『リリカルなのは StrikerS IF〜tentative title〜』




16話 「last stage―最終章U―」










なのは達が聖王のゆりかごへと突入を果たした頃、時を同じくして地上ではスカリエッティのアジトへと突入した部隊があった。

4人という少数ながらも、それぞれが一騎当千である恭也、フェイト、シャッハ、それと探査能力に特化した古代ベルカの希少スキ

ル『ウンエントリヒ・ヤークト』を有するヴェロッサのサポートと共に奥へ奥へと進んでいく。

途中でシャッハ・ヴェロッサと別れ、フェイトと共にスカリエッティの確保に向かった恭也達が、大きな空洞に柱が幾つも立つ空間

に入った時、目の前に見覚えのあるナンバーズが立ちはだかる。

小柄な体と長い銀髪、右目に眼帯をつけ、コートを羽織った少女の首には『X』の数字が刻み込まれていた。

ナンバーズ、Xを冠する少女『刃舞う爆撃手』チンクだった。

チンクは現れてからずっと恭也を凝視していた。直ぐ横にいたフェイトを無視し、ずっと恭也を見つめていた。




「フェイト、先に行って来い。俺に用があるみたいだ………………迷うな、時間がない」

「はっ、はいっ」




フェイトは一瞬、恭也を一人残して行っていいのか迷うが、恭也が語気を少し強めると動き出す。

警戒しながらチンクの横を通り過ぎるが、彼女はフェイトを一瞥しただけで、再び恭也を見つめた。

恭也もフェイトの小さくなる背中を確認すると、こちらを見続ける少女へ視線を向ける。




「久しぶり、と言う間柄ではない。お前たちは知らないが、俺たちには時間が無い……押し通らせて貰う」

「同感だ…………だが、今度はあの時の様にはいかない」




恭也が小太刀を構えると、応えるようにチンクもダガーを構える。




「人間とて侮りもしない、手加減もしない、最初から全力でいく…………この間合いなら、っせい」



チンクは以前、恭也にやられた事を思い出す。

同じ轍は踏まない、と自分の得意な領域での戦闘に持ち込んだ。広く、そして障害物の多い場所。

スティンガーを構え、すぐさま投擲する。

恭也も刀を素早く納刀すると、迎え撃つように飛針を飛ばす。

お互いが放ったそれは、見えない糸で引き合うように近づきぶつかり合うと弾かれ、スティンガーは近くの柱に突き刺さり、飛針は

床に落ちていった。

お互い、その結果が分かっていたのか、弾きあう前に動き出していた。

チンクは続けざまに幾つものスティンガーを取り出すと連続で投げる。

器用に1回の投擲で、恭也の足元や胴体を狙いを定め飛んでいく。

恭也は先程と同じように最小限の飛針で打ち落としていく。




「やはり、雫嬢が言っていた通り、この間合いなら以前見せた高速移動は無理のようだな……はっ」




チンクは喋りながらもその手を振り続けた。

恭也は心の中で舌打ちをする。

チンクの言うとおりだった。彼女との距離があり神速を使うには遠すぎた。そしてもう一つ問題があった。弾数だった。

いくら飛針の使用回数を最小限にとどめても、無尽蔵の相手に敵うわけも無く、次第に部屋を駆け巡り、避け続ける事となる。

恭也は八景を抜きはしたもののスティンガーをはじき落とす事はしなかった。

チンクが恭也の移動速度を警戒していた様に、恭也も同様に以前チンクが見せた攻撃――IS『ランブルデトネイター』を警戒して

いた。突然爆発を起こすそれに対し、はじき落とす事も、紙一重で避けることも危険すぎた。

厄介だな、冷静に避け続けるが徐々に焦りが生まれてくる。

恭也が幾つかある柱の後ろに身を潜めた時にそれは起こる。

恭也は何が起きたのか理解できなかった。

壁にしていた柱が爆発し、はじき飛ばされたためだ。

すぐに冷静さを取り戻し、最初に投擲したやつか、と柱に刺さった物を思い出し起き上がった所で目の前の状況に身体が固まった。

前方だけでも20程のスティンガーが恭也を目掛け浮いていた。後ろにも同等の気配を感じ取る。




