Side:なのは


マッタク持って、次から次へと飽きもせずに良く現れて来るね?……幾ら負ける事はないと言っても、歯応えのない相手と戦うのは逆に疲れるんだよねぇ……退屈過ぎて。
本音を言うなら、ブレイカーで吹き飛ばしたい所だけど、デビルトリガーを発動した状態でブレイカーを使ったらミッドの市街を吹き飛ばしかねないから、自重しないとだね。


だけど、ブレイカー以外の魔法だったら手加減する気なんて更々ないよ?



「「「ギシャァアッァァァァァァァァァァァァ!!!」」」

「「「ぎゃがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」

「「「シギャバオォォォォォォォォォォォォ!!!」」」


「「新手……レイジングハート、速攻で撃滅するよ!!」」

『All right Master.Divine Buster.(了解しましたマスター。ディバインバスター。)』


――ドゴォォォォォォォオォォォォォォォン!!!



特に、私の代名詞とも言える直射砲――ディバインバスターは、いつ何時でも全力でブチかますのが私の流儀だからね――さて、此れを見ても未だかかってくるのかな?
私と彼方達の戦闘力には大きな開きがあるんだけど、向かってくるって言うなら、私は全力で相手になるだけ……情けをかける心算は全く無いから覚悟しておいてね。


其れに何より、ネロとのデートを邪魔された怒りは、まだ全然治まってないからねぇ……間違いなく八つ当たりなんだけど、思い切りやらせて貰うから、その心算でなの!!


『漲ってますねMaster?』


当然でしょうレイジングハート?
取り敢えずは、此処に現れたガジェットと悪魔を、跡形もなく駆逐するって言うのが私達の仕事な訳だからね――寧ろ此処からが本番て言っても過言じゃないんだよ!!

例え八つ当たりであっても、其れを成し得ないとだからね。――さてと、もう一頑張りだね!!














リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission72
『市街地戦〜The Battle Of City〜』











Side:ダンテ


ったく、雑魚共の殲滅で終わりかと思ってたんだが、如何やら俺は珍しく『大当たり』を引き当てる事が出来たみてぇだな?

現在進行形で俺と戦ってるオジサマの能力は本気でハンパねぇ……技の引き出しだけなら俺の方が凄いんだが――初見の俺の剣を躱して見せたからな、コイツは。

まぁ、流石に親父以上って事はないだろうが、それでもアンタの力はハンパねぇぜNiceguy?
其れに、見たところアンタはクソみてぇな悪党に手を貸すような奴じゃない筈だ……なんだって、スカリエッティとか言うクソ野郎に手を貸してやがんだアンタは?


「……人を見る目は有るようだが、私には私の事情があると言う事で察してくれ。
 加えて奴の目的とは別に、私にも私の目的があるので、こうして行動しているのだがな――何れにしても、此処は押し通らせて貰うぞ、赤いコートの青年よ。」

「……ダンテだ。」

「む?」


ダンテ、其れが俺の名前ってな。
アンタが根っからの屑だったら、名乗る気なんざなかったんだが、アンタは中々如何してガッツもあるし、クソに本気で味方してるって訳でもねぇみてぇだから特別にだ。
俺が初対面の、其れもこうしてやり合ってる相手に名を名乗るなんて事は滅多にない事だからな?まぁ、覚えといてくれよオジサマ。


「うむ……ならば、此方が名乗らぬのは礼を失するな。
 ……ゼスト・グランガイツ、其れが私の名だ。」

「ゼスト……熱意か。悪くねぇ名だ。」

「ふ、お前もなダンテ!!」


そんじゃまぁ、互いに名前を交換したところでパーティの続きと行こうじゃないか?
さっきまでの打ち合いで、良い感じにアンタの身体も温まっただろうし、何よりも俺のハートに火が点いちまったからな……アンタとの打ち合いは、魂に響くんだよNiceguy!

