Side:ドゥーエ


ったくもう、倒した端から次から次に現れて……正直キリがないわね。
だけど、私達とは違って、個別に分断されたなのはやネロは、私達以上にキツイ戦いを強いられてるのは先ず間違いない――なら、此処で弱音は吐けないわ。

「久遠、最大火力で一発ブチかまして!
 新しく出てきた奴は『フロスト』だから、アンタの超高温の炎には滅茶苦茶弱い筈――纏めて溶解させてやって!!」

「了解〜〜〜!
 せぇぇぇの……燃え尽きろぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜!!!」


――ゴォォォォオォォォォォォォォォォォォォォォ!!!


『『『『『『ギシャァァアッァァァァァァァァァァァァァァァァァアァ!!!!』』』』』』



絶対零度の氷の身体に、灼熱の炎は劇薬だったみたいね……ご愁傷様。

兎に角、出て来た悪魔を倒しながら先に進むわよ?
現れた端から倒していけば、その内ゴールに大当たりは間違いないからね……そしてゴールに辿り着ければなのはやネロとも合流出来ると思って間違いない。

だからもう一頑張りよ!
一人の欠員も出さずに此処から帰還する!其れが今の私達の最重要任務――分かったわね?


「「「「「了解!!」」」」」


良い返事だわ――其れじゃあ行きましょうか、先ずはなのはとネロと合流するわよ!!













リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission43
『限界突破〜Super Devil Trigger〜』











Side:ネロ


さてと、せめて選ばせてやるよエロババァ……斬り殺されるのと殴り殺されるの、どちらをお望みだ?テメェの望み通りにぶち殺してやるから選びな。
其れとも何か?あまりにも内容がショッキングで選ぶ事も出来ねぇか?だとしたらトンでもねぇビビりのヘタレだな?
そんなチキンハートでスパーダの血を根絶やしにする心算だったのか?Ha、冗談が過ぎるな。面白すぎて笑う事も出来ねぇぜ。


「舐めるなよ小僧が………斬り殺しも殴り殺しも受け入れん!
 反対に小僧、貴様が今此処で死すのだからな!!現世で最後の映像となるだろうモノは脳に記録したか?……したならば、今此処で死ぬが良い!!!」

「「やなこった……誰がテメェみたいな三下に命くれてやるかよ。
  ダンテ級の力を持った奴になら俺の命を差し出しても良いが、貴様は其れには全く値しねぇ……大人しく死んでろエロババァが!!」」

それ以前に、そんなに分かり易い軌道の攻撃が当たると思ってんのかテメェは?……ったく如何にもテメェ等悪魔は『人間』を舐め過ぎだぜ?
確かにテメェ等みたいな悪魔からすれば、人の寿命は短く、少し手荒に扱っただけで壊れちまうほどに弱い存在だ……肉体的な強さから言えばな。

だが、人には可能性がある。
悪魔の力をも凌駕するだけの可能性をその身に秘めて居るんだからぜ?……まぁ、此れから死ぬ奴にとっては如何でも良い事だろうけどな。

「「何処見てやがる、俺は此処だぜ?」」

「貴様!!」


そのデカさが災いしたなエロババァ?
確かにお前はトンでもない力を秘めて居る上に、その巨体としては動きが俊敏何だろうが――フェイトやシグナムに比べれば蠅が止まりそうなほどに鈍いぜ?

寧ろその程度の攻撃速度なら『どうぞ攻撃してください』って言ってるようなモンだ……脇がガラ空きだぜ!!Eat this!!(喰らいな!!)
上級悪魔とか言われてるが、この程度の実力じゃ上級悪魔でも『下のランク』にしかならないんじゃないか?其れともスパーダが封じた時には強かったのか…

まぁ、其れについては如何でも良い……今此処で大事なのは、このエロババァが俺のなのはに手を出そうとしやがった事だ……覚悟は出来てるんだろうな?
貴様の事を完全にこの世から消し去ってやる!!!Blast!!(吹っ飛びやがれ!!)



――ズバァァァァァァァァァァァァ!!


「ぐおわぁぁぁーーーー!!!
 貴様、私の腕……を……返せ、其れを返せぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


誰が返すかよ……大体悪魔のくせに腕一本所で騒ぐなよ………寧ろ身体を両断されなかった事に感謝すべきなんじゃねぇか?
だが貴様の事は此処で滅する……跡形もなく吹き飛ばしてやるから覚悟をしておけよ?貴様の醜悪な面は出来れば二度と拝みたくないモノだからな。


「ほざくな小僧がぁぁぁ!!」

「「だから、騒ぐなって言ってんだろうが……人の話を聞いていないのか?
  何が目的かは知らないし、知ろうとも思わないが…テメェは絶対に手を出しちゃならねぇモンに手を出したんだ…其れを後悔するといいぜ!」」

テメェはなのはを辱め、一番気にしてる腹の傷を誰の断りもなしに曝しやがった………ぶっ殺す理由としては充分だからな!!…Be gone!(…失せろ!)


