Side:ネロ


クソッタレ……土壇場でヴィヴィオが現れた事で、攻撃の手が緩んじまったか、俺もなのはも――その結果、この神擬きに掴まれちまったって、これじゃあフォルトゥナの時
と、キリエの時の二の舞だぜ!!何とかして脱出しねぇと……!!

クソ!クソ!!放しやがれ、このクソ野郎!!!!



――ガン!!ガン!!ガン!!!



「なのはとネロを放せー!!」



――ギギギギギギギギギギギギギギ……!!



この野郎……俺が右手で殴っても、久遠が全力で剥がしにかかっても全然ビクともしねぇとは、ドンだけの頑丈さだってんだよ……曲がりなりにも『神』を名乗るだけって事
は有るって言う事かよ……クソッタレ!!



「クククク……ハハハハハ!!!其れが君達の弱さだ!『愛』などと言う下らない感情が齎す、決定的な弱さだ!!」

「スカリエッティ……!!」

「テメェ……何が言いたい!!」

「もしも、君達が彼女に対する愛情などが無ければ、道端に転がる小石と同じに思えたならば、戸惑う事なく彼女に攻撃し、そしてその命を奪っていただろう。
 そうなれば、神に埋め込まれたゆりかごの機能は使えず、其れ以前に人質を失った私は、枷のなくなった君達の猛攻によって絶命していた可能性すらあっただろうさ。
 だが、君達には『愛』と言う名の『弱さ』があったが故に、非情の攻撃をする事が出来ず、こうして神に捕らわれる結果となった――実に滑稽だ!最高の喜劇だよ!!」



テメェ……あのインチキ爺以上の外道だな?此処まで、腐った奴は初めて見たぜスカリエッティ!!
絶対に……絶対にテメェだけはぶっ殺して地獄に送ってやる!!クソッ垂れの悪魔野郎には、地上よりも、喰らい闇が蔓延る地獄がお似合いってのは、昔から決まり切っ
てる事だからな!!

それに、俺もなのはも、まだ諦めた心算は無いんでね!!














リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission95
『終幕の鐘〜Bell in the last scene〜』












確かに俺もなのはも、この神擬きに確りと掴まれて身動きが取れないが……閻魔刀を握った俺の右手と、レイジングハートを握ったなのはの左手は健在なんだぜ?
例え他が動かなくても、此処が動けば如何にでもなるぜ!!――機動六課の最強コンビを舐めんじゃねぇ!!

Eat this!Maximum Bet!!(喰らえ!マキシマムベット!!)

ディバインバスター!!!



――ズバァァァァァァァァァァァァァァ!!


――ドガァァァァァァァァァァァァァン!!




「ほう……この状況に於いても、諦めずに攻撃してくるとは、見上げた根性だ。正に不屈と言うに相応しいが、そんなモノは既に私には無意味なのだよ。」

「「!!」」


コイツ……俺のマキシマムベットと、なのはのディバインバスターを、何重にも重ねた障壁を使って防ぎやがった!!さっきまでの戦いで、威力を計っていやがったのか!
だとしたら幾ら何でもヤバいかもしれないな?

俺もなのはも使える攻撃は限られてるってのに、スカリエッティは其れに対しての絶対防御を張る術を身につけてるってんだからな……ジリ貧どころの騒ぎじゃねぇだろ!



「だがまぁ、此れだけの力を持って居るならば、期待出来ると言うモノだ。
 取り敢えず、此れは貰っておこうかな?君達の持つこれらは、神の完成と、計画の成就に絶対必要となるものだからね。」

「んなっ!?閻魔刀!!」

「レイジングハート!それに、オリヴィエの髪飾りまで!!」




どんな手品を使ったか知らねぇが、一瞬で閻魔刀とレイジングハートとオリヴィエの髪飾りが奴の手の中に……絶対に渡しちゃならねぇモンが、スカリエッティの手に渡っち
まった!!――最悪どころじゃねぇだろコイツは!!

このままじゃ、コイツの思い通りになっちまう……ミッドチルダがぶっ壊される!!其れだけは、絶対に阻止しねぇと――!!




「スカリエッティーーーーーーーー!!!」



――ズバァ!!!



