Side:シグナム


死屍累々とは、恐らくこう言う状況を言うのだろうな?……と言うか、それ以外に妥当な言葉が見つからん――流石に死者皆無だが……


「ふん……この程度か?――他愛もない、出直して来るが良い。」

「「「「「ひでぶわぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」」」」」


先程とは違う、ストリートファイトの会場にもお邪魔し、その結果バージルが参戦する事になったんだが、10連戦を勝ち抜いても、マッタク息が上がって居ないとはな……
どうやら、お前は戦闘技術のみならず、スタミナ面でも凄いようだな?


「スパーダの――悪魔の血を引いているが故に、スタミナが消費しても即座に回復できるのだ俺は。
 其れに、此れ位はダンテやネロでも出来る事だ……別分驚く事でも無かろう?何よりも、スタミナの即時回復が出来ると言うのは、戦場に於いて大きなアドバンテージと
 なるだろうからな……尤も其れだけに、其れに頼りきりにならぬよう自己研鑽は怠れぬがな。」

「確かに其の通りだバージル。
 あくまでも生まれ持った力は其れだけだ――其れを如何に研磨し、己の力として昇華するか……其れはとても大事な事だな。……兎角、忘れがちではあるのだがな。」

「だが、忘れたのではないのだろう?
 深層心理で忘れて居なければ、お前は己の道を切り開けるだろう……いや、それ以前に『烈火の将』が道を切り開かないなどと言う事が出来ようはずもないからな?
 お前は、八神はやての筆頭騎士なのだろう?……ならば、何が起きても狼狽えずにどっしりと構えておくのが大事な事だ。――此れは、流石に釈迦に説法だったか?」


いや、そんな事は無いさ――第三者からの意見は貴重だと、実感させて貰ったからな。
しかし……お前がKOした連中は如何したモノだろうな?管理局のデータベースに照会したら、何人かは逃亡中の犯罪者も紛れて居た故に放置も出来んのだが………

「ならば、纏めて次元斬で斬り捨てるか?……さすれば、死体すら残らんぞ?」

「色々便利なスキルだが止めてくれ。
 六課の民間協力者が、問題を起こしたとなれば、主はやての責任問題に発展しかねないのでな――気持ちは分かるが、今は少しだけ抑えてくれ。」

「そう言う事ならば仕方あるまいが……命拾いをしたな貴様等。
 もしも俺が局の民間協力者でなく、シグナムも居なかったら、今頃貴様等は肉塊となり果てて、人生にピリオドを打っていただろう――フン、悪運だけは強いらしいな。」


一応加減はしたわけか……まぁ、手加減なしならば、この店その物がお前の闘気で吹き飛んでいただろうからな。


取り敢えず、コイツ等は全員護送車に乗せて、私達は休日を楽しもうとしようじゃないか?
新設部隊と言う事もあるが、日々模擬戦とトレーニングの日々だったのだから、偶に休日位は羽を伸ばしても罰は当たらんだろうからな?

さて、次は何処に行くバージル。


「お前に任せる……と言いたい所だが、流石に腹も減って来たのでな、ここらで飯にするというのも悪くはなかろう?」


確かに、その通りだ。
私も少々空腹感を感じていたのでな――良い機会だから、良い店を教えてやる。あそこの蕎麦とてんぷらは、掛け値なしの美味さだからな。覚えておく事をお勧めする。


「お前の推す店か、其れは楽しみだ。」

「ふふ、期待してくれていいぞ?」

あそこは、主はやても太鼓判を押す名店だからな?お前の期待には応えられる筈だ。














リリカルなのは×Devil May Cry  黒き騎士と白き魔導師 Mission69
『轟襲撃〜Strength maraud〜』











Side:なのは


あふ……なんだか私も、少し眠くなっちゃったかな?
良い陽気だし、木漏れ日が清々しいから、余計そんな気分になっちゃうのかも知れないね……昼食後のネロも、思い切り眠ってるし……どんな夢を見てるんだろうね?


「オッサンが1匹、オッサンが2匹、オッサンが3匹、オッサンが……ウジャウジャ……取り敢えず消え去れ、マキシマムベット!!