ったく、敵として出逢わなかったら、グルー以上に背中を任せられる相棒になってたかも知れねぇなアンタは。


「……確かに、別の出会い方をしていたならば、或はそんな事も有ったのかも知れん。
 だが、私はスカリエッティの一味で、お前は管理局に属する存在なのだ――そして、互いに退く気がないのならば戦うしかあるまい!どちらかが倒れるまで!!」

「Ha!やっぱそうだよな!!
 けどな、アンタほどの使い手なら分かるんじゃないのか?――このまま続けたら、不利になるのは自分の方だって事がな。」

「!!!」


図星かい?……ギャンブル運はトコトンないが、こう言う場面での俺の勘てのは、まだまだ捨てたもんじゃねぇみたいだな。

まぁ、なんだ、さっきまでの打ち合いから感じた事なんだが、アンタの攻撃は全てが必殺級の破壊力を秘めてたんだが、そんな大技を連発したら直ぐにガス欠ってのが関の
山――そんな事は、アンタ自身が一番知ってる筈なのに、敢えてそれをやったって言う事は、アンタには『短時間で決着』を付けなきゃならない事情があると思ってよ。


「………」

「んで其の事情ってのは、恐らくアンタは長時間連続で戦う事が出来ねぇんじゃねぇのか?
 だからこそ、必殺の一撃を持ってして、敵を発見と同時に撃破する、サーチ&デストロイを行ってたんだろ?……生憎と、俺には通じなかったがな。」

まぁ、其れでもアンタが相当に手強い奴だって言う事に変わりはないけどよ。

だが、俺の体力はある意味無尽蔵でね?――此のまま続けたら、スタミナ切れ起こしてゲームエンドだぜアンタ。


「だろうな……『此のまま』であるならば。確かに、お前の言うように、私は長時間戦う事が出来ない身体であるのは認めよう。
 だが、短期決着が望めなかった場合の手段とて、当然用意しているモノだ!!――行くぞ、アギトよ!!」

「了解だぜ旦那!!ユニゾン……」

「イン!!!」



――轟!!!


!!!……コイツは、あのちっこいFairyみたいなのと合体した瞬間に、力が大幅にぶち上がったってのか!?
しかも、強くなっただけじゃなく髪が金色になって、目が赤くなって……OK、其れがアンタの切り札って事か――だったら、俺もそいつには応えねぇとな!!!

折角だから、フォースエッジの力を使わせて貰うぜ……This is the power of Sparda!(コイツが、親父の力ってやつだ!)


――弩轟ぉぉぉ!!!


「!!……その姿は……悪魔?……否、スカリエッティが注目していたスパーダか?」

「「親父が使ってたせいかは知らないが、フォースエッジを装備した状態でデビルトリガーを発動すると、悪魔の姿の親父と同じ姿になっちまうらしくてな。
  マダマダ、伝説と謳われた親父にゃ及ばないが、その片鱗だけでも楽しんでくれよオジサマ……もとい、Niceguy!!」」

序に言うと、フォースエッジでデビルトリガーを発動すると、何時もよりも魔人状態が強くなる感じがするからな……流石は、親父が使ってた剣って所なんだろうな。
だが、今は封印が施されてる状態で、此れだけの力を得る事が出来るって……もしもフォースエッジが力を解放したら、其れはドレだけの物になるってんだ?

正直想像が追い付かないが、間違いなくトンでもねぇ事態になるだろうな……取り敢えず、ソイツは横に置いとくとするか。


とは言え、俺のデビルトリガーは勿論だが、アンタの其れも制限時間が無限て訳じゃねぇんだろ?――だったら、制限時間が来る前にケリを付けようぜNiceguy!!!


「よもや予想外であったが、まさかな……だが望むところだ!!行くぞ、スパーダの息子よ!!」


OK、上等だ!!こうなった以上はトコトンてのが基本だからな!
精々ついてきなNiceguy!!途中でガス欠なんぞ起こさないように注意しながらだけどよ!!――L'ets rock!!(派手に行くぜ!!)








――――――








Side:はやて


なんで……如何してアンタが其処に居るのアインス!!
アンタは、あの日に……あの雪の日に、私が止めるのも聞かんと、世界の為に自分を消した筈なのに、何で……如何して『悪魔の騎士』になって、私の前に現れたん!?

「答えて……答えんかい、アインス!!!」

「……………」


――チャキ……


〜〜!!……そのバカでかい剣の切っ先を向けて来た言う事は、答える気は――ううん、話をする気はないって事やな?
ま、肌の色やら何やらがガッツリと変わってもうたみたいやから、話が通じる可能性は極めて低いと覚悟はしとったけど……やっぱ、其れが現実になると、少しキッツイわ。


せやけど、どの道闘いは避けられそうにないからなぁ?……せめて、私の全力で相手になるわ!!

「行くで、ツヴァイ!!」

「はいです、マイスター!……けど、この人は……」


せや、前に話した『初代祝福の風』こと『リインフォース・アインス』。まぁ、ツヴァイからしたらお姉ちゃんに相当する人や。
正直な所、なんでアインスが生きてるのか、そして如何してこないな事になってもうてるのかさっぱり分からんのやけど、私の事が分からなくなってる言うんやったら、確り、
バッチリ目を覚ましたるのが主の務めってやつやからな!!


