『ネギまちっく・ハート〜season of lovers〜』






          第五符『さよと和美と恭也と契約(パクティオー)』




「ねえ、そういえば鼎も魔法使いなんだよね。」

 とある休日の昼下がり。鼎のマンションにさよと和美が来ていた。昼の暖かな陽射しの中、3人で寝転がってまったりとしていると、

いきなり和美がそんなことを聞いてきた。

「まあ、一応はそうなるけど、大したことはできないよ。」

 鼎は和美の問いにのんびりとした口調で答えた。

「じゃあ、魔法についていろいろと教えてよ。ネギ先生はほとんど教えてくれなかったから詳しく聞きたいな。」

 和美は寝転がったまま鼎のほうをみてそういってきた。報道部としてなのか、いや、おそらく、鼎のことだから知りたいのだろう。

鼎は別にいいよと魔法について話し始めた。

「まあ、魔法って言っても、ピンからキリまであるんだ。大体はゲームとおんなじと思ってくれればいいよ。

ちなみに、基本的に呪文の詠唱はラテン語なんだ。ま、俺は英語を使うけど。」

 鼎がそういうと和美が何でかきいてきた。

「ラテン語は確かにその言葉自体に魔力があってそれを詠唱することで魔法の威力はかなり上がるんだ。

でも、ラテン語って発音は難しいわ、文法はややこしいわで大変なんだよ。呪文を唱えるにはその言葉を大体話せないといけないからね。

俺にとってラテン語は難しすぎて話せないから使えない。翻って英語は学校でもやるし、発音も簡単。

ラテン語と違って言葉に魔力はないんだけど、英語は練習しだいでいくらでも速く話せるから詠唱時間が少なくて済む。

そういう理由で俺は英語を使うんだ。ま、好みってとこかな。っと、話を戻そう。魔力についてだけど、

ま、体力と同じと思ってくれていい。ただ、体力と違ってその回復速度はかなり速いけどね。ちなみにネギ先生の魔力は桁違いに多い。

俺は普通の魔法使いとほとんど同じ。まあ、さよを実体化させるのにほとんどを使い切っちゃったから、

もともとはネギ先生よりも多かったんだけどね。」

 と、さよが、じゃあ、鼎はどんな魔法が使えるのと聞いてきた。鼎はやはりのんびりした口調で答える。

「俺が使えるのは二つだけ。ひとつはWizard's attendant、つまり、魔法使いの従者に対する補助魔法。

まあ、ネギ先生が宮崎に使うやつだな。んで、もうひとつはAncient prohibited magic。古代禁断魔法って言われるやつだ。

こいつはもともと古代の魔法使いが対魔王用に作り上げたやつで、桁違いな強さを持つ魔王を倒すためのものだから、その破壊力は桁違い。

おまけにそういう目的のためだから、加減も一切できない。俺が使えるのだと、4、5キロ四方はふきとばせるかな。

実用性のある魔法じゃないことは確実だね。」

「な、何でそんなにエゲツないの使えるのに普通の魔法は使えないの?」

 和美の質問ももっともである。しかし、それには理由があった。

「普通の魔法は消費魔力って言うのが決まってるんだ。その上、魔力は常に回復するから、ネギ先生クラスになると乱発できる。

でも、古代禁断魔法は消費魔力っていうのが決まってない。俺が使う古代禁断魔法の消費魔力は全体の99%。

おまけに、それは先払いで持ってかれるもんだから、実質俺の使える魔力は残りの1%。

魔力の量が大きければ、残り1%でもいろいろできるんだけど、俺の魔力じゃWizard's attendantの強化しかできないんだ。

古代禁断魔法をほとんどの魔法使いが使わないのはそういう理由から。あと、加減ができないから、使い勝手がバカみたいに悪い。

ま、俺はこれを隔世遺伝で受け継いだから、仕方ないんだけど。」

 鼎はなるべくわかりやすいようにその質問に答えた。すると和美が、

「じゃあさ、契約(パクティオー)ってできるの?」

 と聞いてきた。鼎はそりゃもちろんと答える。魔法使いだからできないわけがない。

「それなら私たちと契約(パクティオー)しない?どうせ、これから先私たち、鼎から離れるつもりないんだし。

それに宮崎の持ってるやつ見てると、なんか、私もひとつほしいかなーってね。」

 どうやら、和美ものどかの持っているアーティファクトがほしいらしい。

「あー・・・・そりゃかまわないけど、何が出るかわかんないし、役に立つものが手に入るとは思わないんだけどねぇ・・・。」

 鼎はのそりと起き上がると頭をかきながらそういった。

「あ、それは私もほしいかもです。いろいろ面白そうですし。」

 さよまでもがそう言い出した。

「んー・・・・。まあ、そこまでいうんだったらかまわないけど。じゃあ、準備するからちょっと待ってて。」

