Side:ネロ


ヘリポートでの騒動も取り敢えず一段落し、俺達は部隊長室に来ていた。言うまでも無く、六課隊長陣と俺+バージルとダンテとレディって布陣だけどな。
因みに、スバル達新人とは隊長室での話の後で、改めて顔合わせするんだそうだ。

まぁ、其れは別に問題じゃないんだが――俺にブッ飛ばされてバージルに突き刺されて、更にトドメに俺の卍固めを喰らったてのに、余裕そうだなダンテの奴は…


「奴は、ある意味で究極の脳筋だ……元より、死に難い訳だから、あの程度では大したダメージにはならんだろうな。
 だが、逆説な事を言うならば、奴は簡単に死なないから、多少荒っぽくやっても一切問題はないと言う事にもなる……だから、奴に手加減など不要だぞネロ。」


そいつは良い事を聞いたぜ……なら、右腕で思いっきりブッ飛ばしても全く問題ないって事だよな?そう言う事だよな?


まぁ、よっぽどの事が無い限りはそんな事はしないけどさ。
取り敢えずは、部隊長様の話を聞くとするか。


「ほな、改めまして、時空管理局の特務隊『機動六課』の部隊長の八神はやてや。
 良ければ自己紹介してもろてもえぇやろか?名前が分からんと色々面倒な事にもなりかねんからなぁ……そんな訳で、お願いしてもええぇかなぁ?」


「断る理由もない……バージルだ、暫くの間世話になるぞ。」

「何だそりゃバージル?もっとフレンドリーに行かないと、機動六課とかに所属してるお嬢ちゃん達が委縮しちまうぜ?――まぁ、大した事じゃないがな。
 さてと、俺の名はダンテ!何時まで一緒に居られるかは分からないが、一緒の間は精々楽しもうぜ!!」

「レディよ、暫くの間宜しく頼むわね。」


……まぁ、大体予想はしてたが、ダンテは自己紹介に気を配れるような奴じゃなかったみたいだな。
とは言え、バージルとレディの自己紹介は、シンプルながらも六課メンバーに響いたらしい……其れなら其れで良かったがな。


んで、はやて、バージル達はどうなるんだ?
次元漂流者で片付けられる状態じゃない……何か、問題がおきてバージル達が拘束されるなんてのは絶対に御免だぜ俺は?


「其れは大丈夫やでネロ君!ちゃ〜〜〜〜〜んと、策は練って有るからな〜〜〜♪」


大体そうだろうとは思ってたけどよ。――だが、マジでいざと言う時いは頼りになるぜ、八神はやて部隊長様はな。


さてと、どんな策を思い付いたんだろうな、この小狸部隊長様は。













リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission50
『新たな戦力〜The new force〜』











「さてと、バージルさん、ダンテさん、レディさん……お三方が『次元漂流者』言うのは、略間違いない事かと思います――そうとしか考えられへんしね。
 本来ならば保護するところですが、正直な事を言うと、貴方達の力には計り知れないモノが内包されています……せやからその力を貸して貰えへんかなぁ?」


と、此れはまた盛大にぶっちゃけたなはやて?
確かに戦力が有るに越した事はないが、本来なら保護すべき相手を、自分の部隊に引き入れたって事が公になったら流石にヤバいんじゃないか?


「そう思うやろ?……其れがそうでもないんやな此れが。
 確かに保護すべき人物を自分の部隊の『隊員』として引き入れたら大問題やで?――せやけど、どんなモンでも『抜け道』言うのは、探すとあるモンでなぁ?
 保護した人物に依頼して『民間協力者』って形で、部隊活動に『協力』して貰う分には一切合切問題なしや。そう言う風に、書類作ればえぇだけやし♪」


堂々と『捏造上等』的な事言ってんじゃねぇ!いや、この状況ならありかも知れないと思ってる俺も居るけどさ?
やっぱ本人の意思ってのは尊重しねーといけないと思うんだよ俺は?――だから聞くんだが、バージル、アンタは此れから如何する心算なんだ?


「何も予定はない……と言うか、俺が今こうして生きている事自体が奇跡に等しい事だから、予定も何もある筈がなかろう?
 だが何の因果か、俺は命を拾って此処に居る――ならば今度は、スパーダの様に人々の為に剣を振うのも良いかも知れん……力を貸してやろう、部隊長殿。」


そうか……アンタが其れで良いなら良いんだけどよ。
まぁ、俺としてもアンタとゆっくり話をしてみたいと思って――「アンタ本当にバージルか!?」――ダンテ?


