第72話「これから 後編」






「さっちんも、すずかちゃんも飲んで飲んで」
 さつきとすずかに勧めるアルクェイド。
「ぐぃ〜っと……」
「では、頂きます」
 アルクェイドに勧められるままに飲むさつき。
「さっちん、良い飲みっぷり!!」
 さつきとすずかは、アルクェイドとアルトルージュの4人で話しながら飲んでいた。
「すずかちゃんもグイ〜っと」
 勧められるまま飲む。
 真っ赤なワインを……。
 すずかもグイ〜っと飲み干す。
 口の端からワインを垂らしながら……。
「二人とも飲んで飲んで!!」
 空にグラスにワインを注ぐ。
 飲んだら注ぐの繰り返しで、数本のボトルを空にしていた。
 4人とも酔わないのか?
 そして、アルクェイドが悪ふざけでさつきの胸を鷲掴みにした。
「えいっ」
「何するんですか?」
「何って、さっちんの胸を揉んでいるんじゃない」
「こんな所で揉まないでください!! 人が見ていたらどうするんですか」
「誰も見ていないからやっているんじゃない」
 アルクェイドは、さつきの胸を揉んでいる。
「妾は、すずかのを揉むか」
 そう言うとアルトルージュは、すずかの胸を揉み始めた。
「きゃっ」
「おまえは、アルクェイドのように大きくなるように今のうちから揉んでやろうというのだ」
 すずかは、アルクェイドのように胸が大きくなる見込みがあるようだ。
 アルトルージュによってすずかの小さな胸はいろんな形に変わる。
 小さい胸にアルトルージュの指が食い込む。
「あっ」
 すずかは、服の上から胸を揉まれるだけで感じているようだ。
「やっ、やめて……」
「今度は直に揉んでやろう」
 そう言ってアルトルージュは、すずかのドレスの胸元をはだけさせ直に揉み始めた。
 アルトルージュの手によって形が変わる様子が良くわかる。
「さっちんは、揉んでも成長の見込みないみたいだし、すずかちゃんのを揉もうっと」
 アルクェイドもすずかの胸を揉むのに加わる。
「あん!」
 アルクェイド、アルトルージュの4つの手がすずかの胸を揉む。
「私も……」
 さつきも加わる。
 3人によって胸を揉まれるすずかは限界のようだ。
 3人によって胸を揉まれること数十分……。
 すずかは、胸を揉まれることから開放された。
 だがそれれ終わりではなかった。
 今度は飲むことが待ていた。
 胸を揉む為に脱がれた服を着なおし終えたすずかは、飲むことが待っていた。
「すずかちゃん、飲んだ飲んだ!!」
 勧められるワインをグイグイ飲む。
「こんどは、アルクェイドさん飲んでください」
 お互いにグラスを満たし続ける。
「飲んでくれますよね」
「すずかちゃん、怒っていない?」
「怒ってませんよ。それより早く飲んでくださいね♪ アルクェイドさん」
 アルクェイドに早く飲むように言うすずか。
「アルクェイドさんに飲んでもらうお酒は、まだまだ沢山ありますから」
「飲むから、真祖モードにならないで!!」
「じゃあ飲んでください。アルクェイドさんに飲んでもらうボトルは後20本もありますから」
「アルクェイド、姉として命令する。早く飲み干すがよい」
「姉さんまで……」



 その頃……。
「はぁ、やっと落ち着いた」
「よかったね」
「そっちもか?」
「もう、大変だったのよぉ。レティってば……」
「レティ提督、今は?」
「アレックスたちがお相手を……。まぁ、いい経験よね二人とも」
 その二人は堪ったものではない。
「皆、ちゃんとご飯食べた? わたしはガッツリ食べたけど」
「まぁ、ぼちぼちと」
「少しは」
「私も……」
「焼きそばを作りながらツマんでた」
 クロノは、つまみ食いをしていた。
「はぁ。終わった終わったぁ!!」
「あぁ、エイミィ!! 焼きそば作り終わったのか?」
「材料切れ! なのはちゃんたちにあげた分で無事終了!!」
「お疲れ様、エイミィ」
「うん」
「皆もそれぞれ大分落ち着いてきたみたいだ。やっとノンビリ花を見られるな」
「なんか、もう寝始めている人も居るけど」
「夜勤シフト開けのこ達はねぇ」
「まぁ、うちはうちでユックリ花を見て過ごしましょう」
「ですね」
「あはっ。そんなら楽な姿でノンビリしようっと……。変身!! 子犬フォーム」
 子犬フォームに変身するアルフ。
「では、私も」
 リニスは、山猫の姿ね変身した。
「はぁ、やっぱり楽だぁ」
「あはっはっはっ」
「何だかしずかねぇ」
「落ち着きます」
「眠くなるけどね」
「いいんじゃない? 眠っちゃっても……」
「うん。いや、もったいないし」
「瞠目なやつ」
「アルフには言われたくないなぁ」