 鼎は仕方ないという感じで立ち上がると魔方陣を織り始めた。しかし、契約(パクティオー)を言うのは戦闘に際して使うものであるため、

実生活で役に立つはずがない。おまけに、この平和なご時勢、何かあるとは到底思えない。

「うっし。できたできた。んじゃあ、どっちからする?」

 魔方陣が織りあがって鼎が二人にそう聞く。和美はさよにお先にどーぞと先を譲った。さよははいと立ち上がって鼎の前に立つ。

そのまま二人はその魔法人の中でキスをした。と、一瞬、部屋がまばゆい光に包まれた。すると、さよの前に一枚のカードが現れた。

契約(パクティオー)の証拠であるカードだ。さよはそれを手に取ると和美と交代する。

和美もさよと同じように魔方陣の中に入るとそこで鼎とキスをした。さよのときと同様に一瞬、まばゆい光に部屋が包まれると、

和美の前にも一枚のカードが現れた。

「これで契約(パクティオー)成立だ。早速出してみるか?アーティファクト。」

 鼎はそういうと玄関のほうに歩き出す。和美はどこか行くのとその行動の意味がわからず鼎に聞いた。

「何が出てくるかわからないんだ。こんな狭いところでロードローラーなんか出されたら洒落にならないだろ?」

 鼎は軽く笑いながら答えた。まあ、何が出てくるかわからない手前、広いところでやるに越したことはない。

「ロードローラーが出たらURYYYYYY!!!って叫んだほうがいいかな?」

 和美も笑っていいながら靴を履いて玄関から出る。

「そんな、スタンドじゃないんですから。」

 さよもそういって二人について玄関を出た。





「さて、ここなら大丈夫だろ。」

 鼎がそういってきたのは鼎のマンションから近くにある公園の一角だ。そこは小さな林になっていて、人目につきにくい場所で、

ここでならどんなアーティファクトが出てもまあ、安全である。

「じゃあ、私から行きますね。」

 さよはそういうとカードを掲げる。しかし、何も起こらない。

「あ、アーティファクトを出すときはSummonsって言ってくれ。そうしないと何にも起きないよ。」

 鼎はあ、忘れてたと頭をかきながら言った。さよはそういうことは早く言ってくださいよと少し赤くなっていった。

どうやら、恥ずかしかったらしい。

「じゃあ、Summons!!!」

 さよは再びカードを掲げてそう叫んだ。すると、さよの目の前にさよの身長よりも大きな杖が現れた。

1,6メートルほどもあるメイスと呼ばれる僧侶が持つ杖だ。そのアーティファクトから想像すると、

さよは魔法使いになったのかもしれない。

「これが、私の・・・・」

 さよはつぶやきながら自らのアーティファクトを手に取る。と、その瞬間、杖の先端部分から刃渡り1メートルほどの鎌が飛び出した。

「ふえ・・・・?」

 何が起こったのかわからず、さよは暫くほうけていたが、だんだんと現実に追いつけていけるようになったのか、それをまじまじと見つめて、

「こ、これが・・・・私のアーティファクト・・・?」

 目が点になっている。ある程度実用性のないものでも仕方ないと思っていたものの、

実用性のかけらもないものが自分のアーティファクトだったのだ。そりゃ目が点にもなるだろう。

「ほれ、言ったじゃないか。役に立つものが出るわけないって。でも、鎌って言うのは魔力増幅装置にもなるから、

案外魔法が使えるかもしれないぞ。」

 鼎は前半はあきれたように、後半はもしかしたらという口調でさよに言った。

「で、でも・・・・これ、重すぎです・・・・」

 さよは顔を真っ赤にしている。まあ、自分の身長よりも大きい鎌を持っているのだ。支えるだけで手いっぱいであろう。

「そうか。なら・・・・Contract execution(契約執行).Aisaka Sayo!」

 鼎は手をさよのほうに向けてそういうと、さよの周りを陽炎のようなうす明かりが包んだ。

すると、さよはあれ?といった表情でその鎌を難なく持ち上げることができた。

「これが俺の使える魔法のひとつ。従者の身体能力を飛躍的にあげることができるんだ。これで何とかなるだろ。」

 さよはすごいですねー・・・とつぶやきながらあまりの変わりように驚いている。

「さて、魔法が使えるかどうかだけど、ためしに撃ってみるといい。もし使えるなら呪文はたぶんわかるはずだから。」

 鼎がそういうとさよは本で読んだのか主人公が魔法を使うときのように左手で鎌をまっすぐ構え右手を添えて詠唱を始めた。

どうやら本当に使えるようになったらしい。

「Ten spirits of the dark. Gather and beat the enemy. Marksman of magic and ten arrows of the dark

