『ネギまちっく・ハート〜season of lovers〜』






 


          第二十一符『剣士の恋物語@』



 夏の日差しが日に日に強くなるなか、2-Aの教室はそれとは違った熱気に包まれていた。夏休みが近いのである。

しかし、それだけの熱気ではない。今年の夏休みは特別なのだ。今年の夏休みは沖縄旅行が待っている。

恭也がPRIDE〜麻帆良祭り〜で優勝し、副賞であるクラスへの沖縄旅行が贈られたからだ。

しかも、麻帆良祭で2-Aの出し物として行ったメイド喫茶の売り上げは約300万にも達し、一人当たり約10万円の稼ぎが出た。

いまやクラスのほとんどの生徒が沖縄のガイドブックを手にどこに行こうか、何を食べようか、何を買おうかと騒いでいる。

「ねえ、鼎。今度、沖縄用の水着買いに行くんだけど、一緒に行こ?」

 鼎に後ろから抱き着いて和美が言う。

「あ、私も行っていいですか?」

 さよもそういって鼎のとなりにたった。

「ん?いいよ。どこに買いにいく?東京まで出るか?」

 鼎はそういって席を立つ。和美はもちろんといって鼎に抱きついたまま答えた。

「じゃあ、今度の土曜日ですね。」

 さよは鞄を手に鼎のとなりにたったまま、二人とともに教室を後にした。

「いやー、あの三人もいっぱしに夫婦してるねぇ・・・・。」

 そんな三人のやり取りを見ていた美砂が頬杖をついて三人が出て行ったドアを見つめる。

「毎日毎日うだるように暑いのに、あの三人がいると体感気温が上がっちゃうよぉ・・・・。」

 下敷きを団扇代わりに机に突っ伏している桜子がぼやいた。

「それが夫婦だよ。いいじゃん、こういうラヴラヴなカップル・・・・じゃないや。夫婦がいてもさ。あ、でも、こっちにももう一組いるんだっけ?」

 円は桜子を下敷きで扇ぎながら教室の一角に目をやる。それにつられるように美砂、桜子も目を向ける。その先には恭也とエヴァと茶々丸。

「エヴァ、お前、水着持ってるのか?」

 沖縄のガイドマップを見ていたエヴァに恭也がそんなことを聞いてきた。

「ん?水着?買わないとまずいか?」

 どうやらエヴァ自身には水着を買う気はなかったようである。しかし、恭也にそういうふうに聞かれて、買わないといけないのかと思ったようだ。

「買わないとまずいかって・・・・。おまえ、学校用の水着しか持ってないじゃないか。」

 恭也は買う気の無かったエヴァにあきれたような口調で聞く。

「ああ。でも、別に班別行動ってわけでもないし、そもそも、恭也以外に水着姿を見せる気はない。だから別にいいんじゃないか?