「確かにですね……では行くです、ユニゾン!!」

「イン!!!」



――豪!


融合完了!――せやけど、この黒騎士アインスが、全盛期並みの力を持ってるとしたら、此れだけじゃ届かへん……やから更に此れや!!

「「Die Macht des nachtlichen Himmels hier!(夜天の力、今此処に!)」」

デビルトリガー、発動です!!

「グルルルルルルルルルルル……」

「ガルルルルルルルルルルル……」



デビルトリガーも出し惜しみなしやで!!
てか、ユニゾンして、デビルトリガー発動して、フレキとゲリを召喚して、漸く互角かどうかって感じやからね全盛期のアインスとは……ほな、始めよか黒騎士アインス!!



「フ……タァァァァァァァァァァァァァァ!!」

「「っと、重そうな鎧着て、ゴッツイ剣を持っとる割に中々のスピードやないか…やけど、流石のアインスでもフェイトちゃんのスピードには敵わんのやな?
  しかも、その高速突進突きはダンテさんので見慣れとる……避けるのに難はないで!!」」

加えてその攻撃は前傾姿勢で突進するから、技後の隙が意外と大きく、横に避けられると特に弱いんや――其処を、叩く……


「ハァ!!!」


――ブン!!


心算で居たら、突きを放った状態から横薙ぎの攻撃に繋いできたやと!?
日本刀やレイピアみたいな、細身で比較的重量の軽い刀剣類でなら兎も角として、そんな数10kgは有りそうな重剣で薙ぎ払い攻撃だなんて………いや、可能やったな。

ネロ君は、大きさは兎も角ギミック詰め込んでるせいで、総重量が40kgにもなるレッドクイーンを左腕一本で軽々振り回しとったし、悪魔騎士状態のアインスやったら、この
重装備でも、隙のない攻撃は出来て当たり前言う事か……タイマンで戦うには、相当に分の悪い相手やな。

おまけに、私の最も苦手としていたクロスレンジがメインと来とるし、弱音の一つも吐きたくなるような状況やけど……ところがギッチョン、そうはいかへんで!!


「ワオォォォォォォォォォォォン!!!」

「グガァァァァァァァァァァァァ!!!」


――ゴォォォォォォォォォォォ!!


――バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!


「!!!」



フレキとゲリの存在を忘れたらアカンで?
主に魔法攻撃を得意とするフレキと、主に物理攻撃を得意とするゲリの双子の白狼は、メッチャ頼りになる私の新たな仲間や。

そんでもって……


――キュン!!


ボルヴェルグの槍も使わせて貰うで?
どうせ、射撃や砲撃は見切られてクリーンヒットは望めそうにないからなぁ?……シグナムに頼んで、徹底的に鍛えたクロスレンジで相手になったるわ!!

フレキとゲリもサポート頼むで!!


「「ガルルル……」」


ほな、仕切り直しや!!


「ハァ!!」

「「てぇぇいい!!!」」


――ガキィン!!――カン!ガン!!キィィン!!!ガキィィィィィン!!!


く……此れは予想以上に重い攻撃や……ボルヴェルグの槍に変えたんは正解やったなぁ?シュベルトクロイツで相手してたら、2〜3合打ち合ったところで砕かれてたわ。
まぁ、此れも悪魔の武器特有の頑丈さ言うところなんやろうけど、管理局の技術をもってしても解析できないって、ホンマに何で作られとるんやろな此れって……?

其れは兎も角、ユニゾンしてデビルトリガーを発動した状態とは言え、黒騎士のアインスと互角に打ち合えるんは、シグナムの特訓が有ればこそやな。
まさか、此れだけの短期間で此処までクロスレンジの能力が向上するとは思わなかったけど、此れなら行けるかも知れへん!!

更に、フレキとゲリも居るから、アインスの行動をある程度制御する事も出来る……其処や!!!


「「ワオォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!」」

「!?」



どや?フレキとゲリの2体による『風の拘束』や。
その身体を縛る竜巻は簡単には外せへんで?――なんたって、ネロ君がデビルトリガーを発動する事で漸く剥がせたくらいやからなぁ?


「グ……ガァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」


――バキィィィィィィィィ!!