本気で、どんな夢見てるのネロ!?
ダンテさんの大量増殖とか、此れはホラー以外の何物でもないの!!――夢の中では、マキシマムベットを発動したみたいだけど、其れでダンテさんがKO出来たかと問
われば、其れは否なんだよねぇ……あの人無駄に頑丈な上に、割と無敵な感じがするしね。

下手したら、非殺傷解除のスターライトブレイカーを喰らってもケロッとしてそうな所が怖いよね……ほんと味方で良かったと思う今日この頃なの。


まぁ、其れは其れとして――

「こうしてると、年相応の青年なんだけどねネロも……」

私の膝枕で寝てるネロは、普段悪魔を相手にして戦ってる時からは想像もつかない程の穏やかな顔で眠っている――或は、此れがネロの本分なのかも知れないね。


口は悪くとも、誰よりも優しくて義理堅い……マッタク、此れじゃあ一昔前のヤクザ映画の任侠主人公だよ。……其れもまた、アリなのかも知れないけどね♪
だけど、そんなとこも含めて大好きだよネロ。

寝てるところにって言うのは反則かも知れないけど―――


――ちゅ



キス位はしても良いよね。



「ぐおあぁぁぁぁぁぁ〜〜〜!!彼氏に膝枕して、キスまで落とすとかドンだけのラブラブカップルだアンタ等〜〜〜〜!!」

「甘い!甘すぎる!!特濃ブラックコーヒーを!寧ろ、特濃激苦青汁を〜〜〜〜!!!」

「栗毛の美女に膝枕して貰う、銀髪のイケメン……良いわね。今年の夏の新刊は此れで決まったわ………!!」




えっと、なんだか周囲が騒がしいような……なんでだろうね?原因は何かなくーちゃん?


「ネロとなのは。」

「私とネロ?」

「うん。」


私とネロが原因って言われても、特に特別な事はしてないよ?
まぁ、膝枕は特別な事かも知れないけど、此れは別分大騒ぎする程の事でも無いと思うし、寧ろ恋人同士だったらやった所で、何もオカシイ事はないと思うんだけどなぁ?


「ないよ。でも、その辺の彼氏&彼女の居ない寂しい人達及び、薄い本のネタを探してる人達からしたら、なのはとネロは嫉妬と羨望とネタの対象でしかないから。
 でも、なのはとネロが仲が良いと、私も嬉しいから、自重とかはマッタクする必要はないから。寧ろ、しなくて良い。もっともっと仲良くなってくれると嬉しいよ?」

「そうなの?私とネロが仲が良い事でくーちゃんが嬉しくなるなら、其れは良い気分だね♪
 きっと、ネロも同じ様に言うんじゃないかな?何だかんだで、ネロもくーちゃんの事を割と気に入ってるみたいだしね?」

「うん、私もネロの事は好きだよ♪」


だよね♪


「あふ……マジで寝ちまったみたいだな……ドンだけ寝てたんだ俺?」


あ、起きたのネロ?ドレだけって……大体30分くらいだけど、割とよく眠ってたよ?――なんか、妙な夢見てたみたいだけどね……(汗)


「30分?そんなモンだったのか。まぁ、なのはの膝枕が気持ちよくてよく眠れたのかも知れねぇな。
 けど、変な夢って寝言でも言ってたか俺?……まぁ、確かに変な夢だったけどな。
 何て言うか、俺の時代のオッサンと、若いオッサンが大量発生して、世界的に小麦粉とチーズとストロベリーが品薄になって仕方ないってんで、対峙する事になったんだ
 が、倒しても倒しても現れる上に、夫々が無駄に頑丈で、結局マキシマムベットブチかまして、更にホーリーウォーター10個使って倒したって言う妙な夢だったぜ……」

「何それ、怖すぎなの。……って言うか小麦粉とチーズとイチゴって……ピザとストロベリーサンデーの材料が品薄になるって、ドンだけなのダンテさん?
 加えて増えすぎて駆除って、まるで有害指定生物の除去とかのノリだよね完全に。作物荒らす鹿とか猪とかイナゴとかを駆逐・駆虫する感じ、って言うかその物だよ?」

「あのオッサンは、バルサン炊いた程度じゃ駆逐できねぇだろうけどな。」


確かに。寧ろ、バルサン炊いても『刺激的だなオイ』で済ませそうなの。


ま、まぁネロの夢の話は此れ位にして、此れから如何する?


「そうだな……もう少しだけ此のままで居ても良いか?
 もう眠くはないんだが、折角の機会だからなのはの膝枕を、もう少しだけ堪能したいからな。」

「……そ、そうなの?其れなら構わないの。私も、こうしてるのは嫌じゃないからね。
 もう少しだけ、こうやって今日の良い日差しと風を楽しむとしようか?――ただ、こうやってのんびり過ごすって言うのも、休日の醍醐味と言えるからね♪」

「そうだな。ある意味で、この上ない贅沢だよなコイツは……」

「……うん、なのはとネロは、やっぱりラブラブだね。でも、其れで良しだよ。」


なはは、如何してもネロと一緒だとね?
其れに、折角の休日に一緒にお出掛けだから、目一杯楽しみたいんだもん♪だから、今日は多分ずっとこんな感じだと思うよくーちゃん?


