Side:アミティエ


次元の歪みを観測してこの世界に来た訳ですが……まさか、これ程の事態が待ち受けているとは予想外の事でした!!
異世界からやって来たネロさん、ダンテさん、レディさん、そしてバージルさん……此れだけの存在の中で、決定的な歪みとなったのはダンテさんとレディさんですね。

ネロさんとバージルさんの名は、この世界で後世に伝わっている様ですが、ダンテさんとレディさんの名は無い……其れを考えると、あの2人がイレギュラーな存在であ
ると言う事は否定できません。

だからと言って、こんな人外魔境の大決戦が起こるとは、幾ら何でも想像すらしていませんでした!!



『『『『『ギシャァアッァァァァァァァァァァァァァッァアッァァァアッァ!!!!』』』』』

『『『『『ア〜〜〜〜ッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!』』』』』

『『『『『グハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハアハハッハ!!!』』』』』



この様な異形の悪魔など、エルトリアの死蝕に侵された大地でも見た事が有りません……此れを斬ったら、ヴァリアントを入念に清掃しないとイケない気がしますね。
ですが退く事はしません!!



「そのとーりだぞあみた〜〜!!こんな悪魔如きに負けるほど僕達は弱くない!!寧ろ強い!!
 その強い僕達が、とっても強い小鴉チン率いるきどーろっかと手を組んでるんだから、此れはもう、天下無双に、最強で無敵で最高!!絶対に負けないもんね〜〜!」



ですよね!!
細かい事は、全部終わってから考えればいいだけの事……なので此処は、気合と根性で押し切らせて頂きます!!














リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission101
『炎獄と赤と紅〜Inferno&ScarRed〜』












No Side


2つの地獄門のエミュレーターが破壊され、更にはミッドの市街地で激しい戦闘が行われていた頃、最後の地獄門のエミュレーターが設置された場所で、炎獄の覇王こ
と、大悪魔ベリアルは、ミッドチルダの市街地上空に佇む『神』を、何とも言えぬ表情で見ていた。


『人間が神になろうなどと……愚かな。』


思わず口を突いたセリフには、侮蔑や嘲笑、嘲りの雰囲気は無く、只純粋に思った事が口を突いて出た……そう思わせるものだった。
だがまぁ、ベリアルの言う事は間違いではない。

有史以前から、神の力を我が物としようとして来た人間は数えきれない程存在していたが、その多くが神の力を手に入れた後に、破滅の道を辿って来たのだ――当然、
大悪魔であるベリアルは、その辺の歴史事情も考えて言ったのだろう。

同時に、スカリエッティの作り上げた神の姿が、スパーダを模したモノであると言うのも大きな事かもしれない。
2000年以上前の昔に於いて、魔帝の片腕であった魔剣士スパーダは、当時矮小な悪魔でしかなかったベリアルにとっては、憧れの存在であり、目標であったのだ。

その思いは、スパーダが人間に味方したその時に、裏切者への怒りと憎しみへと転化してしまったが、其れでもスパーダの圧倒的な強さに対する敬意は消えていない。


だからこそ、スカリエッティが作り出した『神』は、忌々しいモノなのだろう。
憧れであり目標、憎むべき裏切者、敬意を払うべき強者であるスパーダ――その姿を模した存在が、あろう事か『神』を名乗っているのだから。


だが――



「そいつに関しては同感だね。」

「人間は何処まで行っても人間だから、神になる事は出来ねぇ――はやてもそう言ってたしたな。」

『!!!!』



何時の間にか、ベリアルの尾にダンテが腰掛け、ダンテが肩に担いだリベリオンの上にヴィータがアイゼンを手にして立っていた。燃え盛る炎を纏った尾の上でだ。



『貴様……!!!』


其れに気付いたベリアルは、激しく尾を振ってダンテとヴィータを振り落とさんとするが、そう簡単にダンテが落とされる筈もなく、リベリオンに立っているヴィータも全然平
気と言った感じであり、寧ろベリアルの尾振りによる激しい揺れを楽しんで居るようにすら見える。


「Ha-ha!Wao!!」

「おぉ、スッゲー〜〜〜!!遊園地の海賊船みてーだ!!」


『我を愚弄するか、裏切り者の末裔と人間風情が!!』


――ブオン!!