「これで……終わらせるっ!!」




チンクの声に呼応し、スティンガーが一斉に恭也目掛けて襲い掛かる。

恭也を目掛け、隙間無くそれは襲い掛かる。

その状況に対し、恭也は小さく舌打ちをした。




「えっ」




何をした。

爆発が連鎖的に起こり、白煙が立ち込める……はずだった。

あのデバイスはただの強化を行うだけのはず。

耐魔力も一般人並、申し訳程度に防御機能を施された教会より支給のコートを難なく貫く……はずだった。

はじき落としても触れた瞬間爆発するはず。

あの距離、あのスティンガーの量、四肢を吹き飛ばし、頭を吹き飛ばし、心の臓を吹き飛ばす……はずだった。

何より、スティンガーが何故、爆発せずにまわりの床に散らばっている…………一体何を――



          ・・・・・・
「何をした!! それは強化するだけのはずっ!」




そこには両手にそれぞれ魔力光を帯びた小太刀を持ち、そのまま両肩の高さまで持ち上げている恭也の姿だった。

状況からスティンガーを弾き落としたと思われたが何故爆発しなかったのかチンクには理解できなかった。

全てを落としきれなかったのか、恭也の所々にかすり血が滲み、2本ほど腕と腹部に刺さっているのが確認できたが、致命傷ではな

いのが見て取れた。しかし、それでも爆発しなかったのかは謎だった。

『ランブルデトネイター』チンクが保有するそのスキルは対象物の金属を爆発物に変化させる物だった。接触はもちろん任意でも爆

発できる。故に、恭也は紙一重で避けず、動き回っていた。

散らばったスティンガーが爆発しなかった事はもちろんだったが、致命傷ではないといえ、刺さった2本が爆発しないのはチンクの

思考の範疇を超えていた。

驚愕しているチンクをよそに、恭也は刃に帯びていた魔力光が徐々に小さくなり、消えていくのを確認すると腕を下ろす。

瞬間、恭也の姿がブレたかと思うと消える。

しまった。チンクがそう思った時には既に遅く、首の後ろに衝撃を感じ取ったかと思うと意識が暗くなっていった。




「やはり、まだ情報が漏れていたか………………急ぐか」




恭也はチンクの言葉を思い出しながら、八景を鞘に戻すとフェイトの後を追った。


















その場にエリオ・モンディアルとキャロ・ル・ルシエのモニタ越しの声が響き渡る。




「違う!」

「無意味なんかじゃない!」

「僕達は自分達でこの道を選んだ!」




フェイトの目が見開かれる。

確かにスカリエッティに言われたことは、深く心をえぐる言葉だった。

彼がその基礎を構築し、母がそれを用いて娘を望み、そして私が造られた。

私は母に愛される事を願い、尽くし、そして否定された。

新しい母は自分を大切にしてくれた。認めてくれた。そして愛してくれた。

その二人の母と自分を思い出し、エリオとキャロを引き取り育てた。

ヴィータやシグナムには過保護すぎる、とも言われたが自分なりに愛した。

それをスカリエッティに同類、と言われた。自分の都合の良い道具にする為と、逆らわないようにし、戦わせていると。

その行為はプレシア・テスタロッサと同じ行為だと、いずれフェイトに怯えながら、フェイトにすがるようになる。

そんな生き方に、人生に意味があるのかと…………

求めて、否定したプレシアと同じ事をしているのか。エリオ達に自分と同じ悲しみと苦しみを植え付けていたのか。

そんな考えに埋没しそうになる。

その時、光が差し込むように二人の声が響きわたった。




「僕達が、みんなが付いてる」

「だから負けないで。迷わないで」

「「戦って!!」」




フェイトの瞳に力が戻る。

フェイトの金色の魔力光が輝きだす。

フェイトの口がその言葉を小さく紡ぐ。




「オーバードライブ。真ソニック・フォーム」




フェイトの身体を戒めていた赤い糸を引き裂くとその小さく、力強い言葉にバルディッシュが応える。

それは速さのみを追求した超高機動に特化した形態である。それ故、装甲を可能な限りなく落とした為、攻撃を喰らえばそこで終わ