「大丈夫、問題ないから。」

「ならOKだよね♪」








――――――








Side:ドゥーエ


さてと、此れで目的の物は全部手に入れられたわ。付き合って貰って悪かったわねレディ?


「別に良いわ。私も、ショップでナイフや弾薬を買う事が出来たしね。
 でもドゥーエ、その小型のナイフやら、ワイヤーの仕込まれたチョーカーやら、伸ばすとナイフになるブレスレットとかは一体何に使う訳?其れは『質量兵器』の類よね?」

「そうよ?だから、此れをマリーにデバイスに改造して貰う訳。そうすれば堂々と使えるしね。」

「成程ね……でも、その武器のチョイスは何なの?」


私は正面切って戦うよりも、裏方での暗殺の方が得意なのよ。実際に、ありとあらゆる暗殺術を会得しているからね。
そう言う観点から、暗殺には派手な武装よりも、持ち運びの邪魔にならずに、其れで居て即時に使える殺傷性の高い武器が必要になるのは分かるでしょう?


「暗殺って……サラッと恐ろしい事言うわね貴女。
 こんな事を聞くのはアレかも知れないけど、若しかして『そういう仕事』は、経験済みなのかしら?」

「隠す事じゃないから言うけど、答えはイエスね。
 管理局内部の不穏分子、汚職を働いていた上層部の人間、その腐った上層部と繋がってたマフィア組織の首領――まぁ、其れなりの暗殺の任は熟して来たわよ。」

其れも、その殆どがレティ提督からの勅命でね。
あの人も、管理局の改革には不穏分子と腐敗の温床の駆逐が必須と思ってるけど、其れが無血で達成できるなんて甘い事は考えてはいないからね……そう言う事よ。

序に、この事はなのは達も知ってるわ。


「そうなの?」

「流石に、初めて話した時には驚いてたけどね。でも、其れでもなのはは真っ先に私を応援してくれたわ。
 あの子ってば『其れはとても辛い事かも知れないけど、ドゥーエちゃんが選んだ道なら何も言わない。――でも辛くなったその時は遠慮しないでね?少し位は、その辛さ
 を軽減してあげる事くらいは出来ると思うから』って言ったのよ?信じられる?」

「ぶっちゃけ信じられないけど、確かにあの子なら言いそうだわ。」


でしょ?
でも、そのお蔭で私の決意は固まったと言っても過言じゃないのよ――汚れ役は、私が全て引き受けるって言う覚悟を決める事が出来た訳ですからね。


「成程ね〜〜〜……ホントに凄いのね、あのなのはって子は。」

「まぁ、色んな意味で凄いななのはは。」

「そうね。………其れで、唐突にこんな事を言うのは如何かも知れないけど、貴女は――否『貴女達ナカジマ姉妹』は一体何者?少なくとも、純粋な人間じゃないわね?」


!!……まさか、気付いていたとはね。
確かに私達は、純粋な人間とは言えない存在だけど、如何して其れに気付いたのかしら?


「ギンガとスバルとノーヴェは其れなりに似てるけど、貴女とディエチとウェンディは、まるで似てないから『此れは何かあるな』って思ってね。
 まぁ、悪いとは思ったんだけどカマをかけさせて貰った訳よ?――まぁ、結果は『大当たり』だったみたいだけれど。」


カマかけって……やられたわ。

まぁ、自分から言った以上は誤魔化す心算は無いけど、私とスバル達は確かに人間じゃなくて『戦闘機人』と呼ばれる存在なのよ――ナカジマ夫妻に保護されたね。


「戦闘機人?」

「脳や内臓器官は其のままに、骨格を『成長する金属』で作り上げた、一種のサイボーグよ。
 もっと言うなら、四肢の筋組織も一部に人工の物を使って損傷しても即時治す事が出来るようになってるらしいわ……詳しい事は分からないけどね。」

補足しとくと、ギンガとスバルとノーヴェは、クローン培養体で、その遺伝子には私達のお母さん――クイント・ナカジマの遺伝子が使われたらしいから、似てるのかもね。


序に、私が戦闘機人だって言う事を知ってるのは、メンテナンス班以外だとなのはだけね……尤も、ネロとバージルさんとダンテさんは気付いてるかもだけどね。


「そうだったんだ……でも、其れを聞けて良かったわドゥーエ。此れからは、本当の意味で親友よ♪」

「今更ね……何れ別れが訪れるとは言え、私は貴女の事を親友だと思っていたんだけど?」

「其れはまた……此れは一本取られたわ♪」


其れに、何れ別れが訪れる事が確定してるとは言え、この世界で紡いだ『縁』が切れる事は絶対に無いわ。
『人と人との縁は一度繋がったら、二度と切れる事は無い』って、なのはも言ってた事だしね。


