろうじゃねぇか?

データが絶対の物じゃないって教えてやる!!



でもまぁ、此処からが本番って言うのは否定しない。
帰天した以上は、苦戦は必至だろうが、アタシ達は負けてやる心算なんざ毛頭ねぇ……必ずアンタを取り戻す!取り戻す為に、今此処でアンタの事を打っ倒すだけだ!!



「第2ラウンド……だね。」

「だとしても、絶対に負けません――ギンガさんを取り戻す為にも、絶対に勝ちます!!」



さぁ、第2ラウンドと行こうぜギンガ?
アンタがドレだけの力を有してるかとか、そんな事はこの際如何でも良い事だ――アタシ達は、絶対にアンタの事を取り戻す、其れだけの事だからな!!

だから、負けてやる事は出来ねぇ。

最後の勝つのはアタシ達だ!!そして、勝ってアンタを取り戻すのが、アタシ達の目標だからな――だから、如何か戻ってきてくれよギンガ!!

アタシ等にとって、アンタは目標とすべき姉貴なんだからさ――尤も、御託は此処までだ……此処からは言葉は無い――アタシの拳で目を覚まさせてやるぜギンガ!!

阿修羅すら凌駕する、今のアタシを止められるもんなら止めてみやがれってんだ!!――それ程までに、アタシもスバルもヴィッツさんも気合が充実してるんだからな!
如何足掻いたって負けは有り得ねぇ!!


――だから、勝たせて貰うぜギンガ!!


アンタの背を追って来た妹達と、アンタの親友が織りなすコンビネーションを精々その身に刻み込むと良いさ……さぁ、最終ラウンドを始めるとしようじゃねぇか!!


アタシ達は、絶対に負けないからな!!













 To Be Continued… 




ギンガに連携で挑むスバルたち。
美姫 「中々、良い感じね」
ああ。実際、スバルの一撃が決まったな。
美姫 「けれど、それでもギンガは未だに無事」
ある程度、予想はしていたがやっぱりギンガも帰天したか。
美姫 「相手はスカリエッティだしね」
勝負はまだこれからか。
美姫 「次回も楽しみです」
次回も待っています。
美姫 「待っていますね〜」
ではでは。



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