「リンディ提督、クロノ、エイミィ、少しお話聞いてもらって良いですか?」
「うん」
「いつでも」
「どうぞ」
 話を始めるフェイト。
「お姉ちゃんとリニスとアルフには言ったんですけど、去年のクリスマス……。『闇の書』事件のとき、『闇の書』の中に閉じ込 められたとき夢を見ていました」
 話を続ける。
「はやてが言っていました。『闇の書』が見せる夢は、その人の心の一番柔らくてもろい部分を捉えるって……。だけど、わたし は夢の中じゃなくてこの世界に……ここに帰って来たいと思いました。私は、此処にいていいですか?」
「居て欲しいと思っているわ」
「居なくなられると困る」
「好きなだけ居たら言いと思うよ」
「一緒に居ようよフェイト!」
「ありがとうございます」
 お礼を言うフェイト。
「アリシア・テスタロッサのミスコピーじゃなくフェイト・テスタロッサになれました。命を受けて生み出された一人の人間…… フェイト・テスタロッサとして、問いかけてもらった言葉にお返事をしたいと思います」
 フェイトは、考えた末、答えを出したようだ。
「うちの子になるって言葉に?」
「はい」
 フェイトは、リンディの養子になることを決めたようだ。
「このうちの子になりたいです」
「よかった」
「まぁ、わたしが此処にいてよかったのかどうか……アレだけ、よかった」
「エイミィも居てくれなきゃイヤだよ」
「現状で、フェイトの姉みたいなものだからな」
「ははっ、そう言ってもらえると嬉しいけどさ」
「と、言うわけでフェイトがここんちの子ということはあたしも自動的にハラオウン邸入りだ!!」
「うん」
「よろしく頼む」
「おうっ」
「アルフ共々よろしくお願いします。かあさん。お兄ちゃん」
「うん」
「あぁ」
「それから、お姉ちゃん?」
「あっは。にゃは。なんか照れるな〜。ってか、わたしの将来の選択肢がどんどん狭くなるから、私のことは出来れば今までど おりで……」
「そう?」
「僕も別にクロノでいいから」
「じゃあ、お兄ちゃんは、時々ね」
「時々か……」
「アレだね。お父さんのお墓参りと報告、改めて行った方が良いよね」
「うん」
「流石、うちの使い魔だ! よく気が回る」
「だろう?」
「うん。今日は良い日ねぇ」
 いい日のようだ。
「アリシアさんは、どう?」
「フェイトが、決めたんだからお姉ちゃんも決断しないとね」
 アリシアも結論を出したようだ。
「それで?」
「フェイト、リニス、アルフ共々お世話にないます」
「うん」
「それから、お兄ちゃん!?」
「なんだ?」
「私達の裸を見たり寝込みを襲わないでね」
 アリシアの先制攻撃。
「なるべく気をつけるよ」