「面白い事を聞くなダンテ?
 ならば逆に問うが、貴様には俺が何に見える?貴様の言う『バージル』とは全くかけ離れた、全然別な人物に見えるか?」

「そうじゃねぇよ!性格がまるで別人だろアンタ!!こう言っちゃなんだが、テメンニグルの時のアンタは誰かに力を貸すような奴じゃなかっただろ?
 どっちかと言えば、目的の為に利用できる物は何でも利用するような感じだったぜ?」


え?そうなのか?……全然想像出来ないんだが、そうだったのかバージル?


「違うとは言えんな?あの時は、魔界の封印を解き、そしてスパーダの力を手に入れるためならば何を犠牲にしても構わんと、本気でそう思って居たのは事実だ。
 だが、今はそんな馬鹿な事は思わん……『継ぐべきはスパーダの魂』と言う事の意味が、漸く俺にも理解できたからな……」

「そうか……って、アンタあれからどうなったんだ?」

「話しても良いが、其れはまた後で話してやろう。
 今この場で肝心なのは、貴様とそっちの女が此れから如何するか。機動六課とやらに力を貸すか否かの方が先決ではないかと思うのだが……如何する?」

「私は、六課に協力しても良いわよ?
 どうせ当てもないし、土地勘だって皆無なんだから協力体制を取っておくほうが得策だしね?まぁ、元の世界に帰るまでの間だけれど。」


力を求めてか……その気持ちは分かるぜ俺もな。
まぁ、其れは其れとして、ダンテとレディは如何するかって事だが、取り敢えずレディは協力するって事でOKみたいだ。んで、ダンテは如何するんだ?


「そうだなぁ?さっきのロボットとやり合うってのは中々に刺激的だが……あんまし気が乗らねぇな?
 アンタ等に協力するのは良いんだが、人間同士のいざこざに首突っ込むのはあんまり好きじゃねぇんだよ。」

「なら、其処に『悪魔退治が追加される』って言ったら如何かなダンテさん?」

「……なに?」


ナイスだなのは、悪魔退治と聞いちゃダンテが黙ってる筈がねぇからな。
聞いての通りだぜダンテ、俺達の仕事には悪魔退治も含まれてるんだ、そんなに頻繁じゃないが此処にも悪魔は出るんでね……其れでも気が乗らないか?


「其れを最初に言えよ、気が変わったぜ!アンタ等に協力してやろうじゃないか。
 こんだけの美女揃いの部隊で、更に悪魔退治までしてると来たら俄然やる気が出て来るってもんだ。宜しく頼むぜ隊長さん!」

「変わり身早!まぁ、えぇけどね。
 ほなら、バージルさんとダンテさんとレディさんは『機動六課の民間協力者』って形で扱わせて貰うわ。――で、互いに聞きたい事が有るみたいやけど……」


互いにっつーか、主にダンテがだけどな。


「そうだよ!アンタは何で此処いるっって言うか、ぶっちゃけ生きてたのかバージルよぉ!?
 俺はてっきり魔界に堕ちて死んじまったとばかり思ってたのに、生きてたなら生きてたって連絡入れてくれよなお兄ちゃんよぉ!!」

「無茶を言うな馬鹿者。魔界の深淵に堕ちた後で魔帝と一戦交えて、その末に手駒にされたのだ、連絡など出来る筈がなかろうが。
 で、俺が此処に居る理由は、簡単に言えば魔帝の手駒と化した状態でマレット島の爆発に巻き込まれ、その際に次元震とやらに巻き込まれたからだ。」

「アンタ、トコトン悪運が強くねぇか?」

「かも知れんが、そのお蔭で俺は息子と会う事も出来た……悪運が強いのも悪くはない。」

「へ?息子?」


あ、其れ俺の事だ。詰まる所アンタの甥っ子って事になるから、宜しく頼むぜ『ダンテ叔父さん』?