余りにも、度の過ぎた態度のダンテとヴィータに業を煮やしたのか、遂にベリアルは尾を振るだけでなく、回転させて2人を振り落としにかかる。
……が、振り落されるよりも速く2人は尾から離脱し、ダンテは錐もみ回転をしながらスタイリッシュに着地し、ヴィータはふわりと舞い上がった後に、ゆっくりと着地した。


「マッタク、さっさと気付けよ間抜け。コートが焦げたちまっただろ。」

「いや、其れは文句言う所じゃねーだろ?
 つかよ、そもそもあんなに燃えてる尻尾の上に座ったお前が悪いんじゃねぇのか?……それ以前に熱くなかったのかよ?アタシは剣の上だったから平気だったけど。」

「ん〜〜〜……まぁ、ちょいと熱かったが大した事は無いぜ?
 尤も、もうあと10秒座ってたら、文字通りケツに火が点いてたかも知れないけどな?」

「いや、微妙に笑えねぇぞ其れ……」


で、着地した2人はこの様子。
圧倒的な巨体を誇り、『炎獄の覇王』として悪魔の間でもその名を轟かせているベリアルと言う大悪魔を前にして、委縮する様子はまるでなく、だからと言ってこの態度が
只の強がりかと言うと其れもまた違う。

詰まる所、ダンテもヴィータも、本気でベリアルに対して恐怖などと言うモノを抱いては居なかったのだ。


『貴様等………余程胆が据わっているのか、それとも只の馬鹿か……何れにしても、良い度胸だ人間の小娘と、スパーダの血筋よ!』

「そいつはどうも。アンタ位の悪魔にお褒めに預かり光栄だね。」

「まぁ、本音を言うならお前位の奴じゃ、あんまり怖くねぇんだよ。
 こっちは、10年前にお前以上にデカくてヤバいのとガチンコ勝負してんだ、ぶっちゃけお前は全然怖くねぇ。寧ろ、本気モードのなのはの方が100倍怖い位だぜ。」


ダンテは、母を悪魔に殺された経験から、悪魔を憎んでいる。その為、倒すべき相手に対して恐怖などを抱く事が無い。
そしてヴィータは、紅の鉄騎として数多くの戦場を渡り歩き、更には10年前に闇の書の防衛プログラムの成れの果て――闇の書の闇と戦った経験から、これまた悪魔に
対しては、微塵も恐怖を抱いていないのである。


「おぉっと、言うねぇ嬢ちゃん?頼もしいこった。
 ……だがまぁ、其れは其れとしてだ――アンタは如何にもあの『カミサマ』が気に入らないみたいだが、何か理由があんのかい?
 確かアンタは、あのカミサマの中に居るスカリエッティとか言う、はやて嬢ちゃん曰く『史上最悪にして最低のマッドサイエンティスト』に復活させて貰ったんだろ?
 なら奴さんは、アンタにとっては恩人だろ?……何だって、そう嫌うのかねぇ?」


で、此処で強引とも言える話題転換で、ダンテはベリアルに『神』が気に入らない理由を問うてみた。
ダンテの言うように、ベリアルはスカリエッティの手によって蘇ったのだから、スカリエッティは恩人とも言える存在だ。――だが、ベリアルはスカリエッティに感謝の念など
抱いた事は無い。

スカリエッティの言う事に従っていたのは、単純に復活させてくれた事に対する対価を払っているに過ぎないのだ。


『我を復活させてくれた事は有り難いと思わなくもないが、奴の事を恩人と思った事など一度とてない。
 寧ろ、果てなき欲望に捕らわれた、憐れな愚者としか思えん……あの神とやらを見て、その考えが間違いではなかったと確信した位だ。矢張り奴は、気に入らぬ。』

「コイツはまた、悪魔にすら嫌われちまうとは、大した嫌われモンだねぇドクター・スカリエッティは。」

「マッドサイエンティストって時点で、嫌われる事確定だけどな。」


そして蓋を開ければ、単純にスカリエッティの事が気に入らなかったようだ。
何とも単純明快な理由ではあるが、其れに付いてはダンテもヴィータも心の底では納得してしまっていた。それ程までに、スカリエッティは真性マッドなのであったのだ。

とは言え、だからと言ってベリアルが退く事は無いだろう。
同様に、ダンテとヴィータだって退く心算など毛頭ない――と言う事はつまり、ガチンコでバトルして、勝った方が己の我を通せると言う事に他ならないだろう。