「ふぅ」
 ため息をつくシグナム。
「あれれ? シグナムさん」
「高町なのは、お前か」
「はい」
「さっきまで一緒にいた相棒はどうした?」
「シャマルさんと一緒ですよ。一寸、お仕事のお話があるとかで……。シグナムさんは、お一人ですか?」
「レティ提督に少々飲まされてな、風にあたっていた
「ニャハハ。そうですか」
「はぁ」
「シグナムさん、お酒強そうな印象あるんですけど?」
「よくわからんな。之まで、殆ど酒など飲む機会などなかったかし」
「あは」
「それに当分は、罪を償う身だ!! あまり奔放なのも良くないだろう……。主の前以外では、なるべく粛々と時を過ごすつもりだよ」
「うん。研修がてら聞いたり調べたりしたんです。頁収集の間に襲った魔導師とその経緯の事……」
 なのはも色々調べたようだ。
「不意打ちを掛けたのは、より確実に意識と動きを奪ってリンカーコアを蒐集する為で、障害そのものが目的じゃなかったわけ ですよね?」
「うん」
「私やフェイトちゃん、アリシアちゃん、アリサちゃんのコアを抜いたときも、その気になれば直ぐに復活して、また邪魔を するはずの私達に当分復帰できないはずのダメージを与えることが出来たのにしなかった」
「多少は計算もあったが『闇の書』を完成させ主を救って、それで終わりにするつもりはなかったからな。可能性は薄かったが 主はやてと我々、そして管制人格全員が生き残り暮らしていく道が最良だった。その場合は、大人しく局に出頭し事情を説明する つもりだったしな」
「不要な血を流さない選択をしたのは、正しいと思います」
「あぁ」
「すみません。生意気を言っています」
「いや」
「えっと。つまり罪は罪ですけど、償う方法は決められているんですし、過ぎたことを後悔したり反省したりする分のエネルギー をもっと沢山の人を救うほうに使ってくれたら嬉しいかなぁっと……。私は、襲われた人代表なので、少しは説得力あります?」
「あぁ。論旨に少々無茶はあるが、やはりお前はイイ子だ!! テスタロッサ達がお前を好いているのが良くわかる」
「ありがとうございます」
「それに、もう、立派しの管理局局員だ! 口ぶりが其れらしかったぞ!!」
「その……。そんなことは……」
「お前が武装隊の仕官になったら、何れ私もお前に使われることになるかもしれないな……。その時は、よろしく頼む。高町なのは!!」
「にゃはっ。それは……。さらにそんなことは……。私は、教官方面ですから、指揮官は経験と経歴のために経由するだけで、 本業にするつもりは……。それに指揮官向きなのは、はやてちゃんやフェイトちゃんやアリシアちゃんやすずかちゃんやさつきさんで 、私はどっちかというと単独遊撃戦力とゆうか、固定砲台とゆうか……」
「其れは、納得だ!! お前が固定砲台なら月村は戦艦だな……」
「其れは、そうかも……」
「両方出来るからすごいな、お前は……」
「魔砲戦だけがとりえです」


「なんか、なのは、随分しっかりしちゃったね」
「そうだね」
 いつの間にか、アルクェイド達から解放されたすずかがアリサと合流していた。
「はぁ。でも……」


「そう言えば、お前と戦ったことはないんだな。今度、やってみるか?」
「で、出来れば遠慮したいです」
「なんだ、つまらない」
「えへへへっ」


「前と違って、どっかへ行っちゃいそうな気がしない分なんだか安心ね」
「うん」
「なのははキット、なのはのまんまな気がする」
「うん。きっとそうだね。アリサちゃん、なのはちゃんの首輪しっかり頼むね」
「任せなさい!!」
 アリサになのはの首輪を頼むすずか。


「子供達、こんなところにいたの?」
 酔っ払いが現れた。
「うわぁっ」
 レティに絡まれるアリサとすずか。
「レティ提督?」
「シグナム!!」
「はっはい!!」
「こんなところに隠れていたの?」
 レティの先制口撃。
「ちょっといらっしゃい!!」
「レティ提督、其れは構いませんが少々お酒が過ぎるのでは?」
「過ぎていないわ! 普通だもん」
 誰が見ても完全に酔っ払っている。
「小学4年生にも分かるくらいに」
「過ぎている……」
「いいのよっ!! 今日はいいこともあったし……。あたし、明日は休みだし」
 休みとはいえ、羽目を外し過ぎだ。
「私は、仕事です」
「私もです」
「私達はオフだけど」
「私も」
 アリサとすずかは、お休みらしい。
「いい事ってなんですか?」
「まぁ、こっちにきて聞いてよ」
 レティに連行されるすずか。
「あぁっ、すずか……」
「提督!!」
「レティ提督……」



「あっあっ!! さて〜それでは、たけなわではございますが、日も落ちてまいりましたし……」
「既に眠りの世界に旅立たれている方も少なからずいらっしゃる様なので……」
「ここらでお開きにしたいと思いまぁす」
 拍手が起こる。
「それでは、さっきのくじ引きで配置されたとおり、片付けとゴミ分別の分担をお願いしま〜す」
 後片付けが始まる。