「「!?」」


って、何だオイ!?
行き成り、金髪にロングコートで、青龍刀を手にしたオッサンがスカリエッティの奴を切り裂き、更に渾身の右ストレートでブッ飛ばしただとぉ!?何モンだ、このオッサン!



「若しかして……ゼストさん!?」

「ゼストって……このオッサンの事知ってんのか、なのは?」

「ゼスト・グランガイツ――嘗て、管理局の『陸』の部隊で隊長を務めていたSランクの騎士で、何年か前に任務中に殉職したって聞いたんだけど……」

「生きてたって事か?」

だが、なんだってそんな奴が此処に?其れに、コイツはスカリエッティに個人的な何かがあるみてぇだが……オッサン、何しに来たんだよこんな所に!?



「アギト、彼等の脱出を手伝え!そして逃げろ、エース・オブ・エース!そして、スパーダの血を継ぎし者よ!!」

「待ってろ、今助けてやっからな!!」



アンタ……俺となのはを助けに来たってのか?
確かにこの状態で援軍が来てくれるってのは嬉しい事なんだが……此れもまたフォルトゥナの時と同じだ。あの時のクレドと同じだ……だとしたら次はスカリエッティが…!

「俺達の事は良い!!アンタの方こそ逃げろオッサン!!スカリエッティに殺されるぞ!!」

「そんな事は分かっている!!如何にフルドライブで攻撃しようとも、今の俺では奴を倒す事が出来ぬ事など百も承知だ!!
 だが、俺には俺の目的がある上に、お前達を、ミスミス此の醜悪な化け物に取り込ませる訳にも行かん――今の攻撃は、救出時間を稼ぐ意味も有ったのだからな!」



オッサン……アンタ如何して、其処までする?こう言っちゃなんだが、アンタにとって俺やなのはは見ず知らず……じゃねぇのかもしれないが、全く無関係の若造だろ!
其れに対して、此処までの事をする理由が有るってのか?



「俺は一度死に、そしてスカリエッティの手によって『レリックウェポン』として蘇生させられ、奴の手駒となり、行き恥を曝していた。
 だが、生き恥を曝すのもいい加減飽きたのでな……次代を担う者達の為に、此の命を燃やすのもまた騎士の道と思っただけの事だ――何よりも、現在の管理局で最強
 と謳われる魔導師と、そのパートナーと謳われる騎士を、失う訳には行かないのでな。

「オッサン…アンタ…」

「ゼストさん……」

「……可成り頑丈だが、フルドライブの一撃なら手首を切り落とすくらいなら可能だろう………あと2撃、持ってくれ身体よ――!!」









「……いやはや、予想はしていたが、このタイミングで離反してくれるとは思って居なかったよ、騎士ゼスト。」



――ドスゥ!!!



「がぁ!?」

「ゼストさん!!」

「オッサン!!!」

「旦那ぁ!!!」



オッサンの渾身の一撃を受けても、生きてやがったかスカリエッティ!!
まぁ、生きてた事には驚かねぇが、行き成り現れて、ゼストのオッサンを閻魔刀でブスリって、不意討ちにも程が有んだろ!!しかも閻魔刀に貫かれたらオッサンは!!!



「序に君達は邪魔だから、席を外して貰おうか?」


――轟!!


「きゃああ!」

「のわぁぁ!!!」




久遠!赤毛のチビ!!!
テメェ……あんな(見た目は)ガキ共に手を上げて恥ずかしいとは思わねぇのかよ!!!……って、思う筈がねぇか、コイツの魂は、魔の力に喰われちまってるからな。



「そうはさせん!!」

「この子達は、やらせねぇっての!!」



って、吹き飛ばされた久遠と赤毛チビを空中キャッチしたのは……眼帯チビ――チンクと、生意気そうな青髪のセイン!!
お前等、スカリエッティの一撃で戦闘不能になったんじゃなかったのか?まだ動く事が出来たとは……こう言っちゃなんだが予想外だったぜ?KOされたと思ってたからな。



「ドクターへの攻撃は制御されているが、動けない訳ではないのでな……私に出来る事をしただけの事だ。」

「チンク姉がやるって言う以上、アタシ等が何もしないって事は有り得ないしさ。」



成程な……久遠と赤毛チビを助けてくれた事には礼を言うが、ゼストのオッサンは――!!!



