『リリカルなのは StrikerS IF〜tentative title〜』
プロローグ
『世界は変わらず 慌ただしくも 危険に満ちている』
新暦某年某月某日
暗くて大きな部屋……霞掛かっていいて良く見えないが、近くの壁際の棚や机には何に使うか解らない道具が多数あった。
また、この夢だ……
高町なのはは数年前から見始めた夢の中に居た。
もう何度も見たためか、不思議とは思いつつも慣れてしまっていた。
そろそろかな、と思いその部屋の中心部へ目を向けてみると金属がぶつかり合う音が聞こえてきた。
そこにはいつもの通り人影が5つ存在していた。
「くっ!! を ませ ず !!」
恐らく男性の声だろう、くぐもった低い音が途切れ途切れに聞こえてきた。
自分の夢なのだからもう少し都合が良くても良いのに、とつぶやいたが状況は変わらず目の前の光景は流れ続けていった。
二つの影が金属と思われる棒状の物で斬りあっていた。おそらく動きからして刀や剣だろう、と入局する前に見ていた兄や
姉の剣術を思い出した。
二つの影とは別の影があわてた雰囲気で声を掛けた。音の高さから女性だろうと思われた。
「 めく さい、し お さま」
今まで声を発さず斬りあっていた方の影は、突如向きを変え、先程声を掛けてきた方へ走り出した。
しかし、目的は声を掛けた人物ではなく、その人物との間にある宝石の様なものへ目掛けて手を伸ばだした。
「 ル!それ う るな!」
斬り合っていた相手が、突然向きを変えた為、残されていた方は大きな声をあげると、先程声を掛けた女性が反応した。
「 い、 う 様」
その女性は男性の声にすぐさま反応し、物凄い勢いで飛び出し、前方の宝石を奪われないように目にも留まらない速さで手を伸ばし
た。伸ばした手が宝石に触れようとした瞬間、今まで物陰に身を潜めていた二人のうち一人が制止の声を上げた。
「だめ!! わったらっ!!」
しかし、声を上げたタイミングは明らかに遅い為、女性はそのまま宝石へと触れてしまった。
女性の手が宝石に触れた瞬間、宝石を中心に光の珠が大きくなり近くにいた三つの人影が飲み込まれていく。
先に二つの影が飲み込まれ三つ目である男性が、光に飲み込まれながらも、光の外にいた二人に対し声を掛けていた。
「っ! らさ 、エ くお します。必 もど 」
男性の声が途切れた瞬間 光が中心に集まっていったかと思うと光の粒が弾け飛びそのまま消えてしまった。
光が弾けた瞬間になのはの意識は急激に閉じていった。
プロローグ 終
という訳で、熊さん初投稿ありがとうございます!
美姫 「リリカルなのはStSのクロスもの〜」
なのはの夢から始まる物語。この夢は一体……。
美姫 「とっても気になるわね」
うんうん。どんな物語が紡がれていくのだろう。
美姫 「気になる次回は……」
この後すぐ!
美姫 「それでは、また後で〜」