「なのは!」
「フェイトちゃん、お疲れ様!!」
「お疲れ様。なのはもゴミ捨て担当?」
「うん。一緒に行こうか?」
「うん」
 ゴミ捨てに行くなのはとフェイト。
「お話、ちゃんと言えたんだね」
「うん。おかげさまで……」
「どう? どんな感じ!?」
「う〜ん、まだなんとも……」


「うん。この辺の片付けはオッケーやな」
「えぇ」
「ばっちりだよ」
「ほんなら、他の手伝い行こうか?」
「はい」
「参りましょう」
 他の応援に行くはやて達。


「はやてちゃぁん!」
「はぁい♪」
「さっき、メンテスタッフのマリーから連絡があってね、月村忍さん謹製のはやてちゃん用のデバイス、新バージョンが2つ出来 ているから試用してみて欲しいってさ!」
「はい。ありがとうございます」
「では、後ほど私が受け取ってきましょう」
「うん」
「よろしくね」
「はぁい!」

「忍さんとマリーさんとメンテスタッフの皆さんには、なにやお土産を持っていってあげなあかんな」
「何かとお世話になりっぱなしですしね」
「はやてちゃんに合うデバイス、なかなか無いですけど、今度のは上手く合うといいですね」
「う〜ん」
「出力と制御性能のバランスが難しいようですね」
「合わずに飛ばしたり、壊しちゃたりしたの、もう6台ぐらい?」
「それくらいやな〜」
 はやては、何台もデバイスをぶっ壊しているようだ。
「はぁ。不器用であかん」
「しょうがないよ。あんなデッカイ魔力でミッドとベルカ両方使う魔導騎士なんてそうそう居ないんだし」
「特注になるのは必然です」
「魔導騎士と言えば、主のご友人月村すずかもでしたね」
「そう言えば、すずかちゃんもミッドとベルカ両方使ってましたし」
「すずかは、はやて以上魔力なのになんで壊れねぇんだ?」
「月村のデバイスも一度大破している」
「若しかして、闇の書の防御プログラムを破壊したとき?」
「あぁ」
「でも、修理は出来たんでしょ。じゃあ、すずかちゃんのデバイスを参考にしたら何とかなるんじゃない?」
「それも出来んそうだ。まだ解明できない部分があるそうだ」
 すずかのデバイスも参考にはならないようだ。
「最終的には、自分で造らなあかんと思っているんやけどなぁ」
 はやては、自分で組むようだ。
「忍さん、ユーノくんとかマリーさんに協力してもらって設計から考えているんやけど、なかなか難しいんよ」
 なかなか難しいようだ。
「やっぱり、ユニゾンデバイスですか?」
「ミッドのインテリ式は超相性悪いし、ストレージは版型が良いし、そうなるとやっぱり管制人格式がいいし……リインフォ ースと同じ名を持つ子は、やっぱり融合型で、あたしが自分で作らなあかんなぁってな」
「うん」
「貴女を守る新たな同志が出来るのは喜ばしいですね」
「それまでは、官給品で何とかつないでいかないと」
「うん。がんばる」
「がんばりましょう、マイスター……」
「はやてが造るなら、私より見た目、年下がいいな」
 希望を言うヴィータ。
「はやて、そうなる?」
「どないやろう? 流石に外見まで気がまわらんなぁ」
「まぁ、完成したら我が家の末っ子になるのは、間違いないですよね」
 近い将来、八神家に新たな家族が加わるようだ。



「さぁて、それじゃあお仕事に戻るけど明日また帰ってくるから」
「練習から戻ったら、戸締りはちゃんとしてな」
「「はい」」
「母さん、クロノ、行ってらっしゃい!!」


「じゃあ、夜の練習に行ってきまぁす」
「はぁい。気をつけてね」


「ほんなら、ちょい出てくるな」
「今日も練習?」
「なのはちゃん達と一緒や」
「お気をつけて」
「行ってらっしゃい」
「送って行きましょうか?」
「平気やよ。皆、明日もお仕事やん。朝ごはん、ちゃんと食べて出かけられるよう早めに休んどいてな」
「はい」
「行ってらっしゃい! はやて」
「マイスターには、私が付いていよう」
「頼む、リインフォース!!」