「ククク……この程度は予想していた故に、驚く事でもない――寧ろ此の生き恥を終わらせる事が出来ると思えば僥倖よ。
 だが、終わる前に貴様には聞いておきたい事が有るのだスカリエッティ!!――貴様、レジアスに何をした!!!レジアスは何処だ!!答えろスカリエッティ!!!」



腹を貫かれても、スカリエッティの野郎に何かを問いただしてる……マジでスゲェなアンタ。



「レジアスか……彼ならば此処にいるじゃないか――この神の中に。」

「何だと!?」

「ククク……クハハハハハ!!!
 彼には、彼に宿ったゴートリング共々『神』の一部となって貰った!!つまりはそう言う事なのだよ!!レジアス・ゲイズ中将閣下は、神の身体の一部となったのさ!!!
 だが、悲しむ事は無い……神の一部となった事で、彼には永遠の命が約束されたのだからね。」

「スカリエッティ……貴様ぁぁぁぁぁ!!!」



コイツ……何処まで腐ってやがる!!
幾ら帰天して悪魔の力を宿したからって、生きた人間をそのまま神の材料にするとか、本気で人の心を無くしちまったのか!?完璧に狂ってやがるぜ、此のクソッタレは!



「ではサラバだ、騎士ゼスト。死力を尽くした最後の攻撃、正に誇り高きベルカの騎士だったと褒めておくよ。」



――ズブ……



「が…………」



――ガクリ……



オッサン!!確りしろオイ!この高さから落ちたら挽肉になっちまうぞ!!!もう、飛ぶ力も残ってねぇてのか!!
クソ、この角度じゃ右腕を下に伸ばす事は出来ねぇし――なのは、バインドで空中に固定する事は出来ねぇか!?アレなら、自由落下止める事だって出来るだろ!?



「クロスファイヤーみたいな簡単な砲撃なら兎も角、バインドみたいな複雑な魔法はレイジングハートの補助なしじゃあ無理だよ!
 いや、出来なくはないけど、砲撃や射撃と違って魔力を『固定』しないといけないから、私の力だけじゃ安定した強度が出せないの!!」






「へぇ?無敵と思ってたなのは嬢ちゃんにも、苦手なモンは有ったのかい?」



――ガシィ!!………タンッ


え?
誰かがオッサンを……いや、あの銀髪と赤いコートは、まさか!!

「ダンテ!!」

「ダンテさん!!」






「不得手があるのが人と言うモノだろうと思うがな。」

「……デバイスの補助なしで、簡単な物とは言え砲撃を放てる時点で、魔導師としてはトンでもないレベルではあるのだがな、高町は……」

「しかし、まさか教皇以上の悪魔が存在していたとは……筆舌に尽くし難いとはこの事か。」



其れに、バージルにシグナムに、クレドまで!!
オイ、一体如何やって来たんだよ!?此処にはジェスターの奴に転送して貰わないと来れない筈だぜ!?



「オイオイオイ、シャマル先生ちゃんのこと忘れんなよ坊主?あの美人先生の『旅の鏡』を使えば、此処に来る事くらいは楽勝だろ?
 ――まぁ、其れは今は良いんだが、ちょいとピンチみたいだな坊主になのは嬢ちゃん?」



シャマルの旅の鏡……確かに其れなら此処に来ることも可能だな。――だったら、俺となのはも最初から其れで此処に来ればよかったんじゃねぇか?今更過ぎるけどよ。



「おやおや、スパーダの御子息達に、ヴォルケンリッターの将、そして魔剣教団の筆頭騎士が雁首揃えて何用かな?
 此処には、高町なのは君と、ネロ君の2名で来るように言っておいたはずだが?」

「フン、此処にはネロとなのはの2人で来るようには言っていたが、その2人が此処に辿り着いた後に増援を送るなとは言われていないのでな、こうして来させて貰った。」

「其れはまた、トンでもない屁理屈だねぇ?」

「主はやて曰く、屁理屈でも立派な理屈だそうだ。」



はやて、そりゃ幾ら何でも暴論だろ?ある意味で正論かも知れねぇけどよ。



「成程……だが、少しばかり遅かったようだね?
 ご覧の通り、ネロ君となのは君は神に捕らわれ、閻魔刀とレイジングハート、そしてオリヴィエの髪飾りは私の手中にある。最早、神の完成を止める事は出来ない!!」

「そりゃあどうだろうな?
 確かに絶体絶命の大ピンチだが、坊主と嬢ちゃんはまだ諦めてないみたいだぜ?」



んでまぁ、そう言うこった!!
動かせるのは俺は右腕、なのはは左手だけだが、其れでも攻撃する事は出来るんだぜ?其れこそ、テメェの障壁なんざ関係ない攻撃がな!!

