第99話「タタリの夜終劇。そして……」
タタリ魔理沙、タタリ霊夢、タタリフランによる魔理沙への攻撃は続いている。
一方的な攻撃に魔理沙は、反撃も出来ない。
そして、何とか串刺しから脱出したはやて達は……。
「ほれ、輸血パックじゃ」
輸血パックを放り投げる。
輸血パックを受け取るとストローをさして飲み始めた。
血を飲むと、傷ついた身体と魔力が回復していく。
「生き血じゃないけど、生き返るわ」
「本当は、生き血が飲みたいんだけどね」
本当は、生き血が飲みたいはやてとアリシア。
「そっちのお嬢さんたちも飲むかね?」
レミリア達にも聞くゼルレッチ。
「私は、頂くわ。フランも飲むでしょ?」
フランドールにも聞くレミリア。
だが、その間も魔理沙は、一方的な攻撃を受け続ける。
ダメージの為、回避も出来ない。
霊夢は、助けもせず見ている。
「咲夜、貴女たちは、お茶でも飲みなさい」
レミィが、咲夜たちに言う。
咲夜、パチューリ、小悪魔、美麗は、お茶を飲む。
その中に混じって霊夢もお茶を飲もうとする。
だが、レミィは見逃さなかった。
「霊夢。誰が、休んでいいと言ったの?」
レミィは、霊夢も戦わせ続けるようだ。
「霊夢。貴女も魔理沙同様に死んでも戦い続けなさい!!」
レミィは、絶対命令券で霊夢に命じた。
絶対命令券で無理やり戦わさせる霊夢。
強制命令の為、弾幕の照準は合わない。
あっちこっちに命中する。
そして、スキマ妖怪は……。
「紫様」
「今回の異変、簡単に終わりそうにないわ」
空間を操作して覗き見をしている。
「この三人、私でも止めるのは難しいわね」
「紫様でも?」
「えぇ」
当然、覗き見をしている紫には天罰が下る。
ガンッ!!
ゴン!!
紫と濫にタライが落ちる。
「誰かしら? 私の能力に干渉してこれを落としたのは……」
犯人を捜す紫。
「後で、お仕置きしないといけないわね」
お仕置きをすると言う紫。
だが、タライは降り続ける。
「其れよりも、あの紅い月を呼び出した吸血鬼は如何しますか?」
「そうね。キツイお仕置きをして力を使えない契約を結ばせましょう」
契約を結ばせて力をなくせば異変を起こせないと考える紫。
だが、紫は知らない。
自分が覗いているのをすずかに気づかれているのを……。
そして、代償を支払うことになるとも知らない。
ズェピアは……。
「やり直したまえ。主演俳優が、地面に叩きつけられる演出は無い」
ズェピアは、地面にめり込まされた状態だ。
「黙るが良い」
「うぎゃぁぁぁ!!」
すずかは、其の状態からズェピアを地面にめり込ませる。
すずかの怪力でズェピアが地面に更にめりこむ。
その影響で、クレーターが大きくなっていく。
片腕の腕力だけで地面に押し込んでいく。
一気に1メートル以上めり込ませる。
「主役を地面に沈む演出は……」
そんなズェピアを無視する。
「其れに紅い月を具現化するので精一杯ではないのか?」
「アルクェイドとすずかを一緒にするな!!」
「カット!! 私を放したまえ。主役が何時までも地面にめり込んで居ては劇が進まないではないか」
どうしても劇を進めたいようだ。
「進めてどうするの?」
「そんな事、聞かずとも分かっているのだろう。当然、悲劇だ!! とは言え、何者かによって喜劇になっているがな」
その何者かは……。
「倒してもキリがありませんわ」
「弓子ちゃん、もうダメ……」
「音を上げるのは早いですわよ、こよみ」
「だって……」
音を上げるこよみ。
「それくらいで音を上げたら立派な魔法使いになれませんでしてよ」
「それは、判っているけど……」
「判っているなら、無駄口叩かずにコードを組みなさい!!」
弓子とこよみは、幻想郷を転戦していた。
こよみのタライ召喚でタタリを変換して消しているのだ。
そのタライの出現場所は、まばらだ。
そして、管理局で……。