「其れは至言ね……確かに人と人の縁は簡単には切れないモノ。
 まぁ、貴女がなにモノであるかなんて言うのは、些細な事なんだけど其れだけに、頼りになるわ――有事の際には、お願いするわよドゥーエ?」

「そう来るとは……でも了解。
 ミッドで何か起きたその時は、こだわりを捨ててでも市民の安全が第一だからね。――無関係の一般市民が巻き込まれる事態は回避したいですもの……だからね?」

「ふふ、OKよ。
 時に、少し小腹がすいたわね?……昼時は過ぎたから、適当に店はすき始めてるだろうけど、何処かで軽食的ランチでも摂らない?」


そう言えば、買い物に夢中になって昼時を過ぎてたわ。確かに小腹はすいてるし……其れなら手っ取り早く屋台で済ませましょうか?
今日だったら、市街のショッピングモールの一角に激旨のホットドックとポテトを売ってる屋台が出てる筈だから、其処で簡単なランチを済ませてしまうとしましょうかね。


「賛成。
 って言うか、ホットドックとポテトって、何ともそそられるメニューじゃない?どちらもアメリカ人のソウルフードと言っても過言ではないわ。」


ソウルフードねぇ?……なら、尚の事味わって貰わないとだわ。
スパイスの効いた鹿肉のソーセージを、ライ麦のパンで挟んで、チリビーンズをかけたホットドックと、ナチュラルカットのアツアツポテトはミッドの隠れた名物だからね。


「それは、何とも楽しみな逸品ね♪」


余りの美味しさに腰を抜かすんじゃないわよ?
アレは本気で美味しいから!!否、美味しいなんてもんじゃない……在れこそまさに、美味さのビッグバンと言っても過言じゃないわ――その味、刻み込んであげるわ!



「……其れは……出来れば、お手柔らかに頼むわ。」

「保証はしかねるけどね。」

まぁ、あそこは一級店だから何も問題はないわよレディ。……本気で、美味さのビッグバンだからね、あの人の――お母さんのレシピってのはさ。
尤も、お母さんはまだ生きてるから、まだまだそのレシピが埋もれる事は無いだろうけどね……何れにしても、今は休日を楽しみましょうか?――其れも大事な事だしね。








――――――








Side:エリオ


まぁ、何が起きても対応できるようにはしてたけど、休日に問題が起こるって言うのは、やっぱりあんまりい気分じゃないよね。
折角フェイトさんが考えてくれた『お出かけプラン』だったのに、まさかお昼ご飯済ませた直後に、妙な魔力反応をキャッチするなんてね……しかも可成り近くで。
あんまり強い反応じゃなかったから、スバルさん達は気付いてないかもしれないから、一応連絡だけ入れて僕とキャロだけで現場に来た訳なんだけど――

……此処って公園の下水処理施設だよね?――こんな所から魔力反応だなんて、一体何があるって言うんだろう?キャロは、何か予想できる?


「予想のしようが無いって言うのが正直な所だよエリオ君。
 まさか、こんな場所から魔力反応をキャッチするなんて思っても見なかったから――取り敢えず、最初に反応のあった地下水道を調べるのが妥当な線かな?」

「そうだね……寧ろ、それ以外の選択肢はないって感じだよキャロ。」

幸いと言うべきか誰一人としてけが人は観測されてないって言のは大きいかな?


ともあれ、先ずは地下水道だけど―――此れは、予想以上にきついなぁ……主に下水の臭いがね。
まぁ、此れも必要なライフラインだから、彼是は言わないけど……此れは、意を決して飛び込んだ意味は有ったかな?――長身の男の人と、幼い女の子が其処に居た。


「彼方は……?」

「自己紹介はまた後でだ……今はこの子を助けてやってくれ……!!」


此れは……こんなに小さい子に、鎖付きの大箱を引き摺らせるなんて――ドレだけ酷い事をする連中が居るって言うんだ?……此れは、酷過ぎるよ幾らなんでも!
この子はなんで、こんな事に――!!


「分からん……私も気が付けば此処に居た身であるのでな。
 だが、其れでもこんな事を見過ごして無視は出来ん――此れでも嘗ては『騎士長』を名乗っていたのでね。」


……なんか、色々あるみたいだけど、取り敢えず貴方とこの子の身柄は、時空管理局の機動六課が預かります――異論は、ありませんよね?