「何時の間にやら甥っ子が!?てか、俺的にはバージルに息子が居る事が最大級のカルチャーショック!
 一体何時の間に子作りなんぞしてやがったんだ、お兄ちゃん!!つーか、子供が居るのに魔界の復活とか企んじゃ駄目だと思うんだけど、その辺如何よ!?」

「あの時は認知して居なかった……と言うか、フォルトゥナでの『若気の至り』が実を結んでいたなど想像もしていなかったからな。」


もし認知してたら、バージルは魔界の復活を目論んだりしなかったのかな?……分かる筈ないか。歴史に『もしも』はないからな。
にしても、このダンテは一体、俺と会う何年前のダンテなんだ?歳は、多分俺と大差ない感じだし、オッサン程の『凄さ』は感じない……まぁ、強いだろうけどさ。


「その感じだと、貴様はテメンニグルの一件から、然程時は経って居ないようだな……俺は、アレから10年経っている。」

「そうなのか?……俺の方は、アレから1年後さ。漸く店の名前も決まって、まぁ適当に生きてるよ。」


確か、テメンニグルの彼是が俺が生まれた年だった筈だから、其れから考えると、このダンテは21歳って所か……若い筈だぜ。
つーかよ、それ以上にレディが、15年後も今と変わらぬ若さを保ってるってのは如何なんだ?多少髪が伸びてグラサン着用してる以外は全く同じだぞオイ!!


「レディさんも、お母さんと同じ種族なのかも……」

「そいつは空恐ろしいな……じゃなくて!はやて、バージル達を民間協力者にするのは良いとして、部屋は如何するんだ?
 其れとダンテとレディの武器もだ。ダンテの剣は魔具の類だから兎も角として、2人の銃火器は『質量兵器』だから、色々問題出るんじゃねぇか?」

「ダンテさんとレディさんの銃火器に付いては『所持許可申請書』を書いてもらう事にするわ。申請さえ通れば所持する事は可能やしね。
 そんで部屋やけど……レディさんに一室割り当てて、ダンテさんとバージルさんに一室となると部屋が足りなくなるから……ネロ君、お引越ししよか?」


嫌な予感がするが、俺は何処に引っ越すんだ?


「なのはちゃんの部屋に決まっとるやろが!!
 男女同衾せずとは言うけど、そんなモンは恋人同士やったら些細な問題、無問題!プライベートではラブラブしとけ、此のリア充が〜〜〜〜!!!」

「「超却下(ふざけるな馬鹿)!!!!」」


アホかテメェ!!いや、なのはと同室そのものは嫌じゃないが、考えろよ!
年頃の男女を同室にしたとか、其れだけで六課を目の上のタンコブに思ってる連中に良い攻撃材料与えるだけだろ!引越しするならエリオの所だろ普通は!!


「それもそやな?やったら、ネロ君はエリオの所にお引越しっと。……ち、同室にして彼是して貰おうと思ったんやけど失敗やったか…
 まぁ、部屋割りは此れで良いとして、バージルさんとダンテさんとレディさんは、明日模擬戦をして貰いたいんやけどえぇかなぁ?」

「「「模擬戦?」」」

「そや。幾ら『民間協力者』言うても、相応の力がない者を採用する事は出来へんのは分かるやろ?
 お三方の実力は、なのはちゃん達の報告を聞いて大体把握できとるけど、一応のデータを取っとかなアカンからね?」


幾ら強いからって、実力未知数者を民間協力者として招き入れたら大問題だからな。
俺が、なのはの推薦で訓練校に入る為にシグナムと模擬戦やったのと、理屈は同じようなモンか?……其れは良いが、誰が誰の相手をするんだ?


「バージルさんの相手はシグナム、レディさんの相手はヴィータに頼むわ。
 そんで、ダンテさんの相手は――ネロ君、アンタにお願いしてもえぇかな?てか、ネロ君以外には居ないと思うんやけど?」


俺が?……良いぜ、その御指名を受けようじゃないか。


「お前が俺の相手か……簡単にやられてくれるなよ坊主?」

「アンタの方こそ、余裕ぶっこいて足元掬われんなよオッサン?」

こう言っちゃなんだが、チートバグ上等なあのオッサンと比べると、アンタからは其処までの凄さは感じねぇんだ……悪いが勝たせて貰うぜダンテ。




時に、ダンテとレディはどうやってミッドから元の世界に戻ったんだ?
戻らなかったって事は在り得ない……そう成ったら、俺はフォルトゥナでオッサンと会わなかった事になるし、此処にだって居ない事になっちまうからな。

如何にも、まだまだ問題は有るみたいだな?まぁ、其れも何れは如何にかなるんだろうけどさ。








―――――――








Side:なのは


部隊長室での彼是を終えて、今はネロとバージルさんと一緒にデバイスの開発ルームに来てる。言わずもがな、バージルさんのデバイスを受領する為にね。
って言うか、数時間でデバイスを開発するって、マリーさんの技術力と頭脳はどうなってるんだろう?一歩間違えばロストロギアに指定されてもおかしくないの!