「なんで、私たちが罰掃除しないといけないのよ!!」
凛とルヴィアは、罰掃除をさせられていた。
任務失敗から帰還して直ぐ言い渡されていた。
怒りながら掃除をする二人。
ここでキレて暴れたら罰掃除では済まなくなる。
それを仕組んだ犯人は……。
ある部屋で監視カメラの映像を見ていた。
カメラに何もない空間からタライが現れる様子が映る。
現れたタライは、凛とルヴィアの頭に直撃する。
だが、タライは、監視者の頭にも直撃した。
「この私にこの様な事をしてタダで済むと思うなよ」
フォークはいう。
次なる陰謀を実行すべく思考を巡らせる。
次に蹴落とすべく獲物を考える。
彼は、自分の邪魔になる者を失敗するよう仕向け辺境に飛ばすことに成功していた。
それは、最高評議会の力を借りてのことである。
彼の権限ではない。
「私に反抗的な態度をとったあの二人の処罰は軽かったかもしれん。いっその事、犯罪者だらけの世界に飛ばせばよかった」
フォークは、考える。
「逆に暴れられて、武勲をあげられては困る」
凜とルヴィアは、暴れることは明白だ。
連続魔導師殺人事件で、凶悪な破壊力を示していた。
其の破壊力を発揮されたら、犯罪惑星など短期間で制圧されてしまう。
「最前線に送り出して後方待機させれば、武勲もたてようが無い」
其の間にも、凜とルヴィアはタライの雨を浴びていた。
避けたと思ったところに降って来るのだ。
その場は、タライで通り道すらなくなっていた。
そこに、ある執務官が通りかかる。
「何だ!? 之は……」
執務官は、言う。
「清掃担当は、何をしているのだ!!」
通路が通れないことを怒る。
「此処の掃除は……」
端末で掃除担当を調べる執務官。
「本来の清掃担当ではないか……」
調べた結果、懲罰で掃除をしていることがわかった。
「君たちは、清掃しているのか!? それとも散らかしているのかね?」
「あぁ、もうイライラする!! 喰らえ!!」
ストレス発散の為にガンドを撃つ凛。
そして、そのガンドは……。
執務官の顔面に命中した。
「げほ」
執務官の口から煙が出る。
「君たちを拘束する」
「きゃっ」
「何処を縛っていますの!?」
執務官は、バインドで二人を拘束した。
拘束された三人は……。
営巣に入れられていた。
「なんで、俺まで……」
「五月蝿い!!」
士郎は、股間を蹴られた。
股間を押さえ悶絶する。
「何時も、ひとのせつない部分を……」
「あんたは、私達のストレス発散の道具なんだからね」
そう言うと凜は悶絶している士郎の股間を蹴り上げた。
「うほっ!!」
「わたくしも……」
負けじとルヴィアも士郎の股間を蹴り上げる。
二人の蹴りが休み無く蹴りいれられる。
たて続けに蹴り上げられるため話すことも出来ない。
たまりに溜まったストレスを士郎の股間を蹴ることで発散させる。
「うりゃ!!」
「蹴りが甘いですわよ」
凜とルヴィアの士郎の股間の蹴りあいは続く。
そして、無限書庫……。
「色々とトラブルは、ありましたが、合格者を発表します」
ユーノが、合格者を発表していく。
「やった!!」
合格に喜ぶ受験生。
「えぇっと、最後に合格点ギリギリでヤン受験生」
ヤンは、ギリギリで合格したようだ。
「無事合格できたか……」
だが、ヤンは後悔することになる。
管理局の中でも人手不足の極めつけが無限書庫なのである。
其の上、資料請求は、処理能力を超えるほどやって来る。
連続徹夜勤務は、当たり前のようにあるのだ。
司書が過労で倒れるのも日常の光景だ。
『司書長』
「何があった!?」
『シュトラトスとファルケンが過労で倒れました』
「過労で倒れた!!」
『二人の担当資料を如何しますか?』
「チンゲンサイ・ヒエタに引き継がせてくれ」
『司書長は、何時お戻りに!? 既に試験は終わっている時間では?』
「トラブルがあって合格発表が遅れたんだ」