る諸刃の剣でもあった。

バルディッシュがカートリッジをロードすると、その形が変わる。

それはザンバーのような大剣と違い、日本刀のような片刃の形態だった。

『ライオットブレード』そう呼ばれる刃が二つに分かれる。

その双振りを構える。そのフェイトの姿は知る者がみれば、さながら恭也の姿とダブって見えたであろう。

そしてソニックフォームの特性を生かし、セッテに迫り切り込む。

その高速で相手に切り込む姿は正しく恭也のようであった。

セッテはブーメランブレードで防ぐが、あっけなく破壊されその刃はセッテに迫り、その身を壁にまで弾き飛ばす。

そしてその勢いそのままスカリエッティへ向かう。双剣を重ね合わせザンバーフォームにすると、そのまま振りかぶりスカリエッテ

ィへ目掛け振り下ろした。

スカリエッティは手に鉤爪が施された装備を付け受け止める。





「ぅはっはは、素晴らしい。その力、やはり素晴らしい。欲しいなぁ」

「ジェイル・スカリエッティ……貴方を…………逮捕します」

「ふっふははっは、私は欲しい、と言ったんだよ。だったら手に入れさせてもらう。君達に対しなんの仕掛けも施していないとでも

 思っていたのかね……こんな風に!」




スカリエッティが唇を歪ませながらそう言った瞬間、フェイトの足元を中心に光の柱が天井に向かって立ち昇る。

その光に包まれた瞬間、フェイトのソニックフォームが解かれ、マントを纏ったインパルスフォームへと強制的に戻される。

次いでザンバーの刀身が消失する。そこには何も無かったかのように消失してしまう。

呆然とするフェイトに再びスカリエッティの操る赤い糸が、その身を拘束する。




「えっ、えっ!?」

「驚いてくれて何よりだよ……これはAMFの改良でね。当然、ガジェット達のそれより数段強力だ。しかし、まだまだ試作段階で

 せまいの範囲までしかカバーできないのが難点でね。君が正面から向かってくるのを心待ちにしていたよ」




言われてからスカリエッティが現れてから一歩も動いていなかったのを思い出す。

遠くでエリオ達を映す画面から二人のフェイトを呼ぶ声が聞こえたが、彼女の耳には聞こえていなかった。




「ふふっふ、管理局の情報はノーヴェからだけではなく、外部からも情報を引き出していてね。そこから君たちの情報は入っていた

 んだよ。君のその『切り札』も……最も、ノーヴェ程、深い情報は手に入らなかったがね。十分役に立ってくれた。君は暫くそう

 していたまえ。その光の檻は、Sランクの魔導師の力をもってしても破壊できない代物だ。残りのネズミを片付けないいけなくて

 ね。一応拘束させて貰うよ、その後でゆっくり実験に付き合ってもらう……やはり君はどうあがこうが、呪われた運命のようだ。

 そして、その名前の通りその『運命』からは逃れられないようだ。くっくっくっ」




そう言いながら歩き出す。

フェイトはなす術が無く、スカリエッティの後ろ姿を睨むことしか出来なかった。




「その子の運命を勝手に決めるのは、やめてもらおうか」




その声が小さく、そして低く辺りに響く。

フェイトはその声を辿るとスカリエッティの前方へとたどり着く。




「恭也さん!!」

「少し、我慢していろ……すぐに出してやる」

「ふっふふふ、はじめまして月村 恭也。君の娘から色々と聞いているよ。彼女には色々と助けてもらってね。そうそう、君の妻の

 事を教えてくれたのも彼女でね……彼女もとても興味深い、吸血種なんて文献だけの存在かと思っていたよ」

「えっ? きゅう、けつ?」

「何だ、知らなかったのかい、彼女は吸血種。生命と身体にとてつもなく驚異な力を持つ種族。まさか、お目にかかれるとは……」

「恭也さん? えっ!? じゃぁ、すずかも……」

「フェイト、恐らく君が思っていることが正解だ。だが、それは俺の口から言うべき事ではない。すずかの口から近いうちになのは