「なのはちゃん、フェイトちゃん、アリシアちゃん、すずかちゃん、アリサちゃん、お待たせ」
「はやてちゃん!!」
「はやて、お疲れ」
「はやてちゃん」
「はやて」
「はやて……」
「新しいデバイスどうだった?」
「ブーや!! 一個は壊してもうた」
 一個は壊れたようだ。
 おそるべしはやての魔力。
「うん。大変だね」
「一個は辛うじて使えるみたいやから、今日はこれでやろうかな? っと」
「「うん」」
「ねぇ。飛行制御やっている間、昼間の特等席の桜見に行こうか?」
 空からの夜桜見物をするようだ。
「うん。いいよ」
「あたしも、いいわよ」
「わたしも」
「私もいいよ。昼間はアルクェイドさん達に無理やり飲まされて殆ど見れなかったから」
「飲まされたって、すずか、何を飲まされたのよ」
「お酒……」
「未成年なのに何飲んでいるのよ!! 一体どのくらい飲んだの?」
「10本ぐらい……」
「10本って!! その割に酔っていないわね」
 すずかは、酔っていなかった
「うん。其れよりも特等席に行こう」
 お酒の話を打ち切るすずか。
「夜桜も綺麗そうやね」
「それじゃ」
「「うん」」
「各自、バリアジャケット、もしくは騎士甲冑を着装!!」
「「「「「了解!!」」」」」
 それぞれがバリアジャケット、騎士甲冑を着装する。
「では、デバイス起動なしでの飛行制御、レベル7の空中機動の後、各自のトレーニングメニューに入りまぁす」
 教官ふうに言うなのは。
「はい」
「はい」
「了解です」
「了解よ」
「了解!」
 全員が空へ飛び上がる。
 全員が空を飛んでいる。
「桜、空から見ても綺麗だね」
「うん。本当」
「ほんまや」
「綺麗ね」
「はやてちゃん、コースズレている。合わせて!!」
 はやてに注意するなのは。
「うん。すんません、教官!!」
「うふふふふっ」
「じゃ、スピード上げていこうか」
「「「「「了解!!」」」」」
「にしても、すずかの服、豪華やな」
「アルクェイドさん達に貰った本物を着るわけにはいかないから……」
「今日もらった奴を参考に防護服にしたのね」
 すずかの防護服は一際、目立って目を引いた。
 このメンバーの中で一番浮いている。
 以前の防護服も目立っていたが、今度のはずば抜けている。
 戦闘服というには相応しくない。
 ヴィータのゴスロリ服を数段凶化したものだ。
「なのはちゃん達にも仕立ててあげるね」
「一寸、恥ずかしいな」




 世界は概ね平和で、綺麗です。
 私の道を振り返れば、たった一年間の魔法と出会って、共に歩んだ日々。
 だけど、この広い世界のなかでいくつもの出会いと絆をくれたこの力を抱いて……。



「それじゃあ、全開でいくよ。フェイトちゃん、アリシアちゃん、はやてちゃん、アリサちゃん」
「うん、なのは」
「うん」
「了解や!!」
「了解」
「なのはちゃん、私は?」
「すずかちゃんが全開になったら不味いことになるのでならなくてけこうです」
 すずかだけ全開にならなくて良いと言うなのは。



 きっと長い付き合いになる名前を呼びあえる友だちと一緒に私たちはこの空を飛んでいきます。
「いくよ!!」

「「「「「「ドライブイグニッション!!」」」」」」


 次回予告

 なのは「仮配属期間を終えた私たち」
 フェイト「ミッドチーム対ベルカチームで行う模擬戦」
 アリサ「なんか嫌な予感がするんだけど……」
 はやて「次回『魔法少女リリカルなのは〜吸血姫が奏でる物語〜』第73話『ミッド対ベルカ』」


とりあえず、宴会は大きな騒動もなく無事に終わったな。
美姫 「そうね。特に問題もなかったわね」
とりあえず、これでちょっとした一区切りかな。
美姫 「次はまた模擬戦らしいけれど」
うーん、どうなる事やら。
美姫 「それではこの辺で」
ではでは。



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