『では、お早いお帰りを待っています。それから、クロノ提督から司書長ご指名で資料請求が来ています』
「期限は?」
『明日の朝までにとのことです』
「判った。直ぐに戻る」
クロノに対して怒りを覚えるユーノ。
「以上で、司書試験を終了します。お疲れ様でした」
予定より時間を超過して司書試験は、終了した。
「やぁ、ユーノ、お疲れ様」
「お疲れさまじゃない!!」
クロノに怒りをぶつけるユーノ。
「何を怒っているんだ!?」
「明日の朝までに資料を用意しろなんって無茶だ」
「何のことだ!?」
「惚けるな!! さっき、君が資料請求して来たって連絡があったんだよ」
「僕は、資料請求なんかしていないぞ!!」
「どう見ても、これは君の筆跡じゃないか」
ユーノが見せた請求書は、クロノの筆跡だった。
「何時も死ぬほどの量の資料を請求してきているのに言い切れるのか?」
「していないったらしていない!!」
クロノとユーノの言い合いが始まる。
舞台は、再び幻想郷……。
「大体の事情は、分かったわ」
「お嬢様、共闘の件は?」
「その子達の提案に乗るわ。その方が楽しめそうだし」
はやて達と共闘することを決めたレミィ。
「それに、あの二人は役立たずだしね」
魔理沙と霊夢は、役立たずだ。
タタリ達に完全に遊ばれている。
「ほんじゃ、リベンジマッチ逝きますか」
はやて達のリベンジマッチが始まる。
そして、すずか達、真祖三姫は……。
「ズェピア、下らぬ劇を止めるがよい」
「それは、出来ぬ相談だ!! 終劇までのシナリオは、完成しているのだよ。今更、劇の変更は出来ない」
「ならば、埋まっているがよい!!」
そう言うとすずかは、人差し指だけで今まで以上の深さにズェピアをめり込ませた。
完全に背骨が折れたようにV字型にめり込んでいる。
「私の劇は……」
「止めぬか……。幻想郷の地底のそこで土に埋もれておれ!!」
更に力をこめるすずか。
クレーターは、一気に直系100メートル規模まで拡大した。
あの細腕のどこに力があるのかと思う。
「ズェピア、そなたに選択の機会をやる。タライになって永遠に退場するのが良いか、我の物になるか選ぶが良い」
「主役に対して与えると言う台詞は言ってはいけない」
未だに劇の主役が自分だと思っている。
「配役を決めるのは、この私だ!! 君たちではない」
リベンジマッチ中のはやて達は……。
「あれ!? こんなに弱かったか?」
はやて達は、タタリ達を圧倒していた。
「確かに弱く感じるね」
「あんな奴に苦戦していたなんて、私たち体がなまっていたみたいね」
「そうやな。今度、すずかちゃんにアレを借りて一から鍛え直しや!!」
「でも、すずかと戦ったらごはんが1ヶ月まともに食べられなくなうわね」
彼女たちには、あるトラウマがあった。
「あかん……。思いだしたら、お腹が痛くなってきた」
はやては、お腹が痛くなってきたようだ。
そして、なのはは……。
「それでも、白い悪魔?」
タタリすずかによる一方的な
「いっそ、名前を返上したら!? 私が貰ってあげるよ。『悪魔』だけ……」
「げほっげほっ」
なのはは、血を吐く。
「まだ、回復できるんだ。でも、回復する力が無くなるまでお腹を殴り続けてあ・げ・る♪」
片腕でなのはを持ち上げて、目にも止まらに速さで、なのはの腹を殴り続けるタタリすずか。
殴られる都度、血を吐き、露わになっている胸が揺れる。
はやてに揉まれている為、大きく成長中である。
「どんどん柔らかくなってきているよ」
タタリすずかの拳は、なのはのお腹に深々とめり込む。
一発ごとに内臓を痛めつけ強制移動させる。
なのはにとっての地獄は、内臓が元の位置に戻る前に殴られるからだ。
元の位置に戻る前に別の場所に強制移動させられる。
なのはの口からは、止めどなく血が吐き出される。
なのはには、タタリすずかの暴力から逃れる力は残されていない。