其れは兎も角として、此れがバージルさん用のデバイスなんですかマリーさん?


「その通り!チェーンに付いた黒い勾玉が刀型のアームドデバイス『村正』で、銀の勾玉が格闘用のアームドデバイス『砌穿』ね。
 一応貰ったデータから、出来るだけ忠実に作ってみたけど如何かな?」


――ブン!


「うむ……悪くない。
 村正も砌穿も、まるで元々自分の身体の一部であったかの様なフィット感だ……此れならば、俺の力を十二分に発揮する事も出来るだろう……見事だな。」

「頑張りましたから♪」


此れは其れで済ませていい性能……なのかなぁ?まぁ、バージルさんが満足してるみたいだから良いけどね。
シンプルに纏められたデバイスの見た目も、バージルさんにはマッチしてるし――心の底から、マリーさんお疲れ様でしたなの!!


って言うか、ネロがデバイス開発を依頼してから1時間弱で作り上げるマリーさんは本気でロストロギア級の技術力なのは否めない感じだね?
まぁ、そのお蔭でバージルさんは自分の武器を手にする事が出来た訳だから彼是ごちゃごちゃ言う気はないけど――本気でマリーさんが味方で良かったなの。



けど、此れにてデバイスの受領は出来た訳だから、今度は六課の新人の皆と顔合わせだね。
こう言ったらなんですけど、バージルさん挨拶とかちゃんと考えてますか?


「必要最低限位はな……寧ろ、俺としてはあの愚弟が何かやらかさないかと言う事の方が懸案事項なのだがな。」

「やらかすだろ絶対……そもそも、機動六課は女の方が絶対的に多いんだから、あのオッサンが何もしない筈がない!
 つーか、先ず間違いなくナカジマ姉妹とティアナには声をかける筈だ!しかも、あのオッサンの軟派スキルは割と馬鹿に出来ねぇから、警戒必須だぜ!!」


了解!取り敢えず、ダンテさんは要注意って事だね。
ネロ、ダンテさんが妙な事しないように、先に行って監視してて!!


「All right Boss!(了解したぜ隊長!)」


此れで、六課の新人達が集まってるサロンも大丈夫だね。ネロが出張れば大概如何にかなるし。



其れでバージルさん、私に何か聞きたい事が有るんじゃないですか?


「お見通しだったか……大した観察眼だ。
 では単刀直入に聞くが、高町なのは――貴様は一体ネロの何処に惚れた?貴様等の仲を疑う訳ではないが、其処が如何にも気になってな。」


何処に惚れたって……言うなれば全部ですよバージルさん。
ネロ君の強さ、人柄、容姿……何よりも『何が有っても大切なモノを護る』って言う心を含め、私はネロの全てに惚れた……そして、心の底から愛してるんです。


「何の迷いもなく言いきられては、俺も何も言えん。
 だが、お前の思いは良く分かった――アイツの事を宜しく頼むぞ?……言うなれば、今のアイツは抜身の刀故に、其れを収める鞘が必要だからな。」


其れは、思念体のバージルさんにも言われましたよ。
大丈夫です、私はネロの鞘になる。その覚悟はネロに惚れたその時に決めてますから。


「そうか……なれば、ネロが俺の様に道を誤る事は無かろうな。
 如何やら俺の息子は、最高のパートナーを見つけたらしい……アイツの事を頼むぞ、高町なのはよ。」


はい!言われるまでもありません!
私は、高町なのはは、どんな時でもネロの支えとなり、そして一緒に進んで行く心算ですから♪――だから、安心してくださいバージルさん。


「その覚悟、確かに受け取った……なれば、俺達もサロンに向かうか?
 幾ら父親と言え、己が愛した女が自分以外の男といると言うのは、ネロとて面白くないだろうからな。」


にゃはは……かも知れません。
それじゃあ、顔合わせに行きますか!六課の子達も中々に個性的ですから、きっとバージルさんとも直ぐに仲良くなれると思いますよ♪








――――――








Side:バージル


ふぅ……たかが顔合わせ、されど顔合わせだったな……よもや、俺とネロ、そして俺とダンテの関係をあそこまで突っ込んで聞いて来るとは予想して居なかった。
尤も、主に質問をしていたのはウェンディとか言う赤毛の小娘だったがな。