 達と共に教えてくれるだろう。だからそれまで待ってやってくれ…………おしゃべりは此処までだ。さぁ、忍を返して貰おうか」




そう言いながら視線をフェイトからスカリエッティへと移し、八景を抜き、切っ先を向ける。




「母と娘はとても興味深いが、君には興味が無いんでね。君はここで退場してもらうよ」

「覚悟しろ『無限の欲望』」

「君の他に後二人、潜り込んだ不届き者を始末しないといけないのでね」

「忍を……俺の半身を返してもらう」




かみ合わない会話を打ち切ると、先にスカリエッティが動き出す。

鉤爪を細かく動かしたかと思うと、床から次々とフェイトを拘束しているものと同じ赤い糸が恭也目掛けて襲い掛かる。

それを確認すると恭也は手に力を込めると握られていた二刀の小太刀が腕を振るごとに、襲い掛かるそれを切断していく。

その糸は切断されると一時的に動きは止まったが、スカリエッティの手の動きに呼応し再び恭也へと向かって行く。

その行為を幾度か繰り返される。

恭也が腕を動かす毎に、光の剣線が幾重に走る。

繰り返される恭也の状況にスカリエッティは笑みを浮かべ始めた。




「くっくくく、威勢の良かった割に手も足もでないじゃないか………………いいのかい、その場から動かなくて」

「……」

「忠告したよ……ほらっ」

「っ、恭也さんっ!」




スカリエッティを無視し、黙々と刀を振るっていたが、恭也の足元に光の円が出来たかと思うと光の柱が立ち昇る。

フェイトは自分が閉じ込められたものと同じように、恭也も閉じ込めれら叫ぶ。




「その装置は試作段階だが一つだけとは言っていない……彼女にも言ったがね、その檻は一度入れば最後、中からはSランクの魔導

 師でも破壊できない。君にとってAMFは意味が無いだろうがその檻には意味があるだろう……くっくっく、せっかく捕まえたの

 だからつがい共々、私の実験に付き合ってもらうとしよう…………ふふっふっふっふぁはっはっはっは」

「恭、也さん」




恭也は光の壁を何度も触っていた。確かめるように壁に対し手の甲でノックしていた。

その姿を見て何も出来ないと狂喜するスカリエッティ、絶望するフェイト。

しかし、二人とも気付かなかった。

Sランクの魔導師をも黙らせる程強力なAMFの中で、恭也が握っていた二刀の刀身に光が帯びたままな事を……

そして、狂喜するスカリエッティをよそに、恭也は刀を掲げると足元に突き立てる。

それは渾身の一撃ではなく、力を込めた気配もなく、ただ無造作に降ろしただけに見えた。

事実、恭也は特に力を込めていなかった。

行った事は八景を突き立てた事。

そして、その刃に宿った力を発動させたことだった。




「えっ?」




スカリエッティ、フェイト、どちらの声か分からなかったが二人の心情を表した音が漏れる。

恭也を包んでいた光の柱が消えた。綺麗さっぱりと。

最初から何もなかったかの様に静けさだけが残された。

驚く二人をよそに、恭也はゆっくりとした動作で、何事もなかったかのように八景を引き抜く。

スカリエッティはわななく唇を必死に抑えようとしながらも失敗する。




「なっ、なんだっソレはっ! た、たかが強化した程度で破れる物じゃないんだぞっ! それにっ、それ以前にその中では、デバイ

 ス自体が使えるはずがないんだ!」

「『希代の天才科学者』らしいが、あるのは知識だけか……優位に立ったと過信し、愉悦の為に手の内を晒すのは稚拙な証拠だ。

 それと……俺は相手に冥土の土産といって、手の内を晒すほど自分を過信していないし、相手を過小評価しない事にしている。

 最後の最後まで、体を、息の根を、心の臓を、止めるまで油断はしない」




ひぃ、とスカリエッティが後ずさる。

思い出したように喋りだすが、恐怖で上ずりうまく喋れなかった。




「まっ、待て! きっ、君の妻がどうなってもいいのか!」

「……やってみろ、色々試して欠片一つとして削れなかったんだ。それと自分で言っていただろう、『封印がとても厳重で解くのに