だが、その戦いを前にして、疑問もある。


『中々に口が達者なモノだ……しかし、貴様等は一体如何やって此処に辿り着いた?
 貴様等の力ならば、此処に辿り着くのは難しくないだろうが、此処に至る道程には、多くの悪魔が跋扈していた筈だ……そうであるにも拘らず、一体どうやって……?』


その疑問とは、ダンテとヴィータが此処に居ると言う事に関してだ。
否、ダンテとヴィータの実力を考えれば、この地獄門のエミュレーターに到達するのは間違いない事なのだが、それにしても現場に到着する時間が早すぎるのだ。

最も遠い所にある地獄門のエミュレーターだけに、スバル達やバージル達と比べれば、如何したって現場に到着するのには時間ががかる。
加えて、道中には多種多様な悪魔が現れ、行く手を阻んでくるのだから、進むだけでも一苦労――の筈が、ダンテもヴィータも碌にダメージを受けてはいない。其れこそ
此処に至るまでの戦いは、ウォーミングアップでしかなかったのかと思う位だ。


「まぁ、流石に俺とヴィータ嬢ちゃんでも、あの悪魔の大軍を相手にすんのは、チィとばかし時間が掛かっちまうと思ったから、即席で戦力を増やしたのさ。
 ――こうやってな。」


――パチン!

――ヴォォン



其れに関して、ダンテはアッサリと種明かしをする。
ダンテが指を鳴らした瞬間、『もう1人のダンテ』……より正確に言うならば、髪から肌からコートまでもが真っ黒に染まったダンテが現れていたのだ。しかも、この黒いダ
ンテは、ダンテの動きを完全にトレースしている。何とも奇妙な絵面だ。


『……ドッペルゲンガーの能力か……』

「You're right!It's After image!(鋭いな!アフターイメージってやつさ!)」


正体は、嘗て倒した悪魔『ドッペルゲンガー』から得た、実体有る影を生み出す特殊能力『アフターイメージ』。
この能力を使って、ダンテは1人で2人分の戦力となり、此処に至るまでに襲って来た下級と中級の悪魔をヴィータと共に斬って、潰して、撃ち抜いて来たと言う訳だ。
無論アフターイメージには多くの魔力が必要となるのだが、其れに関しては倒した悪魔の何割かがホワイトオーブとなってくれたので、残存魔力もバッチリ残っていると言
う、少々反則状態でもある。


「ま、そう言う訳で、後はテメェをブッ飛ばして、その門をぶっ壊せば万事OKって訳だ。
 炎獄の覇王だか何だか知らねぇが、テメェの事は、このヴォルケンリッターの鉄槌の騎士ヴィータと……」

「伝説の魔剣士スパーダの息子の俺――ダンテがぶっ倒してやるから覚悟しな!でもって、俺と親父の二代に渡ってぶっ倒される事を光栄に思うんだな。
 Come on!Play a serious game!!(来いよ!マジな遊びをしようぜ!!)」


そして、ダンテとヴィータは互いに背を合わせ、リベリオンとグラーフアイゼンをベリアルに向け、『かかって来いよ』と言わんばかりの視線を向ける。
其れは伝説の魔剣士と言う最強の血を引いた者と、数多の戦場を渡り歩いて来た歴戦の戦士だからこそ出来る、獰猛なまでの『戦う者』の闘志が宿った鋭い眼光だ。

其れこそ、並の相手ならばこの視線を向けられただけで、戦意喪失の敵前逃亡が確定と言える程のモノだが――


『グワハハハハハッハハハ!!!其処まで吠えるか!!
 スパーダが裏切った2000年前には、貴様等の様な輩は居なかった………良いだろう、望み通り最初から本気で相手になってやるとしよう!!!』


――バガァァァァァァアァァァァッァァァァァアッァァン!!!!



ベリアルにとっては、其れは己の闘争本能を刺激する物だったらしい。
元よりベリアルも、小細工無しに、敵との真正面からのぶつかり合いを好む悪魔故に、己に真正面から挑む意思を見せたダンテとヴィータに、少なからず好感を抱いたの
かも知れない――だからこそ、その力を解放し、今までとは違う獄炎をその身に纏ったのだ。


同時に其れは、最後の地獄門のエミュレーターを巡るバトルの開始のゴングでもあった。








――――――








Side:ダンテ


Hu……ったく、暑っ苦しいねぇ?俺はあんまり暑いのは得意じゃねぇんだよ!!Freeze!!(凍れ!!)