お前、スクール水着好きじゃないか。」

 エヴァの言葉に茶々丸が首を振った。

「沖縄旅行では班別行動になっています、マスター。」

 茶々丸の言葉にエヴァが目を丸くした。

「そ、それはさすがにまずいな・・・・。」

 さすがに人前になるとエヴァも恥ずかしいようである。そんなエヴァを見て恭也は嘆息した。

「今度一緒に買いにいくか。」

 恭也は沖縄のガイドマップの後ろ側に載っている水着カタログを開いてどれがいいとエヴァに聞く。

「どれって・・・・どれも似合いそうに無いぞ・・・・。」

 カタログをまじまじと見ながら恭也に言った。それもそのはず、カタログの水着はどれも大人用のものばかりで、

お子様スタイルのエヴァには似合う以前に着ることができそうに無い。

「そうか?茶々丸はどれがいい?」

 カタログをさりげなく見ていた茶々丸に恭也が聞いた。茶々丸は私は別途持ってますのでといったが、

恭也はエヴァにだけ買ってやるわけじゃないんだからと茶々丸にも雑誌を手渡した。

「好きなのを探しといてくれ。一緒に買いにいこう。」

 茶々丸ははいと照れくさそうに答えると雑誌に目を落とした。

「エヴァ、いいのが見つかったか?」

 恭也はやはり食い入るように雑誌を見ていたエヴァに声をかけた。エヴァはこれなんかがいいなと指差した。しかし。

「エヴァ、それって子供用なんだが・・・・。」

 恭也は目を点にしてエヴァに聞く。

「悪いか?どう考えても大人向けなのはサイズ的には合わないんだよ。」

 エヴァは薄笑みを浮かべて恭也の頭を押さえ込んだ。

「そりゃ私だって大人向けなのを着たいさ。でも、この体型だから仕方ないだろ?ん?」

 笑顔だがエヴァは怒っている。恭也は悪かったと謝って何とか頭を上げた。

「わ、わかった。それでいいんだな?」

 恭也は首をさすりながらエヴァに確認を取る。エヴァはああと一言答えた。

「よし。それじゃあ、買いに行こうか。」

 恭也は立ち上がると茶々丸にも声をかける。

「茶々丸、今から買いに行くから、店で選んだらどうだ?」

 恭也の声に茶々丸がはいと答えて自分の鞄とエヴァの鞄を手に立ち上がった。エヴァも恭也につられて立ち上がる。

「えっと・・・・それとな、エヴァ。」

 恭也は先に教室を出ようとしたエヴァを呼び止めた。エヴァは何だと恭也のほうを振り返る。

「お前は何を着ても似合う。だから・・・・その・・・・。それでも・・・・いいと思う・・・・。」

 恭也は恥ずかしいのかエヴァのほうを向かず表情を悟られないようにそういった。

「そ・・・・そうか・・・・。」

 エヴァもそういわれて恥ずかしかったのか顔を赤らめてうつむく。と、ふとここが教室であることを思い出した。

すぐに顔を上げて周りを見回す。するとエヴァの予想どおり誰もが熱いねぇと言う表情で三人を見ていた。

「き・・・・貴様ら・・・・!」

 あまりの恥ずかしさに一気に顔を赤くして声を上げるエヴァ。

「マスター、恭也、どこでも二人だけの世界に入る癖はなるべく早く直したほうがいいかと・・・。」

 茶々丸の冷静なツッコミは逆にエヴァを逆上させるだけの結果に終わってしまった。

「ええぃ、やかましい!!!お前ら全員表に出ろ!!!」

 それからエヴァがおとなしくなるまでに一時間ほどかかったのはまた別のお話。





 麻帆良学園から少しはなれたところにある鼎のマンション。鼎自身、和美とさよの部屋にいることが多いため、ここにいることは少ない。

こと和美とも正式に付き合い始めてからは、女子寮であるにもかかわらず、ほとんど同棲状態といってもいい。

しかし、この日、鼎は珍しく自分の部屋に戻っていた。戻っても特別やることは無いのだが、

聞きたいCDを取りに帰ったら二人のところに行くのが面倒になったというだけである。

とりあえず鼎はたまには一人もいっかという気分で暫く使っていなかったソファーに身を投げ出した。

「確かにたまの一人だが・・・・やること無いよな・・・・。」

 鼎は暫く目を瞑っていたが、つまらなくなったのか目を開けて体を起こした。そのまま上着をハンガーから無造作に取ると羽織ながら玄関に向かった。

と、鼎が靴を履こうとしたそのとき、チャイムが鳴った。鼎は仕方ないと立ち上がってドアを開ける。そこにいたのは意外な訪問者、赤星勇吾だった。

「出かけるところだったか?」

 勇吾は鼎の服装を見てそう思い日を改めようとしたが、鼎は別に急ぎじゃないと勇吾を自分の部屋に上げた。