「剣と化せ我がコード!!」
「そんな蚊の止まったような速度の攻撃では我には当たらんぞ!!」
ぼろ雑巾にしたなのはを盾にする。
弓子のコードは、全てなのはに突き刺さった。
「次は、外しませんわよ」
だが、空しく盾にしたなのはに刺さるばかりである。
「弓子ちゃん、味方に当ててどうするのよ」
「判っていますわ」
だが、それでも剣のコードは、なのはに命中し続ける。
攻撃しても当たらない。
「こよみ! 何としても、アイツをタライにしてまいなさい」
「無理だよ」
「やる前から無理とはなんですか!!」
「我を倒そうとしているようだが、脇役風情には倒せぬ。之も演出者が決めた決定事項だ」
「やってしまいなさい、こよみ」
タタリすずかをタライに変換しようとするこよみ。
「これは、放っておいても死ぬだろうが、止めを刺しておくかな」
なのはに止めを刺すと言うタタリすずか。
タタリすずかの魔力が膨れ上がる。
既に死に体のなのはを上空に放り投げる。
放り投げたなのはに手をかざす。
凶悪な魔力をなのはへ放つ。
だが、直撃することはなかった
「ちっ。仕留め損ねたか……」
「ギリギリセーフや」
なのはは、はやてに救出された。
なのはの胸に目が行く。
はやてのある種の病気が発症する。
露わになっているなのはの胸を揉み始めた。
なのはの胸にめり込むはやての指。
「おっ。邪魔ものが無いから最高の揉み心地や」
なのはの胸を揉み続けるはやて。
「はやて!! 後で好きなだけ揉めるでしょ」
アリサが言う。
「うちは、今揉みたいんや!!」
「其れよりも、なのはに血を飲ませないと」
なのはに血を飲ませようと言うフェイト。
はやてからなのはを奪い取るフェイト。
「なのはちゃんは、フェイトちゃんに盗られてしもうたか……」
次の標的を探すはやて。
「うりゃ」
はやては、アリサを標的に選んだようだ。
アリサの胸を背後から鷲掴みにして揉み始めた。
「アリサちゃんも結構育っていますな」
アリサの胸を揉み続けるはやて。
「なのは、血、飲める?」
なのはに聞くフェイト。
「フェ、フェイトちゃん?」
なのはは、苦しそうだ。
「なのは、取りあえず血を飲んで」
「ごほっ」
血を吐くなのは。
「大丈夫!?」
「大丈夫じゃないかな」
吐血量から危険な状態だという事は明らかだ。
「飲めないのなら、わたしが口移しで飲ませてあげる」
輸血パックの血を口に含みなのはの口に移す。
「げほっげほっ」
だが、口移ししてもなのはは、吐いてしまう。
痛めつけられた内臓が受け付けないようだ。
「なのは、苦しいのは分かるけど血を飲まないと回復できないよ」
再び口移しでなのはに血を飲ませるフェイト。
今度は、なのはが吐き出さないように口と鼻を塞ぐ。
口と鼻を塞がれている為、飲み込むしかない。
口移しされた血がなのはの胃に吸い込まれていく。
直後、なのはの魔力が少し回復するのがわかる。
フェイトは、口移しでなのはに血を飲ませ続ける。
そして、はやては、アリサの胸を揉み続けていた。
不意にアリサの体から力が抜けた。
「アリサちゃん。どないした!?」
はやては、調子の乗ってやってしまったようだ。
「しまった。調子に乗ってイカしてしもうた」
だが、後の祭りだ。
「は・や・て!!」
怒りの炎を燃やすアリサ。
「あ・アリサちゃん……。怒ってへん?」
「当然怒っているわよ!! 骨も残さず燃やしてやりたいぐらいにね」
「無駄話は後!! 今は、私たちのタタリを処理するのが先」
アリシアが言う。
「貴女達程度の力では私たちには勝てないよ」
タタリすずかが言う。
「勝利条件が揃ったのは、うち等の方や」
はやての宣言と同時になのはが復活した。
「さっきは、よくもやってくれたね。全力全壊でお返ししてあげるよ」
なのはは、全力全壊でお返しすると言う。
全力全壊である。
「一発で終わらせてあげるよ」
レイジングハートを構えるなのは。