――カキィィィィィィン!!



『む……ケルベロスの冷気で、我の炎熱を中和するとは見事だ。流石は、スパーダの息子と言ったところか?まぁ、そうでなくては倒し甲斐も無いと言うモノであるが。』




知るかボケ。んなこたぁ如何だって良いんだよ。
今大事なのは、俺とヴィータ嬢ちゃんはその門をぶっ壊しに来て、アンタがその門を護る門番だって事だろ?……まぁ、如何するかなんて考えるまでもねぇ、戦うだけだ。

Go to Hell!!(地獄に落ちな!!)



――ドガァァァァァァァァァァァァァァン!!



アンタと同等の力を秘めた悪魔が姿を変えたベオウルフの『ヴォルケイノ』は中々に効くだろ?俺も、ベオウルフと戦った時には、コイツに随分と苦戦させられたからな。
とは言っても、この一撃でぶっ倒せるほど、アンタは柔な悪魔じゃない。

俺一人だったら、倒すのにも苦労しただろうさ。
だけどな、こっちには機動六課最強のパワーを有するヴィータ嬢ちゃんが居る事を忘れるなよ、ベリアルさんよぉ?



「うおらぁぁぁぁぁぁぁ!!打っ飛べぇ!!!!」

『何!?……グワァァァァァァァァァァァァァぁッぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』



――ドガバゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!



Ha-ha!!コイツはスゲェな!ヴィータ嬢ちゃんの渾身の一撃を喰らって、ベリアルの巨体が10mは打っ飛んだぜ!!正に、エキサイティングな一撃ってやつだ!
ったく、なりは小さいくせに、パワーって言う一点に限れば、俺やバージルをも凌駕し、ネロの坊主とタメ張れるレベルだってんだから、マジでトンでもねぇお嬢ちゃんだ。

ま、そのパワーは味方なら何とも頼りになるから有り難いけどよ。



『舐めるなよ、貴様等ぁ!!!』



とは言え、相手は腐っても炎獄の覇王を名乗る大悪魔だから、一筋縄じゃあ行かねぇよな。
其れこそ、親父クラスの奴じゃなきゃ、アンタを完封する事なんざ出来ねぇだろうが……生憎と、俺もヴィータ嬢ちゃんも、真正面からの力比べには誰よりも慣れてんだ。
アンタが本気を出したところで、力比べだったら負ける気がしねぇんだよタコが!!



――ガキィィィィン!!!



『馬鹿な……我の一撃を止めただと!?それも、たかが人間の小娘風情が!!』

「テメェ、ダンテの言う事聞いてなかったのか?
 確かにアタシは見てくれは子供だけど、パワーだけなら誰にも負けねぇ!!だから、テメェの一撃を受ける事位は、大して難しくねぇんだよ、此の木偶の棒悪魔野郎!」



Ha-ha!!言うねぇ、ヴィータ嬢ちゃん?ナイスなロック魂だぜ。
そんでもって、言うだけじゃなく、力任せにベリアルの巨体から繰り出された一撃を防いだだけじゃなく、手にした鉄槌でそれを受け流して、更には強烈な一撃をお見舞い
してくれたってんだから大したモンだ。中々にCrazyじゃないか、益々気に入ったぜ!

だが、此処まで魅せてくれたんなら、俺がやらないってのは嘘だよな?

Are you ready?(準備は良いか?)



――斬!斬!!ズバババババッババッバババッバ!!ズバァァァァァッァァァァァァァッァァァァアァ!!!



先ずは親父直伝の俺の最強剣技『ダンスマカブル』をお見舞いしてやる!多分に俺のアレンジが入ってるが、スパーダの剣技の集大成とも言える乱舞攻撃は効くだろ?
だけどな、此れだけじゃないぜ?



『何だと?……ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!!!』



追撃は、ベオウルフを装備しての体術コンボだ!
ストレートから、ボディアッパーに繋いで、更に百列脚をブチかまし……本番は此処からだ!!行くぜぇ……

「おぉぉぉぉぉ……………オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
 オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
 オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ……オラァァァァ!!