「ぶっ潰れやがれ、このクソ野郎!!!」

「貴方みたいな下衆は、此処で討ち果たすの!!」



――バキィィィ!!ドッガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!



巨大化させた魔力の拳でのナックルと、なのはの渾身の砲撃は幾ら何でも効いただろ?
欲を言うなら、テメェの背後にある神の身体もぶっ壊してやりたい所だったんだが、コイツは異常なまでに頑丈みたいで、掠り傷すらつかなかったか……残念だぜ。



「まだ足掻くか……だが、其れもまた無駄だ!!」


――ザクゥ!!

――バリィィィ!!!




「ぐあぁぁぁあぁぁ!!」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



く……攻撃を喰らう瞬間に転移して居やがったのかスカリエッティの野郎!!
そしてカウンターで、俺の右腕に閻魔刀を突き刺し、なのはに強烈な電撃を……!しかも今の電撃で、なのはは気絶しちまったみたいだし、此れは最悪極まりないぜ…!



「おい、如何した坊主?もうギブアップか?」

「誰が……って言いたいとこなんだが、生憎とネタが切れちまってね――再入荷するまでは如何にもならないみたいだぜ。」

「そいつは大変だ。」



恐らくは俺となのはが攻撃されたのがトリガーだったんだろうな……俺もなのはも、神の中に取り込まれ始めてる――こうなっちまったら、地力での脱出は不可能だぜ。
だが、俺となのはが取り込まれても、六課には更なる戦力があるから、閻魔刀とレイジングハートを必ず取り戻して、俺達に届けてくれる筈だ。

「だから、幕間は任せるぜ?オッサン、バージル。」

「OK、任された。」

「暫し待っていろ、必ずや叩き起こしてやるからな。」



頼んだぜ。

そして、俺となのはは完全に神の内部に取り込まれ、其のまま醜悪な内部に完全に閉じ込められちまった――なのはが取り込まれるのを見たのが、俺の最後の記憶だ。

だが、此れで終わりじゃねぇ……閻魔刀とレイジングハートは、必ず俺達の元に戻ってくるだろうからな……戻って来たら、精々大暴れしてやろうじゃねぇか!!


少しの間だけ、外の方は頼んだぜ、バージル、ダンテ……機動六課の皆――








――――――








Side:ダンテ


――ヴィン!!

――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……ゴギュゥゥゥゥゥゥ!!




おぉっと、坊主と嬢ちゃんを取り込んだ直後に目が光ったと思ったら、飛びあがってミッドの上空にその姿を現しやがったか……にしても、本気で悪趣味だねぇ此れは。

「見たかバージル?羽根が生えたぜ?」

「マッタク、本当に悪趣味なデザインだな。」



ソイツは同感だ。
其れよりも、アンタは大丈夫かいナイスガイ?大分深い手傷を負ったみたいだが……



「……深い手傷どころか、むしろ致命傷だろうな……何をしようとも、俺の死を回避する事は出来んだろう。
 だがしかし、あの様な外道にトドメを刺されたとあっては、其れはベルカの騎士の名折れ……せめて、最後位は騎士として終わりたいモノだが……」

「ならば、私がお相手しよう。」



ってちょっと待てシグナム嬢ちゃん!!何でデバイスを構えてやがる!!
まさか、戦う気なのか、このナイスガイと!!――冗談だろ!?コイツはもう戦う事なんざ出来ねぇ!!第一、戦う理由もねえだろうが!!それなのに、何で戦うんだ!!



「お前には理解出来んだろうが、ベルカの騎士は騎士として死す事を望む――故に、敵に討たれるよりも、同じ騎士との戦いで命を散らすのが華で、最高の誉れなのだ。
 故に、ヴォルケンリッターが将シグナム、不肖ながら、貴方の最後の相手を務めさせて頂く!」

「最後の相手として、不足なし……行くぞ!!」



誇り……其れを護るためにか――だったら俺からは、もう何も言えねぇ。



「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「むおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」



――ズバァァ!!!!