(闇の精霊10人。集い来たりて敵を討て。魔法の射手、闇の十矢)!!」

 さよの詠唱が終わると、鎌の先から黒い閃光が十本、空に向かっていった。さよは当然だが普通に驚いている。

「攻撃魔法だな・・・・。今のご時勢、使うことないだろうけど。」

 鼎はその様子を見てつぶやいた。まあ、魔法なんていうものは一生活で役に立つなんてことはめったにないのは当たり前だが。

「いいなぁ、それ。私もそんなのだったらいいけど・・・。」

 和美はそれを見てすぐに自分もSummonsと自分のアーティファクトを召喚した。でてきたものは・・・・。

「ナニコレ?」

 出てきたのは筒状の何か。よく形を見てみるとバラエティ番組のびっくり企画で寝ている人を起こすバズーカに似ている。

しかし、それよりもはるかに大きく、重厚だ。

「本物・・・ですか・・・?」

 さよも驚いて危ないものでも触るかのように指でつついている。

「・・・・バズーカ砲・・・・?」

 鼎もその想定外すぎるものに驚きを隠しきれない。何でこんなものが?という表情だ。

あまりにこの場に似つかわないもので持つことをためらっていた和美だが、意を決して持ち上げようとするが、

あまりの重さにピクリともしない。それをみた鼎がさよと同様に呪文を唱える。

するとやはり和美もそのバズーカのようなものを簡単に持ち上げることができた。和美は持ち上げるとどこかでみた絵のように構える。

「撃ってみていい?」

 さすがに何が起こるかわからない手前、和美もびくびくのようだ。鼎はとりあえず空に向けて撃ったほうがいいというとともに、

さよに、もし本物で砲弾が出た場合、打ち落とすように言った。

「ちょ、ちょっと、いきなり言われても・・・」

 さよは鼎の指示に驚いておどおどするが和美は気にかけず空に向かって引き金を引いた。果たして、砲弾が出た。

しかも、実弾ではない。魔弾だ。この魔弾、見た目は地味なものの、その破壊力たるや中途半端な上級魔法をしのぐほどだ。

「さよ、撃ち落せ!!」

 さすがにそんなものが空中とはいえ、炸裂すれば爆音は免れない。魔法使いだとは世間に隠している手前、さすがにそれはマズイ。

しかし、さよは混乱していて呪文の詠唱どころではない。が、撃ちだされた魔弾は炸裂することもなく、空のかなたに消えていった。

「ねぇ・・・・。・・・・・これ、危険過ぎない・・・?役に立つ、たたない以前のものだと思うんだけど・・・・・。」

 和美はさすがの出来事に目を点にして鼎に尋ねた。

「むぅ・・・・。やっぱり俺の所為か・・・?」

 鼎は少し悩んでそういった。それにさよがどういうことか聞いてきた。

「いや、アーティファクトっていうのは魔法使いの魔法バランスに左右されるんだ。

ネギ先生みたく攻守のバランスが取れてたらその人にあったアーティファクトが出るんだけど、俺は攻の一点張りだからね。