「レイジングハート、逝くよ」
≪All right.≫
なのはの意を汲んだレイジングハートが準備を進める。
「スターライト……」
一瞬の間が出来る。
「ブレイカーーーーーーーーー!!」
復活したなのはが、凶悪なブレイカーを発射した。
明確な殺意をもって……。
「この程度の砲撃、避けるまでもない」
砲撃を避けずにその場に留まるタタリすずか。
なのはの狙いに気付いてい居ないタタリすずか。
着弾した衝撃で吹き飛ばされる。
吹き飛ばされた先には、タライ召喚士こよみが居た。
「えぇぇいっ!!」
「や、やめ……」
タタリすずかは、最後まで言えなかった。
言い切る前にタライに変換されてしまった。
タタリすずかだけでなくタタリなのは達も全てタライに変換されていた。
そして、タライは……。
魔理沙の頭に命中し続けた。
「霊夢、魔理沙、早く逃げた方がいいわよ」
「何だよ!!」
一際巨大なアレは落下速度を上げながら落ちてくる。
「魔理沙,早く逃げないと遊べなくなるよ」
フランでも判る。
落ちて来る物の直撃を受けたら無事では済まないことが……。
「死にたくなかった早くこっちに来て」
「騙されないぜ!! そう言って死ぬ寸前まで血を吸うつもりだろ?」
だが、巨大なタライは待ってはくれない。
「下敷きになったら吸うことも出来ないわね」
「フランの言うとおりにした方がいいかもね」
巫女の直感で避けることを選択する霊夢。
「待てよ、霊夢」
二人が移動した直後……。
二人が居た場所に巨大なタライが轟音をたてて落ちた。
その場似れば、二人はミンチになっていただろう……。
再びタタリは……。
地面にめり込んだままであった。
「ズェピア! その方の分身は全て消滅したぞ」
「分身を消しただけではタタリは、止まらない。例え、紅い月が具現化されていようと」
「勝敗は、既に決している。その方に選択する機会をやろう」
「其れは、出来ない。三姫を取り込んで第六に挑まねばならないのでね」
「自ら選択する機会を放棄したか……」
最後の手を使わないといけないと考えるすずか。
「この我の物になれ!! ズェピア・エルトナム・オベローン!!」
すずかは、命じた。
「之は……。統一言語……」
「この我の物になるが良い!! ズェピア・エルトナム・オベローン!!」
更に強く命じるすずか。
「統一言語で命じられては、逆らえないか……」
劇の続行を諦めるズェピア。
そこにはやて達もやって来た。
「もう、終わってしまったん?」
「貴方が、今回の異変の犯人ね」
レミィが言う。
「如何にも私がこの劇の主催者だ」
「うち等の偽者を出したのも……」
「私の劇は、気に入って頂けたかな?」
「気に入るわけないでしょうが!!」
アリサがズェピアを殴る。
アリサの手からは炎が出ている。
「ふむ。君には、火の魔術の才能があるようだ。私が指導してもいいぞ」
「敵の癖に言うんじゃない!!」
「もう、私は敵ではない。今の私は、縛られの身でね」
「誰に縛られているんや?」
「あのお嬢さんだよ。この世界の真祖にして紅い月、統一言語の使い手だよ」
すずかの事を言うズェピア。
「もう、何も出来ないわけね」
「私の所有者の許可が無ければ何もできないよ」
幻想郷におけるタタリ事件は、終焉を迎えた。
次回予告
なのは「終演したタタリ事件」
なのは「終演後、待っていたのは」
レミィ「貴女達も飲むでしょ」
フェイト「そして始まる宴会」
「次回『魔法少女リリカルなのは〜吸血姫が奏でる物語〜』第100話『大宴会』」
タタリ事件もどうにか無事に解決したみたいだな。
美姫 「すずかが出張ってきていたしね」
だよな。まあ、何にせよ、これで幻想郷にも平和が訪れるな。
美姫 「まだ紫が何か動こうとしているみたいだったけれどね」
さてさて、どうなるやら。
美姫 「それではこの辺で」
ではでは。