「この踏み込み薙ぎ払いは見事だが――其れだけに攻撃の後は隙だらけよ!その首貰った!」


Ha!誰がやるかよクソババァ!!
其れに、誰が隙だらけだって?テメェの目はスカスカの節穴かエロババァ?今のストリークは、只の見せ技に決まってんだろ?喰らえ、ディバインバスター!


「此れは……其処の小娘も使っていた魔力砲撃か!?貴様も、其れを使えると言うのか小僧!?」

「「なのはのと比べれば、射程も威力も大分劣るけどな。
  其れでも、直撃すりゃそれなりに効くだろ?……でもって、さっきのセリフをそのまま返してやる――隙だらけだぜ、エロババァが!!」」


――ガシィィ!!


「!?」


さぁて、ショウタイムだ!
思いっきり激しく行くが、途中でくたばったりしてくれるなよ?テメェの為に用意した、地獄のフルコースなんだからな!!

先ずは前菜!連続の……叩き付け!!


――バン!バン!!バン!!!バン!!!!


叩き付けのラストは、俺も一緒に飛びあがって………高角度から投げ捨てる――


『Humph!(フン!)』


――ズババババババババババババババ!!!


前に、魔人バージルの連続斬りってスペシャルメニューが入ったか……Ha、思わぬスペシャルメニューを喰らえてラッキーだった、な!!


――ドゴォォォォォン!!


「ぐぬ……小僧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「「おぉっと、まだまだ!お次は二品目のスープだぜ!!」」

たっぷりと味わってくれよ?俺の右腕による『悪魔の連続マウントパンチ』を!コイツは、とっておきだぜ!!


――バキバキバキバキバキバキバキバキ!ドス!ガス!バキボキ!!ドガガガガガガガガガガ!!


「「An additional blow!(もう一丁!)」」


――メリィ!!!


「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
 ば、馬鹿な……如何にスパーダの血筋と言えど、この私が手も足も出ないなどと言う事が……そんな事が有って堪るかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


精々喚いてろよ××××ババァが。
テメェはなのはに手を出した。何よりも大切な俺のなのはにだ!………その時点で、既にテメェの命運は尽きてたんだよA vulgar fellow!(下衆が!)


――グサァァァァァアァァ!!!


「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「「三品目の魚料理……レッドクイーンを突き刺した状態でのイクシード発動!!
  イクシードを発動すると、レッドクイーンの刀身は高熱を帯びる……突き刺された痛みと、グリップを捻るたびに発生する超高熱を喰らえ!」」


――ドルルルルルゥゥゥゥン!!!



「いぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
 ぐ、ぐぬ……調子に乗るな小僧!!貴様如き、この一撃で消し飛ばしてくれるわ………カァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」


ブレス攻撃?……Ha、臭い息を吐き掛けんじゃねえ!
この程度、身体を屈めて突進すれば避けるのは容易いんだよ!!……まぁ、少しばかり吸い込んじまったけどな。オェ、糞不味ぃ……

仕方ねぇ、口直しにメインディッシュと行こうじゃねぇか!


「!!」

「「メインディッシュの肉料理は……先ずはアッパーカット!!」」


――バスゥゥゥゥゥ!!


そして、炎を纏わせた右拳での弓引きぃぃぃぃぃぃぃ………


『ムゥゥゥゥゥゥン!!』


――ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!



の前に、またしても魔人バージルからのスペシャルメニュー『超高速マシンガンパンチ』が来たか!ま、おかげで思いっきり力を溜める事は出来たけどな!!
Pray for help savior you're gonna need it!!(精々お祈りでもしてな。貴様に出来るのは其れだけだ!!)


――バキィィィィィィィィィ!!


「むおわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁ!!!」

「「んで、コイツがデザートの幻影刀のシャワーだ……最後まで味わってくれよな?」」


――ババババババババババババババババババババババ!!


「ぐがぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ!!……貴様ぁ…絶対に許さんぞぉぉぉぉぉ!!」


許さないからどうするってんだエロババァ?
Is that all you've got?Then down to hell you go!(大体、今ので本気なのか?なら興醒めだ、地獄に落ちな!)