結果としてこういうのになったのかなーって・・・。」

 鼎は気まずそうに二人に言った。そりゃ、使える魔法は突き詰めて言えば古代禁断魔法だけだ。極端にもほどがある。

「私、壁越しに写真の取れるカメラとかがほしかったのに・・・。」

 和美は残念そうに言ったが、そんなものを和美に持たせるのはバズーカを持たせるのと同じレベルに危険だ。

いや、バズーカを持たせるよりもそんなカメラを持たせるほうが危険極まりない。

そんなものもたせようなら今まで以上に周りに迷惑がかかってしまうだろう。

「ま、こんなのでも、鼎の浮気防止用にはなるか。と、言うわけで、浮気なんかしたらこれをお見舞いするからね♪」

 和美はあきらめたのかそんなことを言ってバズーカを鼎のほうに向ける。

「いや、それで撃たれたらいくら俺でもやばいんだが・・・。」

 当たり前だ。鼎は魔法障壁すら使えないのだ。上級魔法相当の魔弾をくらえば無事ですむわけがない。

結局、これ以上ここにいても意味がないと二人はアーティファクトを送還して鼎の部屋に戻った。

どうでもいいことだが、結界すら張らず魔法を上空に向けて二発も撃ったのだ。町は正体不明の光に上を下への大騒ぎだ。

とことんお騒がせな三人である。







 ところ変わってエヴァの別荘。そこには恭也とエヴァと茶々丸がいた。恭也はエヴァの作り出した人形相手に剣の稽古を積んでいる。

「マスター、恭也の件ですが・・・。」

 恭也の稽古を見ながらお茶をすすっていたエヴァに茶々丸が突然話しかけた。

「ふむ。いずれはするつもりだ。これからのことを考えると、心配でならないからな。」

 エヴァは飲んでいた紅茶をそういいながら置いた。

「ですが、恭也とはいえ、耐えられる保障は・・・。」

 茶々丸が心配そうにエヴァに尋ねる。

「恭也の強さは私がよく知っている。が、これから先何があるかわからん。そのためにはこうするほかあるまい。」

 エヴァは茶々丸にそう言うと恭也を呼んだ。

「契約(パクティオー)?」

 聴きなれない言葉に恭也が聞き返す。エヴァはそうだと短く答え、契約(パクティオー)について説明を始めた。

「ああ。契約(パクティオー)することでお前にも私の魔力の一部を使って身体能力をあげることができる。

それに、ここではいいが、常に小太刀を持ち歩くわけにはいくまい。契約(パクティオー)することでアーティファクトとして

それを携帯できる。どうだ。悪い話ではなかろう。」

 その説明を聞いた恭也は難しい顔をして、

「確かに悪い話ではないが・・・。」

 どうやらあまり乗り気ではないようだ。そんな恭也にエヴァが続ける。

「お前がそんな風に刀を振っているのは単に力を求めているからではないことは知っている。大切なものを守るためだろう?