でもって一閃!!
勝ったのは……シグナム嬢ちゃんだな。ナイスガイは、片膝を着いちまったからな――でも今の一瞬の攻防は、本気で凄かったぜナイスガイ?現役顔負けだぜ。



「流石は、夜天の守護騎士の筆頭騎士……生き恥を曝していた死に損ないでは相手にならんか――だが、そうであるにも関わらず、俺の心は穏やかだな。」



ナイスガイ……アンタは本当にスゲェよ。最後に言い残す事はあるかい?



「アギトよ……此れまで俺に仕えてくれた事には感謝する。
 だが、もうお前は自由だ……俺と不完全な融合をする事も無いだろう――俺を打ち倒した彼女こそ、お前の真のロードに相応しいからな。」

「旦那……其処まで考えてくれてたのかよ……!!」

「ならば、この炎熱の融合騎は、私の仲間か……その力、有り難く貰い受けるぞ、誇り高きベルカの騎士ゼスト・グランガイツ!!」

「感謝する。
 其れともう1つ……あの醜悪な神を打ち倒し、アレの一部にされたレジアスを、その魂を解放してやってくれ……お前達ならば、其れも可能だろうからな……頼んだぞ。」



――シュゥゥゥゥゥゥン……



其れがアンタの遺言か。
尤も、俺達の返事も聞かずに消えちまうってのは反則だと思うが――遺言じゃあ仕方ねぇ、その遺言は果たしてやるさ。


さて、其れよりもなのは……

「眼帯嬢ちゃん、アレは何処に行ったんだ?坊主と嬢ちゃんを取り込んで完成したんだろ?」

「……ドクターは力に捕らわれ、そして暴走し、この世の神となろうとしている。
 そして、平穏な世界に神の存在を知らしめるためには、先の見えない混沌が必要となる……その混沌を呼び覚ますには、地獄門を開かねばならぬのだ!!」

「その為に、地獄門の封印と解放を司る閻魔刀が必要だったか……反吐が出る考えだ。」

「言い返せないが……だが、貴方達なら、スパーダの血を引く者達ならば!夜天の守護騎士の筆頭騎士ならば!そして機動六課ならば、あの神を超える事だって出来る
 のかもしれん!!
 ドクターを助けてくれとは言わないが、あの神は破壊してくれ……アレは、存在してはいけないモノだと思うから――!!」



此れは此れは、如何やら可也期待されてるみたいだねぇ?



「だから如何した?やる事は決まっているのだ――ならば、其れを成すだけの事だろう?」

「バージルの言う通りだな……我等のやる事は只一つ――閻魔刀とレイジングハートを奪還し、高町とネロを覚醒させ、そしてこの神を撃ち滅ぼすだけの事。
 もっとも、地獄門の破壊も有るのだが、其れもまた、我等機動六課ならば問題なくこなせるであろうからな――我等に喧嘩を売った事をスカリエッティに後悔させるさ!」



だな。
坊主と嬢ちゃんは神擬きに吸収されちまったけど、だからって俺達が諦める理由にはならねぇからな――イカレタパーティの第2幕を始めようじゃないか?


だがその前に……



「彼は、手厚く葬らねばな……殉職扱いだった故に墓だけは存在していたが、漸く貴方は其処に入る事が出来るのだな。」



先ずは、このナイスガイの埋葬だな。

Good bye Nice guy(アバヨ、ナイスガイ)……アンタの願いは、確かに俺達が聞き入れた!!必ず、あの神とやらをぶちのめして、アンタのお友達を解放してやるぜ!!



そして、坊主と嬢ちゃんも待ってろよ?閻魔刀とレイジングハート、絶対に取り戻して、お前さん達に届けてやるからな!!――少し、オジサンとして頑張ってやるさ!!














 To Be Continued… 




なのはとネロが取り込まれてしまったな。
美姫 「ヴィヴィオを人質にされてい以上は仕方ないわね」
スカリエッティはこれで神になり力も相当なものとなったようだな。
美姫 「でも、まだ誰も諦めていないわ」
そうだな。取り込まれた二人もこのまま大人しくしているはずもないしな。
美姫 「まだまだ反撃の可能性も抵抗する意志もあるしね」
次回も楽しみです。
美姫 「次回も待っていますね」
ではでは。



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