「どうしたよ勇吾?お前が来るなんて珍しいな。」

 鼎は冷蔵庫からついさっき買ってきた缶コーヒーを夕後に渡しながら言った。事実、勇吾が鼎の家に来たのは今回を含めても数回程度。

そんな勇吾が来たのだ。確かに珍しい。

「ああ。・・・・実はお前に相談があってね。」

 鼎から缶コーヒーを受け取りながらそういった。鼎は相談ねぇとつぶやきながら勇吾の前に座る。

「相談には乗ってやるけど役に立つとは思えないぜ?」

 鼎はそれでもいいならと相談に乗ってやることにした。勇吾はかまわないよと缶コーヒーを飲み干して話し始めた。

「なあ、鼎。好きな人ができた場合・・・・お前はどうする?」

 鼎は勇吾のその言葉に鼎は黙り込んでしまった。その顔は何いってんだよという表情をしている。

「どうするって・・・・好きですって言えばいいじゃん。」

 鼎はあきれた口調でそういったが、勇吾の真剣な表情になるほどと頷くと再び続ける。

「ま、本気で好きになったら言えないわな。振られるより今のままの関係のほうがいいって思っちゃうからね。」

 鼎は気持ちはわかるよと続けて腕を組んだ。

「でも、それだけで俺のとこに来たってわけじゃないだろ?」

 鼎はいまいち釈然としない表情の勇吾に問う。まだ何かあるだろうと。

「・・・・。」

 勇吾はいいにくそうに目を泳がせる。鼎はそれから察して納得したように頷くと聞き方を変えた。

「おまえ、誰を好きになった?」

 鼎のその問に勇吾は小さな声で答える。鼎はあまりにも小さな声に、男なんだからはっきりいえよと勇吾をけしかけた。

「鳴滝姉妹。」

 勇吾の言葉に鼎は目を点にした。別に誰を好きになっても文句を言う気はなかったし、驚く気も、あきれる気もなかった。

だが、『姉妹』というその言葉に鼎は目を点にしたのだ。

「おかしいのはわかってる。でも、それでも二人を好きになったんだ。」

 しかし、勇吾のその言葉に鼎はあきれたことを申し訳なく思った。勇吾は本気だ。

ならば、相談を受けるといったとき以上に気を入れて相談に乗ってやる必要があると鼎は机に身を乗り出す。

「二人を相手に付き合っているのは俺の知る限り鼎と恭也だけだからな。でも、恭也はこういうのには鈍そうだからお前に相談したんだ。」

 勇吾が相談してきた理由を聞いて鼎は確かにと苦笑いを浮かべた。

「そりゃ確かにだな。だがね、勇吾。それなら俺からも何にもアドバイスできないぜ?」

 鼎は少し笑いながらそういった。

「俺は和美とさよのことが好きだ。多分、お前も俺が二人を想っているのと同じくらい鳴滝姉妹のことが好きなんだと思う。

でも、大切なのは二人がお前を想っていることじゃない。鳴滝姉妹が互いのことを好きじゃないといけないんだ。

同じ人を好きになってもその絆が壊れないぐらいにね。」

 鼎の言葉を真剣に聞き入る勇吾。

「とりあえず、さよと和美に鳴滝姉妹の好きな人について聞いといてやるよ。でも、二人が誰を好きであっても告白はしろよ。

それが男のケジメってやつだ。」

 鼎の真剣なまなざしに勇吾は黙って頷いた。

「ありがとう。お前に相談してよかったよ。」

 勇吾は鼎に頭を下げた。

「お礼は二人・・・いや、三人の仲がうまくいったときにしてくれよ。」

 鼎はそういって勇吾の手を取って立ち上がらせる。勇吾は笑って悪いなといって立ち上がった。

「お前の進む道は茨の道だぜ。覚悟しとけよ。」

 鼎は勇吾の背を力いっぱい叩いた。勇吾は背を押してくれたよき友に感謝した。自分が好きになった二人。

しかし、うまくいくとは限らない。でも、それでも、自分の気持ちに嘘はつけない。だから。だから、一歩を踏み出そう。

勇吾は決意を胸に鼎の部屋を後にした。二人に気持ちを伝える決意を深く胸に刻み込んで。





 鼎は勇吾の帰った後、すぐにその足をさよと和美のもとへと向けた。動くなら一分でも一秒でも早いほうがいい。そう判断したからだ。

とはいえ、鼎の家から二人の元へは30分近くかかる。これが鼎が二人の部屋に住み着いている主な理由であるのだが。

ともかく、鼎は二人のもとに行って事情を説明し、同じ寮にいる二人に直接聞いてもらおうと思い、とにかく足を走らせた。

(しかし、鳴滝姉妹ねぇ・・・・。確かにまあ、可愛いっちゃあ可愛いけど、あの二人は似てても全く違うからなぁ・・・。

あ、だからこそか。互いに無いものを互いに補い合う。言われて見れば、俺たちの関係も同じっちゃあ同じだな。)

