高町士郎は死んだ
俺、即ち、高町恭也の尊敬する父、高町士郎は数年前に自分の親友、イギリス上院議員アルバートの娘、フィアッセをかばい、そして死んだ
美由希に剣を教えると約束をし、かーさんの中になのがいるときに父さんは死んだ
まぁ、問題は
「勝手に父を殺すな、馬鹿息子」
その後に蘇ったことなんだよな・・・・
「親子喧嘩」
「馬鹿親父、誰が馬鹿息子だ」
「ふん、学校の成績が最悪の馬鹿息子に馬鹿と言って何が悪い」
そう、高町士郎は蘇ったのだ
士郎はフィアッセをかばい、爆弾の直撃を受けた
右手が肘の先から吹き飛び、全身に爆弾の破片を受け、出血多量で死んだ
・・・しかし、死亡確認から10分後、突如心臓が鼓動の再開を初め、血圧の上昇が始まり、生き返った
士郎の担当の医師は全員が「あそこから蘇ることなど有り得ない」と半狂乱になったほどの奇跡の生還だった
何故士郎が(死亡確認がされ、蘇生措置も断念されたにも関わらず)蘇ったのか?
士郎の親友のアルバートは「我々の願いを神が聞き届けてくださったのだ」と言った
しかし、士郎の傷が癒えて、半年程遅れて無事高町家に帰宅し、桃子からそれを訪ねられた時に語った言葉は違った
『なんかでかい川を渡ろうと思ったらババァが向こう岸から手を振ってたから急いで逃げてきたんだ』
・・・・後にも先にも彼がそのことを語ったのはこれだけだった
「ババァ」とは一体誰なのか?
それは彼が真相を絶対に口にしなかったので、結局誰かはわからなかった
とりあえず高町士郎は蘇り、今も高町家に存在している
「馬鹿って言った方が馬鹿なんだよ、馬鹿親父」
「馬鹿って言われた方が馬鹿に決まってるだろう、馬鹿息子」
俺は黙って小太刀の鯉口を切る
「ほう、やるのか馬鹿息子」
「ぬかせ、叩きのめしてやる」
そう言った瞬間、剣撃が激突した
「「薙旋!」」
同時に薙旋を放つ
1撃目、2撃目、3撃目、4撃目!
両方の刀がぶつかり合い、火花を散らす
しかし、まだ刀が当たっているだけである
神速!
スイッチが入り、周囲の景色がモノクロになる
・・・父さんも神速に入ってくる、しかし、ここで神速2段掛けだ!
2段に入ると同時に父さんの姿がスローモーションになる
貰った!
ガギィ!
しかし、聞こえたのは「右手」で剣を受けた音
くそ、あれがあったか・・・
前述の通り、士郎は爆弾によって右手の肘から先を持っていかれた
当然のことながら利き腕がない剣士など役に立たず(左手のみでも常人以上には戦えたが)ボディーガードは廃業となり、剣士の道も閉ざされた
・・・つい最近までは
事の始まりはあの花見だった
高町一家+3人と1匹を呼んで開催した盛大な花見
そこに海鳴屈指のマッドサイエンティストが混ざっていたのがまずかった
高町くんのお父さんって右手ないの?爆弾で吹き飛ばされた?それは大変で・・ところで、私が開発した超高性能の義手を付けてみませんか?
特殊機能付きですよ。え、実用性は大丈夫なのか?それは勿論、運用経験がありますから。鋼で作ってありますので、剣撃とかも受けれますよ
是非付けさせて貰う?ありがとうございます、では今度私の屋敷に・・・・お金?実験、じゃなかった、善意ですからお金なんていりませんよ、ええ
このような頭痛モノの会話があったのだ
そして、父さんの腕には鋼の義手が搭載され・・・それが気に入った馬鹿親父は「俺を鋼の剣士と呼べ!」等とのたもうた
ちなみに、指の部分には磁石が仕込んであって剣も握れるようになっている
神速2段掛けの攻撃が弾かれたので、ひとまず離れて様子を見ている
あの義手にどんなものが仕込んであるのか見極めなければ
そして、様子を見ていると父さんは右手をゆっくりと突き出して、俺の方に向けた
何をするつも・・・いや待て、まさか、まさかまさかまさかまさかまさか!
「ファイエル!」
父さんがそう叫ぶと共に腹の底に響くような音が発生、次いで予想通り腕が飛んできた
しかし、これは・・・・!?
ロケットパンチと違って初速から早い!
神速を使ってなんとか避けれたが、鋼の義手は俺の頬をかすめて飛んで行き、後ろにあったコンクリートの壁を木っ端微塵に粉砕した
なんて威力だ・・・当たったら死ぬぞ
「馬鹿親父!息子にロケットパンチなんて撃つな!」
「馬鹿はお前だ恭也!それにこれはロケットパンチではない!初速が遅いロケットパンチを改良して近距離戦用にしたガンパンチだ!」
・・・駄目だこの親父は。今ここで倒しておかなければ―
「2人ともやめなさーいっ!」
「「っ!?」」
決心を固めた俺と父さんに言ってきたのは・・・
「「なのは!?」」
「もう!二人とも喧嘩しないの!」
「いや、しかし、父さんがだな・・・」
「恭也が父親に向かって反抗を・・・」
「返事は!?」
「「はい・・・」」
「やっぱり高町家最強はなのはね」
傍らから士郎と恭也の様子を覗いていた美由希はそう結論付けた
あとがき
突発的にとらハの短編を書きました
まぁ、短編なのでネタ満載です
時々、思いつきだけでこうゆうのを書いてみようと思うので、見てくださると嬉しいです
では、また他の作品で
やはり、なのはは強かった…。
美姫 「ほのぼのとした日常の一風景って所ね」
いや、どこがだ?刃が飛び交う日常って。
美姫 「浩の日常も同じようなものじゃない」
それは!お前が!一人で!剣を!振り回している!か・ら・だ!
美姫 「うるさいわよ」
ぐげ〜〜〜!さ、刺さってる。
ちょ、や、止めて〜。グリグリはいやぁぁ〜〜!
美姫 「本当にうるさいわね。兎も角、こんな馬鹿は置いておいて、投稿ありがとうございました〜」
いやぁぁぁ〜〜。や〜め〜て〜〜〜。