PAST REMINISCENCE 〜DORMITORY〜




 

 

ある秋の日

その日から

わたしとマユキお姉さんの新しい生活が始まった

さざなみ寮にいるのは

オーナーのアイさん

小さなミオちゃん

マユキお姉さんにどこか似ているカンナさん

管理人のケイゴさん

 

 

初めての夜

マユキお姉さんは

壁越しにわたしにいった

みんないい人だよ

 

 

わたしは

暗い天井を見て考える

この寮の人はみんなイイ人

でも

イイ人ってどんな人?

楽しい人?

優しい人?

おもしろい人のこと?

そんなイイ人たち

 

 

でも

そんなのは

わたし以外の人のとってのイイ人 

今までにイイ人になんてあったこともない

 

 

みんな

わたしを避けていた

みんな

わたしを嫌ってた

きっとこれからもそう

 

 

マユキお姉さんはイイ人だと思う

寮のみんなもきっといい人たちだろう

マユキお姉さんが言ったように

 

 

でもそれは普通の人にとってのこと

わたしは人とは違う

 

 

だから

だから

わたしを普通の人として接してたら

わたしが違うってことがわかったら

いままでみたいにほかの人と同じになっちゃう

それだけはいや

 

 

うわべだけ見ていて中身を見たとき

避けて嫌う人たち

そんなことをされるのが一番悲しい

同じ避けられて嫌われるのなら

はじめから避けられて嫌われる方がいい

悲しまないですむから  

 

 

どうすればみんな避けてくれるんだろう

初めから嫌ってくれるんだろう 

 

 

そうだ

自分から拒めばいいんだ

今までみたいに

そうしよう

 

それからわたしは

自分の部屋に閉じこもった

必要最小限以外は部屋から出ず

寮のみんなを自分から避けた

今までと同じ

みんなはわたしを避けてくれて

わたしは人を拒む

そうこれからも変わらない

 

 

でも

そうはならなかった

わたしが拒んでいるのに

みんなはわたしを避けない

アイさんも

ミオちゃんも

カンナさんも

ケイゴさんも

そして

マユキお姉さんも

 

 

わたしが無視をしても

何度無視しても

わたしに話しかける

わたしと遊ぼうとする

 

 

なぜ?

みんなを拒んでいるわたしを

なぜこんなに気にするの?

なぜ笑わせようとするの?

なぜ一緒に生活しようとするの?

 

 

わからない

 

 

そして少しだけ時間がたって…

 

 


<あとがき>

PAST REMISCENCE〜DORMITORY〜いかがでしたでしょうか

ここまでがとりあえず前編?となります。

短くてすみません…

そして…このあと知佳が…

それは第三部 〜RELEASE〜をお楽しみに

 

さすがに学校の休み時間に書くのは無理がありますね…

まあでも頑張りたいと思います

でわでわ 今後もコウをよろしくおねがいします



コウさん、ありがとうございます。

美姫 「次回、知佳がどうなるのか、とっても気になる〜」

うん。気になるな。

美姫 「コウさん、次回も楽しみにしてますよ。
     でも、休み時間に頑張って書くなんて偉いわ。浩も見習って、ちゃんと書きなさいよ」

フフフ。甘いぞ、美姫。
俺は授業中に書いてた!

美姫 「威張る事か!」

っつぅぅぅ〜〜〜。地味に痛いぞ。

美姫 「自業自得よ。コウさん、じゃあ次回でね」

ではでは。





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