――バキバキバキバキバキバキバキバキ!!ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!バキメシボキボキボキ!!ドドドドドドドドドドドド!!!



超連続パンチのハイパーフィストォ!幾ら頑丈でも、コイツは効くだろ?
だが、マダマダぁ!!追撃のミリオンスタブだ………喰らいやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえっぇぇぇぇぇぇぇえっぇぇぇぇぇ!!!



――ドドドドドドドドドドドッドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!バッガァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!



「うお!!此れはまた派手に打っ飛んだなぁオイ!!
 此れだけの攻撃を喰らったら、流石に無事じゃねぇだろアイツも……場合によっては、お陀仏しちまったんじゃねぇのか此れは?てか、そうなって然りだろ此れは……」



まぁ、並の悪魔ならそうなんだろうが、これでぶっ倒せる位なら、親父がトドメを刺してた筈だ。
オヤジの力を持ってしても、倒して封印する事しか出来なかった悪魔が此処で終わるとは思えねぇ……寧ろ本番は、此処からって言う気がしてならないぜ。



――バガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッァァァァァァァァァァァァァァァアァァァン!!



「!!!此れは……」

「だから言っただろ、終わりじゃねぇってな。」

ブッ飛ばした先から立ち上がるのは、紅蓮をも通り越して、いっそ黒炎とも言うべき赤黒い炎だ……ベリアルの野郎、いよいよテメェの真の力を解放して来やがったな?



『素晴らしい強さだ、スパーダの息子と人間の少女よ。其れこそ、中級悪魔ならば、貴様等の足元にも及ばぬと良く分かったわ。
 だが、我は負けん!!寧ろ、貴様等の様な強者が相手ゆえに負ける事は出来ぬ!!――強者との戦いに勝ってこそ、我は我の存在を確かなモノに出来るのだ!』




――轟!!!



「んな……此れは、デビルトリガーだと!!
 この野郎、純粋な悪魔のクセに、デビルトリガーを発動する事が出来るってのか!?ソイツは幾らなんでも反則だろオイ!!」



コイツがスカリエッティによって復活させられたことで、デビルトリガーを使えるようになったんだろ。
ぶっちゃけて言うなら、六課防衛戦の時は、この野郎がデビルトリガーを発動してくれたおかげで、俺もバージルも後手に回らざるを得ない結果になっちまった訳だしな。

だがまぁ、丁度良いぜ。俺達がまだまだ元気なうちに本気を出してくれたんだからよ。

前は虚を突かれちまったが、今度は驚かねぇ。
その上で、俺とヴィータ嬢ちゃんが、息も上がってねぇ状態で、テメェがデビルトリガーを発動した事を後悔させてやるよ……今の内から、首を洗っておく事を勧めるぜ!



『ほざくな……貴様等は、此処で我に蹂躙される運命だ!!』

「ハ!運命なんざ知るかよ!!」

「彼是言う前にやってみろよ……出来るならな!!」

さぁ、此処からが本番だぜ!!
だが、悪いがこのライブは誰でも見れるって訳じゃあないんだ……何たって、此処からのライブはR指定の、超絶激しいモノになるだろうからな!

「This party getting crazy!Let's rock!!(イカレタパーティの始まりだ!派手に行くぜ!!)」

ま、精々俺とヴィータ嬢ちゃんを楽しませてくれよな?――炎獄の覇王ベリアルさんよぉ!!俺達を止められるもんなら止めてみな!!


多分、アンタにゃ出来ねぇだろうけどよ。
取り敢えずまぁ、俺とヴィータ嬢ちゃんに負けて、でもってあの世で後悔すると良いさ――俺達に、機動六課に牙を剥いちまったって言う、取り返しのない事をしちまった
って言う事にな。


第2ラウンドが、ラストラウンドだ……アンタの事は、俺が直々にKOしてやる心算だから、精々覚悟を決めときなベリアル!!!!












 To Be Continued… 




ダンテとヴィータもまた頑張っているな。
美姫 「みたいね。でも、相手がまさかデビルトリガーを使ってくるとはね」
確かに驚きだな。流石の二人も楽勝とはいかないか。
美姫 「それでもきっと何とかしてくれるはずよ」
だな。二人の活躍が楽しみだ。
美姫 「次回も楽しみにしていますね」
待っています。



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