「私自身、何がどうなっているのかを把握出来ていないからな……君の言う通りにしよう少年。」

「ありがとうございます。」

そう言えば、この人の来てる服に刻印されてるエンブレムって、ネロさんのコートに刻印されてるエンブレムと同じだ……若しかしたら、ネロさんの知り合いなのかもね。

まぁ、其れは今は良いや――恐らくはソロソロ……


――ヴォン


『おホン!休暇中の機動六課諸君に緊急通達や!
 只今、市街で大きな魔力反応を感知し、さらに市街にもガジェットが出て来てくれたみたいなんや……よって、此れよりガジェットを掃討するで?異論はないか〜?』


来ましたね六課総司令殿!!って言うか……ある訳ないですよ八神司令!!
僕は、僕達は何かあったその時の為に存在してるんです!!だったら、ガジェット如きに怯む理由は何処にもない――やってやる、今の僕の力を目一杯込めてね!!

一緒に頑張ろうねキャロ?


「うん、私も頑張るよエリオ君!!」


見せてやる、今まで鍛えて来た、僕達の力って言うモノを!――仮に試合に負けても、勝負に勝つのは僕達だ。……なのはさんとネロさんが出張れば如何でもなるしね。

取り敢えず、出て来た奴は片端から撃滅してやる……フェイトさんから教わった事の全てを持ってして!!








――――――








Side:ネロ


――キィィィィィン……


コイツは……右腕が反応してるな?……近くに悪魔が居るってのか?――確かに嫌な気配を感じるけど、少なくとも此処で顕現してるって事は無さそうだが……なのは。


「うん、私も犇々と悪魔の気配を感じ取ったよ……如何やら、休暇は此処までみたいだけど――行ける、ネロ?」

「Ha、愚問だぜなのは。
 こう言っちゃんだが、やるしかねぇだろ?てか、その一択だしな。折角の休日に攻め込んできたクソを、叩きのめしてやらねぇと気も済まねぇ……そうだろ?」

「だよね……って言うか、部隊の非番に合わせて来るなんて嫌がらせが過ぎるよ……其れにこのタイミングでとはね。
 もう少し、ネロに膝枕したかったんだけど、こうなった以上は出撃しない訳には行かないからね……人の至福の時を邪魔した代償はたっぷりと払って貰うの……!!」


異議なしだぜ。
折角の休日を邪魔されたんだ……その代償を、たっぷりと味わわせてやろうじゃねぇか!!

俺は東地区に向かうから、なのはと久遠は西地区を頼む――速攻で撃滅してやろうぜ!!!此のクソッ垂れ共は、一秒でも長く生かしとく事は出来ねぇからな!!!


「無論だよ!!……気を付けてねネロ?」

「お前の方こそ気を付けろよなのは?雑魚が相手とは言え、数で攻められたら流石にキツイ部分もあるだろうからな?」

「大丈夫!数の差なんて、私の前には意味を成さないよ!!」


……言われてみりゃ、其れもそうだな。
なら、互いに頑張ろうぜ?―――じゃあ、また後でな?


「うん、また後で……絶対にね。」

「あぁ、絶対にな。」


――ちゅ……


「それじゃあ、行ってらっしゃいネロ///


応!!やってやるぜ!!!……最高の女神様から、最高の祝福を貰っちまったからな!!


恐らくはスカリエッティ関連なんだろうが、人の至福の休日をぶっ潰してくれた代償は、テメェ等の身体で払って貰うからな……精々覚悟しとけよ、クソッ垂れの雑魚共が!


よりにもよって、六課の休暇に仕掛けてきた事を、後悔させてやるぜ――精々、お祈りでもしてると良いぜ……神様なんざ存在してねぇだろうけどな!!




さてと、ぶっ殺されたい奴から掛かってきな……望み通りに、スクラップにしてやるからよ!!こうなった以上は、トコトンやってやるから楽しみにしておけよな屑共が!!



Do it!!(やってやるよ!!)


――ドォォォォォォォォォォォォォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!














 To Be Continued… 





それぞれに休日を楽しんでいるようで何よりだな。
美姫 「そうね。とは言え、エリオたちは何か見つけてしまったみたいだけれど」
それと時を同じくしてガジェットの出現か。
美姫 「どうやら休日はここまでのようね」
だな。本当に忙しないよな。
美姫 「仕方ないと言えば仕方ないんだけれどね」
だな。まあ、気持ちを切り替えてお仕事を頑張ってもらわないとな。
美姫 「次回も楽しみに待っています」
待っています。



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