 鼎は走りながらそんなことを考えたが、いくら考えてもこれ以上の思考を行うことができない。

鼎はあることを完全に頭から除いていた。そう、自分の体力が決定的に不足していることに。

結局、鼎はろくすっぽこれからどうするかを考えることもできず、その上、歩いたのときと同じぐらいの時間をかけて二人の待つ女子寮に到着した。

鼎は限界まで体力を使いおぼつかない足取りで二人の部屋に向かう。二人の部屋に着いたそのとき、ドアが内側から勢いよく開いた。

鼎にとって避けることはたやすいものだが、既に体力は限界。鼎は回避動作もすることなく、したたか顔面を打ち付けてその場にたおれこんで失神した。

薄れ行く意識の中、妙に甲高い声を聞きながら。



「んお・・・・。」

 気を失って30分、鼎はやっと目を覚ました。頭を二、三度ふり、朦朧とした意識をはっきりとさせる。

そしてすぐにベッドから起き上がり二人のいるであろうリビングルームに向かった。

「あ、気がついたんだ。」

 リビングに入ってきた鼎に気がついて和美がそういった。鼎はおうと返事をして和美の前に座る。さよの姿が無い。

どうやら夕食の買出しにいっているようだ。

「しかし、一体なんだったんだ?さよが出かけるにしてはやけに勢いよくドアが開いたな。」

 鼎はでこをさすりながら和美に聞く。

「ああ、さっきまで鳴滝姉妹が来てたのよ。んで、さっきはその帰り。」

 和美は鼎の前に湯呑を置いてそれにお茶を注ぎながらさっきの出来事の原因を話した。鼎はなるほど、あの二人らしいと頷いて熱いお茶をすする。

「そういえば、どんな相談だったんだ?ま、いえないようなことなら無理に言わなくてもいいけど。」

 鼎は鳴滝姉妹の好きな人を聞いてもらうという頼みをすることよりも、鳴滝姉妹の相談というほうが気になった。

勇吾から鳴滝姉妹のことを相談され、このタイミングで再び鳴滝姉妹が絡んでくる。どう考えてもタイミングがよすぎる。

『縁』が『在る』に違いない。鼎の中の何かがそれを感じ取ったのだ。

「んー・・・ま、鼎になら言ってもいいか。」

 和美は少し考えたが鼎ならば誰にも話すことは無いだろうという結論に至ってなる滝しまいの相談について話し始めた。

「大したことじゃないんだけど・・・・って、普通の人にしてみたら大したことかな。えっと、あの姉妹、どうやら同じ人を好きになったんだって。

それでどっちも諦められそうに無いから、一人の男性と付き合ってる私たちにどうすればいいか聞きに来たのよ。

エヴァちゃんたちのところに行こうとも思ったらしいんだけど、答えてくれるわけなさそうだし。ある意味、自然な成り行きなのかなぁ。」

 和美の説明に鼎はなるほどと頷くと質問を続けた。

「で?鳴滝シスターズが好きな人って誰よ?」

 鼎のその質問に和美はさすがにそれはいくら鼎とはいえ教えられないってとその質問には答えなかった。しかし、鼎には確信があった。

そしてそれを確かめるために鼎がここに来た目的を口にする。

「実はさ、さっき勇吾のやつが俺んとこに着てさ、ちっとばかし話したんだよ。恋愛相談ってやつ?ま、とりあえずそんなことがあってね。

で、ここからが本題。あいつ、どうやら鳴滝シスターズのことが好きらしいんだ。ちなみにいうまでも無いとは思うけど鳴滝シスターズって言う手前、

二人共だからな。んで、お前たちに頼みたいんだけど。」

 鼎は薄笑みを浮かべて続ける。

「鳴滝シスターズが誰のことを好きなのかを聞いて教えてくれないかな?勇吾の頼みだし、無碍にするわけには行かないだろ?