お前のことだ、私だけでなく月村や鳳、いや、2−Aの連中に何かあればそのときは全力でその力を振るうだろう。

だが、いつ危険にさらされるかわからない。・・・・・私だって心配なんだよ。今までお前のようなやつは何人も見てきた。

確かにお前はその中でもぬきんでて強い。想いも実力も。だが、それでも、死んでいったやつはいる。そう考えると・・・。」

 エヴァは前半はまじめに、後半は顔を少し赤らめて、心配しているということを悟られたくないのか、恭也から顔を背けてそういった。

「そうか・・・。わかった。力を貸してくれ、エヴァ。」

 恭也はエヴァの自分を思ってくれている気持ちの大きさに、強がっていても、恭也のことを心配してくれていたことに、

心を打たれ従者になることを決めた。

「ありがとう。では・・・・」

 エヴァがそういうと、しかし、現れたのは魔方陣ではなく、恭也だった。恭也本人はそこにいる。現れたのは恭也の人形だ。

「恭也。お前の力を試させてもらう。私の魔力は自分で言うのもなんだが強大だ。

下手に契約(パクティオー)してお前が耐え切れなかったらそれこそ本末転倒だ。だから、お前が私の魔力に耐えられるかどうか、証明してくれ。」

 エヴァのまっすぐな言葉。恭也はその真剣な言葉にうなずくと構える。雰囲気でわかる。恭也は本気だ。

力を見せるために戦おうという意図は全く見られないし、恭也自体そういう風に戦おうと思ってもいない。

また、エヴァもそれを望んでいない。恭也が全力を見せること。それがこの試練の目的だ。恭也の人形もまた構える。

全く同じ構え。しかし、決定的に違うものがひとつある。殺気だ。人形の恭也からは感じえない、質量すら持った殺気。

それは意思を持たない人形すらも臆させるほどの殺気だった。しかし、暫く膠着状態が続いた。が、動きは一瞬だった。

決着は一瞬だった。エヴァの目にも映らないその刹那で恭也が人形の恭也を一撃の下に斬り伏せた。その人形には4つの斬傷。

恭也の得意にして絶対的な連携、神速による薙旋だ。強い。自分と同じ能力を持つエヴァの人形をなんら苦にすることもなく倒したのだ。

しかし、楽勝という言葉があるがこれは楽勝ではない。恭也の戦いに楽勝はない。常に本気なのだから。

恭也は小太刀を鞘に納めるとエヴァのほうを向く。

「エヴァ。これが俺の想いだ。」

 恭也の言葉。何事に対しても全力。その中に油断や過信は一切ない。大切なものを守るという想いの強さが現れた剣。

剣士としてここまで完成しているものは歴史を紐解いてもそうそういないだろう。

「さすが・・・としか言いようがないな。それでこそ私の恋人だ。」

 エヴァはそういうと自らの周りに魔方陣を織り成した。恭也はその中に入るとエヴァにキスをした。まばゆい光が二人を包んだ後、

恭也の前に一枚のカードが現れた。それは契約(パクティオー)の証。

「これで契約終了だ。恭也。ためしにアーティファクトを呼んでみろ。」

 エヴァはカードを手に取った恭也にそういった。しかし、魔法の知識がほとんどない恭也にいきなりそんなことを言っても

どうすればいいかわかるわけがない。

「アーティファクトを呼ぶときは『adeat(アデアット)』、しまうときは『abeat(アベアット)』だ。」

 恭也はエヴァのいうとおりにアデアットと言い、アーティファクトを呼び出した。恭也の目の前に現れたのは二本の刀の柄だけが現れた。

「なるほど、魔法剣か。お前らしいアーティファクトだな。」

 エヴァは恭也の持つ柄だけの刀を見てそういった。しかし、当の本人の恭也は使い方がわからない。使い方がわからないと、ただの柄だ。

「恭也には魔力がないからな。想いをこめてみろ。その思いが強いものならば刀身ができるはずだ。」

 恭也はエヴァの言うままにアーティファクトに想いをこめてみる。とはいえ、やり方がわからない。

恭也はとりあえず、いつものように刀を構える。恭也が刀を持ったときは、すべてに集中する、明鏡止水の域だ。