アンだけの攻撃を喰らって、まだ生きてるって事だけは褒めてやるけどな?――其れも此れで終わりだ……You're going down!(跪け!)


ショウダウン……此れで終わらせる―――


――グラリ……シュゥゥゥゥゥン……



!?……な、なんだ?行き成り眩暈が……其れにデビルトリガーも強制的に解除された!?
しかも………か、身体が言う事を聞かない!?……全身麻痺のこの症状は……まさか、サキュバスの毒!?けど、何時の間に!?


「やれやれ……本当だったら、先刻のブレスを僅かでも吸い込んだら即時効果が現れる毒だったのだが、流石にスパーダの血族には速攻性は薄いか。」

「さっきのブレスに……毒が混じってたってのか……!」

「其処の小娘が『爪に毒がある』と言うのをばらしてくれた以上、貴様に毒を喰らわせるのは容易ではないからな?
 爪以外の方法でと思い、ブレスに毒を混ぜたが……巧く行くとはな?如何にスパーダの血筋であっても、あのブレスを完全に回避は出来なかったようだな?」


ちぃ…やられたぜ……毒の爪ばかりに気を取られて、毒をブレスに混ぜて来る事なんて思いもしなかった……


だが、此れは余りにも拙すぎる。
俺もなのはも毒の影響で動けない……完璧に詰んでるじゃねぇか……!!


「動けない貴様を殺すのは簡単だが、只殺すのでは面白くないな?
 そうだ、貴様の目の前でこの小娘を散々ぱら犯した挙げ句に殺してやろう!自分の女が、惨めに侵された挙げ句に殺される様を目に焼き付けるが良い!!」


んな!……ふざけんな、なのはに触れんじゃねぇ!!
逃げろなのは、逃げてくれぇぇぇぇぇぇ!!!


「だ、だめ……まだ、身体が動かない……!!」

「キヒヒヒヒヒ……無駄無駄!
 覚悟を決めろ小娘……なに、怖いのは最初だけだ、直ぐに最高の快楽に落としてやるからその身体を差し出せ。」


クソ!………俺は……俺はまた護れないのかよ!
なのはの事は何があっても護るって、そう誓ったのに……何も出来ないのか俺は!?


ふざけんじゃねぇ……クレドとキリエに続いて、なのはまで失ってたまるかよ!!

そんな事になって堪るか!!なのはの事は俺が護る!!
あぁ、そうさ!なのはの事を、俺の一番大切な人の事を護る事が出来るなら、俺は人でなくなっても構わない!!完全に悪魔になってしまっても構わない!!

だから寄越せ……俺に、大切な人を護る為の絶対的な力をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!なのはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!








――――――








No Side


ネロの動きを封じたサキュバスは、毒の影響とバインドで動けないなのはに近付いて行く。
敢えて人間の姿にならないのは、この姿でなのはを犯した方がネロに与える精神的ダメージが大きいと考えたからだろうか?……何にしても悪趣味である。

普通なら萎縮してしまうだろうが、しかしなのはは気丈にもサキュバスを睨みつけている。
本当は恐怖に満ち満ちているだろうが、其れでもなのはの中にある『不屈の心』がその恐怖に抗い、サキュバスに屈しない姿勢を取らせていた。


「この期に及んで恐怖に歪まぬとは大した胆力だ小娘……だが、私に犯され続けてもその態度が貫けるかな?」

「貴女程度には絶対に屈しない……屈してあげない!
 其れに、私のハジメテを貴女みたいな化け物に上げる心算はさらさら無い!……私を捧げる人は、もう決めてあるから。」

「其れはあの小僧か?
 カカカカカ!其れは残念だが叶わぬ夢よ!貴様は今此処で私に犯された上で殺され、低級悪魔共の餌となる……抗うすべなどないぞ?」

「く………」

だがしかし、不屈の心だけでは身動きできない現状をどうする事も出来ない。
あくまで強気な態度を示したモノの、今のなのはにこの最悪の状況を打破する手立ては何一つないのが現実なのだ。


「では、再び剥かせて貰おうか?」


動けないなのはに対し、サキュバスは再びバリアジャケットを引き裂かんと手を伸ばし――


――ザシュゥゥゥゥゥゥ!!!


――
その手が吹き飛んだ。


「「ウオアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」」


――ドゴォォォォォォォォォォン!!!