それに、あいつも大マジだったから。」

 鼎のその言葉を聴いて和美は驚いた。そしてその驚きを逃す鼎ではない。

「なぁーるほどぉ・・・・。こりゃあ『縁』が『在』ったどころじゃなく『縁』が『合』ったかもしれねーな。」

 鼎は腕を組んで頷くと口を開いた。

「ずばり、鳴滝シスターズの好きな相手は『赤星勇吾』だな?」







あとがき



勇吾が好きになったのは鳴滝姉妹だった!!

(フィーラ)いや、『!!』っていわれてもねぇ・・・・。

あれ?フィーネは?

(フィーリア)お姉ちゃん?今日はおいしいケーキが手に入ったからって浩さんのところにおすそ分けに行ってるよ。

なんだ、言ってくれれば俺が行ったのに。

(フィーラ)浩さんだって男の人にケーキもって行ってもらうより、女の子に持ってきてもらった方が嬉しいに決まってるでしょ?

普通ならそうだろうけど、おまえらの場合、話が変わると思うけど。

(フィーリア)何か?

いえ、何でもありません・・・・。

(フィーラ)で、次回はこの続編ね。

おう。二人・・・・じゃないや、三人の恋の行方も次回で決着。

(フィーリア)はやいなぁ・・・・。

すまん。どうもこういう話は苦手なんだ。

(フィーラ)ま、今回は挑戦したってことで許してあげるわ。

そりゃどうも。

(フィーリア)それじゃ、次回、ネギまちっく・ハート二十二符『剣士の恋物語A』!!!

つたない恋物語ですがお楽しみください。

(フィーラ)おいおい・・・・。


ななななんと、赤星が好きになったのは鳴滝姉妹!
美姫 「果たして、どんな物語が次回は巻き起こるのか!?」
まあ、どうも相思相愛らしいから、上手く良くとは思うんだが。
美姫 「でも、あの鼎と和美がごく普通に話を進めるかしら」
うーん、どうだろう。面白おかしくするかもしれないし、意外と真面目にお手伝いをするかも。
美姫 「どちらにせよ、次回が待ち遠しいわね」
うんうん。ケーキも待ち遠しい。
フィーネ 「は〜い、お待ちどうさま〜」
おお、いらっしゃい〜♪
美姫 「いらっしゃい、フィーネちゃん」
フィーネ 「お邪魔しま〜す」
美姫 「さて、丁度、お茶も入った事だし、頂きましょうか」
わ〜い、わ〜い。
フィーネ 「あ、浩さんのはないから」
…………ガガァァァァァン!
フィーネ 「って、冗談ですよ〜。って、あれ? 石化しちゃってる?」
美姫 「和洋問わず、甘いもの大好きだからね〜。よっぽどショックだったみたいね」
フィーネ 「ちょっとやりすぎちゃったでしょうか?」
美姫 「大丈夫、大丈夫。浩〜、私のを分けてあげるわよ〜」
!! おお、ありがと〜、美姫!
フィーネ 「うわ、一瞬で解けた。
うぅ、神様、仏様、女神様、美姫様〜!
美姫 「うふふふ。これからは、もっと私に優しくするのよ」
勿論ですよ〜。それよりも、早く食べましょう!
美姫 「そうね。じゃあ、こっちの一個あげるね」
おぉぉう! 一個丸々頂けるとですか。ありがたや、ありがたや〜。
フィーネ 「え、え〜っと。まあ、本人が喜んでいるみたいだし、何よりも美姫さまの為になったみたいだから、これで良いか♪」
ほらほら、フィーネちゃんも早く席に着いた、着いた。
フィーネ 「は〜い」
美姫 「さて、それじゃあ、頂きましょう」
おう!
美姫 (クスクス。これで貸し一つ♪)



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