するとどうだろう。手に持った柄から炎のように紅い刀身と空のように蒼い刀身が現れた。

「ふむ、お前の心をそのまま表現した色だな。」

 炎のように紅い信念と空のように澄んだ蒼い心。恭也のすべてがその刀身の色に表れていた。恭也はそれを二、三度振ってみる。

初めて使う刀のはずなのにまるで今まで使っていたかのような馴染みを恭也は感じていた。

「とにかく、これで私の魔力でお前を強化できるようになったわけだ。だが、それも万能というわけではない。

いくら私でも、死んだ人間を甦らせることはできない。お前から刀を取り上げる気もないし、そんなことは無理だということもわかっている。

だから、そんなことはいわない。ただ、極力危険なまねだけはしないでくれ。今は、何よりお前を失うのが怖いんだ・・・。」

 エヴァは刀をしまった恭也の側により抱きついてその胸に顔をうずめていった。

「わかった。約束する。」

 たとえ、吸血鬼の真祖(ハイデイライト・ウォーカー)とはいえ、恭也の前では人を愛するということを知った女性。

恭也の持つものをみれば心配になるのも当然だろう。

恭也はそんな、誰よりも不器用だが、誰よりも大切で、誰よりも愛おしいエヴァをこれからも守り続けようと、

これからも支え続けようと改めて心に誓ったのであった。









あとがき




さて、第五符、いかがでしょうか。

(フィーネ)ぼちぼちね。

そういってくれるなよ。この話自体、次の話への閑話休題ってとこなんだから。

(フィーラ)ところで、話は変わるけど、前回、美姫さんに迷惑はかけてないわよね?

ん?あ、ああ。なるべく粗相のないように振舞ったつもりだが・・・。

(フィーリア)そう?ならいいけど。

な、なんかひっかかるな・・・。まあいいか。

(フィーネ)そういえば、あんた最近カラオケ行ってないね。

行きたいんだけど、連れがいないんだよ。

(フィーラ)そりゃそうでしょ。あんたアニソンしか歌わない上に女性ボーカルの曲を高いキーで歌うじゃない。

ああ。ハッピー☆マテリアルは普通に歌えるし、radianceもRe-sublimityもあのキーで歌えるぞ。

(フィーリア)お兄さん、ほとんどのど仏出てないもんねー。

そのせいで男性ボーカルには声が合わなくて歌ってもいまいちなんだな。

(フィーネ)でも、あんたの声、まだまだ金切り声に近いじゃない。

仕方ないだろ。練習中なんだ。

(フィーラ)それでも、Shangri-Laあたりを歌えるのは凄いじゃない。

いや、あれってあんまり高くないから。高低差が激しいだけ。

(フィーリア)歌えない歌は?

ほとんどないんじゃないかな。あ、モモーイの声は出ないね。当たり前か。

(フィーネ)じゃあ、そろそろ次回予告しなさい。

おっけー。次回ネギまちっく・ハート第六符『カウントダウン!!!文化祭まで一週間!!!』

(フィーラ)ついに文化再編突入ね。

おう。

(フィーリア)楽しみ楽しみ文化祭♪♪♪

と、いうことで。

(フィーネ&フィーラ&フィーリア)まったね〜〜〜♪♪♪♪♪♪


おお、次回は文化祭か。
美姫 「早くもドタバタの予感」
うんうん。いや〜、次回が楽しみだな〜。
やっぱり、定番は…。
美姫 「喫茶店にお化け屋敷って所かしら」
そう、ネk耳喫茶!
美姫 「いや、それは定番じゃないから」
ば、馬鹿な!?
美姫 「いや、馬鹿なのはアンタの思考だと思うけれど…」
そ、そんな…。夢はしょせん夢でしかないという事か……。
美姫 「そこまで打ち萎れなくても」
うぅぅ。
美姫 「さて、馬鹿は置いておいて、次回も楽しみにしてますね」
うわぁ〜ん、追い討ちだ〜!
美姫 「はいはい、いい子、いい子」
えぐえぐっ。じ、次回も待ってますぅぅ〜。



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