其れと同時に、猛獣の如き咆哮と、雷が落ちたかのような轟音が鳴り響き、なのはも、腕を斬り落とされたサキュバスも、思わずその方向に顔を向ける。


――そして其れは其処に居た。


「ネロ……君?」


なのはが、其処に居た其れを『ネロ』だと認識できたのは奇跡に近いだろう……だって其処に居た者はネロの姿をしていなかったのだから。


其処に居たのは、銀の頭部に、全身が濃紺の硬質の皮膚で覆われた魔人。
レッドクイーンを背負い、右手に閻魔刀を持ち、身体の一部にネロが何時も来ている濃紺のコートが変化したと思われる物が見て取れる『悪魔の騎士』。
より分かり易く言うならば、デビルトリガー発動時に現れる光の魔人とネロが完全に融合したとでも言うべき姿の者が其処に居たのだ。


「「Get away from NANOHA……(なのはから離れろ……)」」


その魔人は――完全に悪魔化したネロは、ゆっくりとなのはとサキュバスに近付いて行く。
麻痺性の毒の効力など、完全悪魔化した時に吹き飛んだのだろう。ゆっくりと、しかし確実にその距離を縮めて来る。


「「I may throw away and cut off that I'm a person to protect NANOHA.(なのはを護る為なら、俺は人でなくなっても構わない。)
  But…for which the power for it isn't enough yet……(だが……その為の力が未だ足りない……)
  To protect an important person……I need more power!!(大切な者を護る為に……俺にもっと力を!!」」


ネロが叫んだ瞬間、サキュバスの身体から血飛沫が舞った。

「!!!?」

一体何時斬られたのか?否、それ以前にネロの動きそのものがまるで見えなかった。
気が付いたら、腹のあたりを真一文字に切り裂かれていた。

「「Which place is being seen?(何処を見ている?)」」

「なに!?」

更に、次の瞬間にはネロはサキュバスの懐に入り込み、レッドクイーンと閻魔刀の二刀流で超高速の連続攻撃を敢行!!
閻魔刀は兎も角、超重量武器であるレッドクイーンで目にも留まらぬほどの斬撃を繰り出すのは並大抵の実力で出来る事ではないだろう。

其れでもネロの猛攻は止まらない。
レッドクイーンと閻魔刀での連斬に加え、幻影刀での攻撃も行いサキュバスに一切の反撃を許さない、正に鬼神の如き激しい攻撃を休まずに続けて行く。


堪らないのはサキュバスだ。
勝利が目前だと思った刹那に、ネロが予想外のパワーアップをして凄まじいまでの猛攻を仕掛けて来たのだから。

しかも、状況を鑑みるに、今此処で毒のブレスを喰らわせたとしてもその効果は期待できない上に、そもそも反撃が出来ない。
――反撃は最早不可能だろう。サキュバスの腕は既に全てが切り落とされ、巨体を支える足の腱も斬り裂かれ、もう真面に動く事は出来ないのだから。


「「You shall die!(そのまま死ね!)」」


そんなサキュバスに対して、ネロは冷酷に告げ、そしてその身体が掻き消える。
其れと同時に、サキュバスを無数の次元斬と超速の居合い切りが襲い、その身体を文字通り『細切れ』にして行く。

殆ど無意識に放ったのだろうが、姿を消しての次元斬と疾風居合いの複合連続攻撃は、バージルの奥義である『絶刀』そのもの。
ネロは無意識のうちに、本能的に己の父の奥義を使ってみせたのだ。


そして其れを喰らったサキュバスは、一瞬のうちに崩れ落ちた。
如何に上級悪魔と言えど、全身を斬り裂かれて肉塊にされては如何しようもない。


断末魔の悲鳴を上げる事も出来ずに、サキュバスはその身を特大のレッドオーブとグリーンオーブに変え、この世から姿を消したのだった………








――――――








Side:なのは


凄い……あっと言う間にサキュバスを倒すなんて……完全に悪魔化したネロ君はドレだけ強いんだろう?
――ん、取り敢えず特大のグリーンオーブのお蔭で毒の影響もなくなったみたいだね……ネロ君は大丈夫?


――シュゥゥゥゥン……ドサリ!


ネロ君!?
姿が元に戻ってるけど……若しかしてエネルギー切れ!?ネロ君、確りしてネロ君!!


「う……なのは?
 俺は一体………そうだ、アイツは……クソッ垂れのエロババァはどうなった?」


良かった……無事だった。

サキュバスの事はネロ君が倒したよ……覚えてないの?