流石に、俺とネロが親子だと言うのを言った時には驚いていたが――コイツ等と共に戦うのも、悪くはないかも知れん。


ともあれ、此れで俺も民間協力者扱いではあるが、機動六課の一員と言う訳だ……精々、スパーダの名に恥じない働きをしてやらなくてはな。


して、時刻はとっくに夜だが、如何にも寝る気にはならん……此れだけの星空が有るならば尚の事だ。



「こんな所で、何をしている?とっくに消灯時間は過ぎているぞ?」

「貴様は……シグナムだったか?……堅い事を言うな、この満点の星空を満喫しても悪くなかろう?」

「確かに、見事だが……ただそれを見ていたと言う訳ではないだろう?
 こう言っては失礼だが、お前の目からは僅かばかりの迷いや戸惑いが見て取れる……一体何に戸惑っているんだお前は?」


戸惑いか……そうかも知れん


俺はずっと力を求め、その為ならば弟を殺す事すら『是』としていた。
にも拘らず、今の俺には魔界を復活させようなどと言う気持ちは一切なくなってしまってな……俺は一体何がしたかったのか?其れで少しばかり悩んでいる。


「成程な……だが、お前はもう答えを得ているだろうバージル?
 過去に何をしたかったかが分からずとも、此れからを『如何していきたいか』と考える事は出来るだろう?当面は其れを生きる目標にすれば良いではないか。」


此れから如何したいか、か…愚問だな。
俺は、今度はこの力を破壊の為では無く、人の為に奮いたい。そして、ネロと親子として過ごしてみたい……俺の今の望みは其れに尽きる。


「ならば迷う事は無いだろう?過去を振り返るよりも、未来を見ろ。
 ドレだけ悔いたところで過去は取り戻せんのだ、なれば此れからを見据えて生きて行く方が有意義と言うモノだ、そうだろう?」

「……その通りだな。力を欲し、力に取り憑かれ、その結果道を踏み外した過去は変えられんのだ……其れを悔いるよりも、此れからを生きる方が重要だな。
 クックック……礼を言うぞシグナム、ともすれば俺はトンでもない腑抜けになるところだったからな?」

「気にするな、此れから共に戦う仲間が迷っているのを見過ごす事は出来ん。
 其れに何よりも、迷いを持った状態では明日の模擬戦も満足できそうにないのでな……私をガッカリさせてくれるなよバージル?」


模擬戦……そう言えば、俺の相手は貴様だったな?――安心しろ、貴様を失望させたりはせん。
I'll inscribe it in the power of Sparda and the place beyond a god.(神をも超えるスパーダの力、その身に刻み込んでやろう。)


「楽しみにしていよう……だが、其れとは別にもう寝ろ。夜更かしは良くないからな。」

「貴様もな……Sweet Dream.(良き夢を)」

「気障なセリフだ……似合っているがな。」


ならば良かろう?
精々、明日の模擬戦は互いに全力を出すとしようではないか?――貴様とは中々に楽しい戦いが出来そうだからな。








――――――








Side:???


此れは……この時間軸でこれ程の事が起きるとは、マッタク持って予想をしていませんでした。
更に、此処には本来居る筈のない人物も居るようですし、少なくともダンテさんとレディさんは元の時間軸に戻さないと、トンでもない歴史的矛盾が起きますから。


「戦力は分けた方が良さそうです。
 私とシュテル、レヴィと王様は現地に飛びます!キリエとユーリは此方でサポートを!!!宜しいですね?」

「了解よ〜〜んアミタ。
 何か面倒な事になってる見ただけど、チャッチャと済ませて戻って来てね〜〜〜。」


其れは流石に保証しかねますが、出来るだけの事はして来る心算です!!
其れでは行きますよ?とりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!














 To Be Continued… 




とりあえず、ダンテたちは民間協力者という事で落ち着くか。
美姫 「そうね。それが無難よね」
その為にも模擬戦なんだろうけれど。
美姫 「まあ、普段なのはやネロの模擬戦もやっているだろうし」
施設の方は大丈夫だよな。
美姫 「多分ね。それにしても、ダンテたちがここに居るのはもしかして」
最後に出てきた者たちが関係しているのだろうか。
美姫 「とても気になる所よね」
次回も楽しみにしています。
美姫 「待っていますね」
ではでは。



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