んな!?……自分の周囲に魔力を放って拘束を力づくで破った!?……しかも、拘束を吹き飛ばすだけやなくて、フレキとゲリにもダメージを与えるとは、流石アインスや。
けど、渾身の力で拘束を破った事で隙だらけやで?……貰ったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


――ガキィィィィィン!!!


「!!!」



武器飛ばし成功!!――これで、終わりやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!


「フン!!」


!!躱された!!……しかも槍を蹴り飛ばされた!?……と言う事はつまり……


「ファァア!!!!」

「「ちぃ……!!」」

無手の格闘戦!!
幾らクロスレンジを鍛えた言うても、無手の格闘戦じゃアインスと渡り合うのは――!!


「フン!!!」


――ガス!!バキィィィィィィ!!!


ガハ!!!……やっぱ無理があったかぁ……く、デビルトリガーも解除されて、ユニゾンも解かれて、騎士甲冑まで解除されてもうたわ……此れは少し拙いかも知れへん。


「フゥッハッハッハァ……!」


おまけに、絞首釣り状態で高層ビルの壁に押し付けられてもうた……クソッタレ、放そうにもなんて馬鹿力やねん、両手使っとるのにビクともしないやないか!!
此れは……冗談抜きで、拙いで……このままやと、私は………


――キラン……


「!?」


――ス……



え?拘束が、解かれた?


「う……あ………うああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


――ギュゴォォォォォォォォォッォォ!!……瞬!!


な、何や?苦しそうに頭抱えて、そんでもって黒い炎になって飛び去ってもうた……何だって突然、去ったんやろ……まさか、待機状態のシュベルトクロイツに反応したん?
せやけど、若しそうだとしたら、夜天の主の証である剣十字に反応したって事は、マルっきり全てを忘れた言う事やないんやなアインスは!!

そうやなかったら、私の首はへし折られてた筈やからね………アンタの意識は、深層心理で生きとるんやねアインス――必ず、助け出して見せるから待っとってや!!


「「おい、大丈夫か!?」」


と思ったら新たに……えっと、まさかの天使様とか吃驚やで――てか、誰やねん!!
悪魔が居るんやから天使だって居って然りやろうけど、行き成り現れたら吃驚するっちゅーねん!!誰やねん自分!!!


「「失礼……私の名はクレド。
  既に赤毛の少年から報告が上がってると思うが、地下水道で彼等と出会った者だ……故あって、助太刀をさせて貰っている。」」


アンタがエリオの言ってた……まさか天使様だったとは驚きや。
まぁ、この局面での増援が有り難いのは確かや……アインスには逃げられてもうたけど、それでも倒すべき相手はミッドに溢れかえっとるみたいやからな……?

未だにガジェットや悪魔は現われとるみたいやし、六課隊長としてのお願いなんやけど、改めて力を貸してもろてえぇかなクレドさん?


「「無論だ……我が剣は、如何なる時でも正しき義と共に在る……私は、あの時からそう誓ったからな!!」」

「ほな、お願いするわ!!」

此の市街地戦闘は未だ終わりそうにはないからな。


さてと、私等も休んでる暇はないで?
ツヴァイは私と再ユニゾン、フレキとゲリもちょ〜〜〜〜っとキツイかも知れへんけど、もう少しだけ力を貸してな?


「了解ですマイスター!」

「「グルルルルルルルルルルル……」」


本音を言うなら、アインスを取り戻せなかった事は心残りやけど、六課の隊長としては個人の事よりも組織全体の事を考えなアカンからね……先ずは市街地の防衛第一や
で!!ミッド市民の日々の営みは破壊させへんからな!!!


悪魔だろうとなんだろうと、蹴散らしたるわボゲェ!!――六課の部隊長の魂を……関西人の魂を舐めたらアカンでぇ!!!

纏めて撃滅したるから覚悟しとけや!!!……休日を潰してくれた代償は大きいからなぁ!!――精々、憂さ晴らしと八つ当たりをさせてもらおやないか!!
精々、覚悟決めとけやクソッ垂れ共が!!一匹残らず、駆逐したるからなぁ!!!








――――――








Side:ネロ


Ha、てんで歯応えがねぇなテメェ等は?その程度の力だったら、目隠しした状態でもテメェ等をぶっ殺す事なんざ造作もねぇぜ!!おら、テメェも逝っちまえってんだ!


――グシャァ!!