「俺が倒した?……ダメだ、覚えてねぇ。
 なのはを護る為の力が欲しいって、そう強く思ったところからの記憶がない……でもそうか、俺は護れたんだな君の事を……」


うん……さっきのネロ君はまるで『悪魔の騎士』みたいだった。
デビルトリガーを使った時に現れる光の魔人とネロ君が融合したって言うのかな?……そんな感じの見た目で、凄くカッコ良かった――ありがとうネロ君……


「Ha……テメェの惚れた女も護れずに如何しろってんだ。
 ……時になのは、もう『君付け』は止めないか?……今更敬称つけるような間柄でもないだろ?」


ほえ?……其れはそうかもね。
じゃあ、ネロ君も……ネロも、私の事を名前以外で呼ぶとき『君』って言うのを止めて欲しいなぁ?……何となく、よそよそしい感じを受けるから。


「……なら、如何呼べってんだよ……」

「シグナムさんやヴィータちゃんは『お前』って呼ぶから、そっちの方向で。
 寧ろ、子供の頃から名前以外だと『お前』とか『アンタ』って呼ばれてたから、そっちの方がシックリくるかも。」

「……All right Nanoha.(……了解だなのは。)
 でもゴメン……何か凄く疲れたから、少しだけ寝させてくれ……少しだけで………良いから………」


ネロ?……ありゃりゃ、もう寝てる……まぁ、頑張ったからね――今はゆっくりと寝ると良いよ。





そして、ネロが眠った数分後にドゥーエちゃん達が合流し、そして私達は元の世界に戻って、管理局への帰還の途に就いた。


ネロは眠ったままだから、医務室に運ばれたけど、目が覚めるまでは一緒に居る心算――ありがとうネロ私を護ってくれて……








――――――








Side:ジェスター


栗毛の嬢ちゃんはデビルトリガーを発動し、悪魔の坊や不完全乍らデビルトリガーの第二段階に至ったか……ヒッヒッヒ、良い感じだねマッタク!
魔界の封印を完全に解いて、人間界との道を繋げるには強大な力が必要不可欠だからな?そう言う意味ではあの二人は良い鍵になってくれるぜ。

こりゃいいや、悪魔のぼーやが回復したらもう2、3発ちょっかい出してやれば恐らくは――


――パチパチパチパチパチ



ん?誰よこんな辺境の地で拍手をしてくれるのは?


「いやぁ、実に素晴らしい。
 君のその策略を巡らす知恵は真に見事だ……そう、其れこそ私の同士として是非とも君が欲しいモノだね!!」

「……誰だアンタ?」

「失礼……私の名は『ジェイル・スカリエッティ』、無限の欲望の二つ名を持つ歯牙ない科学者さ。
 此れまで、君の『遊び』を記録用のガジェットを使って見させてもらったが、実に素晴らしい!君と私が組めば、其れこそ最高の『遊び』が出来ると確信したよ。」


悪魔と戯れようってのかい?
アンタが望むなら、其れも良いが……だが悪魔と契約するなら代償が必要になる。アンタは何をオレっちに払ってくれるんだい?


「私の持つ技術……其れを持ってして君に最高のエンターテイメントを齎すと約束しよう。
 更に、君の持つ悪魔の知識を私に与えてくれれば、遊びはより楽しく、ダイナミックで激しいモノとなるからね?……契約料としては申し分ないだろう?」

「イ〜〜〜ッヒッヒ!!いいねぇ、アンタ最高!最高に狂ってるぜ!OK、アンタと契約してやるぜMr.スカリエッティ!
 悪魔の情報が必要だってんなら、オレッチに出来る範囲で集めて来てやるからなぁ?……た〜〜っぷりと楽しい遊びを俺に提供してくれよ?」

「良いだろう……此れにて契約完了だなジェスター君……私は君を歓迎しよう。」


ヒッヒッヒ、こっちこそ頼むぜMr.スカリエッティ。
契約した以上は今までみたいに好き勝手動く事は出来ねぇが、それでも良いぜ……コイツと一緒なら、魔界と人間界を繋げるのも派手に出来そうだからなぁ?

キヒヒヒヒ……Mr.スカリエッティがどんな事を考えてるのか楽しみだぜ〜〜〜!

こりゃ、一度始まったら、トンでもなく盛り上がる祭りになるのは間違いなさそうだ……キシシシシシ、楽しみにしてるぜ、Mr.スカリエッティ!!!














 To Be Continued… 




ネロも毒による攻撃で動けなくなりピンチに。
美姫 「もう駄目かと思ったけれど、ネロがパワーアップしたわね」
だな。今回の襲撃はどうにかなったようだけれど。
美姫 「ある意味、ジェスターの方もパワーアップしたわね」
まあ、こちらは協力者が出来たというものだけれどな。
美姫 「まさかのスカリエッティ登場」
この二人が組んだ事で、これからどんな騒動が起こるのか。
美姫 「続きが楽しみね」
ああ。次回も楽しみにしてます。
美姫 「待っていますね〜」



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