 一苦労しそうだ』と、思えば宣戦の時といい先程の事といい、お前の口調には自慢するような子供じみた部分が見えていたな。

 貴様の事だ、忍の戒めをとけるのなら最初の時に自慢していただろう」

「ぅっ、くそっ! くそ!」

「もう黙れ。そして、御神不破流の前に立ちふさがった事を不幸と思え」




次の瞬間、恭也がスカリエッティの眼前に現れる。

そして流れる様に技を繰り出す。

その技は『斬』を極め、『徹』を極め、『貫』を極め、さらに一部の御神の剣士が辿りつける事ができる境地。

『小太刀二刀御神流 奥技之極 閃』

その技を極めた者の前では全てが無になる。間合いも距離も、どんな武器の差だろうとも全てが無になる。

まさに一閃。

フェイトには恭也の居た所から、今居るスカリエッティの後方で刀を振り抜いた姿で居る所まで一筋の流星が流れたように見えた。

次いでスカリエッティが膝から崩れ落ちる。

まさか殺したのか、いくら救いようの無い犯罪者でも裁くのは法だ、と拘束が解けた事も気付かぬまま驚き恭也の方を見、声を掛け

ようとしたがやめた。恭也が持つ小太刀の刃は、峰が返されていたのが見えたからだ。




「すまない、フェイト。君の役目を奪ってしまった」

「いえ、かまいません。こうして無事に逮捕できたんですから。それからありがとうございました」




スカリエッティをバインドで拘束すると、恭也に向かって礼をいい頭を深く下げた。

フェイトが顔を上げたのと同時にヴェロッサから報告が入る。

戦闘機人の指揮官と思われるTを冠する女性を確保した事。

そして、氷柱の中にいる忍を見つけたとの事だった。








そこはアジトの一室、そこに忍が保管されていた。

スカリエッティの言っていた通り、事が終わればすぐに解析するつもりだったのか周りには見慣れない器具などが並んでいた。

しかし、恭也はそんな物は関係ないとばかりに、視線を忍に向けたままだった。

恭也は近づくと氷の上から忍の頬を撫で続けた。

その姿をフェイト達は離れて見つめていた。

だが、ずっとそうしている訳にもいかず、忍を外に運び出すとオペレータから現状の報告が入る。

聞けば外で指揮を執っていたはやてもリィンと共にゆりかごへと突入したとの事だった。

市街に現れたガジェットはシグナムが陣頭指揮をとり、局員と共に蹴散らした。

2体のナンバーズはスバルとティアナがコンビネーション勝ちと言った所だった。

ナンバーズは能力は高いものの、コンビネーションは大きな変化も無く、予想外の事態に応用が利かなかった。

スバルが前衛、ティアナが後衛、普段のこのコンビネーションを突如前衛と後衛を入れ変えた事により、反応が遅れた。

その隙を逃すことなくスバルがリボルバーシュートを放ち二人の体勢を崩すとティアナが幻術を駆使しながらダガーモードを使って

あっさりと気絶させ確保した。

エリオとキャロはルーテシアとガリューの他に召喚されたジライオウとハクテンオウを相手にしていた。

途中でルーテシアの暴走により、ジライオウとハクテンオウも暴走する事となるが、キャロの活躍によりハクテンオウを押さえ込ん

だ。そして、エリオとルーテシアの召喚虫の中で唯一自我を持つガリューは共に暴走するジライオウ達を止めるために奔走した。

やがてルーテシアの暴走が止まると共に召喚虫たちも、そしてガジェットたちもその行動を止めた。

後で分かった事だが、それはゆりかご内に居たナンバーズのクアットロを倒した時と同じ時刻だった。







この日、フェイト・T・ハラオウンは、自身を縛り付ける運命の鎖を断ち切る事を成し遂げた。












続く



何とか忍は救い出せたみたいだな。
美姫 「とりあえずは良かったわね」
だな。でも、まだ終わりじゃない。
美姫 「ああ〜、続きが待ち遠しいわ」
次回も楽しみにしています。
美姫 「待ってますね〜」



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