ったく、バスター一撃でKOとか、ドンだけ貧弱な身体だってんだ?まぁ、憑代頼みの下級悪魔なんぞこの程度なんだが、幾ら何でも歯応えがなさすぎだろオイ?
ガジェットだって、少しばかり手荒く扱ってやれば速攻でぶっ壊れちまうからなぁ?少しは、こっちの戦力ってモンを考慮して攻撃してこいってんだクソッ垂れのマッド野郎。


だが、今俺が向かってる地点から凄まじい魔力を感じたから、油断は禁物だろうな――現場に近付くにつれ、右腕の反応も強くなってるから、其処には確実に居る筈だ!




ってな訳で路地裏にやって来たんだが、其処に居やがるんだソイツは?――ん?


「「ネロ!!」」

「ネロさん!!」


フェイトとヴィータ、其れにティアナも!?――オイオイオイ、何だってこっちに来たんだお三方よぉ?


「こっちから嫌な予感を感じたんだよ――其れこそ、禍禍しいまでの闇の力ってモンをな!!」

「何て言うか、言い表わせないモノを感じたんだよ――この場所からね……流石に見過ごす事も出来そうにないからね。」

「私の方でも、凄い力を感じたので、緊急に!!」


成程な……お前等も、悪魔の力を感じ取ったからこそ此処にいるって訳か?――だったら、頼りにしてるぜ相棒?
誰が相手でも、蹴散らしてやるとしようじゃねぇか!!


「応!!」

「うん!!」

「はい!!」


ったく、本気で頼りになるぜ。


にしてもだ、俺の右腕が反応した悪魔は一体何処にいるってんだ?右腕は現在進行形で反応してるんだが、反応してる相手は一体何処にいるってんだ?一体何処に……



――ズルリ



「「「「!?」」」」


「な、此れは!?」

「漆黒のゲル状の何かだって言うのか妥当な所だろうけど、此れは―――!!!!」


――ギュルリ!!


「「「「!!!」」」」


クソッタレ、下から来るとは思ってもいなかったぜ……くそ、剥がせねえぇ……ゲル状物質の数も増えてるし……コイツは如何やら、悪夢にしてやられたかもしれねぇな…


だけどな、俺達を吸収した程度で如何にかなると思うなよ?


テメェの悪夢の空間を超えて、俺達は必ず戻って来るからな……覚悟しとけよな、魔帝の生み出した、最強の兵器様よ!!精々内部からぶっ壊してやるからよぉ!!!








――――――








Side:なのは


ふぅ、相当数を撃破したけど、何だろう、何か物凄く嫌な予感がしたんだよねぇ……此れは一体何なんだろう?

まさかとは思うけど、ネロの身に何か起きるって言うのかな?……だとしたら、流石に笑えないんだけど――だけど、ネロならきっと大丈夫だよね!!!


誰が相手だろうとも、最終的にネロが負けるって言う事は無いんじゃないかな?――うぅん、私がネロを信じて愛して居る限りは、絶対に在り得ないよ!!



だから大丈夫!!何が有っても、ネロなら絶対に戻って来てくれるからね!!!


『It's so Master……Now how will it be done now?(その通りですマスター……して、如何なされますか?)』


決まってるでしょレイジングハート?……降りかかる火の粉は払うのが私のスタイルだからね?――来る敵は、全部纏めて全力全壊で叩きのめす!其れだけの事だよ!
もう一頑張り行くよ、レイジングハート!!


『All right Master.(了解しましたマスター。)』


だけど、如何やら新手が現れたみたいだね?……誰かな貴女は?


「ナンバーズ3のトーレ……貴女には此処で死んで頂くとしよう、エース・オブ・エース高町なのはよ。」

「「スカリエッティの一味って事でいいのかな?……だけど、死んでもらうとかそう言う事は軽々しく口にする物じゃないよ?」」

大体にして、私に勝てると思ってるの?――だとしたら、思い上がりも甚だしいの。

慢心してる訳じゃないけど、貴女じゃ私に勝つ事は絶対に出来ないよ?……それを、教えてあげるの!!!――精々、覚悟だけは完了しておいてねトーレちゃん?
高町式の指導を、目一杯味わわせてあげるからね?……そしてその末に、私に襲撃をかけてきた事を、心の底から後悔するといいよ!!!!


さて、始めようか!!!













 To Be Continued… 





あちらこちらで未だに戦闘は続く。
美姫 「はやての方は何とかアインスが撤退したけれど」
まだ多数の悪魔が居るからな。
美姫 「ネロの方はピンチっぽいけれど」
どう切り抜けるのか。なのはの方にも新手が来たみたいだし。
美姫 「未だに終息する気配がないわね」
一体どうなるのか、次回も楽しみです。
美姫 「次回も待っていますね」
ではでは。



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